JPS595531B2 - 板ガラス屈曲装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は板ガラスを小なる曲率半径をもって鋭く屈曲さ
せる装置に関する。

最近の自動車の例えば後部窓には側部又は下部を鋭く曲
げた板ガラスが使用されている。

かかる曲げ加工は通常プレス法によって行われるが、プ
レス法に用いる曲げ型として従来から提案されたものに
は、Ｌ形の鋭Ｇ柚１げに対して表面を傷つけずしかも吊
り点部に伸びを与えないようにするため、曲げ角を丸め
た所望形状の雄型と、曲げ部分を分割型としてこれを、
駆動装置により分割点を中心として揺動しうる雌型とを
用いた曲げ型がある。

しかし、従来の上記曲げ型を用いて曲げ加工をするには
、先づ板ガラス全体を均一に加熱し、曲げ部分を更に高
温に加熱して雄、雌両型にて挾圧し、この状態で分割型
を揺動して板ガラスを屈曲させたのち、両型を板ガラス
から離去させるのであるが、この場合、雄型の鋭い角部
に轟った板ガラスの部分が該角度に付着して雄型からの
離型が困難となることがあり、そのため吊り点部に伸び
やビリクラックが発生したり、屈曲部分に変形を与える
等の不都合があった。

本発明の目的は従来技術における前記不都合を解消した
板ガラス屈曲装置を提供するにある。

以下本発明の実施例を図面を参照して説明する。

第１図は吊下搬入した板ガラスＧの下部を屈曲させる装
置の立面図であり、雌型１は板ガラスＧの曲げ線２より
上方の非屈曲部を押圧する挟圧雌型部分３とその下端に
蝶番４にて屈曲可能に結合した曲折型部分５とを有し、
挟圧雌型部分３はボルト６により支持台７に固定され、
曲折型部分５は支持台７に一端を枢着した揺動用シリン
ダ８のロッドに連結されて揺動することができ、支持台
７は挟圧用シリンダ９により進退する。

一方雄型１０は、挟圧雌型部分３と共に板ガラスＧを挟
圧雄型部分１１と、曲げ線２から小なる曲率半径をもっ
て屈曲した斜面１２をもつ油受型部分１３とを有し、核
型部分１３は型部分１１に対し、曲げ線２より３０〜！
５０ｍｍ高い境界線１４に設けた凹凸嵌合条溝により板
ガラスＧに垂直又は斜め上方に後退摺動可能に接合し、
斜面１２と境界線１４との間の前面は常時は挟圧雄型部
分１１の前面と整列する板ガラス押圧面１５を形成する
。

挟圧雄型部分１１はボルト１６にて支持台１７に固定さ
れ、油受型部分１３は、これに固定した前記摺動方向の
固定杆１８が支持台１７に固定したスリーブに嵌入して
案内支持され、シリンダ１９により摺動される。

支持台１７はシリンダ２０により進退される。

境界線１４を曲げ線２より３０〜５０１ｍ引離した理由
は、通常曲げ加工の場合、曲げ線２から３０〜５０ｍｍ
の範囲を他より特に高温に加熱するので、この高温加熱
範囲を挟圧雄型部分１１にかからしめないようにするた
めである。

上記の雌型１と雄型１０とを用いて板ガラスＧを曲げる
には、図示しない加熱沢で板ガラス全体を軟化点付近ま
で均一加熱し、更に補助加熱装置を用いて曲げ加工部分
を他より数十度高く加熱したのち、吊持器２１により吊
持して雌型１と雄型１０との間に搬入する。

次でタイマー等によりシリンダ９，２０を作動させて雌
型１と雄型１０により板ガラスＧを挾圧しく第２図イ）
、この状態でシリンダ８により曲折型部分５を揺動させ
て板ガラスＧの曲げ線下部を抑圧屈曲させ、斜面１２に
当接させる（第２図口）。

ついでシリンダ１９により油受型部分１３を後退させ、
斜面１２を板ガラスより少くも５龍程度引き離す（第２
図ハ）。

この間板ガラスＧは型部分３と１１とにより挾持されて
いるので、油受型部分１３は板ガラスに動揺を与えずに
離型される。

したがって、その後の挟圧型部分３と１１の後退離型も
円滑で、従来の如き離型し難い等の問題は起らず、離型
時に板ガラスＧを横振れさせ、或は吊り点部に無用の荷
重を与える等の不都合もない。

上記した一連の曲げ加工動作は板ガラスの温度降下を考
慮して数秒位で完了するのがよい。

第３図は板ガラスＧの左右両側部を同時に曲げ加工する
他の実施例の平面図であり、第１図と同符号のものは同
一構成部分を示す。

本実施例においては、左右の曲げ線２，２間において板
ガラスＧが彎曲させられるほかは第１図の実施例と同様
であり、特に説明するまでもなく容易に作用を理解し得
るであろう。

本案によれば、曲げ加工のため加熱された板ガラスのう
ち特に他部分より高温に加熱される曲げ部分を支承する
雄型部分を、他の雄型部分から分割して油受型部分とし
、これを曲げ加工直後に板ガラスから離去させるように
構成したので、離型が容易で、離型に際して板ガラスを
動揺させたり、吊り点部に伸びや微少クラックを生じさ
せる等のことがなく、正確な曲げ寸法の製品を効率よく
生産することができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の立面図、第２図イ、口、ハ
は作用説明図、第３図は他の実施例の平面図である。 １・・・・・・雌型、２・・・・・・曲げ線、３・・・
・・・挟圧雌型部分、５・・・・・・曲折型部分、１０
・・・・・・雄型、１１・・・・・・挟圧雄型部分、１
２・・・・・・斜面、１３・・・・・・油受型部分、Ｇ
・・・・−・板ガラス。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 加熱した板ガラスを雄型と雌型間に挾圧して曲げ線
   より外側を屈曲させる装置において、雄型を前記曲げ線
   から前記外側と反対の方へ隔った位置において挟圧雄型
   部分と前記曲げ線より外側を斜面とした油受型部分とに
   分割して油受型部分を挟圧雄型部分に対して後退摺動可
   能に構成し、雌型を前記曲げ線位置において挟圧雌型部
   分と曲折型部分とに分割して曲折型部分を挟子雌型部分
   に揺動可能に結合し、曲折型部分は前記挟圧状態におい
   て板ガラスを前記斜面に向って屈曲し、油受型部分は後
   退により該屈曲された板ガラスより離去することを特徴
   とする板ガラス屈曲装置。