JPS6010844Y2 - 表裏面に化粧板を有し、かつ端縁を曲面とした厚肉積層板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、表裏面に化粧板を有し、かつ端縁を曲面とし
て、テーブルの天板や箱物家具等に使用して効果的な厚
肉の積層板に関するものである。

従来、このような積層板は、通常、第１図に示すように
、板材１の端縁に、所要の曲面に仕上げた縁材２を添着
するとともに、表裏面に薄肉の可視性化粧板３を貼着し
て形成されていたが、縁材２の加工が面倒であり、かつ
化粧板３の貼着は、機械化が困難で、熟練を要する手作
業を必要とするという欠点があった。

本考案の板材は、この欠点を解消したもので、以下、添
付の図面に基いて具体的に説明する。

第２図は、本考案の積層板を形成する途中の状態を示す
もので、素材板１１は、中央部のパーチクルボード１２
の両面に、合板１３．１３を貼着し、さらに各合板１３
の外面に、硬質可撓性の、たとへば合板樹脂製の化粧板
１４を貼着して形成されている。

素材板１１の端部裏面を、端縁と平行に、所要幅をもっ
て切欠することにより、素材板１１の半分の厚さの切欠
片１５が形成され、この切欠片１５は、さらにその端縁
と平行をなし、かつ合板１３もしくは合板１３とパーチ
クルボード１２の一部を残すようにして、裏面より切設
した凹入溝１６により、内方の段部１５ａと、外方の角
杆状片１５ｂとに区分されている。

凹入溝１６の上底部には、凹入溝１６と同方向を向き、
少くとも化粧板１４を残すように切設した互に平行をな
す、多数の切込溝１７により、断面方形の平行突片１８
が形成されている。

本考案の積層板は、上記素材板１１における角杆状片１
５ｂを、第２図矢印で示すように、下方へ１８０°屈曲
腰切込溝１７を扇形に形成させることにより、第３図に
示すように、段部１５ａと角杆状片１５ｂを当接し接着
して形成したもので、隣接する突片１８，１８の遊端角
部同志は、実質的に当接している。

本考案の積層板は、上述で明らかなように、製作が容易
であり、化粧板１４に透明なものを使用しても、切込溝
１７を、合板１３の外面部を残すように切設することに
より、あたかも素材板１１の端縁を曲面に成形加工した
ような外観を得ることができる。

また端縁たる曲面部は、その突片１８の遊端同志が実質
的に当接しているので、強固であるが、曲面成形時に、
切込溝１７に、たとえは硬化剤を添加した不飽和ポリエ
ステル樹脂等を充填して、曲面成形後硬化させるか、曲
面内部の空所１９に発泡合成樹脂等を充填すれば、より
強固となる。

なお、第４図に示すように、段部１５ａ′の厚さと角杆
状片１５ｂ′の厚さを異ならせて、両者の厚さの合計が
素材板１１の厚さと等しくなるようにし、かつ突片１８
′を先細として、曲面成形後、相隣る突片１８’、１８
’の対向側面同志が当接するようにすることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、端縁を曲面とした積層板の従来のものの一例
を示す要部縦断面図、第２図は、本考案に係る積層板を
猛威途中における素材板の要部縦断面図、第３図は、本
考案に係る積層板の要部縦断面図、第４図は、本考案の
他の例の要部縦断面図である。 １・・・・・・板材、２・・・・・・縁材、３・・・・
・・化粧板、１１・・・・・・素材板、１２・・・・・
・パーチクルホード、１３・・・・・・合板、１４・・
・・・・化粧板、１５・・・・・・切欠片、１５ａ・・
・・・・段部、１５ｂ・・・・・・角杆状片、１６・・
曲凹入溝、１７・・・・・・切込溝、１８・・・・・・
突片、１９・・・・・・空所。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 表面に、可撓性の化粧板１４を貼着した素材板１１の裏
   面端部を切欠して切欠片１５を形成し、この切欠片１５
   のほぼ中央に凹入溝１６を裏面より切設して、切欠片１
   ５の両端部に、等幅かつ厚さの和が素材板１１と等しく
   、かつ素材板１１の端縁と平行をなす段部１５ａと角杆
   状片１５ｂとを形成するとともに、凹入溝１６の底部に
   、段部１５ａと平行をなす多数の切込溝１７を、少くと
   も化粧板１４を残すように切設して、化粧板１４の裏面
   に、多数の突片１８を形成し、かつ前記角杆状片１５ｂ
   を裏側へ１８０°屈曲して、前記段部１５ａへ重合して
   なる、表裏面に化粧板を有し、かつ端縁を曲面とした厚
   肉積層板。