JP4062131B2 - 機械式継手付き鋼管の接合方法及びそれに使用される機械式継手付き鋼管 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼管杭、鋼管柱、配管などの、上端部に第1機械式継手部を有する下側鋼管と、下端部に回転により第1機械式継手部に嵌合する第2機械式継手部を有する上側鋼管とを上下に接合する機械式継手付き鋼管の接合方法及びそれに使用される機械式継手付き鋼管に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、土木、建築の基礎工事等に使用する鋼管杭を上下に接合するに際しては、現場において下側の鋼管杭の上端面と上側の鋼管杭の下端面とを当接し、溶接により接合していたが、現場における溶接作業は面倒で手間がかかるばかりでなく、垂直精度が悪いなどの種々の問題点があった。このため、最近では、下側の鋼管杭の上端部にめねじ部を設け、上側の鋼管杭の下端部に回転により前記めねじ部に嵌合するおねじ部を設け、上下の鋼管杭を前記めねじ部と前記おねじ部の螺合により接合するようにした技術が普及しつつある。
【0003】
一般に、上下の鋼管杭をめねじ部とおねじ部の螺合により接合するには、図10に示すように、トラッククレーン106を用いて行われ、先ず、地上において上側鋼管杭103の吊り金具105を、トラッククレーン106のブーム107の先端に設けられたフック108に吊り下げられた吊り下げ具109にワイヤ等により取り付ける。そして、トラッククレーン106のブーム107を上昇させて上側鋼管杭103を地盤に保持された下側鋼管杭101上に位置させる。そして、上側鋼管杭103を矢印方向に回転させながらねじ部102,104のピッチに合わせて微下降させ、上側鋼管杭103のおねじ部104を下側鋼管杭101のめねじ部102に螺合させるようにしている。
【0004】
ここで、上側鋼管杭103を回転させるには、図11に示すように、例えば、チェーンレンチ110のチェーン部111を上側鋼管杭103の外周に巻き付け、そのハンドル部112を図11(A)に示す矢印方向に人力にて回転させるようにしている。
また、上下の鋼管杭をめねじ部とおねじ部の螺合により接合する他の技術として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている(図12参照)。
【0005】
この技術は、鋼板からなる2つの円弧状の部材の一端をヒンジで連結してその外周に複数の突起211を設けたリング状の接合治具210を上側鋼管杭203の外周に装着し、他端に設けた締付金具212を締付けて上側鋼管杭203と接合治具210とを一体的に結合し、この接合治具10を介して上側鋼管杭203を回転しておねじ部204を下側鋼管杭201のめねじ部202に螺合するものである。
【0006】
そして、上側鋼管杭203の回転に際しては、上側鋼管杭203と接合治具210とを一体的に結合した後、上側鋼管杭203の下端面を下側鋼管杭201の上端面に当接させてから、突起部211に例えばガス管の如き棒状体213を差込み、人力により上側鋼管杭203を回転させるようにしている。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−326051号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、互いに接合する上下の鋼管杭の直径は、その用途に応じて決定され、その用途によっては大きな直径を有する鋼管杭を使用しなければならない場合がある。この場合、鋼管杭の重量が増加し回転に必要な力も当然に大きくなってしまう。
【0009】
この場合において、図11に示すように、上側鋼管杭103を回転させるためにチェーンレンチ110を使用したり、あるいは図12に示すように上側鋼管 杭203を回転させるために接合治具210を使用すると、鋼管杭103,203の直径が大きくなったことに起因してチェーンレンチ110や接合治具210が大型化し、その重量も重くなってしまい、鋼管杭103,203への取付作業負荷が増大する問題点があった。また、鋼管杭103,203への治具の取付作業負荷が増大することから、その治具の取付けに要する作業員の数も増加するとともに、治具を回転させるのに必要な力が大きい場合には、人力では接合できないという問題点があった。
【0010】
また、鋼管杭103,203の周りのスペースが狭い場合には、チェーンレンチ110や接合治具210を回転できず、上下の鋼管杭の接合作業ができないことがあった。
従って、本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、チェーンレンチ等の接合治具に比べ治具を軽量かつコンパクトにできて上下の鋼管を確実に接合できると共に、鋼管周りのスペースが狭い場合でも上下の鋼管を確実に接合できる機械式継手付き鋼管の接合方法及びそれに使用される機械式継手付き鋼管を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記諸問題を解決するため、本発明のうち請求項1に係る機械式継手付き鋼管の接合方法は、上端部に第1機械式継手部を有する下側鋼管と、下端部に回転により前記第1機械式継手部に嵌合する第2機械式継手部を有する上側鋼管とを上下に接合する機械式継手付き鋼管の接合方法において、前記上側鋼管に牽引線の一端部を巻き付けるととともに、前記牽引線の他端部を牽引工具により引くことにより前記上側鋼管に回転力を与えて前記第2機械式継手部を前記第1機械式継手部に嵌合することを特徴としている。
【0012】
また、本発明のうち請求項2に係る機械式継手付き鋼管の接合方法は、上端部に第1機械式継手部を有する下側鋼管と、下端部に回転により前記第1機械式継手部に嵌合する第2機械式継手部を有する上側鋼管とを上下に接合する機械式継手付き鋼管の接合方法において、前記上側鋼管に牽引線の一端部を巻き付けるととともに、前記牽引線の他端部を滑車を介して引くことにより前記上側鋼管に回転力を与えて前記第2機械式継手部を前記第1機械式継手部に嵌合することを特徴としている。
【0013】
さらに、本発明のうち請求項3に係る機械式継手付き鋼管の接合方法は、請求項2記載の発明において、前記上側鋼管を、クレーンに巻上げ及び巻下げ可能に設けられた第1フックで吊って前記第1機械式継手部に作用する前記上側鋼管の重量を調整し、前記牽引線の他端部を、前記クレーンに巻上げ及び巻下げ可能に設けられた第2フックで引くことにより前記上側鋼管に回転力を与えることを特徴としている。
【0014】
また、本発明のうち請求項4に係る機械式継手付き鋼管の接合方法は、請求項3記載の発明において、前記クレーンの第1フックで前記上側鋼管の内側に設けられた吊り金具を吊ることを特徴としている。
さらに、本発明のうち請求項5に係る機械式継手付き鋼管は、上端部に機械式継手部を有する機械式継手付き鋼管であって、外面に、滑車が連結される吊り金具を設けたことを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明に係る機械式継手付き鋼管の接合方法の第1実施形態を説明するための概略正面図である。
図1において、上端部にめねじ部(第1機械式継手部)2を有する下側鋼管杭(下側鋼管)1と、下端部に回転によりめねじ部2に螺合するおねじ部(第2機械式継手部)4を有する上側鋼管杭(上側鋼管)3とを上下に接合するようになっている。下側鋼管杭1は、地盤8に設けた孔に挿入されて保持されている。
【0016】
そして、地上には、下側鋼管杭1と所定距離離れた位置に牽引工具としてのウインチ5が設置され、ウインチ5には牽引線としてのワイヤ7の一端部が巻回されている。ワイヤ7は高張力鋼で構成される。
下側鋼管杭1に上側鋼管杭3を嵌合して接合するには、先ず、上側鋼管杭3を例えばクレーン(図示せず)により上昇させて上側鋼管杭3を地盤8に保持された下側鋼管杭1上に位置させておき、この状態で上側鋼管杭3の周囲にワイヤ7の一端部を巻き付ける。そして、ウインチ5のハンドル部6を矢印A方向に回してワイヤ7の他端部をウインチ5により矢印B方向に引っ張り、これにより上側鋼管杭3に矢印C方向の回転力を与えてねじ部2,4のピッチに合わせて微下降させ、上側鋼管杭3のおねじ部4を下側鋼管杭1のめねじ部2に螺合させる。これにより、下側鋼管杭1に上側鋼管杭3が接合されるのである。ウインチ5のハンドル部6を回すには人力であっても電動であってもよい。また、上側鋼管杭3を上昇させるのは、クレーンに限られない。
【0017】
ここで、下側鋼管杭1及び上側鋼管杭3の接合に用いられる治具として、牽引線として高張力鋼からなるワイヤ7を使用しているため、チェーンレンチ等の接合治具に比べ治具を軽量かつコンパクトにできる。そして、ワイヤ7の一端部をウインチ5により引っ張り、これにより上側鋼管杭3に回転力を与えて上側鋼管杭3のおねじ部4を下側鋼管杭1のめねじ部2に螺合させるようにしているので、下側鋼管杭1及び上側鋼管杭3を確実に接合できる。また、下側鋼管杭1及び上側鋼管杭3周りのスペースが狭い場合でも離れた位置からワイヤ7を引くことで下側鋼管杭1及び上側鋼管杭3を確実に接合できる。
【0018】
また、牽引工具としてのウインチ5を使用しているため、回転に必要な力が大きい場合であっても、作業員が牽引時に必要とする力を小さく変換でき、少人数での接合を可能とすることができる。
次に、図2を参照して、図1に示した本発明の第1実施形態の変形例について説明する。図2は図1に示した本発明の第1実施形態の変形例を示す概略正面図である。
【0019】
図2に示す変形例にあっては、牽引工具としてのウインチ5が下側鋼管杭1の外周に取付けられている点で、図1に示す第1実施形態と異なっている。
図2に示す変形例において、下側鋼管杭1に上側鋼管杭3を嵌合して接合するには、先ず、上側鋼管杭3を例えばクレーン(図示せず)により上昇させて上側鋼管杭3を地盤8に保持された下側鋼管杭1上に位置させておき、この状態で上側鋼管杭3の周囲にワイヤ7のウインチ5から導出された一端部を巻き付ける。そして、ウインチ5のハンドル部6を矢印A方向に回してワイヤ7を矢印B方向に引っ張り、これにより上側鋼管杭3に矢印C方向の回転力を与えて上側鋼管杭3のおねじ部4を下側鋼管杭1のめねじ部2に螺合させる。これにより、下側鋼管杭1に上側鋼管杭3が接合されるのである。
【0020】
図1においては、牽引工具としてウインチ5を使用し、予めウインチ5を下側鋼管杭1から所定距離離れた地上に固定し、牽引時の反力を確保している。しかし、この場合、下側鋼管杭1の施工で見られる平面的な移動をしばしば繰り返す施工では、牽引工具としてのウインチ5をその都度地上に固定するのは困難な場合がある。図2に示す変形例にあっては、牽引工具としてのウインチ5が下側鋼管杭1の外周に固定されているので、牽引時の反力確保のためにウインチ等の牽引工具を地上に固定する作業が不要となり、牽引準備作業の省力化を図ることができる。
【0021】
次に、本発明に係る機械式継手付き鋼管の接合方法の第2実施形態を説明する。図3は本発明に係る機械式継手付き鋼管の接合方法の第2実施形態を説明するための概略正面図である。
図3においても、上端部にめねじ部(第1機械式継手部)2を有する下側鋼管杭(下側鋼管)1と、下端部に回転によりめねじ部2に螺合するおねじ部(第2機械式継手部)4を有する上側鋼管杭(上側鋼管)3とを上下に接合するようになっている。下側鋼管杭1は、地盤8に設けた孔に挿入されて保持されている。
そして、下側鋼管杭1の、めねじ部2を除く外面には、吊り金具10が取り付けられ、この吊り金具10には、ワイヤ11を介して滑車12が連結されている。
【0022】
下側鋼管杭1に上側鋼管杭3を嵌合して接合するには、先ず、上側鋼管杭3を例えばクレーン(図示せず)により上昇させて上側鋼管杭3を地盤8に保持された下側鋼管杭1上に位置させておき、この状態で、例えば前記クレーンにより上側鋼管杭3とともに上昇された牽引線としてのワイヤ13の一端部を滑車12を介して上側鋼管杭3の周囲に巻き付ける。そして、ワイヤ13の前記一端部とは反対側のクレーン側にある他端部を更に矢印D方向に上昇させて滑車12を介してクレーン側他端部を上方に引っ張り、これにより上側鋼管杭3に矢印C方向の回転力を与えてねじ部2,4のピッチに合わせて微下降させ、上側鋼管杭3のおねじ部4を下側鋼管杭1のめねじ部2に螺合させる。これにより、下側鋼管杭1に上側鋼管杭3が接合されるのである。上側鋼管杭3を上昇させるのは、クレーンに限られず、また、ワイヤ13を上方に引っ張るのもクレーンに限られない。
【0023】
ここで、下側鋼管杭1及び上側鋼管杭3の接合に用いられる治具として、第1実施形態と同様に、牽引線として高張力鋼からなるワイヤ13を使用しているため、チェーンレンチ等の接合治具に比べ治具を軽量かつコンパクトにできる。そして、牽引線としてのワイヤ13の他端部を、下側鋼管杭1に連結された例えば下側鋼管杭1に取り付けた吊り金具10に連結された、滑車12を介して上方に引っ張り、これにより上側鋼管杭3に回転力を与えて上側鋼管杭3のおねじ部4を下側鋼管杭1のめねじ部2に螺合させるようにしているので、下側鋼管杭1及び上側鋼管杭3を例えばクレーン等の重機を利用して確実に接合できる。クレーン等の重機を利用する場合、上側鋼管杭3の回転に、作業員の人力が不要となり、大幅な省力化を達成できる。また、下側鋼管杭1及び上側鋼管杭3周りのスペースが狭い場合でも下側鋼管杭1及び上側鋼管杭3を確実に接合できる。
【0024】
さらに、図1においては、牽引工具としてウインチ5を使用し、予めウインチ5を下側鋼管杭1から所定距離離れた地上に固定し、牽引時の反力を確保している。しかし、この場合、下側鋼管杭1の施工で見られる平面的な移動をしばしば繰り返す施工では、牽引工具としてのウインチ5をその都度地上に固定するのは困難な場合がある。図3に示す第2実施形態にあっては、牽引線としてのワイヤ13の他端部を、下側鋼管杭1に取り付けた吊り金具10に連結された滑車12を介して上方に引っ張り、下側鋼管杭1に取り付けた吊り金具10により滑車12の反力を確保しているので、牽引時の反力確保のためにウインチ等の牽引工具を地上に固定する作業が不要となり、牽引準備作業の省力化を図ることができる。
【0025】
次に、本発明に係る機械式継手付き鋼管の接合方法の第3実施形態を説明する。図4は本発明に係る機械式継手付き鋼管の接合方法の第3実施形態を説明するための概略正面図である。
図4においても、上端部にめねじ部(第1機械式継手部)2を有する下側鋼管杭(下側鋼管)1と、下端部に回転によりめねじ部2に螺合するおねじ部(第2機械式継手部)4を有する上側鋼管杭(上側鋼管)3とを上下に接合するようになっている。下側鋼管杭1は、地盤8に設けた孔に挿入されて保持されている。
【0026】
そして、下側鋼管杭1から所定距離離した地上に吊り金具14が固定され、この吊り金具14には、ワイヤ15を介して滑車16が連結されている。
下側鋼管杭1に上側鋼管杭3を嵌合して接合するには、先ず、上側鋼管杭3を例えばクレーン(図示せず)により上昇させて上側鋼管杭3を地盤8に保持された下側鋼管杭1上に位置させておき、この状態で、例えば前記クレーンにより上側鋼管杭3とともに上昇された牽引線としてのワイヤ17の一端部を滑車16を介して上側鋼管杭3の周囲に巻き付ける。そして、ワイヤ17の前記一端部とは反対側のクレーン側にある他端部を更に矢印D方向に上昇させて滑車16を介してクレーン側端部を上方に引っ張り、これにより上側鋼管杭3に矢印C方向の回転力を与えてねじ部2,4のピッチに合わせて微下降させ、上側鋼管杭3のおねじ部4を下側鋼管杭1のめねじ部2に螺合させる。これにより、下側鋼管杭1に上側鋼管杭3が接合されるのである。上側鋼管杭3を上昇させるのは、クレーンに限られず、また、ワイヤ17を上方に引っ張るのもクレーンに限られない。
【0027】
ここで、下側鋼管杭1及び上側鋼管杭3の接合に用いられる治具として、第1及び第2実施形態と同様に、牽引線として高張力鋼からなるワイヤ17を使用しているため、チェーンレンチ等の接合治具に比べ治具を軽量かつコンパクトにできる。そして、牽引線としてのワイヤ17の他端部を、下側鋼管杭1から所定距離離れた位置に取り付けた吊り金具14に連結された滑車16を介して上方に引っ張り、これにより上側鋼管杭3に回転力を与えて上側鋼管杭3のおねじ部4を下側鋼管杭1のめねじ部2に螺合させるようにしている。このため、滑車16の反力を下側鋼管杭1以外のところから確保して下側鋼管杭1及び上側鋼管杭3を確実に接合できる。また、下側鋼管杭1及び上側鋼管杭3周りのスペースが狭い場合でも下側鋼管杭1及び上側鋼管杭3を確実に接合できる。
【0028】
次に、本発明に係る機械式継手付き鋼管の接合方法の第4実施形態を説明する。図5は本発明に係る機械式継手付き鋼管の接合方法の第4実施形態を説明するための概略正面図である。
図5においても、上端部にめねじ部(第1機械式継手部)2を有する下側鋼管杭(下側鋼管)1と、下端部に回転によりめねじ部2に螺合するおねじ部(第2機械式継手部)4を有する上側鋼管杭(上側鋼管)3とを上下に接合するようになっている。下側鋼管杭1は、地盤8に設けた孔に挿入されて保持されている。
【0029】
そして、下側鋼管杭1の、めねじ部2を除く外面には、吊り金具18が取り付けられ、この吊り金具18には、ワイヤ19を介して滑車20が連結されている。また、トラッククレーン22のブーム23の先端には、図示しないウインチに巻きつけられたワイヤにより巻上げ及び巻下げ可能な第1フック24及び第2フック25が設けられている。そして、第1フック24には、杭吊り用ワイヤ26を介して吊り下げ具27が掛けられている。また、第2フック25には、牽引線としてのワイヤ21が掛けられている。
【0030】
そして、下側鋼管杭1に上側鋼管杭3を嵌合して接合するには、先ず、地上において上側鋼管杭3の外面に設けられた吊り金具28を吊り下げ具27にワイヤ等により取付け、ブーム23を上昇させて上側鋼管杭3を地盤8に保持された下側鋼管杭1上に位置させておく。上側鋼管杭3を第1フック24で吊った状態に保って下側鋼管杭1に設けられためねじ部2に作用する上側鋼管杭3の重量を調整する。この状態で、前記ブーム23により上側鋼管杭3とともに上昇された牽引線としてのワイヤ21の一端部を滑車20を介して上側鋼管杭3の周囲に巻き付ける。そして、ワイヤ21の前記一端部とは反対側のクレーン側にある他端部を、第2フック25を巻上げることにより、更に矢印D方向に上昇させて滑車20を介してクレーン側の他端部を上方に引っ張り、これにより上側鋼管杭3に矢印C方向の回転力を与えてねじ部2,4のピッチに合わせて微下降させ、上側鋼管杭3のおねじ部4を下側鋼管杭1のめねじ部2に螺合させる。これにより、下側鋼管杭1に上側鋼管杭3が接合されるのである。
【0031】
ここで、下側鋼管杭1及び上側鋼管杭3の接合に用いられる治具として、第1実施形態と同様に、牽引線として高張力鋼からなるワイヤ21を使用しているため、チェーンレンチ等の接合治具に比べ治具を軽量かつコンパクトにできる。そして、牽引線としてのワイヤ21の他端部を、下側鋼管杭1に取り付けた吊り金具18に連結された滑車20を介して上方に引っ張り、これにより上側鋼管杭3に回転力を与えて上側鋼管杭3のおねじ部4を下側鋼管杭1のめねじ部2に螺合させるようにしているので、下側鋼管杭1及び上側鋼管杭3をクレーンを利用して確実に接合できる。このため、上側鋼管杭3の回転に、作業員の人力が不要となり、大幅な省力化を達成できる。また、下側鋼管杭1及び上側鋼管杭3周りのスペースが狭い場合でも下側鋼管杭1及び上側鋼管杭3を確実に接合できる。
【0032】
また、牽引線としてのワイヤ21の他端部をトラッククレーン22に巻上げ及び巻下げ可能に設けられた第2フック25で上方に引っ張る際に、トラッククレーン22に巻上げ及び巻下げ可能に設けられた第1フック24で上側鋼管杭3を吊ってめねじ部2に作用する上側鋼管杭3の重量を調整するので、上側鋼管杭3の転倒を防止することができる。
【0033】
次に、図5に示す機械式継手付き鋼管の接合方法の第4実施形態の変形例を図6を参照して説明する。図6は図5に示す機械式継手付き鋼管の接合方法の第4実施形態の変形例を説明するための概略正面図である。
図6に示す変形例にあっては、吊り金具18をトラッククレーン22に取り付けた点で図5に示す接合方法と異なっている。
【0034】
図6に示す接合方法においても、下側鋼管杭1に上側鋼管杭3を接合するには、先ず、地上において上側鋼管杭3の吊り金具28を吊り下げ具27にワイヤ等により取付け、ブーム23を上昇させて上側鋼管杭3を地盤8に保持された下側鋼管杭1上に位置させておく。上側鋼管杭3を第1フック24で吊った状態に保って下側鋼管杭1に設けられためねじ部2に作用する上側鋼管杭3の重量を調整する。この状態で、前記ブーム23により上側鋼管杭3とともに上昇された牽引線としてのワイヤ21の一端部を滑車20を介して上側鋼管杭3の周囲に巻き付ける。そして、ワイヤ21の前記一端部とは反対側のクレーン側にある他端部を、第2フック25を巻上げることにより、更に矢印D方向に上昇させて滑車20を介してクレーン側の他端部を上方に引っ張り、これにより上側鋼管杭3に矢印C方向の回転力を与えてねじ部2,4のピッチに合わせて微下降させ、上側鋼管杭3のおねじ部4を下側鋼管杭1のめねじ部2に螺合させる。これにより、下側鋼管杭1に上側鋼管杭3が接合されるのである。
【0035】
この接合方法においても、牽引線としてのワイヤ21の他端部を、下側鋼管杭1に取り付けた吊り金具18に連結された滑車20を介して上方に引っ張り、これにより上側鋼管杭3に回転力を与えて上側鋼管杭3のおねじ部4を下側鋼管杭1のめねじ部2に螺合させるようにしているので、下側鋼管杭1及び上側鋼管杭3をクレーンを利用して確実に接合できる。このため、上側鋼管杭3の回転に、作業員の人力が不要となり、大幅な省力化を達成できる。また、牽引線としてのワイヤ21の他端部をトラッククレーン22に巻上げ及び巻下げ可能に設けられた第2フック25で上方に引っ張る際に、トラッククレーン22に巻上げ及び巻下げ可能に設けられた第1フック24で上側鋼管杭3を吊ってめねじ部2に作用する上側鋼管杭3の重量を調整するので、上側鋼管杭3の転倒を防止することができる。
【0036】
次に、本発明に係る機械式継手付き鋼管の接合方法の第5実施形態を図7を参照して説明する。図7は本発明に係る機械式継手付き鋼管の接合方法の第5実施形態を説明するための概略正面図である。
図7に示す接合方法は、図5に示す接合方法とほぼ同様であるが、図5に示す接合方法においてはトラッククレーン22で上側鋼管杭3の外側に設けられた吊り金具28を吊るのに対し、図7に示す接合方法においては、トラッククレーン22で上側鋼管杭3の内側に設けられた吊り金具30を吊る点で異なっている。これに伴い、杭吊り用ワイヤ26を介して第1フック24に掛けられる吊り下げ具29も上側鋼管杭3の内側に位置している。
【0037】
この接合方法にあっては、下側鋼管杭1に上側鋼管杭3を嵌合して接合するには、先ず、地上において上側鋼管杭3の内側に設けられた吊り金具30を吊り下げ具29にワイヤ等により取付け、ブーム23を上昇させて上側鋼管杭3を地盤8に保持された下側鋼管杭1上に位置させておく。上側鋼管杭3を第1フック24で吊った状態に保って下側鋼管杭1に設けられためねじ部2に作用する上側鋼管杭3の重量を調整する。この状態で、前記ブーム23により上側鋼管杭3とともに上昇された牽引線としてのワイヤ21の一端部を滑車20を介して上側鋼管杭3の周囲に巻き付ける。そして、ワイヤ21の前記一端部とは反対側のクレーン側にある他端部を、第2フック25を巻上げることにより、更に矢印D方向に上昇させて滑車20を介してクレーン側の他端部を上方に引っ張り、これにより上側鋼管杭3に矢印C方向の回転力を与えてねじ部2,4のピッチに合わせて微下降させ、上側鋼管杭3のおねじ部4を下側鋼管杭1のめねじ部2に螺合させる。これにより、下側鋼管杭1に上側鋼管杭3が接合されるのである。
【0038】
ここで、牽引線としてのワイヤ21の他端部をトラッククレーン22に巻上げ及び巻下げ可能に設けられた第2フック25で上方に引っ張る際に、トラッククレーン22に巻上げ及び巻下げ可能に設けられた第1フック24で上側鋼管杭3を吊ってめねじ部2に作用する上側鋼管杭3の重量を調整するので、上側鋼管杭3の転倒を防止することができる。
【0039】
また、第2フック25でワイヤ21の他端部を引っ張って上側鋼管杭3を回転させるときには、吊り金具30が上側鋼管杭3の内側に設けられているので、ワイヤ21が吊り金具30に絡むのを防止することができる。
最後に、本発明に係る機械式継手付き鋼管を図8を参照して説明する。図8は本発明に係る機械式継手付き鋼管の概略正面図である。
【0040】
図8に示す機械式継手付き鋼管(下側鋼管杭)31は、図3に示す下側鋼管杭1と同様の構成を有し、上端部にめねじ部(機械式継手部)32を有し、下端部に回転によりめねじ部32に螺合するおねじ部34を有する上側鋼管杭33が接合されるようになっている。機械式継手付き鋼管31は、地盤8に設けた孔に挿入されて保持されている。
【0041】
そして、機械式継手付き鋼管31の外面には、吊り金具35が取り付けられ、この吊り金具35には、ワイヤ36を介して滑車37と連結してもよい。
そして、機械式継手付き鋼管31に上側鋼管杭33を嵌合して接合するには、図2に示す接合方法と同様に、先ず、上側鋼管杭33を例えばクレーン(図示せず)により上昇させて上側鋼管杭33を地盤8に保持された機械式継手付き鋼管31上に位置させておき、この状態で、例えば前記クレーンにより上側鋼管杭33とともに上昇された牽引線としてのワイヤ38の一端部を滑車37を介して上側鋼管杭33の周囲に巻き付ける。そして、ワイヤ38の前記一端部とは反対側のクレーン側にある他端部を更に上昇させて滑車37を介してクレーン側の他端部を上方に引っ張り、これにより上側鋼管杭33に矢印方向の回転力を与えてねじ部32,34のピッチに合わせて微下降させ、上側鋼管杭33のおねじ部34を機械式継手付き鋼管31のめねじ部2に螺合させる。これにより、機械式継手付き鋼管31に上側鋼管杭3が接合されるのである。
【0042】
この機械式継手付き鋼管31によれば、牽引線としてのワイヤ38の他端部を、機械式継手付き鋼管31の外面に取り付けた吊り金具35に連結された滑車37を介して上方に引っ張り、機械式継手付き鋼管31の外面に取り付けた吊り金具35により滑車37の反力を確保しているので、牽引時の反力確保のためにウインチ等の牽引工具を地上に固定する作業が不要となり、牽引準備作業の省力化を図ることができる。
【0043】
以上、本発明の実施形態を説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、第1機械式継手部をめねじ部2,32、第2機械式継手部をおねじ部4,34としてあるが、それぞれ互いに回転により嵌合できるものであれば、めねじ部やおねじ部に限られない。
【0044】
また、下側鋼管及び上側鋼管を、それぞれ下側鋼管杭1、上側鋼管杭3として説明したが、鋼管杭のみならず、鋼管柱、配管などであってもよい。
さらに、牽引工具としてウインチ5が用いられているが、牽引線を牽引できるものであれば、レバーブロックやプーラーなどであってもよい。
【0045】
【実施例】
外径φ=1,600mm、長さL=17,000mm、重量約90kNの上側鋼管杭と下側鋼管杭とを、図1に示す牽引工具としてウインチを使用して接合する方法、図5に示す滑車を使用して接合する方法、及び従来例である図11に示すチェーンレンチを使用して接合する方法のそれぞれにより接合した。
【0046】
その結果、従来例である図11に示すチェーンレンチを使用して接合する方法では、チェーンレンチ110による上側鋼管杭3の回転作業に4〜6人の作業員が必要であった(上側鋼管杭の回転作業に要する牽引力としては約3kNに相当する。)。
また、図1に示すウインチ5を使用して接合する方法では、ウインチ5による上側鋼管杭3の回転作業に1人の作業員で足りた。
【0047】
さらに、図5に示す滑車を使用して接合する方法では、上側鋼管杭3の回転作業をトラッククレーン22を利用して行っているため、大幅な省力化が達成できた。
なお、上側鋼管杭と下側鋼管杭とを接合するときの、上側鋼管杭の回転作業に要する牽引力Tは、図9に示すように、T=μ1 ×(W−P)により表される。
【0048】
ここで、μ1 は継手部の回転摩擦係数(主に継手部の潤滑性、かじりの有無等に依存する)、Wは上側鋼管杭の重量、Pは上側鋼管杭を吊り上げて保持する力である。
例えば、上側鋼管杭の重量Wが90kN、上側鋼管杭を吊り上げて保持する力Pが80KNでW−Pが10kNのとき、上側鋼管杭の回転作業に要する牽引力Tが約3kNで上側鋼管杭が回転し始めることが確認されている。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1に係る機械式継手付き鋼管の接合方法によれば、上側鋼管に牽引線の一端部を巻き付けるととともに、前記牽引線の他端部を牽引工具により引くことにより前記上側鋼管に回転力を与えて前記上側鋼管の第2機械式継手部を下側鋼管の第1機械式継手部に嵌合するので、下側鋼管及び上側鋼管の接合に用いられる治具として、牽引線を使用しているため、チェーンレンチ等の接合治具に比べ治具を軽量かつコンパクトにできると共に、下側鋼管杭及び上側鋼管杭を確実に接合できる。また、下側鋼管及び上側鋼管周りのスペースが狭い場合でも離れた位置から牽引線を引くことで下側鋼管及び上側鋼管を確実に接合できる。また、牽引工具を使用しているため、回転に必要な力が大きい場合であっても、作業員が牽引時に必要とする力を小さく変換でき、少人数での接合を可能とすることができる。
【0050】
また、本発明のうち請求項2に係る機械式継手付き鋼管の接合方法によれば、上側鋼管に牽引線の一端部を巻き付けるととともに、前記牽引線の他端部を、滑車を介して引くことにより前記上側鋼管に回転力を与えて上側鋼管の第2機械式継手部を下側鋼管の第1機械式継手部に嵌合するので、下側鋼管及び上側鋼管の接合に用いられる治具として、牽引線を使用しているため、チェーンレンチ等の接合治具に比べ治具を軽量かつコンパクトにできると共に、下側鋼管杭及び上側鋼管杭を例えばクレーン等の重機を利用して確実に接合できる。クレーン等の重機を利用する場合、上側鋼管の回転に、作業員の人力が不要となり、大幅な省力化を達成できる。また、下側鋼管及び上側鋼管周りのスペースが狭い場合でも下側鋼管及び上側鋼管を確実に接合できる。さらに、下側鋼管に取り付けた吊り金具により滑車の反力を確保しているので、牽引時の反力確保のためにウインチ等の牽引工具を地上に固定する作業が不要となり、牽引準備作業の省力化を図ることができる。
【0051】
さらに、本発明のうち請求項3に係る機械式継手付き鋼管の接合方法によれば、請求項2記載の発明において、前記上側鋼管を、クレーンに巻上げ及び巻下げ可能に設けられた第1フックで吊って前記第1機械式継手部に作用する前記上側鋼管の重量を調整し、前記牽引線の他端部を、前記クレーンに巻上げ及び巻下げ可能に設けられた第2フックで上方に引っ張り前記上側鋼管に回転力を与えるので、下側鋼管及び上側鋼管をクレーンを利用して確実に接合でき、上側鋼管の回転に、作業員の人力が不要となり、大幅な省力化を達成できる。また牽引線の端部をクレーンに巻上げ及び巻下げ可能に設けられた第2フックで上方に引っ張る際に、クレーンに巻上げ及び巻下げ可能に設けられた第1フックで上側鋼管を吊って第1機械式継手部に作用する上側鋼管の重量を調整するので、上側鋼管の転倒を防止することができる。
【0052】
また、本発明のうち請求項4に係る機械式継手付き鋼管の接合方法によれば、請求項3記載の発明において、前記クレーンの第1フックで前記上側鋼管の内側に設けられた吊り金具を吊るので、牽引線が吊り金具に絡むのを防止することができる。
さらに、本発明のうち請求項5に係る機械式継手付き鋼管によれば、外面に、滑車が連結される吊り金具を設けたので、牽引線の他端部を、機械式継手付き鋼管の外面に取り付けた吊り金具に連結された滑車を介して上方に引っ張り、前記滑車の反力を確保しているので、牽引時の反力確保のためにウインチ等の牽引工具を地上に固定する作業が不要となり、牽引準備作業の省力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る機械式継手付き鋼管の接合方法の第1実施形態を説明するための概略正面図である。
【図2】図1に示した本発明の第1実施形態の変形例を示す概略正面図である。
【図3】本発明に係る機械式継手付き鋼管の接合方法の第2実施形態を説明するための概略正面図である。
【図4】本発明に係る機械式継手付き鋼管の接合方法の第3実施形態を説明するための概略正面図である。
【図5】本発明に係る機械式継手付き鋼管の接合方法の第4実施形態を説明するための概略正面図である。
【図6】図5に示す機械式継手付き鋼管の接合方法の第4実施形態の変形例を説明するための概略正面図である。
【図7】本発明に係る機械式継手付き鋼管の接合方法の第5実施形態を説明するための概略正面図である。
【図8】本発明に係る機械式継手付き鋼管の概略正面図である。
【図9】上側鋼管杭と下側鋼管杭とを接合するときの、上側鋼管杭の回転作業に要する牽引力を説明するための説明図である。
【図10】上下の鋼管杭をめねじ部とおねじ部の螺合により接合する一般的な方法を示す概略正面図である。
【図11】従来例の上側鋼管杭を回転させる方法を示し、(A)は平面図、(B)は正面図である。
【図12】従来の他の例の上下の鋼管杭をめねじ部とおねじ部の螺合により接合する方法を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 下側鋼管杭(下側鋼管)
2 めねじ部(第1機械式継手部)
3 上側鋼管杭(上側鋼管)
4 おねじ部(第2機械式継手部)
5 ウインチ(牽引工具)
6 ハンドル部
7 ワイヤ(牽引線)
8 地盤
10 吊り金具
11 ワイヤ
13 ワイヤ(牽引線)
14 吊り金具
15 ワイヤ
16 滑車
17 ワイヤ(牽引線)
18 吊り金具
19 ワイヤ
20 滑車
21 ワイヤ(牽引線)
22 トラッククレーン
23 ブーム
24 第1フック
25 第2フック
26 杭吊り用ワイヤ
27 吊り下げ具
28 吊り金具
29 吊り下げ具
30 吊り金具
31 機械式継手付き鋼管
32 めねじ部(機械式継手部)
33 上側鋼管杭
34 おねじ部
35 吊り金具
36 ワイヤ
37 滑車
38 ワイヤ(牽引線)
Claims (5)
- 上端部に第1機械式継手部を有する下側鋼管と、下端部に回転により前記第1機械式継手部に嵌合する第2機械式継手部を有する上側鋼管とを上下に接合する機械式継手付き鋼管の接合方法において、
前記上側鋼管に牽引線の一端部を巻き付けるととともに、
前記牽引線の他端部を牽引工具により引くことにより前記上側鋼管に回転力を与えて前記第2機械式継手部を前記第1機械式継手部に嵌合することを特徴とする機械式継手付き鋼管の接合方法。 - 上端部に第1機械式継手部を有する下側鋼管と、下端部に回転により前記第1機械式継手部に嵌合する第2機械式継手部を有する上側鋼管とを上下に接合する機械式継手付き鋼管の接合方法において、
前記上側鋼管に牽引線の一端部を巻き付けるととともに、
前記牽引線の他端部を、滑車を介して引くことにより前記上側鋼管に回転力を与えて前記第2機械式継手部を前記第1機械式継手部に嵌合することを特徴とする機械式継手付き鋼管の接合方法。 - 前記上側鋼管を、クレーンに巻上げ及び巻下げ可能に設けられた第1フックで吊って前記第1機械式継手部に作用する前記上側鋼管の重量を調整し、前記牽引線の他端部を、前記クレーンに巻上げ及び巻下げ可能に設けられた第2フックで引くことにより前記上側鋼管に回転力を与えることを特徴とする請求項2記載の機械式継手付き鋼管の接合方法。
- 前記クレーンの第1フックで前記上側鋼管の内側に設けられた吊り金具を吊ることを特徴とする請求項3記載の機械式継手付き鋼管の接合方法。
- 上端部に機械式継手部を有する機械式継手付き鋼管であって、
外面に、滑車が連結される吊り金具を設けたことを特徴とする機械式継手付き鋼管。
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