JPS5995187A - インクジエツト記録用紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はインクジェット記録用の記録用紙に関するもの
である。

従来例の構成とその問題点 インクジェット方式による記録は、騒音が少ない事、カ
ラー化が容易である事、高速記録が可能である事、普通
紙が使用出来る事、等の理由から近年注目を集めファク
シミリ各種プリンター等への応用が広がりつつある。一
般にインクジェット記録方式に使用される記録紙は普通
紙で良いとされているが、それは広く世の中に使用され
ている一般紙がすべて使用出来ると言う意味ではなく、
よりすぐれた記録物を得るためには、紙自身がいくつか
の条件を具備している事が必要である。その条件として
は次の様なものを上げる事が出来る。

（１）　　インクの吸収性にすぐれており、紙面上に付
着したインクドツトを速やかに紙の内部に吸収出来るこ
と。

（２）紙面上でのインクドツトの広がりを抑える事が出
来ること。

（１）の条件はインクジェット記録用紙の具備しなけれ
ばならない最も基本的な条件であるが、この条件はイン
クジェット方式によってカラー画像を描こうとする様な
場合には特に重要な性質となる。

それはカラー画面を描くためにはイエロ、シアン。

マゼンタの各インクの組合せで多色を作り出す必要があ
るので、異色インクが紙面上の同一ケ所に付着するため
に単位面積あだシのインク量が多くなるからである。

（２）の条件はあざやかな記録物を得るだめの必要条件
であって、インクドツトの広がりを防止する事によって
記録物の反射濃度を上げる事が出来る。

一般に記録物の反射濃度を上げる最も簡単な方法はイン
ク中に含まれる染料濃度を大きくすることであるが、そ
の様な方法にはヘッドの目詰り等の理由で制限があり実
際には行なう事が出来ない。

これら（１１、（２＋の条件は基本的な条件であるが、
それ以外にも、（３）　　インクの深さ方向への浸透が
太きすぎない様にする事、（４）　　紙がすぐれた白色
度を有する事、（６）記録物がある程度の耐水性を有し
ている事、などの条件が必要である。（３）の条件は記
録物の反射濃度はほとんど紙の表面で決まるので深さ方
向への浸透が太きすぎると反射濃度を高く出来ないと言
う事から導かれたものである。

以上述べた様な条件を有するインクジェット用記録用紙
に関して、特開昭６２−７４３４０号公報、特開昭５２
−５３０１２号公報、特開昭６３−４９１１３号公報、
特開昭５５−５８３０号公報、特開昭５５−１１８２９
号公報がある。さらに最近では水溶性高分子バインダー
と白色填料の組合せによる塗工紙タイプの記録紙によっ
て（１）。

（２）の条件を満足させようとの多くの礎家がなされて
いる。例えば、特開昭５５−１５０３９５号公報、特開
昭５５−１４６７８６号公報、特開昭５５−１４４１７
２号公報１％開昭６６−１０９７８３号公報などはこの
様な例である。さらに本出願人の出願に係る特開昭６７
−３８１８６号公報にはインクジェット記録用表面サイ
ジング剤又は塗布用バインダー剤としてポリビニルピロ
リドン又はポリビニルピロリドン−酢酸ビニルコポリマ
ーを含むインクジェット記録用紙について記載されてい
る。この発明に使用されるポリビニ／ｌ／　ヒｏリドン
（ｐｖｐと略す）、ポリビニルピロリドン・ポリ酢酸ビ
ニルポ＋）　マー　（’　Ｐ　Ｖ　Ｐ／ＶＡｃと略す）
はインクジェット記録用紙のサイジング剤又はバインダ
剤としてはすぐれたもので、一般のバインダ剤又は高分
子材料では実現出来ない高い吸水性を有し、適当な白色
填料との組合せによって、前記インクジェット記録用紙
の具備すべき条件の（１）〜（４）の条件を十分に満足
する事が分っている。

しかしながら、これらの特許出願に記載されている記録
紙に共通している欠点としては（６）の条件、すなわち
紙の耐水性に関しては不十分であると言う点があった。

すなわちこれらの記録紙に記録したものは、（Ａｌ水分
が付着する事により記録物が流れてしまう。（Ｂｌ高い
湿度の中に保存しておくと色がぬけてしまうと言う様な
欠点をもっているのである。一方このような欠点を改良
しようとのいくつかの提案がなされており、例えば特開
昭６６−５３５９１号公報、特開昭５６−１６０３９６
号公報などはその例である。

しかしながら、これらの発明は紙に耐水化物を添加し記
録物の記録特性を多少犠牲にした上で耐水性を向上させ
ようとするものか、又は記録後に耐水化処理をほどこす
と言う余分な工程を含むものであった。

発明の目的 本発明は以上のような問題点を解消するためになされた
もので、記録特性を劣化させずに簡易な方法でインクの
吸収性にすぐれるとともに高湿度の中でも記録物の流れ
や消失をおさえた耐水性のすぐれたインクジェット記録
用紙を提供するものである。

発明の構成 本発明はステキヒトサイズ度が０〜１０秒の記録用紙の
裏面にサイズ処理を行ない、表面と裏面でサイズ度を異
ならせるようにしたインクジェット記録用紙である。

実施例の説明 以下本発明を実施例にもとづいて詳細に説明する。

一般に製紙用サイズ剤の目的は２種に分類できる： （１）紙力増強用表面サイズ剤 （２）ペン書き適性用サイズ剤 （１）は紙力増強剤に属し、抄紙機内のサイズプレスロ
ールで表面塗布し、特に紙の表面強度（オフセット印刷
時のピッキング抵抗）を改善するのが主目的で、併せて
平滑性その他の印刷適性の向上を図る。

使用する薬品は、酸化澱粉あるいは合成樹脂系接着剤で
ある。

（２）は狭量のサイズ剤で、内部添加まだはサイズプレ
ス方式によって添加し、繊維の親水性をマスクして撥水
性を与える。適度の撥水性により、水性インキで筆記し
てもインキのにじみを防止できる。

とれらのサイズ剤をいくつかのインクジェット記録紙の
裏面のみに塗布してキイズ度を上げ、サイズ剤塗布前後
でのインクジェット法による記録特性と記録物の耐水特
性を測定した。

インクジェットによる記録はノズル径４０μｍのオンデ
マンド型ヘッドを使用し、３個のインクジェットヘッド
からそれぞれシアン、イエロ、マゼンタの３色のインク
を吐出させて行なった。これらのインクの組合せによっ
て、レッド、グリーン。

ブルー、セピアの各色を作り出した。インクの吐出量は
印加電圧の制御によシフ段階に変化させ６本／龍で記録
した。単色の場合の各段階での単位面積あたりの吐出量
は次の通りである。第１段階。

２．６　Ｘ　１　ｏ−’ｃｃ／ｃ、７　、第２段階、４
．７×１Ｏ−４ＣＣ／ｃＪ、第３段階６．４　Ｘ　１０
　’ＣＣ／７　＋第４段階。

７、ＯＸ　１　ｏ−’ｃａ／／ｃ、ｐ、　、第６段階、
７．９Ｘ１０’ＣＧ／ｃ４　＋第６段階、８．７　Ｘ　
１０’ＣＣ／ＣＡ　＋第７段階。

９．４　Ｘ　１０　”ｃ／ｃａｏ　し７　）”　、　り
ＩＪ　−７、７”ｆｉｖ−＋７）場合は吐出量は２倍、
セピアの場合は３倍となる。

しだがってセピア色が記録条件としては最もきびしい事
になる。これらの記録の他にさらに２本／ｍｍの記録も
行なった。なおインクは水溶性のインクである。

記録物の評価は、■　第７段南口の各色の反射濃度の測
定、■　インキの流れ出し、にじみの程度（これは紙の
吸収性を示す）を知るだめにセピア色のどの段階でにじ
み、流れ出しが生じるかを判定。■　第７段階のセピア
色が記録後何秒で見かけ上乾燥した状態となるかの測定
、■２本／　ｍｕの記録を行なった場合の第一段階での
記録物の面積率の測定（これはインク吐出量の広がりの
程度、言わゆるボケの程度を示している）、の４項目に
ついて行なっだ。

まだ記録物の耐水性の評価は、記録物を温度３６°Ｃ９
９０〜９６−ＲＨの湿度の中に保存して、記録物のぼけ
の増加の程度、インクの流れ出しによる記録物の消失（
記録物の下に未記録の記録紙を重ねた状態で保存し、イ
ンクの裏ぬけを見る）の程度を観察する事によって行な
った。

インクジェット記録紙は一般に単葉紙とコート紙に分け
る事が出来るが、まず最初に単葉紙の裏面にサイジング
処理をした場合について述べる。

インクジェット用単葉記録紙としては一般にステギヒト
ザイズ度がＱ〜２０秒程度のものが使用される。サイズ
度の低いものはインク吐出量の多いインクジェットシス
テムに応用され、カラー記録の場合にはとくにサイズ度
の低いものが使用される。発明者らはサイズ度の異なる
６種類の単葉紙（それぞれ原紙ａ；サイズ度○秒、原紙
ｂりザイズ度２秒、原紙Ｃ；サイズ度６秒、原紙ｄ；サ
イズ度１０秒、原紙ｅ；サイズ度２０秒）を試作しその
裏面にサイジング処理をほどこした。サイズ度の低い原
紙ではサイジング処理によりサイズ剤が紙の中まで浸透
し易く、結果的にサイズ度を上げすぎると表面側（サイ
ズ処理していない面）からの記録特性に悪影響を与える
。サイズ度０秒の原紙乙の場合にはこの様な制限から、
裏面サイジングの結果３〜２０秒の範囲にするのがもつ
とも良い結果を与える事が分った。同様に原紙ｂ（サイ
ズ度２秒）では６〜３０秒の範囲、原紙Ｃ（サイズ度５
秒）では１０〜４０秒、原紙ｄ（サイズ度１０秒）では
２０〜８０秒の範囲とするのが適当であった。原紙のサ
イズ度が高くなるにつれてインクの吸収性は悪くなるが
、記録物の耐水性は向上し、実際にサイズ度が２０秒の
原紙ｅでは、本質的に記録物がかなシの耐水性を有して
いる。

したかつて本発明に述べる様な裏面サイジングによる耐
水性の向上法はこの様な本来サイズ度の高い記録紙には
適用する必要はなく、実際に原紙ｅにおいては裏面サイ
ジングによる大きな耐水性の向上は観察出来なかった。

一方すイズ変の低い原紙であるほど裏面サイジングの効
果は顕著になる。

例えば原紙ａに酸化澱粉による裏面サイジングをほどこ
し、サイズ度を３秒（ａ−のとする）、５秒（ａ−■）
、１０秒（ａ−Ｇ、＊）＋２ｏ秒Ｃ＝■）とした場合を
比較すると、３５°Ｃ，９０〜９５％ＲＨで記録物のイ
ンクの裏ぬけにより記録濃度がおよそ半分の濃度となる
時間は、ａでは約２６時間、ａ−のでは約１００時間、
ａ−■では約２０Ｑ時間、ａ−■では約６００時間、ａ
−■では８００時間以上であった。また、目視上の観察
ではあるが高湿度中での記録物のぼけの防止にも効果が
みとめられた。

以」二のべたような裏面サイジング処理剤として使用出
来るものとしては、酸化澱粉、ローカストビーンガム、
グプガムなどの天然高分子紙力増強剤、アクリルアミド
系、エポキシ系、尿素系、メラミン系、アク）ノル系、
ポリアクリルアミド系。

酢酸ビニル系などの合成高分子紙力増強剤、ロジン系の
各種サイズ剤５石油樹脂系の各種合成サイズ剤などがあ
り、特にニカワ、澱粉、ＣＭＣ，ポリビニルアルコール
、アルキルケテンタイマーなどは有効である。

以上述べた様な単葉紙の裏面にサイジング処理をほどこ
し記録物の耐水性を上げると言う処理は塗工紙型のイン
クジェット記録紙に対しても有効である。特に塗工紙で
はインク吐出量が多い場合にそなえて、塗工紙で吸収し
切れないインクを原紙に吸収させようとの意図から微サ
イズ原紙（１〜１０秒程度）が使用される事が多いので
、この様な場合には裏面サイジング法は特に有効である
。

塗工紙の場合には高湿度中での記録物のぼけ現象はほと
んど塗工層の特性により決るのでこのぼけ現象に対する
裏面サイジングの効果はほとんど期待出来ない。しかし
ながら、記録物のうらぬけ現象に対しては有効な効果が
認められる。塗工紙の場合の裏面サイジングの効果は塗
工層により大幅に異なるので一概に述べる事は出来ない
が代表的な例を実施例において示す。また塗工紙の裏面
サイジングの別の効果として、塗工紙を重ねて保存する
場合に、紙同志がくっつくと言う現象を防止する事が出
来る。インクジェット用塗工型記録紙ではインク吸収性
を速めるだめバインダー樹脂としてポリビニルアルコー
ルなどの水溶性高分子が使用され返事があり、この様な
場合には特に、高い湿度中での紙同志のくつつき現象が
問題となるのである。しかしながら塗工紙の裏面をサイ
ジング処理しておけばこの様な問題はほとんど解決する
事が出来る。塗工紙に使用される裏面サイジング剤とし
ては単葉紙に使用されたものと同じものが使用出来る。

以下にいくつかの具体的実施例を示し、さらに本発明の
詳細な説明を行なう。

〔実施例１〕 本実施例では先にのべたそれぞれサイズ度の異なる原紙
ａ　−ｅの裏面にデンプンを塗工しサイズ処理し／ヒ場
合の例を示す。サイズは通常のサイズプレス法によって
行なった。インクジェット記録法によって評価した記録
紙の特性を表１に示す。

反射濃度はセピア７ステツプ目の記録濃度、乾燥時間は
セピア７ステノプ目が目視上乾燥する時間、耐水性は３
６°Ｃ１湿度９０〜９５チＲＨの条件で記録物を無サイ
ジング紙ａと重ねておき、インクの流れ出しにより記録
物の濃度が半分になる時間である。裏面サイジングによ
りいずれの場合でも著しい耐水性の向上が見られる事が
分る。乾燥時間は裏面サイジングの程度によって影響を
うけるが、例えばａ−■、ｂ−の、Ｃのそれぞれを比較
すると分る様に全体としてみたサイズ度は同じでもイン
クの乾燥時間はそれぞれ〈１０秒。

１４秒、２６秒であり、裏面サイジングの効果が顕著に
表われている。

〔実施例２〕 ｂ原紙を使い裏面サイズ剤として、デンプン。

ポリビニルアルコール、ＣＭＣ、アルキルケテンダイマ
ー、ポリアクリルアミド、メラミン、ポリビニルピロリ
ドンを使用してサイズ処理を行なった。結果を表２に示
す。

この結果より明らかである様にこれらのサイズ剤はいず
れも裏面サイズ剤として有効である事が分る。

〔実施例３〕 ポリビニルアルコールとシリカ（組成比で３０／７ｏ）
より成る塗工層と原紙Ｃよりなるコート紙（ｆ）を作成
し、裏面にデンプンによるサイズ処理を行なった。各記
録紙の記録特性を表３に示す。

（以下余白）′ この結果に示すごとく塗工紙の場合には記録特性にはほ
とんど影響を与えないで耐水性のみを大きく改良する事
が出来る。ここにはシリカとｐｖＡを使用した例を示し
たがこれ以外に各種の水溶性高分子と填料よシなる塗工
紙に本発明は適用できる。例えば、使用される白色顔料
あるいは填料としては、クレー、タルク、炭酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、酸化亜鉛、カ
オリン、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、酸
性白土、活性白土、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化アルミニウム等がある。

発明の効果 以上のように、本発明は記録紙の裏面のみをサイジング
して表面と裏面のサイズ度を異ならせたインクジェット
記録用紙であり、記録特性をあまシ変えることなく耐水
性のみを向上させたインクジェット記録用紙を提供する
ことができる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ステキヒトサイズ度が０〜１０秒の範囲にある記録用紙
   の裏面にサイズ処理を行ない、表面と裏面のサイズ度を
   異ならせたことを特徴とするインクジェット記録用紙。