JPH08156741A - ウェビング走行方向転換部材 - Google Patents

ウェビング走行方向転換部材

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JPH08156741A
JPH08156741A JP6331215A JP33121594A JPH08156741A JP H08156741 A JPH08156741 A JP H08156741A JP 6331215 A JP6331215 A JP 6331215A JP 33121594 A JP33121594 A JP 33121594A JP H08156741 A JPH08156741 A JP H08156741A
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JP
Japan
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webbing
steel plate
running direction
opening
flange
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JP6331215A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Maekawa
徹也 前川
Kazuyuki Fujioka
和幸 藤岡
Shoji Mishina
丞司 三科
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Takata Corp
Original Assignee
Takata Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンパクトな部品形状で所定の強度を有する
ようにし、製造コストを抑える。 【構成】 鋼板打ち抜き加工によりウェビング挿通開口
12が形成された鋼板プレート10を荷重負担部材とし
て、ウェビング挿通開口12に挿通されたウェビングの
走行方向を転換するようにしたウェビング走行方向転換
部材において、ウェビング挿通開口12に、少なくとも
ウェビング摺接面となる開口縁に丸面取りが施されたフ
ランジ13を設ける。さらにウェビングの走行方向転換
が容易に行えるように丸面取りが施された開口縁のフラ
ンジ13を露出させた状態で、鋼板プレート10に樹脂
カバー20を一体的に取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はウェビング走行方向転換
部材に係り、特に自動車等のシートベルト装置のリトラ
クタから引き出されたウェビングを支持するとともに、
その走行方向を転換するためのスリップアンカーや、ト
ング等のウェビング走行方向転換部材に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、自動車座席等に装備され
ているシートベルト装置は、乗員を拘束するウェビング
(以下、本明細書では日本工業規格に規定されているよ
うな幅50mm程度の通常の繊維材料からなる織りベル
トをウェビングと呼ぶ。)と、このウェビングをバネ力
により巻回して内部に引き込むとともに、衝突により衝
撃が作用した時にのみウェビングの引き出しをロックし
て乗員の移動を拘束するリトラクタ(以下、ELR:Em
ergency Locking Retractorと記す。)と、ウェビング
を乗員の身体にフィットするように装着させるために適
正な位置に設置されたバックル装置、バックル装置とウ
ェビングとの接続部品であるトング、ボルト等の固定部
材によりウェビングを車両の所定位置に固定するアンカ
ー等から構成されている。
【0003】このうち、ELRから引き出されたウェビ
ングを乗員の身体にフィットさせるようにしてその走行
方向を転換する部材として、スリップアンカーがある。
スリップアンカーは、車体のピラー上部位置等に取付ボ
ルトによって所定方向に向けて揺動可能に取り付けられ
ている。このスリップアンカーは、シートベルト装置通
常装着時には、乗員側方位置のピラー内等に設置された
ELRから前記ピラーに沿って上方に向けて引き出され
たウェビングの向きを下方に向けて転換し、肩ベルトと
して乗員胸部の前方位置に掛け渡されるように案内する
役割を果たしている。また、シートベルト装置非装着時
には巻き取り収納されるウェビングをELRへ向けて案
内する。
【0004】一方、衝突時には、引き出しがロックされ
た肩ベルトが前方に移動する乗員を拘束して受けとめる
ときの支持点として機能し、肩ベルトからの作用力を負
担する。このためスリップアンカーは、ウェビングの走
行方向を転換してウェビングを滑らかに進退自在に案内
できるガイド部を有するとともに、衝突時の作用力に耐
えられるように車体フレーム等に取着される固定部を有
し、かつ荷重作用時に部材自体が変形しない構造形状と
する必要がある。
【0005】また、肩ベルトを構成するウェビングは乗
員の腰部脇に固定支持されたバックル装置に定着された
トング位置で折り返されて走行方向が転換され、腰ベル
トとして機能し、乗員の腰部を拘束するようになってい
る。このトングは、スリップアンカーと同様に滑らかに
ウェビングを進退自在に案内できるガイド部を有すると
ともに、バックル装置に係止されたトングプレート部分
が衝突時に加わった作用力によっても変形しない形状、
寸法とする必要がある。このようにスリップアンカーと
トングとはウェビングで乗員の身体を拘束する際のウェ
ビングの走行方向を転換するとともに、作用荷重の支持
点となる。
【0006】ところで、出願人は既に図9、図10に示
したスリップアンカーを提案している。このスリップア
ンカーは、心材として使用される鋼板プレートを側面視
して全体形状が略「く」字形となるように屈曲加工し、
さらにウェビング挿通開口部にバーリング加工によるフ
ランジ付けを行い、この開口部に樹脂被覆を施したもの
である。この開口縁に相当する位置に形成されたフラン
ジ101は、図10に示したようにフランジ張り出し方
向がウェビングWの引き出し方向(矢印方向)に一致
し、フランジ高さはほぼ鋼板プレートの板厚程度に設定
されている。また、フランジのウェビング挿通口112
のウェビングWが接触する樹脂被覆の表面111は図1
0に示したように所定の曲率をなす円弧状に丸面取りさ
れている。このようにフランジ101を心材として樹脂
被覆110と一体成形することにより鋼板と樹脂との間
の応力伝達を滑らかにし、また鋼板プレート100と樹
脂被覆110とを一体化させることにより、使用部材の
サイズを小さくしてスリップアンカー全体を小型化する
ことができるという効果がある。また、樹脂部分により
ウェビングの折り返し部分に滑らかな曲線案内部が形成
されているので、ウェビングWの走行方向の転換がスム
ースに行えるという利点がある。
【0007】また、トングとしては、図11、12に示
したようにトング係止開口131とウェビング挿通開口
132とを有するように所定形状にプレス型抜きされた
鋼板プレート130を心材とし、トングカバー140が
樹脂被覆により形成されたタイプが広く普及している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のスリ
ップアンカーでは、心材となる鋼板プレート全体を樹脂
被覆で一体成形するようにしている。また、図11に示
したトングも、心材となるトングプレートのウェビング
案内部を樹脂被覆により一体的に樹脂成形している。こ
のため、いずれの樹脂成形作業の場合にも、鋼板プレー
トを樹脂成形用の金型のキャビティの所定位置に正確に
設置した状態でのインサート成形を行わなければなら
ず、鋼板プレートの位置決め作業等の付帯作業が発生
し、部品製造コストが増加してしまう。一方、商用車等
に使用する部品としては同等の機能を発揮し、もっとコ
ストを抑えたスリップアンカーやトング等のウェビング
の走行方向を転換可能な支持部材が求められている。
【0009】そこで、本発明の目的は上述した従来の技
術が有する問題点を解消し、コンパクトな部品形状で十
分な部品強度を有し、製造コストを抑えたウェビング走
行方向転換部材を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は鋼板打ち抜き加工によりウェビング挿通開
口が形成された鋼板プレートを荷重負担部材として、前
記ウェビング挿通開口に挿通されたウェビングの走行方
向を転換するようにしたウェビング走行方向転換部材に
おいて、前記ウェビング挿通開口は、少なくともウェビ
ング摺接面となる前記開口縁に丸面取りが施されたフラ
ンジが形成されるとともに、前記ウェビングの走行方向
転換が容易に行えるように前記丸面取りが施された前記
開口縁のフランジを露出させた状態で、前記鋼板プレー
トに樹脂カバーを一体的に取り付けたことを特徴とする
ものである。
【0011】前記鋼板プレートを固定部材により車体の
一部に揺動可能に取着してスリップアンカーとして機能
させ、前記ウェビング挿通開口にウェビングを挿通させ
て、リトラクタから引き出されたウェビングを肩ベルト
として走行方向を転換させるようにすることが好まし
い。
【0012】前記鋼板プレートの一部にラッチ開口を形
成し、該ラッチ開口を車体の一部に固定支持されたバッ
クル装置に定着してトング部材として機能させ、前記ウ
ェビング挿通開口にウェビングを挿通させて、該ウェビ
ングを肩ベルトから腰ベルトに走行方向を転換させるよ
うにすることが好ましい。
【0013】
【作用】本発明によれば、前記ウェビング挿通開口の、
少なくともウェビング摺接面となる前記開口縁に丸面取
りが施されたフランジを形成するようにし、前記ウェビ
ングの走行方向転換が容易に行えるように前記丸面取り
が施された前記開口縁のフランジを露出させた状態で、
前記鋼板プレートに樹脂カバーを一体的に取り付けたこ
とにより、ウェビングの滑らかな走行方向の転換を行え
る部材を安価に製造することができる。
【0014】前記鋼板プレートを固定部材により車体の
一部に揺動可能に取着し、前記ウェビング挿通開口にウ
ェビングを挿通させて、リトラクタから引き出されたウ
ェビングを肩ベルトとして走行方向を転換させるように
することにより、安価なスリップアンカーとして機能さ
せることができる。
【0015】前記鋼板プレートの一部にラッチ開口を形
成し、該ラッチ開口を車体の一部に固定支持されたバッ
クル装置に定着し、前記ウェビング挿通開口にウェビン
グを挿通させて、該ウェビングを肩ベルトから腰ベルト
に走行方向を転換させるようにすることにより、安価な
トング部材として機能させることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明によるウェビング走行方向転換
部材の一実施例を添付図面を参照して説明する。以下本
発明によるウェビング走行方向転換部材のうち、スリッ
プアンカー1の一実施例を図1〜図4を参照して説明す
る。図1はスリップアンカー1の全体を示しており、こ
のスリップアンカー1は図2、図3に示したように強度
負担部材である鋼板プレート10のフランジ13(構成
については後述する。)がウェビング挿通口3の周縁を
構成するように前面に突出して樹脂カバー20と一体的
に組み立てられたアッセンブリである。スリップアンカ
ー1の各部位を機能に基づいて分けて名称を付けると、
アンカー固定部1Aと、ウェビング案内部1Bとに分け
ることができる。
【0017】アンカー固定部1Aは、鋼板プレート10
が露出した金属部分からなり、その周囲には略リング状
の樹脂カバー20が一体的に形成されている。このアン
カー固定部1Aは、スリップアンカー1を車体フレーム
の一部である台座部分(図示せず)に固定するための部
位で、図1はその中央位置に形成された取付孔2に嵌挿
された取付ボルト(図示せず)を介して取付ボルト回り
に揺動可能に支持された状態を示したものである。一
方、ウェビング案内部1Bは、掛け渡されたウェビング
Wの向きを変え、所定方向にウェビングWを案内するた
めの部位で、図3に示したようにウェビングWが挿通さ
れるウェビング挿通口3はその下辺及び両側部の周縁が
鋼板プレート10のフランジ13によって構成され、上
辺の周縁が樹脂カバー20の一部によって構成されてい
る。図1にはウェビング挿通口3にウェビングWが挿通
された状態が模式的に示されている。さらに、鋼板プレ
ート10と樹脂カバー20とが一体化して構成されたア
ンカー固定部1Aは樹脂製の保護カバーCで覆われて、
取付ボルト(図示せず)の頭部が乗員側に露出しないよ
うになっている。この保護カバーCには係止爪(図示せ
ず)が形成されており、鋼板プレート10の一部に形成
された係止孔(図示せず)を係止させることで保護カバ
ーCをワンタッチで着脱自在にスリップアンカー1に取
り付けることができる。
【0018】鋼板プレート10は図2に示したように、
平板鋼板を打ち抜いた後、所定の曲げ加工、フランジ加
工が施されたプレス部品である。本実施例では使用鋼板
材料として機械構造用炭素鋼鋼材(JIS G405
1)の機械強度S55C、板厚t=3.2mmのものが
使用されている。同図に示したように鋼板プレート10
の上部中央位置には取付ボルト(図示せず)を挿通可能
な取付孔2aが形成され、その下側の幅広部分11には
ウェビングWを挿通するための開口12が形成されてい
る。この開口12は本実施例では図2及び図4(b)に
示したように高さ約10mm、約幅60mmの横長孔
で、開口両端部12aは斜め上向きをなして直径約10
mmのU字形に丸み付けされている。さらに開口縁全体
にわたり、バーリング加工によりフランジ付けされてい
る。このフランジ13は、フランジ張り出し方向がウェ
ビング引き出し方向に一致し、フランジ高さはほぼ鋼板
プレート10の板厚程度に設定されている。また、フラ
ンジ13のウェビングWが挿通する側の面13bは図4
(d)に拡大して示したように所定の曲率をなす円弧状
に丸面取りされている。これによりウェビングがフラン
ジ13の丸面取り部分で走行方向を転換するようにした
際に、ウェビングの滑り摩擦を十分小さくすることがで
きる。なお、この丸面取りは1円弧で構成する必要はな
く、滑らかな丸みを帯びた曲面であれば、種々の曲線で
構成するようにできる。
【0019】鋼板プレート10の塑性加工において、バ
ーリング加工と同時に図4(b)に示したように側面視
して全体が略「く」字形となるように矢印A方向からの
曲げ加工が施されている。矢印A方向からの曲げ加工に
より、鋼板プレート10は全体が折れ角α=25°程度
になるように曲げ加工される。これによりスリップアン
カー取付時にはオフセット量dだけウェビングWをスリ
ップアンカー端面から離すことができ(図4(c)参
照)、ウェビングWが引き出されたり、巻き戻されたり
する際に、ウェビングWが車体の一部に接触してウェビ
ングWの表面が汚れたりするのを防止することができ
る。
【0020】次に、鋼板プレート10の表面を覆う樹脂
カバー20の構成について、図2〜図4を参照して説明
する。樹脂カバー20は図2に示したように上部に前述
の鋼板プレート10のアンカー固定部1Aの周囲とウェ
ビング案内部1B全体を前面から覆うようになってお
り、鋼板プレート10との一体的な係合を実現するため
に、図4(a)に示したように鋼板プレート10の外周
縁10aが係止可能な凹状の角溝20aがカバー外周部
に沿って形成されている。本実施例では、樹脂カバー2
0の使用材料として熱可塑性樹脂であるポリアセタール
(POM)が使用されている。その他の材料として、ポ
リアミド樹脂(PA)、高密度ポリエチレン等も適して
おり、機械的強度の他、耐摩耗性等に富んだ種々の材料
を使用することができる。
【0021】また、ウェビング挿通口3の両側には略U
字形をなした逃げ部25が形成されている(図2参
照)。この逃げ部25は、図1、図3に示したように鋼
板プレート10のフランジ13の一部及び樹脂突起27
とから構成されている。樹脂突起27はフランジ13の
略U字形をなした両側端部13aに対向するようにして
わずか上方に向けて突出して形成されている。このよう
にウェビング挿通口3の両端に逃げ部25が形成されて
いるので、ウェビングWが引き出される際に、ウェビン
グ引き出し方向に対してウェビングが左右に振れ、ウェ
ビング側端部がウェビング挿通口33の端部壁に当接し
そうになると、ウェビングを僅かに上方に逃がすように
作用する。これによりウェビング側端部が樹脂面に当接
して摩耗したり、繊維が毛羽立ったりすることが防止さ
れるようになっている。樹脂カバー20から突設される
樹脂突起27の形状は、鋼板プレート10の開口12の
形状に応じて形状を設定することが好ましい。
【0022】次に、鋼板プレート10と樹脂カバー20
の所定箇所に形成された係合部の係合により一体的に組
み立てた状態を図4の各図に示して説明する。同図
(a)は樹脂カバー20の断面図を示しており、同図に
示したように樹脂カバー20の寸法は同図(b)に示し
た鋼板プレート10全体を覆える程度に設定されてお
り、そして鋼板プレート10の外周縁の形状に倣って凹
状角溝20aが形成されている。鋼板プレート10と樹
脂カバー20とを組み立てるには、樹脂カバー20を僅
かに弾性変形させて鋼板プレート10の外周縁10aを
凹状角溝20a内に係止させ、ウェビング挿通口3の上
側位置のフランジ13の先端13cを樹脂カバー20の
背面に形成された凹状角溝20bにはめ込むようにして
両者を一体化させる(同図(c)参照)。これによりウ
ェビング挿通口3は図3に示したように下辺及び両側逃
げ部が鋼板プレート10のフランジ13の一部から、上
辺及び逃げ部25の突起が樹脂製から構成されることに
なる。
【0023】このような構成のスリップアンカーによれ
ば、コンパクトで所定の強度を有する部材を安価に提供
することができる。
【0024】次に、ウェビング走行方向転換部材として
のトングの構成について図5〜図8を参照して説明す
る。図5に示したトングは、図6に示した2部材を組み
立てることにより構成されたアッセンブリ部材である。
このうち、トングプレート30は所定厚の平板鋼板を打
ち抜いた後、ウェビング挿通口31となる開口縁に所定
のフランジ加工を施したプレス部品である。本実施例で
は使用鋼板として機械構造用炭素鋼鋼材(JIS G4
051)の機械強度S55C、板厚t=2.5mmのも
のが使用されている。図6に示したようにトングプレー
ト30の細幅舌状部30aのほぼ中央位置にはラッチ開
口33が形成されている。また、ラッチ開口33にはト
ングプレート30をバックル装置(図示せず)のトング
挿入口に挿入した際に、バックル装置のラッチ部材がは
まり込むようになっており、これによりトングプレート
30をバックル装置に確実に定着することができる。
【0025】一方、ウェビング挿通部30bのウェビン
グ挿通口31の周縁にはバーリング加工によりフランジ
32が形成されている。本実施例では図8に示したよう
にフランジ32位置でのウェビング挿通口31の幅は約
4mmに設定されている。また、図8に拡大して示した
ように、フランジ32のウェビング接触面は各部が所定
のRで丸面取りされており、ウェビングが滑らかに摺動
できるとともに、ウェビング表面の繊維の毛羽立ち等を
最小限に抑えることができる。
【0026】一方、樹脂カバー40は図6に示したよう
にトングプレート30のウェビング挿通部30bを覆う
程度の寸法に設定され、ほぼ中央位置の表裏面にウェビ
ング挿通開口41、42が形成されている。このうちウ
ェビング挿通開口41はフランジ32の外形と等しい寸
法に設定されている。そして樹脂カバー40の内部には
ウェビング挿通部30bの外形形状寸法に等しい内空部
43が形成されている。この内空部43の一端にはウェ
ビング挿通部30bを挿入可能なはめ込み開口44が形
成されており、このはめ込み開口44を僅かに弾性変形
させた状態でトングプレート30のウェビング挿通部3
0bを挿入することによりトングプレート30と樹脂カ
バー40とを一体化させることができる。このときトン
グプレート30のフランジ32は図5、図7に示したよ
うに樹脂カバー40のウェビング挿通開口41に密着し
て嵌合するため、トングプレート30が引き抜かれるの
が防止される。
【0027】このようにしてトングプレート30の鋼板
プレート側にウェビング挿通口31を設けてこのウェビ
ング挿通口31を有するウェビング挿通部30bに別体
の樹脂カバー40を係合させてトングを構成するように
したので、ウェビング走行方向転換部材としてのトング
を短く簡単な製造工程により大量に製造することができ
るようになり、部品製造コストを大幅に下げることがで
きるという利点を有する。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、心材となる鋼板プレートとこの鋼板プレート
を覆う樹脂カバーとを別体で製造し、両者を組立工程で
一体化するようにしたことにより、簡単な組立工程のみ
で製品製造が可能になるため、廉価なウェビング走行方
向転換部材を得ることができ、商用車等のように使用部
品を安価に抑えたい車種に多く適用することができると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるウェビング走行方向転換部材の一
実施例であるスリップアンカーの一例を示した斜視図。
【図2】図1に示したスリップアンカーの分解斜視図。
【図3】図1に示したスリップアンカーの樹脂カバーの
一部を切り欠いて示した部分断面図。
【図4】図1に示したスリップアンカーを構成する部品
の組立状態を示した断面図。
【図5】本発明によるウェビング走行方向転換部材の一
実施例であるトングの一例を示した斜視図。
【図6】図5に示したトングの分解斜視図。
【図7】図5に示したトングのVII-VII断面線に沿って
示した断面図。
【図8】図5に示したトングのトングプレートのウェビ
ング挿通開口部を拡大して示した部分拡大断面図。
【図9】従来のスリップアンカーの一例を示した部分断
面図。
【図10】図9に示したスリップアンカーのX-X断面線
に沿って示した断面図。
【図11】従来のトングの一例を示した斜視図。
【図12】図11に示したトングのXII-XII断面線に沿
って示した断面図。
【符号の説明】
1 スリップアンカー 3,31 ウェビング挿通口 10 鋼板プレート 10a プレート外周縁 12 開口 13,32 フランジ 20,40 樹脂カバー 20a 凹状角溝 25 逃げ部 27 樹脂突起 30 トングプレート 30b ウェビング挿通部 41 ウェビング挿通開口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板打ち抜き加工によりウェビング挿通開
    口が形成された鋼板プレートを荷重負担部材として、前
    記ウェビング挿通開口に挿通されたウェビングの走行方
    向を転換するようにしたウェビング走行方向転換部材に
    おいて、 前記ウェビング挿通開口は、少なくともウェビング摺接
    面となる前記開口縁に丸面取りが施されたフランジが形
    成されるとともに、前記ウェビングの走行方向転換が容
    易に行えるように前記丸面取りが施された前記開口縁の
    フランジを露出させた状態で、前記鋼板プレートに樹脂
    カバーを一体的に取り付けたことを特徴とするウェビン
    グ走行方向転換部材。
  2. 【請求項2】前記鋼板プレートを固定部材により車体の
    一部に揺動可能に取着してスリップアンカーとして機能
    させ、前記ウェビング挿通開口にウェビングを挿通させ
    て、リトラクタから引き出されたウェビングを肩ベルト
    として走行方向を転換させるようにしたことを特徴とす
    る請求項1記載のウェビング走行方向転換部材。
  3. 【請求項3】前記鋼板プレートの一部にラッチ開口を形
    成し、該ラッチ開口を車体の一部に固定支持されたバッ
    クル装置に定着してトング部材として機能させ、前記ウ
    ェビング挿通開口にウェビングを挿通させて、該ウェビ
    ングを肩ベルトから腰ベルトに走行方向を転換させるよ
    うにしたことを特徴とする請求項1記載のウェビング走
    行方向転換部材。
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