JPS6011021Y2 - 吊金具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はコンクリート製品を吊揚げたり、該製品を吊揚
げた状態で回転させたりするのに用いて有用な吊金具に
関するものである。

構築作業現場ではコンクリート製品を吊揚げたり、それ
を吊揚げた状態で回転させたりする必要のあることが多
々ある。

然し乍ら、コンクリート製品は曲げ引張り強さが小さい
ために慨して脆く、それに孔を設けて吊金具を取付け、
吊揚げたり或は吊揚げた状態で回転させると、孔の角部
を欠損することが多く、場合によっては、前記の孔から
亀裂を生じて該コンクリート製品の商品価値を全くなく
すということがあった。

本考案は上述のような事情に鑑み、コンクリート製品に
孔を設けて吊金具を取附け、該製品を吊揚げたり或は吊
揚げた状態で回転させたりしても、該製品を損傷するね
それのない吊金具を提供することを目的としてなされた
もので、ぞの構成は、金属製て倒Ｕ字状をなしその両下
端部に短管を設けると共に一方の短管の外側に外面に摩
擦軽減材を適宜数装着したフランジを一体に設は他方の
短管にはその外側内面に１８０度離隔して２個の切欠部
を設ける一方外面両側に互に逆方向に傾斜した弧状の係
合部を形威し且つ両短管間に発条を固定した環を遊在さ
せるようにした吊金具本体と、前記両短管と発条及び環
を貫挿する杆の一端部に頭部を一体に設は該頭部の内面
に前記短管の切欠部に嵌合する突片と前記係合部に応当
する係合部を設けて成る杆部材と、該杆部材の杆の先端
部に嵌合するテーパー状Ｃ型筒とから戒り、前記杆部材
の杆を前記吊金具本体の短管に貫通すると共に該杆に前
記環を固定腰該杆の先端部に前記テーパー状Ｃ型筒をそ
の細端側を外側にして嵌合すると共に該Ｃ型筒をコンク
リート製品に予め設けた孔に圧嵌するようにし且つ圧嵌
後、Ｃ型筒内で杆が回転できるようにしたことを特徴と
する特のである。

次に本考案の実施の一例を図に拠り説明する。

Ａは、金属製で倒Ｕ字状金具１の雨下端部に短管２，３
を一体に設け、一方の短管２の外側に、外面に摩擦軽減
材４を適宜数装着したフランジ５を連設し、他方の短管
３には、その外側内面に１８０度離隔して切欠部６，６
ａを設ける一方、外側外面に下方の切欠部６ａ近傍から
上方の切欠部６へ向は漸次低くなる弧状の傾斜した係合
部７と上方の切欠部６近傍から下方の切欠部６ａへ向は
漸次低くなる弧状の傾斜した係合部７ａとを設け、且つ
短筒２，３間に発条８を取附けた環９を遊在させるよう
にした吊金具本体、Ｂは前記両短管２，３と発条８及び
環９を貫挿する杆１０の一端部に頭部１１を一体に設け
、該頭部１１の内面に、間接材１２を介して前記切欠部
６，６ａに嵌合する突片１３，１３ａを設けると共に前
記係合部７，７ａに応当する係合部１４，１４ａを設け
て戊る杆部材で、杆１０の先端部に雌ねじ１５を設けて
該雌ねじ１５に杆１０の外径より大きい外径の頭部を有
するボルト１６を螺装しである。

Ｃは前記杆部材Ｂの杆１０の先端側に嵌合するテーパー
状Ｃ型筒であり、以上の吊金具本体Ａ、杆部材Ｂ及びＣ
型筒Ｃにより本考案吊金具の一例を構成する。

尚、上記における杆部材Ｂは、ボルト１６を外して、そ
の杆１０を吊金具本体Ａの短管３、発条８、環９、短筒
２を貫挿し、頭部１１内面の突片１３．１３ａを短筒３
の切欠部６，６ａに嵌合させると共に係合部１４，１４
ａを短筒３の係合部７．７ａに係合させてから、発条８
により短管３に圧接されている環９をねじ９ａにより該
杆１０に固定するようになっていて、この状態において
、杆部材Ｂの頭部１１を発条８の撥力に抗して外方へ引
張り、突片１３，１３ａを切欠部６，６ａから離脱させ
れば、係合部１４，１４ａの同７．７ａへの係合状態も
解かれて杆部材Ｂは回転可能になり、頭部１１の引張り
を止めれば発条８の撥力により、杆部材Ｂは前記の状態
に復するようになっている。

而して、上記のように構成される本考案吊金具の作用に
ついて説明すれば、次の通りである。

まず、吊金具本体Ａの短筒３側から杆部材Ｂの杆１０を
ボルト１６を取外した状態で短管３、発条８、環９、短
筒２を貫挿させてその先端側をフランジ５から突出させ
ると共に突片１３，１３ａを短筒３の切欠部６，６ａに
嵌合させ、且っ係合部１４，１４ａを係合部７，７ａに
係合させた後、環９をねじ９ａにより杆１０に固定させ
、杆１０の先端側に図示のようにＣ型筒Ｃを嵌装し、杆
１０の先端にボルト１６を取附ける。

一方、吊揚げるべきコンクリート製品Ｍにはその両側壁
重心位置に予め吊金具取附用の孔りを設けておき、上記
の状態に形成上た吊金具のＣ型筒Ｃをコンクリート製品
Ｍのそれぞれの孔りにその外側から圧入して行くと、Ｃ
型筒Ｃはテーパー状になっているため、孔りの内面に沿
って絞み乍ら押込まれ、その弾力で孔りの内面に摩擦回
定されると共にコンクリート製品Ｍの側壁外面はフラン
ジ５表面に摩擦軽減材４を介して当接され、コンクリー
ト製品Ｍはその側壁に略直角に杆１０を保持した状態と
なる。

このようにして吊金具はコンクリート製品Ｍの両側壁に
取附けられるのであるが、Ｃ型筒Ｃを杆１０との間には
僅か乍ら余裕があるので、コンクリート製品Ｍと杆１０
とは相互に回転可能である。

而して、コンクリート製品Ｍを吊揚げるには吊金具の倒
Ｕ字状の金具１に、図示のように、鋼索Ｗを取附け、該
鋼索Ｗを吊揚機のフックＦに引掛けて吊揚機により吊揚
げるのであるが、鋼索Ｗは内方に傾斜した向きで引張ら
れるため、それぞれの吊金具は常に内方に寄ることにな
り、摩擦軽減材４を介してフランジ５がコンクリート製
品Ｍの両側壁に当接するから、コンクリート製品Ｍは極
めて確実且つ安全に吊揚げられると共に吊揚げられた状
態でコンクリート製品Ｍを回転させることも出来る。

上記のようにして、コンクリート製品Ｍを吊揚げて所定
の位置に卸したら、杆部材１０の頭部１１を発条８の撥
力に抗して外方へ引張り、突片１３．１３ａを切欠部６
，６ａから離脱させた後、頭部１１を回転すると、突片
１３，１３ａの内面が係合部７，７ａの傾斜面に沿って
移動し乍ら杆１０を後退させ、短管２のフランジ５が反
力をコンクリート製品Ｍに伝えて、杆１０先端のボルト
１６の頭部でＣ型筒Ｃ外周面の摩擦を切る結果、杆１０
はＣ型筒Ｃと共に孔りから引抜かれる。

而して、引抜かれた杆１０は頭部１１を手離せば、発条
８の撥力により当初の位置まで戻されるから、ここで突
片１３，１３ａを切欠部６，６ａに嵌合させれば、元の
状態に復元される。

本考案は上述の通りであるから、コンクリート製品にＣ
型筒を嵌合できる孔を設けることにより本考案吊金具を
強固且つ安全に取附けて、コンクリート製品の吊揚げ作
業を確実且安全に行なうことができるばかりでなく、コ
ンクリート製品の孔の部分を特に補強しなくても該部分
を損傷するおそれもないので、経済的ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案吊金具の一例の一部を断面とした正面図
、第２図は第１図ａ−ａ線矢視図、第３図は同じ＜ｂ−
ｂ線矢視図、第４図は本考案吊金具を用いてコンクリー
ト製品を吊揚げた状態の正面図である。 Ａ・・・・・・吊金具本体、１・・・・・・倒Ｕ字状金
具、２゜３・・・・・・短管、４・・・・・・摩擦軽減
材、５・・・・・・フランジ、６，６ａ・・・・・・切
欠部、７，７ａ・・・・・・係合部、８・・・・・・発
条、９・・・・・・環、Ｂ・・・・・・杆部材、１０・
・・・・・杆、１１・・・・・・頭部、１２・・・・・
・間接材、１３，１３ａ・・・・・・突片、１４，１４
ａ・・・・・・係合部、１６・・・・・・ボルト、Ｃ・
・・・・・Ｃ型筒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 金属製で倒Ｕ字状をなしその両下端部に短管を設けると
   共に一方の短管の外側に摩擦軽減材を適宜数装着したフ
   ランジを一体に設は他方の短管にはその外側内面に１８
   ０度離隔して２個の切欠部を設ける一方外面両側に互に
   逆方向に傾斜した弧状の保合部を形成し且つ両短管間に
   発条を固定した環を遊在させるようにした吊金具本体と
   、前記両短管と発条及び環を貫挿する杆の一端部に頭部
   を一体に設は該頭部の内面に前記短管の切欠部に嵌合す
   る突片と前記係合部に応当する係合部を設けて成る杆部
   材と、該杆部材の杆の先端部に嵌合するテーパー状Ｃ型
   筒とから戊り、前記杆部材の杆を前記吊金具本体の短管
   に貫通すると共に該杆に前記環を固定し、該杆の先端部
   に前記テーパー状Ｃ型筒をその細端側を外側にして嵌合
   すると共に該Ｃ型筒をコンクリート製品に予め設けた孔
   に圧嵌するようにし且つ圧嵌後、Ｃ型筒内で杆が回転で
   きるようにしたことを特徴とする吊金具。