JPS596545Y2 - 磁気シ−ト録音再生装置の安全装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は磁気シートの有無によって作動を決定するよう
にした磁気シート録音再生装置の安全装置に関する。

更に詳しくは、磁気シートを検知する突起と、蓋板を検
知する突起とで安全スイッチ機構を構或し、この安全ス
イッチ機構と連動させてターンテーブル等を駆動させる
スイッチをオン、オフさせ、磁気シートをセットしない
状態で蓋板を閉じた後、始動スイッチを押しても作動し
ないようにした磁気シート録音再生装置の安全装置に関
する。

磁気シート録音再生装置は、磁気シートを装置本体の上
面板にセットし、蓋板でこのシートを押圧固定した後、
始動スイッチを閉或することにより、シートの直下に設
けられ、ターンテーブルと一体に回転しつつ直線運動す
る磁気ヘッドの渦巻走査でこのシートへの録音或はこれ
の再生を行うようにしたものである。

この種装置において、磁気シニトを押圧固定する手段と
して偏平な板体でシート全面を押圧固定する所謂圧板方
式と、シートの四周縁のみを押圧して固定する所謂圧枠
方式とが既に知られている。

ところで磁気シート録音再生装置は既述した如く蓋板を
閉じた後、この蓋板で押圧セットされる磁気シートを磁
気ヘッドで渦巻走査して録音再生を行うように構威され
、児童等の誤った操作で磁気シートをセットしないで蓋
板を閉じて磁気ヘッドを渦巻運動させることが往々にし
てある。

上記圧枠方式を蓋板に採用した場合には、蓋板と磁気シ
ートとの間に空間部を形或してシートの四周縁のみを押
圧するものであるため、磁気ヘッドはこの空間部を走査
するだけで蓋板と当接せず、この蓋板と当接しつつ渦巻
運動するという問題は起こらない。

しかしながら上記圧板方式を蓋板として採用した場合に
は、シート全面を偏平な板体で押圧固定しているため、
磁気ヘッドは蓋板と当接し、この蓋板と接触しつつ渦巻
運動してしまうという問題が発生し、蓋板を損傷させて
しまう。

このような問題を解決すべく実公昭５１−２６６７８号
が既に提案されている。

これは、磁気シートを感知する手段と蓋板の開閉を感知
する手段とで安全スイッチを構或し、磁気シートをセッ
トしない状態で蓋板を閉じた後、プレイ釦を押しても作
動しないように構或することにより、上記問題の解決を
図っている。

この装置においては、蓋板に折曲自在な取手を設けこれ
の裏面にフックを設けていること、本体の内部にこのフ
ックと係合する保持部材を設けていること、この保持部
材に軸を挿通しこの軸にスイッチレバーを回転自在に取
り付けていること、このスイッチレバーを常時スイッチ
を開いた状態にするためのスプリングを設けていること
等から多くの部品点数を必要とし、構造が複雑であると
ともに、装置が大型化し好ましくない。

特に部品点数が多いためこれの取付、組付作業の煩雑、
面倒となり、作業性の点でも問題がある。

更にこの装置においては、蓋板を開いた状態でプレイ釦
を押しても作動しないため、蓋板を開いた状態でターン
テーブル及び磁気ヘッドを作動させてこれの調整或は点
検作業を行うことができない。

本考案者は圧根方式を採用した磁気シート録音再生装置
における以上の如き従来の問題点に鑑み、これを有効に
解決すべく本考案を威したものである。

本考案の目的とする処は、蓋板として圧板を用いた磁気
シート録音再生装置において、磁気シートを検知する突
起と蓋板を検知する突起とで安全スイッチ機構を構或し
、この安全スイッチ機構の作動によってターンテーブル
等を駆動させるスイッチをオン、オフさせ、磁気シート
をセットせず蓋板を閉じた後、始動スイッチを押しても
作動しないように構或し、これによって蓋板と接触して
磁気ヘッドが渦巻運動するのを防止し、且つ構造の簡単
化、組立の容易化を図るようにした磁気シート録音再生
装置の安全装置を提供する。

特に本考案の目的とする処は、蓋板を開き、磁気シート
をセットしない状態では上記スイッチが常時閉或するよ
うにし、このスイッチと接続された始動スイッチを押す
ことにより、ターンテーブル及び磁気ヘッドを作動させ
てこれの点検及び調整作業が行えるようにした磁気シー
ト録音再生装置の安全装置を提供する。

以下に本考案の好適一実施例を添付図面に従って詳述す
る。

第１図は磁気シート録音再生装置の斜視図であり、本体
１の端縁には圧板方式による蓋板２が開閉自在に蝶番３
ａ，３ｂで止着されている。

この蓋板２は偏平な板体で形或され、この蓋板２を閉じ
ることにより、本体１の上面板４にセットされた磁気シ
一ト５の全面を押圧し、このシ一ト５を所定の位置に固
定する。

蓋板２を閉じて磁気シ一ト５を押圧セットした後、始動
スイッチ６を押すことにより、ターンテーブル７は回転
し、これの回転に伴い磁気ヘッド８はターンテーブル７
の長孔７ａ内を直線運動するため、この磁気ヘッド８は
回転運動と直線運動との合或により磁気シ一ト５を渦巻
走査して録音或は再生を行う。

一方の蝶番３ｂ近傍の本体１内部には第２図の点線で示
す如く上記始動スイッチ６と関係する安全スイッチ機構
９が設けられている。

この安全スイッチ機構９は、本体１の上面板４に形威さ
れた孔４ａから突出して蓋板と衝合する突起２１と、上
面板４の孔４ｂから突出してこの上面板４にセットされ
る磁気シ一ト５と衝合する突起２３とを備えている。

上記上面板４に形或された２個の孔４ａ，４ｂのうち、
一方の孔４ａは蓋板２の検知用として設けられているた
め、シ一ト５の外側に位置し、又他方の孔４ｂはシ一ト
５の検知用として設けられているため、シ一ト５の内側
に位置して夫々は設けられる２ａは蓋板２に設けられた
孔であり、この孔２ａは蓋板２を閉じたさい、前記シ一
ト５の検知用として設けられた孔４ｂと対応した位置に
設けられている。

第３図及び第４図は上記安全スイッチ機構９を具体的に
示した図であり、第３図は平面図、第４図は横断面図を
夫々示している。

上面板４の裏面には支持杆１２が垂下突設され、この支
持杆１２に安全スイッチ機構９は平行状態に支持される
。

支持杆１２は第４図に示す如く上部の大径部１２ａと下
部の小径部１２ｂとからなり、且つ内部には下端を開口
して雌ネジ１３が形或されている。

安全スイッチ機構９を構或する横杆１４の挿通孔１５を
支持杆１２の小径部１２ ｂに挿入するとともに、この
小径部１２ｂの雌ネジ１３に段状部材１６の孔１６ａを
合わせ下部からボルト１７を螺合することにより、横杆
１４及び段状部材１６を支持杆１２に平行状態に取り付
ける。

横杆１４はその厚さを小径部１２ｂの高さよりも若干薄
く形威し、且つこれの挿通孔１５は第４図に示す如く上
下の左右において角部を面取りして弧状１５ ａに形或
し、支持杆１２にこの横杆１４を取り付けたさい、この
横杆１４が支持杆１２の小径部１２ｂを中心として上下
方向に回動自在に支持されるようにする。

横杆１４の左端１４ａには蓋板検知部１８を一体に形或
し、右端には板バネ１９を一体に結合し、この板バネ１
９の右端にこれと一体に磁気シート検知部２０を設ける
。

蓋板検知部１８は、第２図及び第５図に示す如く上面板
４の孔４ａから突出し、蓋板２と衝合する前記突起２１
と、この突起２１の突出量を規制すべく設けられ、上面
板４の裏面と当接するストッパー２２とにより形或され
ている。

磁気シート検知部２０は上面板４の孔４ｂから突出しシ
一ト５と衝合する前記突起２３と、この突起２３の斜め
下方にこれと一体に設けられた引き上げ部２５とからな
り、この引き上げ部２５は、第６図に示す如く突起２０
の突出量を規制する上板２６と、この上板２６から下方
に延設された側板２７，２７及び底板２８とで内部が中
空Ｓに形或されている。

段状部材１６の下部水平部１６ ｂには前記始動スイッ
チ６と直列に接続されたスイッチ２９を固設する。

このスイッチ２９は本体３０と、この本体３０から延出
された上・下一対のスイッチ片３１， ３２とからなり
、上部のスイッチ片３１を前記引き上げ部２５の底板２
８まで延出し、中空Ｓ内に臨む長さとする。

この上・下のスイッチ片３１， ３２は接点３１ａ，３
２ ａを有する。

次に作用について述べる。

磁気シ一ト５を上面板４にセットせず蓋板２を開いた状
態においては、第２図に示す如く蓋板検知用突起２１は
上面板４の孔４ａから突出した状態に、又磁気シート検
知用突起２３は上面板４の孔４ａと略面一状態となる。

この場合スイッチ２９の接点３１ａ，３２ａは接触して
おり、これと直列に接続されている始動スイッチ６をオ
ンすることによりターンテーブル７及び磁気ヘッド８等
の駆動機構は作動する。

従って磁気シ一ト５をセットせずに蓋板２を開いた状態
で駆動機構の点検及び調整作業等を行うことができる。

このように通常は蓋板検知用突起２１は孔４ａから突出
し、磁気シート検知用突起２３は孔４ｂの上面と略面一
に、又接点３１ ａ， ３２ ａは夫々接触しており、
この状態が安全スイッチ機構９の通常の状態である。

即ち外力が作用しない状態においては以上の如き状態と
なる。

次に磁気シ一ト５をセットせずに蓋板２を閉じた場合に
は、突出状態にあった蓋板検知用突起２１はこの蓋板２
に押圧されて下降する。

この突起２１の下降によりこれと一体の横杆１４は支持
杆１２の小径部１２ ｂを中心として第４図中反時計方
向に回動する。

これの回動に伴い板バネ１９を介して磁気シート検知用
突起２３は上面板４の孔４ｂを貫通して蓋板２の孔２ａ
まで上動する。

従って突起２３の下部に位置した引き上げ部２５の底板
２８はこの引き上げ部２５の中空Ｓ内に位置する上部の
スイッチ片３１を上方に引き上げることとなり、下方の
スイッチ片３２の接点３２ ａと当接していた接点３１
ａはこれ３２ ａから離れ、スイッチ２９を開或する
。

このように磁気シ一ト５をセットせず、蓋板２を閉じて
もスイッチ２９が開戊状態であるため、始動スイッチ６
を押してもターンテーブル７及び磁気ヘッド８等の駆動
機構は作動せず、磁気ヘッド８が蓋板２と接触しつつ渦
巻運動するという問題は発生しない。

磁気シ一ト５をセットし蓋板２を閉じた場合には、蓋板
検知用突起２１は前記と同様にこの蓋板２に押圧されて
降下し、横杆１４は小径部１２ ｂを中心として回動す
る。

これの回動に伴い板バネ１９を介して磁気シート検知用
突起２３も上動しようとするが、上面板４には磁気シ一
ト５が蓋板２によって押圧固定されているため、上面板
４の孔４ｂから突出しようとする突起２３はこの磁気シ
一ト５によって上動を規制されて通常の位置を保つ。

即ち突起２３は孔４ｂを介して上面板４と同じ位置まで
しか上動しない。

この場合横杆１４と突起２３とを連結している板バネ１
９は弾性特性を備えているため、この板バネ１９が上方
へ湾曲するだけで突起２３、換言すれば磁気シート用検
知部２０は上動しない。

従って突起２３の下部に位置した引き上げ部２５も上動
せず通常位置を保つため、この引き上げ部２５の中空Ｓ
内に位置したスイッチ１９のスイッチ片３１は底板２８
で引き上げられることはなく、スイッチ１９の上・下の
スイッチ片３１， ３２の接点３ｌａ，３２ａは接触状
態を維持する。

このため、始動スイッチ６を押すことにより、磁気シ一
ト５をセットし蓋板２を閉じた状態でこの磁気シ一ト５
をこれの直下に設けられた磁気ヘッド８で渦巻走査し、
録音或は再生を行うことができる。

以上で明らかな如く本考案によれば、少い部品点数で構
或することができ、構造が簡単であるとともに装置のコ
ンパクト化を図ることができ、更にボルト等で簡単に組
み付けることができるため、取付作業も簡単化する。

特に本考案によれば上記の如く構造を簡単化したにもか
かわらず、圧板方式を採用した磁気シート録音再生装置
において磁気ヘッドが直接に蓋板に接触して渦巻運動し
、蓋板や磁気ヘッド等が破損する問題を確実に防止する
ことができ、且つ磁気シートをセットせず蓋板を開いた
状態においてもターンテーブル及び磁気ヘッド等の駆動
機構を作動させるようにしたため、磁気シートをセット
せず蓋板を開いた状態でターンテーブルや磁気へツドの
点検及び調整を行うことができるなどの諸特長を発揮す
る。

【図面の簡単な説明】 第１図は磁気シート録音再生装置の斜視図、第２図は安
全スイッチ機構が設けられる部分を示す拡大図、第３図
は安全スイッチ機構の平面図、第４図はこれの横断面図
、第５図は第４図の５−５線方向側面図、第６図は第４
図の６−６線方向側面図である。 尚図面中１は磁気シート録音再生装置本体、２は蓋板（
圧板）、９は安全スイッチ機構、１Ｂは蓋板検知用突部
、２１はこれの突起、２０は磁気シート検知用突部、２
３はこれの突起、２９はスイッチである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体に開閉自在に枢着した蓋板（圧板）で磁気シートの
   全面を押圧してこれをセットするようにじた圧板方式に
   よる磁気シート録音再生装置において、本体の内部に回
   動自在に組み付けられ、本体に形或した孔部から出没す
   る蓋板検知用突部と磁気シート検知用突部とを両端部に
   備え、且つこの両突部を板バネの如き弾性体で連結した
   安全スイッチ機構と、前記磁気シート検知用突部とスイ
   ッチ片が係合し、この突部の本体からの出没と連動して
   オン、オフするスイッチとからなることを特徴とする磁
   気シート録音再生装置の安全装置。