JPS597811B2 - クレ−プ織物用紡績糸の製造法 - Google Patents

クレ−プ織物用紡績糸の製造法

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JPS597811B2
JPS597811B2 JP49062851A JP6285174A JPS597811B2 JP S597811 B2 JPS597811 B2 JP S597811B2 JP 49062851 A JP49062851 A JP 49062851A JP 6285174 A JP6285174 A JP 6285174A JP S597811 B2 JPS597811 B2 JP S597811B2
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crepe
fibers
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真三 西角
弘二 北
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.発明の技術分野 本発明は短繊維を用いたクレープ織物用紡績糸に関する
さらに詳しくは低融点繊維成分を用いた強撚紡績糸の製
造方法に関する。
口.従来技術とその問題点 従来、合成繊維を混紡した紡績糸条を用いたクレープ織
物用糸を製造する方法は数多くあくが、どの方法も、天
然繊維のみを用いたそれにみられ・るようなシボ、風合
を有するクレープ織物を製造するに至っていない。
すなわち、従来クレープ織物を製造する場合、撚を一時
固定しビリ度、ビリ収縮率などを減少させることなく準
備、製織工程等での取扱いを容易にしなければならない
ために、合成繊維を混紡した紡績糸条の強撚を高温の熱
で撚固定する必要がある。
このために合成繊維は熱変形を起こし、せっかくのビリ
度、ビ!J収M率などが減少してしまうという矛盾した
結果を招いている。
このために満足なシボ織物を安定して製造することが困
難であった。
また、従来よく行なわれている糊剤により撚の一時固定
をする方法では、糊剤の付着ムラ、あるいは糊剤によっ
て糸と糸との接着が生じ、また糊付→セットを行なう場
合でもセット温度と糊剤の関係について十分に検討して
行なわないと巻返し、製織時にビリ、接着ムラ等が障害
となり、たとえ織成しても織物面にスナール状欠点が入
り、満足な製品とすることが困難であった。
ハ.本発明の目的 本発明の目的は上記の如き従来技術の欠点を改善するも
のであり、強撚状態でありながらその取扱いが極めて容
易で、織物とした場合、シボ質、風合、ボリューム感に
おいて天然繊維に類似したクレープ織物用紡績糸を提供
するものである。
七本発明の構成 本発明は次の構成を有する。
[(1)主繊維成分と低融点繊維成分とからなる紡績糸
を用いて、総撚係数Kが5以上となるように追撚を施し
て強撚紡績糸となし、しかる後該強撚の状態で主繊維成
分が熱固定されない温度以下で、かつ低融点繊維成分が
融着する温度以上で熱処理することを特徴とするクレー
プ織物用紡績糸の製造法(ただし主繊維成分とは高融点
繊維成分をいう。
)。」本発明において、総撚係数Kとは、 で表される値である。
ただし、ここでTは撚数(回/インチ)、Nは紡績糸条
の英式綿番手である。
以下に本発明の製造法について述べる。
すなわち、本発明は例えば180゜C以上の温度で流動
あるいは溶解を起こす合成重合体さ40〜130℃の湿
熱または乾熱で流動あるいは溶解する低融点合成重合体
とを第1図、第2図、第3図に示すような断面形態で複
合紡糸し、しかる後に延伸−カットしステープルとする
該ステーブルを用いて他繊維と混紡あるいは100%で
紡績糸条を製造する。
また低融点合成重合体のみを単独で紡糸一延伸してステ
ーブルとし、上記複合紡糸で得られた繊条と同様に他繊
維と混紡して紡績糸条としてもよい。
このようにして得られた紡績糸糸(一次撚係数K1の撚
を有する)に総撚係数Kが5以上となるように追撚係数
K2の追撚を施して強撚状態を得、該状態のまま40〜
130℃の湿熱あるいは乾熱で低融点合成重合体を流動
あるいは溶解させて撚の一時固定を施すものである。
該撚の一時固定温度は高融点合成ステープル繊維あるい
は他繊維が熱固定されない温度以下、つまり強撚による
撚トルクを減じさせない温度以下でかつ低融点成分が流
動あるいは溶解する温度以上で行なう必要がある。
本発明において、高融点繊維成分とはポリエステル、ポ
リアミド等の合成繊維をいう。
また他に合成繊維、化学繊維、天然繊維等を混紡しても
よい。
ホ.本発明の作用効果 本発明は上記撚の一時固定を施された紡績糸条を織物に
した後、60〜200℃の熱水または乾熱で低融点合成
重合体を流動あるいは溶解させてシボ立て処理すること
により撚の一時固定を解き、撚トルクを発現させてクレ
ープ織物とすることができる。
第1図〜第3図は本発明に用いることのできる複合繊維
の断面を示す図であり、第1図は多芯状に高融点成分繊
維1が、低融点成分2に被覆された一種の芯一鞘構造の
ものであり、第2図は偏心型の芯一鞘構造で高融点成分
繊維1と低融点成分繊維2とが接合されており、第3図
はバイメタル状に高融点成分繊維1と低融点成分繊維2
.:!:が接合した複合繊維を示す。
なお、上記はほんの一例を示すものであり、要は紡績が
容易な断面形態で高融点合成重合体1と低融点合成重合
体2が存在する複合繊維であればよい。
また、高融点合成重合体1と低融点合成重合体2との複
合比率は50〜90:50〜10がよく、特にこの範囲
内でも高融点合成重合体繊維65:低融点合成重合体3
5が紡績性にすぐれている。
撚の一時固定は紡績糸に低融点合成重合体2の成分が5
0〜8%混入していればよい。
例えば単独で紡糸した低融点合成重合体繊維50〜8%
混入しても上記複合繊維と同様の効果を示す。
低融点合成重合体の流動あるいは溶解によって該紡,漬
糸条が糊付と同じ状態になるために糊付不要となり、集
束性がすぐれ、織物のタテ糸に使用しても全く製織性に
問題ない。
しかも織成後、タテ糸、ヨコ糸間に発生する交錯圧力に
よって両者が偏平化することが少ないために、織糸のク
リンプは大きくなり、低融点合成重合体2を溶剤にて溶
出除去することによりボリューム感に富んだクレープ織
物が得られる。
これを詳細に述べると、ポリエステル系、ポリアミド系
等の180℃以上の熱で流動あるいは溶解を起こす通常
よく使用されている合成重合体とポリエチレン系(例、
ポリエチレンセバケートの誘導体、低圧エチレンの誘導
体)、ポリスチレン系、ポリエステル系(テレフタール
酸とイソフタール酸の比、PEG(ポリエチレングリコ
ールの略、以下同じ)の分子量、重量を変えることによ
って得られる誘導体、例えばテレフタール酸2:イソフ
タール酸1、PBGの分子量4000,PEG成分重量
%45)等の40〜130℃の熱で流動あるいは溶解を
起こす低融点合成重合体とで複合紡糸し、次いで、延伸
−カットして紡績用ステーブルにし、該ステーブルを用
いて他繊維3と混紡(第4図)あるいはZoo%で紡績
糸(通常一次撚係数K1−2〜4を有する)にする。
また単独の低融点合成重合体繊維2とこれより高融点ま
たは羊毛などの非熱可塑性繊維の他繊維3と混紡(第5
図)してもよい。
次いで、該紡績糸条に一般的には総撚係数K=5以上に
なる如く追撚係数K2−2以上の追撚を施し、追撚糸条
の低融点合成重合体2が流動あるいは溶解する温度、例
えばポリスチレンの場合45〜130℃で熱処理して撚
の一時固定を行なう。
このようにして得られた追撚一熱処理糸条は残留トルク
、すなわちビリ度がきわめて小さく、ヨリグセが小さい
ので織物製織時等、高次加工通過性が良好なものとなる
またシボよせ収縮能の高い糸条とすることもできる.さ
らにかかる糸条をタテ糸、ヨコ糸あるいはヨコ糸のみで
織成し、しかる後に熱水あるいは溶剤でシボ立てを行な
い良質のシボを有するクレープ織物きする。
次tと、該シボ立て布の低融点合成重合体成分の除去を
行なうと風合、シボ質、ボリューム感に富んだクレープ
織物が得られる。
以下実施例により詳細に説明する。
なお実施例において、ビリ指数とは下記式によって求め
る。
ただし、K′はビリ指数。
T′はトルクヨリ数( T/ in )。
ここで、トルクヨリ数とは強撚糸1mの中央に0.1g
の荷重をかけ、糸の両端を合わ せたときに発生するヨリ数をいう。
Nは紡績糸の英式綿番手をいう。
尚、総撚係数K(!:ビリ指数K′キは直接の関連性は
無いが、一般的に云えば、総撚係数Kが増大すれば、ビ
リ指数K′も増大する。
ここで総撚係数Kは大きいほど、シボ風合に大きく影響
が出るため好ましいが、製織性の見地から云うと、ビリ
指数K′は低い方が好ましく、本発明においてはK′は
2.2以下更に望ましくは2.0以下が必要と考えられ
る。
従って本発明においては、総撚係数を大きくとる一方、
例えば低融点成分の含有比率を変えることによってビリ
指数K′を低くするよう調節するものである。
実施例 1 ポリエチレンテレフタレート繊維とポリスチレンとを複
合比6:4、断面を第1図の如くなるように、デニール
は2.8dで複合紡糸一延伸−カットし、繊維長51m
mのステープルとした。
該ステーブルを用いて一次撚係数K1=3、2で248
を紡績し、該紡績糸に追撚係数K2=4.0の追撚を施
して総撚係数K=7.2の強撚糸を得た後、乾熱65℃
で45分間処理したところ、撚の一時固定が製織に問題
ないビリ指数K’−1. 2となった。
ビリ指数K’=2.0以下のものは製織性が良好である
ので、上記のビリ指数K’= 1. 2はきわめて良好
なものである。
またこの糸条を熱水中でo.igの荷重下で処理し、ト
リクレンでポリスチレンを溶解除去したところ、0.1
gの荷重下での糸条の収縮率は35%であった。
したがって、大きなシボよせ収縮能を有していることが
わかった。
また上記で得られた追撚糸条をヨコ糸に用いて2越交互
に打込み織成後95℃の熱水でシボ立て処理を行ない、
引続き170℃の乾熱で中間セットを行なった後ポリス
チレンをトリクレンで処理して除去したところ、シボ質
、風合ともにすぐれたクレープ織物が得られた。
比較実施例 1 実施例1の主繊維成分であるポリエステル系繊維、すな
わちポリエチレンテレフタレートステープル( 2.8
d , 5 1mm)のみを用いて、実施例1と同様
ζこ強燃紡績糸となし、撚固定した。
かかる糸条のビリ指数K′は2,5でありトルクは大で
好ましくなかった。
また、かかる糸条の熱水中、0.1g荷重下の処理のと
きの収縮率は27%であり、実施例1の糸条と比べてシ
ボよせ収縮能は相当に劣っていた。
実施例 2 実施例1の複合繊維2.O d X 3 8mmL木綿
を65 : 35で混紡して一次撚係数K1=3.2で
368を紡績し、該紡績糸に追撚係数K2=4.5の追
撚を施して総撚係数K=7.7の強撚糸を得た後、湿熱
(フイバーセンター)65℃で45分間処理し撚の一時
固定を行なった。
この糸条のビリ指数K′一1.7であり、また熱水中、
0.1g荷重下で処理したときの収縮率は43%であっ
た。
ビリ指数、シボよせ収縮能ともにすぐれた糸条であった
この糸条をヨコ糸に用いて楊柳クレープを織成後、95
℃の熱水でシボ立て処理を行ない、引続き160℃の乾
熱でセットを行なった後に、ポリスチレンをトリクレン
で除去したところ、従来みられなかった風合、シボ質の
楊柳クレープ織物が得られた。
比較実施例 2 実施例2において、複合繊維を用いずに木綿のみを用い
て同様な処理をした。
得られた糸条は、ビリ指数K’ = 3. 0であり、
トルクは大きすぎて好ましくはなかった。
また熱水処理時の収縮率は29%でシボよせ収縮能は低
かった。
実施例 3 ポリエチレンテレフタレート繊維とポリスチレンとを複
合比8:2、断面を第1図の如くなるように、デニール
は2dで複合紡糸一延伸一カットし、繊維長51mmの
ステーブルとした。
該ステープルを用いて一次撚係数K1=3.4で308
を紡績し、該紡績糸に追撚係数K2=1.7の追撚を施
して総撚係数K=5.1の強撚糸とした後、真空セッタ
ー60℃×30分間処理したところ、撚の一時固定が製
截に問題ないビリ指数K’−1. 0となった。
この糸条をヨコ糸に用いて楊柳クレープを製織した後、
98℃の熱水でシボ立て処理を行ない、引続き160℃
の乾熱で巾固定を行なった後に、ポリスチレンをトリク
レンで除去したところ、品位良好な楊柳クレープ織物が
得られた。
一方上記と同じ紡績に追撚係数K2= 1.4の追撚を
施し総撚係数K=4.8の糸とした後、真空セッター6
0℃×30分間処理したところ、ビリ指数K′は上記例
よりも更に低<0.8となった。
この糸条をヨコ糸に用いて実施例3と同様のクレープを
製織し、仕上げ加工したがシボムラのある楊柳クレープ
織物が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図は本発明に使用する複合繊維の
断面図である。 第4図は本発明複合繊維と他繊維とを混紡した断面図で
ある。 また第5図は低融点合成重合体繊維と他繊維とを混紡し
た断面図である。 1:高融点合成重合体、2:低融点合成重合体、3:他
繊維。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 主繊維成分と低融点繊維成分とがらなる紡績糸を用
    いて、総撚係数Kが5以上となるように追撚を施して強
    撚紡績糸となし、しかる後該強撚の状態で主繊維成分が
    熱固定されない温度以下で、かつ低融点繊維成分が融着
    する温度以上で熱処理することを特徴とするクレープ織
    物用紡績糸の製造法(ただし主繊維成分とは高融点繊維
    成分をいう。 )。
JP49062851A 1974-06-05 1974-06-05 クレ−プ織物用紡績糸の製造法 Expired JPS597811B2 (ja)

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JPS50155747A JPS50155747A (ja) 1975-12-16
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JPS57171731A (en) * 1981-04-14 1982-10-22 Toray Industries Creped fabric yarn and production of said yarn and fabric

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5083546A (ja) * 1973-11-28 1975-07-05

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