JPS5952965B2 - ロ−ル間隔測定装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はロール間隔測定装置、詳しくは連続鋳造設備に
おける鋳片案内ロールのロール間隔測定装置に関するも
のである。

従来、連続鋳造設備においては、鋳型に溶鋼等の溶融金
属を注入して一次冷却された鋳片が、鋳型からその下方
に配設され多数ロールからなる鋳片案内ロールを通つて
二次冷却され、垂直方向に連続して引抜かれるようにな
つている。

上記鋳片案内ロールにおいては、鋳片の内部に未凝固の
溶融金属を内蔵しているため、、鋳片が外方に膨出しよ
うとする。この膨出により圧力をうける一方、鋳片に過
度な矯正力を与えず鋳片を案内するには、鋳片案内ロー
ルのロール間隔を正確な寸法に維持することが必要であ
る。ところで、鋳片案内ロールの交換、鋳片の寸法変更
、あるいは鋳片案内ロールの摩耗によりロール間隔寸法
を設定する時に、鋳片を挟持する一対のロール間隔が鋳
片の寸法に正確に調整されず、設定誤差を生じた場合、
その位置において鋳片は支持されることがなく、内部の
未凝固溶融金属による内圧力で膨出（バルジング）を発
生する。

このバルジングによりその部分に、不純物の濃度が高い
未凝固溶鋼を吸引し、この不純物を内包した状態で鋳片
の凝固が完了する。このことにより鋳片の品質を低下さ
せることがある。′ また、鋳片案内ロールは、製作誤
差、据付誤差、特にロール軸受のガタ等によりロール間
隔に偏差を生じるものである。

このため、ダミーバーに測定器を取付けたロール間隔測
定装置が種々提案されている。

７ しかしながら、上記提案のロール間隔測定装置では
、ダミーバーがブロック型に構成されているため、ロー
ル軸受のガタを十分に吸収することができない。

一方、実際の鋳造時には、鋳片が内部の未凝固溶融金属
による圧力でロール軸受のガタθを吸収した厚さ寸法に
なり、鋳片の厚さと測定時のロール間隔との間に誤差が
生じる。また、鋳型と鋳片案内ロールの芯が不一致であ
つても、これを測定することができないという欠点があ
つた。本発明は上記従来の欠点に鑑みてなされたもの５
で、ロール軸受のガタを吸収してロール間隔を正確に測
定するとともに、鋳型と鋳片案内ロール間の芯の不一致
も測定することができるロール間隔測定装置を提供しよ
うとするものである。つぎに、本発明を一実施例である
添付図面にしたがつて説明する。

第１図は本発明にかかるロール間隔測定装置１を示し、
本装置１は主として支持部２と、ガイド部１４、第１測
定部１５、第２測定部３２とから構成されている。

上記支持部２の上端には吊り環３および導管４，５が設
けられ、対向する両側面には係止爪６，６が揺動自在に
設けられている。

支持部２の内部には、第２図に示すように、チエーンホ
イル７がメタル８，８で回転自在に軸支され、減速機９
を介してモータ１０に連結されている。支持部２の一側
面近傍にはホース１１が設けられ、上記導管４を通つて
図示しない圧力源に連結されている。支持部２の他側面
にはケーブル１２が配設され、上記導管５を通つて図示
しない電源および制御器に連結されている。支持部２の
底部にはボルト・ナツト１３が各隅部に設けられ、該ボ
ルト・ナツト１３を介して下方に上記ガイド部１４が連
５結されている。上記ガイド部１４の上部には、第３図
、第４図に示すように、第１測定部１５である先端に回
転ローラ１６を有する測定軸１７，１８が対向する両側
面（第３図中の左右両側面）に進退自在に設２けられ、
その後端が軸２０を介して測定器２１と″謳讐畢皆冗Ｓ
＝Ｗ付勢されている。

ガイド部１４の上部一側面（第３図中の上面）には下記
する膨張ブラダ２７を取，付ける係合金具２２，２２が
設けられ、該係合金具２２には上記ホース１１が連結さ
れている。なお、２３はチエーンである。上記ガイド部
１４の下部にはチエーンホイル２４がメタル２５で回転
自在に設けられている。

また、下部一側面（第１図中の上面）には上記ガイド部
１４の上部に設けられた係合金具２２と同じ構造の係合
金具２６が設けられている。ガイド部１４の中間部には
、第５図に示すように、可撓性部材よりなる拡縮自在な
中空状の膨張ブラダ２７，２７が一側面（第５図中の上
面）に設けられ、その上端部および下端部が、上記ガイ
ド部１４の上部および下部に設けられた係合金具２２ま
たは２６に嵌合固着され、上記ホース］］と連通してい
る。

上記膨張ブラダ２７の外側には圧着板２８が進退自在に
、かつガイド部１４の長手方向に複数個並設され、スプ
リング２９の引張力により内方（第５図中の下方）に常
時付勢され、この付勢により圧着板２８で上記膨張ブラ
ダ２７を押圧するようになつている。ガイド部１４の内
側面には４本のガイドレール３０が矩形状の各角部と対
応する位置にそれぞれ設けられている。上記ガイド部１
４のガイドレール３０内側には回転自在なガイドローラ
３３を介して第２測定部３２が上下動自在に設けられて
いる。上記第２測定部３２の内部には、第６図および第
７図に示すように、上記ガイド部１４の上部に設けられ
た第１測定部１５と同様、先端に回転ローラ３６を有す
る測定軸３４，３５が対向する両側面（第５図中の上下
面）に進退自在に設けられ、その後端が軸３７を介して
測定器３８にそれぞれ連結され、スプリング３９の撥力
により、常時外方向に付勢されている。

第２測定部３２の上面および下面には係止金具４０，４
０が設けられ、該係止金具４０に、上記支持部２および
ガイド部１４の下部に設けられたチエーンホイル７と２
４間に張設されたチエーン２３の両端がそれぞれ固着さ
れている。支持部に設けられたモータ１０の駆動により
チエーン２３で第２測定部３２がガイド部１４のガイド
レール３０に沿つて上下方向に移動するようになつてい
る。第２測定部３２朴？二神塁；；卵＝↓具２６と連結
されている。

なお、４３は鋳型、４４はガイドで、４５は鋳片案内ロ
ールである。

次に上記構成からなるロール間隔測定装置１の測定方法
を説明する。

第１図は図中の左側が上で、右側が下を示すもので、図
示しないクレーン等によりロール間隔測定装置１の支持
部２上面に設けられた吊り環３を吊り下げ、上方から鋳
型４３およびガイド４４、鋳片案内ロール４５の内部に
ロール間隔測定装置１を嵌挿する。

ついで、支持部２に設けられた係止爪６を外方に開き、
鋳型４３の上面に係止して支持部２およびガイド部１４
を支持する。つづいて、圧力源からホース１１で圧力流
体をガイド部１４に設けられた膨張ブラダ２７に流人し
、これを拡大する。この拡大により圧着板２８が外方に
押圧され、鋳型４３およびガイド４４、鋳片案内口ール
４５の対向する一方の内側面（第１図中の上方）に圧着
するとともに、ガイド部１４の上記圧着板２８と反対の
側面を対向する他方の内側面に圧着する。この圧着によ
りガイド部１４を固定するとともに、鋳片案内ロール４
５のロール軸受ガタを消滅する。このとき、ガイド部１
４の上部に設けられた第１測定部１５の測定軸１７およ
び１８がスプリング１９で外方に押出され、先端の回転
ローラ１６を、第３図中に示す鋳型４３の対向する左右
内側面に圧接することにより測定器２１でガイド部］４
の上記鋳型４３に対する位置が測定される。ガイド部１
４内に装着された第２測定部３２はガイド部１４の上部
上限位置に位置しており、測定軸３４および３５がスプ
リング３９で外方に押出され、先端回転ローラ３６を、
鋳型４３の対向する他の上下内側面に圧接した状態を示
すものである。この状態において、まず、第１測定部１
５の測５定軸１７と１８、第２測定部３２の測定軸３４
と３５により測定器２１，３８で、鋳型４３の対向する
左右内側面、および対向する上下内側面間の間隔寸法と
、鋳型４３の各内側面の位置を測定する。

ついで、支持部２に設けられたモータ１０を，起動し、
チエーン２３で第２測定部３２をガイドレール３０に沿
つて降下する。この降下により測定軸３４および３５の
回転ローラ３６は鋳型４３からガイド４４に、ガイド４
４から鋳片案内ロール４５に、圧接した状態で回転しな
がら移動し、゛．上記測定軸３４，３５を内方または外
方に進退させる。この進退により各測定器３８で、鋳型
４３およびガイド４４、鋳片案内ロール４５の対向する
第］図中の上下内側面間の間隔寸法、および、それら内
側面の位置寸法を測定し、この測定値を．−デイデクタ
４２を径て制御器に送信する。この送信により鋳片案内
ロール４５の対向する各ロール４５ａ間の内側間隔寸法
が判明するとともに、鋳型４３の上下内側面に対する鋳
片案内ロール４５の各ロール４５ａの位置関係が検出さ
れる。な，お、第２測定部３２は、ガイド部１４の上部
と下部とに設けられたリミツトスイツチ３１で上限また
は下限位置に制御される。上記測定が終了すると、支持
部２のモータ１０により第２測定部３２をガイド部１４
の下部から上部に上昇し、所定位置に位置させる。

ついで、ガイド部１４の膨張ブラダ２７から外部に圧力
流体を適宜流出し、膨張ブラダ２７の押圧力を解除する
。この解除によりスプリング２９の撥力で圧着板２８が
後退し、膨張ブラダ２７を縮少させるとともに、鋳型４
３およびガイド４４、鋳片案内ロール４５の内側面から
ガイド部１４が離間する。そして、クレーン等により支
持部２の吊り輪３を吊つてロール間隔測定装置１を鋳型
４３およびガイド４４、鋳片案内ロール４５から上方に
引抜き、所定位置に移送する。なお、上記鋳片案内ロー
ル４５より下方を測定する場合は、クレーン等により支
持部２を吊り下げ、係止爪６を内方に引き込めて支持部
２およびガイド部１４等をさらに下方に降下させる。

以降、上記操作を繰り返して測定を行なう。以上の説明
から明らかなように、本発明によれば内部に圧力流体を
流入して中空状の膨張ブラダを拡大し、その拡大圧力で
圧着板を鋳型および鋳片案内ロールの内側面に圧着して
ガイド部を固定するようにしたので、鋳片案内ロールの
ロール軸受ガタを消滅することができる。

ロール軸受ガタを消滅して固定されたガイド部のガイド
レールに沿つて第２測定部を鋳型から鋳片案内ロールに
移動し、進退自在な測定軸の回転ローラを鋳型および鋳
片案内ロールの対向する内側面に接触させるようにした
ので、鋳造時と等しい状態で鋳片案内ロールの間隔寸法
、および鋳型の内側面に対する鋳片案内ロールの関係位
置寸法を正確に測定することができる。支持部の内部に
設けた駆動モータでチエーンホイルを回転し、チエーン
で上記第２測定部を上下動させるようにしたので、測定
が容易である。また、支持部に設けた係止爪を鋳型上面
に係止するようにしたので、ガイド部を容易に吊り下げ
ることができる。第１測定部の進退自在な測定軸の回転
ローラを鋳型の対向する他方の内側面に接触させるよう
にしたので、鋳型に対するガイド部の位置を容易に検出
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかるロール間隔測定装置を鋳型およ
びガイド、鋳片案内ロールに挿入した状態を示す断面図
、第２図は第１図の１１−１１線断面図、第３図は第１
図の１１１−１１１線断面図、第４図は第３図のＩ−１
Ｖ線断面図、第５図は第１図のＶ一Ｖ線断面図、第６図
は第５図における第２測定部を示す平面図で、第７図は
第６図のＩ−Ｉ線断面図で゛ある。 １・・・・・田−ル間隔測定装置、２・・・・・・支持
部、６・・・・・・係止爪、７・・・・・・チエーンホ
イル、１０・・・・・・モータ、１４・・・・・・ガイ
ド部、１５・・・・・・第１測定部、１６，３６・・・
・・・回転ローラ、１７，１８，３４，３５・・・・・
・測定軸、２３・・・・・・チエーン、２７・・・・・
・膨張ブラダ、２８・・・・・・圧着板、３０・・・・
・・ガイドレール、３２・・・・・・第２測定部、４３
・・・・・・鋳型、４５・・・・・・鋳片案内ロール。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 鋳型および鋳片案内ロールに上方から垂直に挿入さ
   れ対向する両側面に上記鋳型上面と係合する開閉自在な
   係止爪を備え内部に駆動モータで回転するチェーンホイ
   ルを設けた支持部と、該支持部の下面に連結され一側面
   に圧力流体で拡大する屈撓性材よりなる拡縮自在な中空
   状の膨張ブラダおよび該膨張ブラダの外側に進退自在な
   圧着板を備え、内側に複数本のガイドレールを設けたガ
   イド部と、前記ガイド部の上部に設けられガイド部の対
   向する一方の両側面に回転ローラを有する測定軸を進退
   自在に設けた第１測定部と、上記支持部のチェーンホイ
   ルに張設されたチェーンでガイド部のガイドレールに沿
   つて上下方向に移動し、ガイド部の対向する他方の両側
   面に回転ローラを有する測定軸を進退自在に設けた第２
   測定部とからなることを特徴とするロール間隔測定装置
   。