JPS597513Y2 - 建具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、各種の材料よりなる襖、障子及び木製家具
等に於ける、上下框及び左右框による枠組に表裏板を張
着せしめる建具に関するものである。

従来この種の木製家具に於いては、開閉の際に最も力の
加わる左右縦框を強固に装着せしめることが必要であっ
た。

従って、外周の各框に構を設けて表裏板の外周縁を嵌装
した後、釘打ち等の手段を施すか、又は、直接に釘打ち
するのが一般的であるが、これ等は、製作に非常に手間
が係り、建具の使用中に弛んだり、釘打ち等により亀裂
が生じたりして破損する欠点と、一度上下、左右の框を
組戊したり、各框に表裏板を張着した場合、再度の組立
調整等が不可能で建付け等に大変に不便である欠点があ
った。

そこでこの考案は、この様な欠点を改良せしめたもので
、左右の縦框と上下の横框とによって組或された枠組内
に発泡合或樹脂体等よりなる芯体を介在させた表裏のベ
ニヤ板を嵌装せしめた建具に於いて、左右の該縦框の内
面に長手方向全長に互って内方に向って傾斜した相対応
する二条の傾斜溝を各々形威せしめ、上下の該横框には
、その内面長手方向全長に並設した二条の凹条溝を各形
或せしめ、前記二条の傾斜溝には表裏のベニヤ板の外周
縁を傾斜して挿嵌せしめ、且つ該二条の凹条溝には表裏
のベニヤ板の外周縁を平行して挿嵌せしめた事により、
製作を容易とすると共に左右の縦框に設けた傾斜溝にベ
ニヤ板の外周溝を弾性に耐して挿入することにより、ベ
ニヤ板と左右縦框を弾発的に強固に固定し、建具の使用
中に於いて両縦框の引張に対しても絶対に弛んだり外れ
たりする事なく長時間に互って安心して使用できる建具
を提供するものである。

次にこの考案の実施例を図面について説明すると、各種
の材料よりなる襖、障子及び木製家具を構戊する建具本
体１は、左右の縦框２，２と上下の横框３，３により枠
組され、その枠組に表裏のベニヤ板４，４を張設せしめ
てある。

更に左右の縦框２，２には、その内面長手方向全長の内
方に、表裏のベニヤ板が相対して傾斜して挿嵌するよう
な、相対する二条の傾斜溝５，５を形威せしめる。

次に上下の横框３，３には、その内面長手方向全長の内
部に並設した二条の凹条溝６，６を各々形威せしめる。

７は発泡合戒樹脂体又は一般の中子等によりなる芯体を
示し、８は該ベニヤ板４，４の表面に貼着した表紙を示
したものである。

この考案は上記の如き構或からなり、左右の縦框の内部
に設けた縦框の内方に向って傾斜した相対応する二条の
傾斜溝と、上下の横框に設けた長手方向の並設した凹条
溝とに、建具の表板となる表裏のベニヤ板の外周縁を唯
挿着すると云う大変に簡単な組立操作によって強固に製
作される利点がある。

また、左右の縦框の内面に長手方向全長に亙って内方に
向って傾斜した相対応する二条の傾斜溝に、表裏のベニ
ヤ板の左右外周縁を傾斜して挿嵌せしめたので、表裏の
ベニヤ板の端縁が復元力を以って傾斜溝内に強固に圧接
し著しく強靭化される効果と、建具の開閉にょる縦框の
引張操作に際しても絶体に離脱する事ない優れた実用的
な効果がある。

更に該縦框に相対して設けた傾斜溝は、嵌着した表裏の
ベニヤ板の端縁を傾斜溝に沿って上下に摺動することが
可能であり、建具の狂いによる調整が自由にできると云
う実用的な効果もある。

以上のように、この考案によれば、各框に溝を形戒する
だけで、接着剤及び釘等の固着手段が不要で破損等の憂
いがなく、製作が簡単となる等の従来にない優れた作用
効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の１実施例を示すもので、第１図はこの
考案を実施した正面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線の１部
欠除した縦断側面図、第３図は第１図Ｂ−Ｂ線の１部欠
除した横断平面図である。 符号 １は建具本体、２は縦框、３は横框、４はベニヤ
板、５は傾斜溝である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 左右の縦框と上下の横框とによって組或された枠組内に
   発泡合或樹脂体等よりなる芯体を介在させた表裏のベニ
   ヤ板を嵌装せしめた建具に於いて、左右の該縦框の内面
   に長手方向全長に互って内方に向って傾斜した相対応す
   る二条の傾斜溝を各々形威せしめ、上下の該横框には、
   その内面長手方向全長に並設した二条の凹条溝を各形威
   せしめ、前記二条の傾斜溝には表裏のベニヤ板の外周縁
   を傾斜して挿嵌せしめ、且つ該二条の凹条溝には表裏の
   ベニヤ板の外周縁を平行して挿嵌せしめた事を特徴とす
   る建具。