JPS595222B2 - 有機溶剤安定型銅フタロシアニン顔料の製造方法 - Google Patents

有機溶剤安定型銅フタロシアニン顔料の製造方法

Info

Publication number
JPS595222B2
JPS595222B2 JP14563278A JP14563278A JPS595222B2 JP S595222 B2 JPS595222 B2 JP S595222B2 JP 14563278 A JP14563278 A JP 14563278A JP 14563278 A JP14563278 A JP 14563278A JP S595222 B2 JPS595222 B2 JP S595222B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copper phthalocyanine
parts
organic solvent
pigment
sulfuric acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP14563278A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5571755A (en
Inventor
岩雄 坂口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP14563278A priority Critical patent/JPS595222B2/ja
Publication of JPS5571755A publication Critical patent/JPS5571755A/ja
Publication of JPS595222B2 publication Critical patent/JPS595222B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、色相が鮮明で高濃度の着色力を有する有機溶
剤安定型銅フタロシアニン顔料の製造方法である。
更に詳しくは、本発明は (a)芳香族系の高沸点有機溶剤中で銅フタロシアニン
を合成する工程(b)得られた該反応混合物に銅フタロ
シアニンに対し純硫酸分で0.34〜4重量倍の濃硫酸
を加えて銅フタロシアニンの硫酸塩を合成する工程5(
c)銅フタロシアニンの硫酸塩を加水分解し、ついで銅
フタロシアニンを反応混合物から分離する工程および (d)得られた粗製銅フタロシアニンを顔料化する10
工程の4工程からなることを特徴とする有機溶剤安定型
銅フタロシアニン顔料の製造方法である。
従来、銅フタロシアニンの合成法としては一般に知られ
ているWyler法がある。Wyleに法で15は、合
成原料を高沸点有機溶剤中で150〜250℃に加熱反
応し、得られた生成物は水蒸気蒸留、減圧蒸留、濾過等
によつて有機溶剤と分離し、酸・アルカリ水溶液中で加
熱処理して粗製の銅フタロシアニンを得ている。20し
かしこの方法は反応温度がかなりの高温であるため、合
成中に多量の不純物を生成し、さらに有機溶剤、特に芳
香族系の溶剤によつて生成された銅フタロシアニンの粒
子は著しく成長するため該不純物は銅フタロシアニン粒
子の中に固く閉ざ25されてしまうことになる。
その結果得られた粗製銅フタロシアニンは粗大で純度が
低く、また非常に固いために次の顔料化工程で多大の機
械的エネルギーを必要とし、また得られた顔料には色相
の暗味、着色力の低下、分散性の不良等の悪影響が30
みられる。特に前記した様に芳香族有機溶剤を用いる場
合、この傾向が顕著である。本発明者らは、上記のよう
な問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、Wyleに
法で得られた銅フタロシアニンの反応混合物に濃硫酸を
少量加え35て一旦硫酸塩とし、ついでこれを加水分解
することにより得た粗製銅フタロシアニンが極めて高純
度でかつ顔料化するに非常に都合のよいことを見iαワ
ーい出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明によれば、従来法に比べて顔料化工程
での機械的エネルギーがきわめて少なくすみ、かつ色相
の暗味、着色力の低下、分散性の不良などのないすぐれ
た有機溶剤安定型銅フタロシアニン顔料が操作的にも容
易に得ることができる。
本発明方法について更に詳しく説明すると、高沸点有機
溶剤中で銅フタロシアニンを合成するには、たとえば公
知のWyler法を採用することができる。
すなわち、芳香族系の高沸点有機溶剤としては、合成反
応中不活性なもので、かつ沸点100℃以上を有するも
ので、さらに濃硫酸との反応性を有しないものが用いら
れる。
また濃硫酸と相溶性のあるものも使用可能である。例と
してはたとえばジエチルベンゼン、トリクロルベンゼン
、ジクロルベンゼン、ニトロベンゼン、クロルナフタリ
ン、ドデシルベンゼン、t−アミルベンゼン等がある。
フタロシアニン核を形成し得る原料としては、フタル酸
、無水フタル酸、フタルイミド、1,3一ジイミノイソ
インドレニン等を、銅源としては、金属銅、または銅の
塩化物、酸化物、水酸化物等を用いることができる。さ
らに必要に応じてアンモニア源として、アンモニアガス
、尿素等を用いることができる。また触媒として酸化モ
リブデン、モリブデン酸アンモニウム、ホウ酸、四塩化
チタン等を用いると効果的である。反応温度は、使用す
る原料によつて多少異るが、100℃以上であり、好ま
しくは、150〜250℃である。
また反応時間はふつう2〜10時間が好ましい。ついで
反応終了後の銅フタロシアニン懸濁液に、濃硫酸を加え
硫酸塩化を行う。
使用する硫酸の濃度は70〜100%(重量)であり、
好ましくは、80〜90%である。使用量としては得ら
れる銅フタロシアニンに対し、純硫酸分で理論量の0.
34から、有機溶剤安定型を保持する4重量倍であり、
好ましくは0.5〜2,0重量倍である。処理温度は、
20〜160℃であるが、85%以上の硫酸を使用する
場合は、スルホン化を受けるおそれがあることから50
〜100℃が好ましい。
硫酸塩化に要する時間は、数10分〜数時間であり、一
般に1〜2時間で十分反応は終結する。銅フタロシアニ
ンの硫酸塩が生成されると、反応物の色は青色から緑色
に著しく変化し、この色の変化からも反応の終了を確認
することが可能である。硫酸塩化を終了した後、水を加
え、たとえば硫酸塩化と同温度で加水分解を行つたのち
、必要に応じては、硫酸を中和後銅フタロシアニンを水
、有機溶剤等から分離する。
分離方法としては、水蒸気蒸留、減圧蒸留、淵過等が工
業的に有利である。銅フタロシアニンの分離方法によつ
ては、硫酸の中和による無機塩が混入されるが、次の工
程の顔料化で問題にならなければわざわざ除去する必要
はない。得られた粗製銅フタロシアニンは、有機溶剤安
定型であり、純度が高く非常に桑かな粉末である。この
ようにして得られた粗製銅フタロシアニンは、このまま
では顔料適性を有しておらず、次の顔料化工程によつて
顔料適性を与える。
顔料化方法としては、従来より公知の機械的粉砕処理が
用いられ、特に、食塩や芒硝等の無機塩とボールを用い
る乾式ボールミル法、または食塩や芒硝等と粘結剤(た
とえば多価アルコール等)を用いて混練りする湿式二ー
ダ一法が工業的に有利である。
このときに必要とされる機械的エネルギーは、本発明方
法によれば従来法に比べυ程度に減少させることができ
る。このようにして、色相が鮮明で高着色力を有する有
機溶剤安定型銅フタロシアニン顔料を収率良く、かつ工
業的に有利に得ることができる。
特に、本発明方法において操作的に有利なことは、硫酸
塩化が粗製銅フタロシアンの合成後、連続して容易に行
なえること、しかもその際使用する硫酸量がきわめて少
量でよいことである。また顔料化工程での機械的エネル
ギーの節減も工業的には重要な利点である。次に、本発
明方法と、従来法による銅フタロシアニン顔料の比較を
示す。
表−1より、本発明方法(実施例1〜4)は従来法(比
較例)に比べて顔料化工程における混練り時間がきわめ
て短かく、かつ色相、着色力において著しくすぐれてい
ることがわかる。
次に実施例により本発明を更に具体的に説明す Zる。
例中、部とあるのは重量部である。実施例 1 〔粗製銅フタロシアニンの調節〕 1200部のトリクロルベンゼン中に無水フタル酸36
0部、尿素500部、塩化第一銅70部およびモリブデ
ン酸アンモニウム3部を加え、攪拌しながら190℃に
昇温する。
190〜200℃で5時間加熱攪拌し、反応を終了させ
たのち、反応終了物を90℃に冷却する。
ついで90(!)硫酸400部を加え、90〜95℃で
2時間攪拌する。次に水400部を加えて、加水分解し
た後、45%苛性ソーダ液653部で硫酸を中和し減圧
蒸留によつて水、トリクロベンゼンを除去する。残渣は
水8000部中で攪拌し、残存する芒硝を溶解後、済過
水洗して除き、乾燥して粗製銅フタロシアニン322部
を得た。〔顔料化〕 得られた粗製銅フタロシアニン200部を、食塩180
0部とを双腕型二ーダ一(井上製作所製)に仕込み、エ
チレングリコール400部で粘塊状に保ちながら70〜
80℃で6時間混練りし、顔料化を行う。
混練り後、内容物を、ビーカ一に移し、水7000部を
加え90〜95ビCで2時間加熱攪拌した後、ろ過、水
洗し乾燥して溶剤安定型銅フタロシアニン顔料192部
を得た。得られた顔料は着色力が高く、かつ極めて赤味
鮮明な青色であつた。実施例 2 実施例1で90%硫酸400部を82%硫酸440部に
かえた他はすべて同様に処理して、粗製銅フタロシアニ
ン322部を得た。
得られた粗製銅フタロシアニンは実施例1と同様に顔料
化し、鮮明な溶剤安定型銅フタロシアニン顔料191部
を得た。
実施例 3 トリエチルベンゼン1200部にフタルイミド360部
、尿素400部、塩化第一銅70部およびホウ酸4部を
加え、攪拌しながら180℃に昇温し、180〜190
℃で4時間反応させた。
反応終了後150℃に冷却する。ついで7801)硫酸
400部を加え、150〜140℃で1時間攪拌したの
ち、水600部を加えて加水分解する。次に水蒸気蒸留
によつてトリエチルベンゼンを分離したのち、残渣を淵
過、水洗、乾燥して、粗製銅フタロシアニン324部を
得た。得られた粗製銅フタロシアニンは、実施例1と同
様に顔料化し、溶剤安定型銅フタロシアニン顔料190
部を得た。
実施例 4 実施例1において、トリクロルベンゼンのかわりにニト
ロベンゼンを用いて反応させた。
得られた反応生成物を80℃に冷却し、90%硫酸40
0部を加え、80〜85にCで3時間攪拌後、水300
0部を加えて加水分解した。静置後、上層の硫酸層をデ
カントする。さらに水3000部を加えて攪拌し、静置
後、上層をデカントする。これを数回くり返して硫酸を
除去したのち、減圧蒸留によつてニトロベンゼンを分離
した。粗製銅フタロシアニン310部を得た。得られた
粗製銅フタロシアニンは、実施例1に従つて顔料化(た
だし、混練り時間は5時間)して溶剤安定型銅フタロシ
アニン顔料190部を得た。
比較例(従来の方法) 〔粗製銅フタロシアニンの調製〕 1200部のトリクロルベンゼン中に、無水フタル酸3
60部、尿素500部、塩化第一銅70部およびモリブ
デン酸アンモニウム3部を加え、攪拌しながら1900
Cに昇温する。
190〜200℃で5時間加熱攪拌し、反応を終了させ
たのち、減圧蒸留により、トリクロルベンゼンを分離す
る。
残渣を5%硫酸5,000部中で90〜95℃で1時間
攪拌した後、済過、水洗し、得られたウエツトケーキを
3%苛性ソーダ液5,000部中で同処理を行う。つい
で済過、水洗後、乾燥して粗製銅フタロシアニン340
部を得た。〔顔料化〕 得られた粗製銅フタロシアニン200部と食塩1,80
0部を、双腕型二ーダ一に仕込み、エチレングリコール
400部で粘塊状に保ちながら70〜80℃で10時間
混練りし、顔料化を行う。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a)芳香族系の高沸点有機溶剤中で銅フタロシア
    ニンを合成する工程(b)得られた該反応混合物に銅フ
    タロシアニンに対し純硫酸分で0.34〜4重量倍の濃
    硫酸を加えて、銅フタロシアニンの硫酸塩を合成する工
    程(c)銅フタロシアニンの硫酸塩を加水分解し、つい
    で銅フタロシアニンを反応混合物から分離する工程およ
    び (d)得られた粗製銅フタロシアニンを顔料化する工程
    の4工程からなることを特徴とする有機溶剤安定型銅フ
    タロシアニン顔料の製造方法。
JP14563278A 1978-11-24 1978-11-24 有機溶剤安定型銅フタロシアニン顔料の製造方法 Expired JPS595222B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14563278A JPS595222B2 (ja) 1978-11-24 1978-11-24 有機溶剤安定型銅フタロシアニン顔料の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14563278A JPS595222B2 (ja) 1978-11-24 1978-11-24 有機溶剤安定型銅フタロシアニン顔料の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5571755A JPS5571755A (en) 1980-05-30
JPS595222B2 true JPS595222B2 (ja) 1984-02-03

Family

ID=15389488

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14563278A Expired JPS595222B2 (ja) 1978-11-24 1978-11-24 有機溶剤安定型銅フタロシアニン顔料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS595222B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1038760C (zh) * 1990-11-12 1998-06-17 上海染料化工十二厂 溶剂法生产粗铜酞菁

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5571755A (en) 1980-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100255973B1 (ko) 알파-상의 구리 프탈로시아닌 안료제제의 제조방법
CA1088703A (en) Pigment composition
JPS595222B2 (ja) 有機溶剤安定型銅フタロシアニン顔料の製造方法
BE1006076A3 (fr) Procede de preparation de pigments a base de vanadate de bismuth tres colorants et purs.
JPH09188828A (ja) β型銅フタロシアニン顔料の連続的製造方法
JPS5847425B2 (ja) ペリレン系列の顔料の製造方法
JP2002155219A (ja) β型銅フタロシアニン顔料組成物の製造方法
JPS6248769A (ja) 銅フタロシアニンの製造方法
JP2520476B2 (ja) β型チタニルフタロシアニンの製造方法
JP2005145896A (ja) 金属フタロシアニンの製造方法
JP2577219B2 (ja) 銅フタロシアニン顔料の製造方法
KR100334466B1 (ko) o-클로로-p-톨루이딘(OCPT)화합물의 신규한정제방법, 및 이를 이용한 OCPT-5-설폰산의 제조 방법
JP2517292B2 (ja) 銅フタロシアニン顔料の製造方法
US2820796A (en) Production of metal-free phthalocyanines
JPH0830153B2 (ja) 濃色のポリハロゲン銅フタロシアニン顔料の製法
JPH0336065B2 (ja)
JP2001335715A (ja) 金属フタロシアニン顔料の製造方法
US3014917A (en) Preparation of crystal stable copper phthalocyanine
US3933821A (en) Direct production of 1,9-anthrapyrimidine-2-carboxylic acid-1, anthraquinonylamide in pigmentary form
EP1036824A2 (en) Metal phthalocyanine derivative and its use
JP3852035B2 (ja) ポリクロル銅フタロシアニン顔料組成物及びその製造方法
JP2547002B2 (ja) 銅フタロシアニン顔料の製造法
JP2002012789A (ja) 顔料組成物、セミクルード組成物、クルード組成物およびβ型銅フタロシアニン顔料の製造方法
JP2001181529A (ja) 銅フタロシアニンセミクルードの製法および銅フタロシアニンクルードの製法
US2568570A (en) Preparation of metal phthalocyanines