JPS595637Y2 - ウエビング案内構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車両緊急時の乗員保護用であるシートベルト装
置に用いられて乗員拘束用ウエビングを案内するための
ウエビング案内構造に関するものである。

シートベルト装置の中でも乗員拘束用ウエビングの一端
をセンターピラーの上端部で折返してセンターピラーの
下端部付近に設けた巻取装置でウエビングを巻取る形式
としたものが極めて簡潔な配置となるために高い評価を
得ている。

このシートベルト装置においては巻取装置からセンター
ピラーの中間部高さまでセンターピラーガーニツシュを
取りつけることによりウエビングを被覆してウエビング
中間部が車内へ露出しないように配慮すると共に乗員が
この部分のウエビングに接触することかないようになっ
ている。

このセンターピラーガーニツシュにはこれをセンターピ
ラーへ係止するための保合部分を設ける必要があり、ま
たこのセンターピラーガーニッシエの内部にはセンター
ピラーの上部で折返されたウエビングを屈曲させてセン
ターピラー下部に設けられる巻取装置へ適切に案内す・
るためのガイド部材が必要であり、このガイド部材は保
合部分を設けてセンターピラーへ保合させるようになっ
ている。

従ってセンターピラーガーニッシュとウェビングガイド
部材とは互いに別個にセンターピラーへ取りつけられる
ためセンターピラーガーニツシュのウエビング挿通開口
とガイド部材のウエビングガイド挿通開口とがずれてセ
ンターピラーへ取りつけられることがあり、ウエビング
の中間部分にセンターピラーガーニツシュのウエビング
挿通開口またはガイド部材の挿通開口のいずれかが接触
してウエビングに摩擦抵抗力を与えウェビングの巻取力
を不完全にする不具合を有するものであった。

また安全面からの要求でシートベルトウエビングの巾寸
法は法規制されており、この巾の外側でセンターピラー
ガーニツシュを固定すると車体強度上で必要とされるセ
ンターピラーの巾よりも更に太くする必要が生じて後側
方視界や車両外観が簡潔さを欠く原因となる。

本考案は上記事実を考慮し、センターピラーを車体強度
上必要とされる巾以上に太くすることがなく、かつウエ
ビングガイド部材とセンターピラーガーニツシュとが互
いに相対位置を変化させることなくセンターピラーへ取
りつけられてウエビングの中間部を適切に案内すること
が可能なウエビング案内構造を提供することが目的であ
る。

本考案に係るウエビング案内構造はセンターピラーガー
ニッシュのウエビング被覆内面に係合具を設け、この保
合具をセンターピラーへ係合される固定具の係金具へ係
合させてセンターピラーガーニツシュをこの固定具を介
してセンターピラーへ取りつけることによりセンターピ
ラーガーニツシュのウエビング挿通開口と固定具のウエ
ビング挿通開口とのずれを少なくするようになっており
、かつ車体強度上及びウエビングを被覆するための必要
最小寸法となっている。

，以下本考案の実施例を図面に従い説明する。

乗員拘束用ウエビング１０の中間部は車両のセンタービ
ラ−１２の上部に取りつけられたガイドリング１４で折
返されている。

このウエビング１０の図示しない端部は乗員へ装着され
るようになっており、他端部はセンターピラー１２の下
端に設けられた巻取装置１６へ巻取られるようになって
いる。

この巻取装置１６とガイドリング１４との間のウエビン
グはセンターピラーガーニツシュ１Ｂにより被覆されて
車内へ露出しないようになっている。

このセンターピラーガーニツシュ１８の上端部にはウエ
ビング挿通開口２０が形或されてウエビング中間部が通
過するようになっており、またこのウエビング挿通開口
２０の直下部にはウエビング被覆内面側に保合具である
ブラケット２２が一体的に突出されている。

、このブラケット２２は第２，３図に示されるごとく、
係合板２４とこの係合板２４の両端及び中間部をセンタ
ーピラーガーニツシュ１Ｂの被覆内面へ連結する脚部２
６とにより形或されており、係合板２４には所定間隔を
隔てて配置された一対のコ字状切欠２８が一方から、ま
た一対の逆向き切欠３０が係合板２４の反対方向から刻
設されている。

一方センターピラーガーニツシュ１Ｂの内部、すなわち
センターピラーガーニツシュ１８の被覆内面とセンター
ビラ−１２の車内側表面との間に形或される空間には固
定具３２が配置されている。

この固定具３２は第２，４図に示されるごとく平面形状
が矩形状となっており、その開口３４はウエビング１０
の中間部を挿通する案内部分となっており、またこの開
口３４は第２図に示されるごとく開口３４の上下方向中
間部でその開口面積が最少となるべく開口面積が次第に
変化されておりウエビング１０の中間部が接触した場合
にウエビング１０の中間部を適切に屈曲してウエビング
をセンターピラー１２の曲面に沿うように形或されてい
る。

この固定具３２の一方からは適宜間隔をおいて配置され
た保合具である一対の突片３６が突出されてセンターピ
ラーガーニツシュ１８に設けられたブラケット２２のコ
字状切欠２８と対応しており、またこの突片３６と反対
側から突出された同様の係合具である突片３８が前記コ
字状切欠３０に対応している。

これらの突片３６， ３Ｂの先端部には互いに反対方向
の突片に向いた側に３角形状の突部４０が形成されて突
片３６， ３８をコ字状切欠２８， ３０へ係合させる
ようになっており、センターピラーガーニツシュ１８が
固定具３２方向へ押圧された場合には突片３６， ３８
がコ字状切欠２８， ３０へ係合して第２図に示される
ごとくセンターピラーガーニツシュ１８を固定具３２へ
保合させるようになっている。

固定具３２の他方からは一対の保合突起４２が突出され
ており、この保合突起４２は先端拡大部をセンターピラ
ー１２へ設けた開口へ挿入することにより固定具３２を
確実にセンターピラー１２へ取りつけるようになってい
る。

またこの保合突起４２間には固定具３２の内外を連通ず
るスリット４４が設けられており、ウエビング１０をこ
のスリット４４を通して固定具３２の開口３４内へ挿入
することができるようになっている。

このように構威された本実施例を車両へ取りつけるに際
しては、ウエビング１０の中間部をスリット４４を通し
てあらかじめ開口３４へ挿入させた後に、固定具３２の
保合突起４２をセンターピラー１２の開口へ挿入する。

これにより固定具３２は確実にセンターピラー１２へ取
りつけられ、その後センターピラーガーニツシュ１８を
固定具３２方向へ押圧すればブラケット２２のコ字状切
欠２Ｂ， ３０は固定具３２の突片３Ｂ， ３Ｂと係合
して第２図に示されるごとくセンターピラーガーニツシ
ュ１８を固定具３２を介してセンターピラー１２へ取り
つけるので組付が完了する。

なお上記実施例は固定具３２ヘスリット４４が形戊され
ることによりウエビング１０をこのスリット４４を通し
て開口３４内へ挿入するものについて説明したが、スリ
ット４４を設けない場合にはウエビング１０の縫製時に
ウエビング１０の中間部へ固定具３２を取りつけること
になる。

以上説明したごとく本考案に係るウエビング案内構造は
センターピラーガーニツシュがウエビング案内用固定具
を介してセンターピラーへ取りつけられるので車体強度
上必要とされる以上にセンターピラーを太くすることな
くかつ法規制を満すウエビングを被覆するための最小限
の巾寸法が適用可能となり、かつセンターピラーガーニ
ッシュのウエビング挿通開口と固定具のウエビング挿通
開口とのずれが少なく、ウエビング中間部を適切に案内
することが可能となる優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のウエビング案内構造の実施例を示す斜
視図、第２図は第１図ＩＩ 一ＩＩ線断面図、第３図は
センターピラーガーニッシュの被覆内面を示す斜視図、
第４図は固定具を示す斜視図である。 １０・・・・・・ウェビング、１２・・曲センターピラ
ー、１８・・・・・・センターピラーガーニッシュ、２
ｏ・・曲ウェビング挿通開口、２４・・・・・・係合板
、２８， ３０・・曲コ字状切欠、３２・・・・・・固
定具、３４・・聞開口、３４， ３６・・曲突片、４２
・・・・・・係合突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両側壁に沿って上下に案内されるウエビンクを被覆す
   ると共にこの被覆内面に保合具を設けたセンターピラー
   ガーニツシュと、センターピラーへ係合されると共に前
   記センターピラーガーニツシュの保合具と係合する保合
   具が設けられさらにウエビング中間部を案内する開口が
   形威された固定具と、を有するウエビング案内構造。