JPS6010508B2 - 同期発電電動機の制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は同期発電電動機（以下ＧＭと称す）の電機子巻
線に変圧器を直接接続した高圧同期方式において、交流
・直流変換器および直流・交流変換器からなる静止型始
動装置により上記ＧＭを始動するとき、上記ＧＭの界磁
電流の投入時点を制御して上記変圧器の飽和現象を防ぎ
、上記ＧＭを円滑に始動するようにした制御装置に関す
るものである。

従来よりこの種の装置として、第１図および第２図に示
すようなものが用いられており、第１図は高圧同期によ
る静止型始動装置を適用した回路を示し、第２図は従釆
の制御ブロック図を示している。

第１図において、１はＧＭ、２はＧＭＩの界滋巻線、３
は電機子巻線に接続した変圧器、４は変圧器に接続した
しや断器、５はＧＭＩの電機子巻線に出力する静止型始
動装置、６は界磁しや断器、７は励磁装置、８は励磁用
変圧器、９は励磁用電源である。なお、上記静止型始動
装置５は前述の如く交流・直流変換器および直流・交流
変換器を具備し、ＧＭＩの電機子に接続されている。然
して、上記第１図に示すような高圧同期方式０において
は、ＧＭＩは、静止型始動装置５から供給される電流ｌ
ｓおよび励磁装置７より供給される励磁電流ｌｒの積（
ｌｓ×ｌｆ）のトルクにより、始動および加速されるこ
とは明らかであり、従来第２図に示すような始動制御回
路を用いてＧＭＩ夕の始動を行っていた。

なお、この第２図はブロック図として示されているが、
電磁リレーまたは静止型リレー等を用いて容易に実現可
能であることは言うまでもない。同図中、１０は界磁電
流ｌｆを設定するための始動準備接点、１１は始動指令
接点、１２ａ，１２ｂは論理積回路、１４は界磁電流を
投入する位置を示し、１３は始動条件を設定する位置を
示している。したがって、この制御回路によれば、ＧＭ
Ｉが停止している状態で界磁電流ｌｆをセットし、上記
界滋電流ｌｆが定格値に達したときに、始動準備接点１
０を閉じてその出力により論理積回路１２ａを作動させ
、次いでこの論理積回路１２ａの出力を確認した後に、
始動指令接点１１を閉成して論理穣回路１２ｂを介し静
止型始動装置を投入させ、その出力となる上記電流ｌｓ
と、上記論理積回路１２ｂが動作する時Ｚ点で界磁巻線
２に加わる界磁電流ｌｆとによってＧＭＩを始動させて
いた。ここで、ＧＭＩの端子電圧は、静止型始動装置５
の出力電圧と、上記ＧＭＩの逆議起電圧とにより決まる
電圧となるが、これが変圧器３にも加わ２るので、上記
ＧＭＩの回転速度の遅い状態において上記変圧器３に大
電流が流れその飽和現象を起こすことがある。

この現象が生じると、変圧器３に貯えられたェネルギに
よりＧＭＩは逆転され、始動失敗するに至るという煤れ
があった。 ２本発明は上記のような従来のものの
欠点を除去するためになされたもので、ＧＭＩの始動を
安定化するために、界磁電流ｌｒの投入時点を変化させ
て、ＧＭＩが初期回転による低速回転時の界磁電流ｌｆ
と、逆誘起電圧とを低下させることによ３り、変圧器３
にかかる端子電圧を小さくして、上記変圧器３の飽和現
象を防止できるようにした制御装置を提供しようとする
ものである。以下、本発明の実施例を第３図ないし第６
図について説明すると、一般にＧＭＩは界磁巻線の時３
定数を相当大きな値に探っている。

このため、第３図に示すように、始動指令接点１１の動
作後において励磁電流ｌｓおよび界磁電流ｌｆを共に通
電させるようにしている。このようにすれば、界磁電流
ＩＳが界磁巻線２の時定数により、第６図に必示すよう
に、ＧＭＩの始動時、界磁電流ｌｆが時間と共に緩やか
に上昇する期間中、ＧＭＩの回転数も上昇することにな
るから、逆議起電圧を小さくして、変圧器の飽和現象を
防止することができる。また、他の実施例として第４図
および第５図に示すように、励磁電流ｌｓを通電した後
に、界磁電流ｌｆを通電するような制御方式でも同機の
効果をもたらすことは言うまでもない。

なお、第３図、第４図および第５図に示す制御装置が、
電磁継電器、または、半導体素子等からなる静止型継電
装層により容易に実施できることは明きらかである。

以上述べたように、本発明によれば、同期発電電動機の
電機子巻線に変圧器を直接接続した高圧同期方式におい
て、静止型始動装置を用いて上記同期発電電動機を始動
するに際し、静止型始動装置から電流が出力された時点
と同時またはそれ以後に上記界磁巻線に励磁回路からの
出力電流を印如するようにして、界磁電流の投入時点の
制御則ち始動時上記電機子巻線に対する上記界磁巻線に
付勢タイミングを偏崎させるようにしたので、上記同期
発電電動機の初期回転による抵遠回転時の界滋電流と逆
誘起電圧とを低減させて上記変圧器の飽和現象を未然に
防止でき、円滑な始動を行わせうる効果がある。

また、このような始動制御装置の構成は、界磁電流の投
入タイミングを制御するだけなので、電磁継電器、また
は、半導体素子等からなる静止型継電装層により容易に
しかも簡易なもので実施できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は高圧同期により同期発電電動機を始動する従来
の回路構成図、第２図は第１図に示す従来のものの動作
経路を示すブロック図、第３図、第４図、第５図はそれ
ぞれ本発明制御装置の動作経路を示すブロック図、第６
図はそのＧＭ界滋電流経時変化特性図である。 １：同期発電電動機の電機子、２：同期発電電動機の界
磁巻線、３：変圧器、４：しや断器、５：静止型始動装
置、６：界磁しや断器、７：励磁装置、８：励磁用変圧
器、９：励磁用電源、１０：始動準備接点、１１：始動
指令接点、１２ａ，１２ｂ：Ａｈｄロジック、１３：始
動条件を与える位置、１４：界磁電流を界滋巻線に出力
する位置、なお、図中同一符号は同一または相当部分を
示す。 多１囚 第２囚 多３図 多ム図 多５囚 多６図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 変圧器に直接接続されて高圧同期方式で始動される
   同期発電電動機、この同期発電電動機の電機子巻線側に
   接続された交流直流変換器および直流交流変換器よりな
   る静止型始動装置、この静止型始動装置に始動準備およ
   び始動指令信号を出力する始動制御装置、および上記同
   期発電電動機の界磁巻線側に接続した励磁回路を備え、
   上記始動制御装置による始動指令信号により静止型始動
   装置から電流が出力された時点と同時またはそれ以後に
   の上記界磁巻線に励磁回路からの出力電流を印加するよ
   うにして、始動時上記電機子巻線に対する上記界磁巻線
   に付勢タイミングを偏倚させることにより上記同期発電
   電動機の初期回転による低速回転時の界磁電流と逆誘起
   電圧とを低減させたことを特徴とする同期発電電動機の
   制御装置。 ２ 始動制御装置による始動指令信号の出力後、電機子
   巻線の付勢に遅れて励磁回路からの出力電流を界磁巻線
   に印加するようにしたことを特徴とする上記特許請求の
   範囲第１項記載の同期発電電動機の制御装置。