JPS598657Y2 - 電動式おろし器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は大根おろし等に適用される電動式おろし器の
改良に関するものである。

一般に、この種おろし器では、ケースに形威した切削室
内に、主面に突起刃を有する円板状の切削刃体を配設し
、この切削刃体をたとえば低速高トルクで回転駆動し、
切削室を形或する囲繞壁の頂部に、上記切削刃体の回転
中心と同心的に位置する挿入口を形戊し、この挿入口に
挿入された被切削物を上記切削刃体に押しつけながら切
削させるように構或している。

しかるに、上記構戊では、被切削物が押しつけられる切
削刃体の回転軌跡を常に変える手段を導入しない限り、
被切削物の被切削面に突起刃の回転軌跡が波紋状に廠痕
化し、とりわけ水分の多い大根では、上記突起刃が滑っ
てしまい、切れ味が悪化する。

さらに、切削刃体における周速の遅い中心部位は、切削
能力がほとんど無い関係がら突起刃を形或せずに平坦面
となっているがら、被切削刃の押しつけによって、切削
刃体と被切削物とが面接触で接触するため、回転初期に
おけるモータに過度な負荷がかかる。

したがって、この考案は、切削室内に配設された環状の
回転切削刃体の中央孔からその主面上に、上記切削室側
に固定された錐形体を突出させ、この錐形体の錐面と上
記切削刃体の外周部とをまたがる位置に被切削物を挿入
させる挿入口を、切削室の囲繞壁に形或することにより
、被切削物が回転しながら切削され、しかもモータに対
して過大な負荷が加わらず、効率の良い切削作用を行な
わせるようにしたものである。

以下、この考案の一実施例を図面にしたがって説明する
。

第１図において、１は駆動部ケースで、内部には、電源
電池２およびモータ装着ベース３に装着されたモータ４
等が収納されている。

モータ４は回転数６００ＯＲ．Ｐ．Ｍ程度のものが使用
されており、その回転軸５には原動歯車６が固定されて
いる。

７は上記駆動部ケース１の上端部１ａに固定された支持
板で、この支持板７と上記モータ装着ベース３には、回
転軸８を支承する軸受体９，１０がそれぞれ固着されて
おり、上記回転軸８の下端には、上記原動歯車６に噛合
された減速歯車１１が固定されている。

１２．１３は上記モータ装着ベース３に立設された固定
軸であり、各固定軸１２．１３には、それぞれ中間歯車
１４および従動歯車１５が回転自在に支持されており、
上記従動歯車１５は上記回転軸８の上端に固定された歯
車１６に上記中間歯車１４を介して噛合されている。

これら減速歯車１１や中間歯車１４および従動歯車１５
等によって減速歯車機構１７を構戊している。

１８は、上記駆動部ケース１の上端１ａに着脱可能に取
り付けられた受皿体１９およびこの受皿体１９の開口１
９ ａを開閉可能に閉塞する蓋体２０とからなる容器で
、この容器１８で切削室２１が形或されている。

２２は上記切削室１９内に配設された環状の切削刃体で
、その主面２２ ａに多数の突起刃２３が形戒されてい
る。

この切削刃体２２はその環状立下部２４の下面に保持さ
れた複数の支持転子２５を介して上記駆動部ケース１側
に支承されるとともに、上記固定軸１２廻りに回動自在
に設定されている。

２６は上記立下部２４の内側面２４ ａに形或された内
歯車であり、この内歯車２６が上記従動歯車１５に噛合
され、これによって上記切削刃体２２はモータ４の回転
力を受けて８００ Ｒ．Ｐ．Ｍ程度の低速・高トルクで
゛回転するようになっている。

２７は上記固定軸１２の先端１２ ａに固定された錐形
体であり、金属もしくは合或樹脂等から形威されており
、この錐形体２７は上記切削刃体２２の中央孔２８から
上方へ突出させてある。

２９は上記切削室２１の囲繞壁の一部を構或する上記蓋
体２０に形威された被切削物Ｍの筒状の挿入口で、この
挿入口２９は、上記切削刃体２２の回転中心より偏心し
た位置、詳しくは上記錐形体２７の錐面２７ ａと上記
切削刃体２２の外周部２２ ｂとの間にまたがる位置に
上記被切削物Ｍを挿入させるように設定されている。

３０は被切削物Ｍの押込部材、３１は電源スイッチであ
る。

上記構或において、切削刃体２２を回転駆動して被切削
物、たとえば大根Ｍを第１図のように上記挿入口２９か
ら切削刃体２２側に挿入すると、上記大根Ｍは第２図の
ように、上記錐形体２７ ａの錐面２７ ａに当接した
下端縁部Ｍａを支点として、上記環状の回転切削刃体２
２の外周部２２ ｂと対応する下端縁部Ｍｂが上記外周
部２２ ｂの突起刃２３に切削されながら、その回転力
で矢印ａ方向へ強制移動されるから、結果的に大根Ｍ全
体が矢印ｂ方向へ回動する。

このため、大根Ｍの被切削面に対して上記突起刃２３の
回転軌跡が相対的に変化することにより、突起刃２３が
上記被切削面の同じ位置を切削することが抑制されるた
め、効率的なおろしができる。

さらに、上記切削時の大根Ｍには、その下面に第３図の
ように錐面Ｍｃが形戊されるため、上記縁部Ｍａが常に
上記錐形体２７の錐面２７ ａに対して線接触状態で搗
接するため、接触抵抗が比較的小さく、シたがってモー
タ４に対する負荷が軽減され、効率的なおろしを有効に
継続させることができる。

なお、上記錐形体２７の錐面２７ ａに粗面４０を形戒
すれば、この粗面４０が大きな摩擦抵抗となって大根Ｍ
の回動が容易になり、切削効率が一層助長される（第４
図参照）。

この考案は以上のように、切削室内に配設された環状の
回転切削刃体の中央孔からその主面に、上記切削室側に
固定された錐形体を束出させ、この錐形体の錐面と上記
切削刃体の外周部とをまたがる位置で被切削物を挿入さ
せて上記切削刃体で切削させるようにしたから、被切削
物が回転しながら切削されて効率的なおろしを行なえる
うえ、切削時におけるモータの負荷の軽減化を図り得る
電動式おろし器を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に得る電動式おろし器の一例を示す破
断正面図、第２図，第３図は要部の作用説明図、第４図
は錐形体の変形構造を示す断面図である。 ２０・・・・・・囲繞壁、２１・・・・・・切削室、２
２・・・・・・切削刃体、２２ ａ・・・・・・主面、
２２ｂ・・・・・・外周部、２７・・・・・・錐形体、
２７ａ・・・・・・錐面、２８・・・・・・中央孔、２
９・・・・・・挿入口、４０・・・・・・粗面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 切削室２１内に配設された環状の回転切削刃体２２の中
   央孔２８からその主面２２ ａ上に、上記切削室２１側
   に固定された錐形体２７を突出させ、この錐形体２７の
   錐面２７ ａと上記回転切削刃体２２の外周部２２ ｂ
   とにまたがって被切削物Ｍを挿入させる挿入口２９を上
   記切削室２１の囲繞壁２０に形威した電動式おろし器。 （２）上記錐形体２７の錐面に粗面４０を形或してなる
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の電動式おろし器。