JPS6010431Y2

JPS6010431Y2 - 座椅子等のヒンジ機構

Info

Publication number: JPS6010431Y2
Application number: JP3788881U
Authority: JP
Inventors: 松三池田; 豊二奥野
Original assignee: 株式会社ブリヂストン; スガツネ工業株式会社
Priority date: 1981-03-18
Filing date: 1981-03-18
Publication date: 1985-04-10
Also published as: JPS57152050U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は座椅子等のヒンジ機構を改良したものに関する
。

従来から、座部フレームに背部フレームを起伏自在に枢
着し、当該背部フレームの後傾角度を多段階に調整でき
るようにしたヒンジは知られているが、現存するこの種
ヒンジによると、背部フレームの後傾角度を調整する場
合、一旦前方へ倒した後、再度起立して任意所望後傾角
度にセットする等しなければならなかったから、操作が
大変面倒であり、又構造も複雑であるため、故障も生じ
易く、座ったま）での後傾角度調整操作が困難であった
り、軽快に行ないにくい等の問題があった。

本考案は上記の難点を解消すべく構成の簡潔化、背部フ
レームの起伏及び後傾角度の簡易迅速な調整がはかれる
ようにしたもので、以下その構成を図示の実施例により
説明する。

第１〜２図の座椅子において金属パイプ等で平面矩形状
に曲成した座部フレーム１の後端部左右両側には、正面
略コ字形状としたヒンジ本体２゜２がビス３止め等によ
り固定してあり、該両ヒンジ本体２，２には金属パイプ
等にて正面略コ字形状に曲成した背部フレーム４の雨下
端部４ａ、４ａを軸５により起伏自在に枢着しである。

そして本案に係るヒンジ６は、第２図ないし第６図に示
したように、上部背部フレーム４における枢着点ａの背
後位にあって、ハンドル７が上記ヒンジ本体２に回転可
能に軸支され、該ハンドル７の軸８には、第７図Ａ、
Ｂに夫々例示したように、夫々軸芯０からの長さ１．ｔ
’、ｔ″、１″′、１““が異なる複数個の支持部ｐ
、ｐ、Ｉ）”？ｐ ”’。

ｐ““を、外周部に連設して形成したカム９が、軸回り
方向にて、同軸回転可能に固定され、上記ハンドル７に
よりカム９を任意に回転することにより、各支持部ｐ・
・・・・・ｐ″・が選択的に上記背部フレーム４の枢着
点ａ直上の下端部４ａを当接支持するようにな腰これに
よって、背部フレーム４の後傾角度をα〜α″″の範囲
で多段階に調整自在なるよう構成しである。

こ）で、上記カム９は、各支持部ｐ・・・・・・ｐ／／
／／を、軸芯Ｏからの長さ１〜］／／／／の順に連設
して形成させてあり、各支持部ｐ・・・・・・ｐ″″に
順次背部フレーム４の下端部４ａを当接させることによ
り、当該背部フレーム４の後傾角度がαから順次大きく
なり、支持点ｐ″″で最大後傾角度α″′となるように
予め設定しである。

即ち、背部フレーム４の下端部４ａを支持点ｐに支持し
た場合は、第２図において、背部フレーム４は僅かに後
傾した起立位置イ点にあり、順次支持点を７．ｐ／／
、ｐ”’ 、ｐ／／／／と変えることで、
背部フレーム４は図のイ′点、イ“点、イ″′点、イ″
″点の如く、後傾角度が大きくなるようにしである。

又、上記カム９は、第７図Ａに示したように、各支持部
ｐ・・・・・・ｐ″″を直線とした多角形に形成しても
よく、また第７図Ｂに示したように各支持部ｐ・・・・
・・ｐ／／／／を弧面としたものに形成してもよく、更
には各支持部ｐ・・・・・−・ｐ″“をを尖端とする変
形星形、その他者支持部ｐ・・・・・・ｐ“を凹面等と
するなど任意の形状に形成することがある。

又、上記ハンドル７には、第５図、第６図に示したよう
に、一端１０ａをヒンジ本体２に、他端１０ｂはハンド
ル軸８に夫々掛止して配設したリターンスプリング１０
により第４図の矢印す方向へ弾撥付勢させであると共に
、上記カム９とヒンジ本体２には、ストッパピン１１と
ストッパ１２を夫々リターン方向に当接可能に突設する
ことにより手段を形成したあり、上記リターンスプリン
グ１０の弾撥力によってカム９が第４図に示した位置、
つまり、軸芯Ｏからの長さ１が最大である支持点ｐで背
部フレーム４を支持する位置に保持されるようになって
いる。

又、上記ハンドルの軸８は、第６図に示したようにヒン
ジ本体２の軸孔２ａに嵌挿して止めどス１３により回転
可能に支持してあって、該軸８の多角形部８ａに上記カ
ム９を嵌合して軸回り方向に固定しである。

更に図示例は、上述ヒンジ６を片側のみに設けた場合で
あるが、この他、上記ヒンジ６を左右両側のヒンジ本体
２，２に夫々組込み、これらを共通なハンドル軸で連結
して、左右何れからでも操作できる構成としてもよい。

尚、本案は図示の座椅子に限定的であることはなく、他
にテーブル用の椅子、自動車、汽車、電車等の車輌用来
席等にも実施し得る。

而して上記構成において、背部フレーム４は第２図にお
いて、軸５を回転中心として起立位置のイ点から、前方
へ折畳んだ位置０点までの角度βの範囲内では、カム９
に拘束されることなく自由に起伏操作できる。

また上記背部フレーム４に対して、カム９はリターンス
プリング１０による弾撥付勢によって通常は、軸芯Ｏか
ら最長の長さ１である支持部ｐて背部フレーム４の下端
部４ａを支持するように位置づけされているので、ハン
ドル７を操作しないかぎり、背部フレーム４を０点から
起立させて行くと、下端部４ａが上記支持部ｐに当接支
持されて、イ点の起立位置に保持される。

従って、背部フレーム４を任意所望の後傾角度にしよう
とするときは、ハンドル７によりカム９をリターンスプ
リング１０の弾撥力に抗し、第２図にあっては時計回り
方向へ回転させ、適当な支持点ｐ′・・・・・・ｐ“″
の何れかで背部フレーム４の下端部４ａを支持させれば
、背部フレーム４を図中イ′点からイ″″点の内、何れ
か一つの位置に保持させることができる。

そしてこの際、カム９にはリターンスプリング１０の弾
撥力が作用しているが、この力は、背部フレーム４を起
立位置イ点まで押し戻せるほどのものではないから、上
述の所望調整位置に背部フレーム４を保持させることが
できる。

又、背部フレーム４を、起立位置イ点、又は起立位置方
向へ回動すると、リターンスプリング１０によりカム９
は反時計回り方向へ回転するので、後傾角度α“″を小
さくする場合は、ハンドル７を回転操作する必要はなく
なる。

以上説明したように本考案に係る座椅子等のヒンジ機構
によれば、背部フレーム４を起伏自在に枢着したヒンジ
本体２に、上記背部フレーム４の下端部４ａ後側が、多
段階に支持可能なるよう夫々軸芯Ｏからの長さ１．１’
、１″、１″、１“″・・・が異なる複数個の支持部ｐ
、ｐ、ｐ″、ｐ”’、ｐ“を設けたカム９が、ハン
ドル７にて回転可能なように軸支されると共に、当該カ
ム９を背部フレ−ム４の起立回動力向へ弾撥付勢される
リターンスプリング１０を設け、かつ同背部フレーム４
が最高起立状態で支持される位置にて、当該カム９のリ
ターンスプリング１０による回動を阻止するストッパ手
段を具備させるようにしたから、上記背部フレーム４の
下端部４ａに対して、任意の支持部が当接する向きにハ
ンドル７にてカム９を回転するだけで、背部フレーム４
を任意の所望後傾角度に調整することができ、他に例え
ば、背部フレーム４を前方へ倒した後、再度、所望後傾
角度まで戻す等の操作を一切必要としないから、上述後
傾角度調整を簡易、かつ迅速に行なうことができるのみ
ならず、背部フレーム４に作用する背圧は、当該背部フ
レーム４の下端部４ａを介して各支持部ｐ・・・・・・
ｐ／／／ｌにあって、ハンドルの軸８に対し直角方向
となるよう作用するので背部フレーム４を所望後傾角度
に安定的に保持できる。

またリターンスプリング１０を設けたので、背部フレー
ム４の後傾角度を小さくしようとするときには、ハンド
ル７を操作することなく、当該フレーム４を起立方向へ
動かしてやることで、その目的を達成することができ、
しかもカム９は自由状態にてストッパ手段により停止し
ているから、背部フレーム４を折畳状態から起立させる
だけの操作で、最高起立状態に安定支持されることにな
り、この状態から所望の後傾角度となるようハンドル操
作を行なうことができるので使い勝手のよい座椅子等を
提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るヒンジ機構を備えた座椅子の正面
図、第２図は同座椅子の側面図、第３図は同ヒンジ機構
の平面図、第４図は同ヒンジ機構の側面図、第５図は同
ヒンジ機構におけるヒンジ本体とリターンスプリングを
例示した側面図、第６図は第４図におけるＶＩ−ＶＩ線
矢視縦断面図、第７図Ａ、Ｂは同ヒンジ機構における
カムの変形例を夫々示した各正面図である。１・・・・・・座部フレーム、２・・・・・・ヒンジ本
体、４・・・・・・背部フレーム、４ａ・・・・・・背
部フレームの下端部、６・・・・・・ヒンジ、７・・・
・・・ハンドル、訃・・・・・ハンドルの軸、９・・・
・・・カム、１０・・・・・・リターンスプリング、１
１．１２・・・・・・ストッパ手段、ａ・・・・・・背
部フレームの枢着点、ｐ、ｐ’、ｐ”、ｐ ”
’、ｐ″″・・・・・・支持部、Ｏ・・・・・・軸
芯、１．１’、ｌ“ ｌｒＺ、“・・・・・・軸芯から
各支持部までの長さ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

背部フレームを起伏自在に枢着した座部フレームのヒン
ジ本体に、その枢着点の背後側にあって、ハンドルを回
転自在に軸支し、該ハンドル軸には、夫々軸芯からの長
さが異なる複数個の支持部を設けたカムを固定し、該各
支持部によって選択的に上部背部フレームを当該支持自
在にすると共に、当該カムを背部フレームの起立回動力
向へ弾発付勢するリターンスプリングを設け、かつ同背
部フレームが最高起立状態で支持される位置にて、同カ
ムのリターンスプリングによる回動を阻止するストッパ
手段を具備してなる座椅子等のヒンジ機構。