JPS5948438B2 - 二線式伝送器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は二線式伝送器に関するものである。

従来、この種の装置として、伝送器をプロセス現場に設
置して検出器からの検出電圧を４〜２０ｍＡの電流信号
に変換し二線方式で伝送するものが知られているが、こ
のような伝送器の設計にあたり、変換増幅器を低消費電
力で動作可能でドリフトの小さいＩＣ化演算増幅器を使
用した直結形の回路構成とする必要がある。

本発明の目的は、以上のような要請に答え、低消費電力
で動作する、構成が簡単でＩＣ化に適した二線式伝送器
を提供することにある。

以下、図面を用いて本発明の詳細な説明する。

図は本発明の一実施例を示す電気回路図である。

図において、ａ、ｂは入力端子、Ｒ１，Ｒ２は抵抗、Ｑ
１〜Ｑ４はトランジスタ、Ｄ２゜、Ｄ２□はツェナーダ
イオード、Ａは差動増幅器である。

Ｃはコモン線、１１，１２は伝送線である。

またＥｉは検出器に得られる検出電圧を表わし、入力端
子ａ、ｂ・に入力する入力電圧である。

ＲＬは受信側の負荷抵抗、Ｅは電源である。

一対の入力端子ａ、ｂには検出電圧Ｅｉが加わる。

入力端子ａには抵抗Ｒ０の一端が接続され、抵抗Ｒ１の
他端は、ツェナーダイオードＤ２□を介してコモン線Ｃ
に接続されている。

コモン線Ｃは伝送線１１に接続されている。

差動増幅器Ａの一方の入力端子は抵抗Ｒ１とツェナーダ
イオードの接続点に接続され、他方の入力端子は入力端
子すに接続されている。

差動増幅器Ａの出力端子は電力制御用のトランジスタＱ
１のベースに接続され、トランジスタＱ１のエミッタは
コモン線Ｃに接続されている。

トランジスタＱ１のコレクタは抵抗Ｒ２の一端に接続さ
れ、抵抗Ｒ２の他端はトランジスタＱ２のコレクタに接
続されている。

トランジスタＱ２のエミッタはもう一つの伝送線１２に
接続されている。

トランジスタＱ３のエミッタはトランジスタＱ２のエミ
ッタに接続され、トランジスタＱ２およびＱ３のベース
はトランジスタＱ３のコレクタに接続され、トランジス
タＱ３のコレクタはまたトランジスタＱ４のコレクタに
接続されている。

トランジスタＱ４のベースはトランジスタＱ２のコレク
タに接続され、トランジスタＱ４のエミッタは抵抗Ｒ１
の一端すなわち入力端子ａに接続されている。

こうしてトランジスタＱ２．Ｑ３およびＱ４によりカレ
ント・ミラー回路が構成される。

トランジスタＱ１のコレクタとコモン線との間にはツェ
ナーダイオードＤ２□が接続され、差動増幅器Ａの電源
端子に定電圧を与えている。

伝送線１１，１２には受信側の電源Ｅおよび負荷抵抗Ｒ
Ｌの直列回路が接続されている。

図において、一点鎖線で囲まれた部分が本発明による二
線式伝送器である。

以上のように構成された本発明装置の動作を次に説明す
る。

伝送電流ＩｏはトランジスタＱ２．Ｑ３およびＱ４より
構成されたカレント・ミラー回路により互いにある一定
の比を有する電流■１および■２に分流される。

電流■１は電流制御用トランジスタＱ１のコレクタに供
給されると同時に、この電流■１の一部は差動増幅器Ａ
およびこれに定電圧を与えるツェナーダイオードＤＺ２
に供給されコモン線Ｃに至る。

電流■２はこの電流■１に比例して抵抗Ｒ１に供給され
、ツェナーダイオードＤＺＩを介してコモン線Ｃに至る
。

こうしてコモン線が接続された伝送線１１に伝送電流■
ｏ＝１１＋１２が戻る。

差動増幅器Ａには検出器からの入力電圧Ｅｉと抵抗Ｒ１
に流れる電流■２による電圧降下Ｒ１■２とが差動的に
入力し、この差動入力信号は増幅され電流制御用トラン
ジスタＱ１を駆動制御する信号となる。

ツェナーダイオードＤ２１は差動増幅器Ａの入力端子に
コモンに対して一定のバイアスを与えるためのものであ
る。

差動増幅器Ａの差動入力信号と出力信号との動作関係は
次のようにする。

たとえば入力電圧Ｅｉが増大すると、入力端子ａを基準
にすると入力端子すの電位が一時的に下がり、差動増幅
器Ａの入力に偏差を生じ、これに応じた差動増幅器Ａの
出力信号により電流制御用トランジスタＱ１に流れる電
流■１が増加する。

したがって、これに比例する電流■２も増加することに
なる。

そして、抵抗Ｒ１の両端の電圧が増加してコモンに対し
て相対的に入力端子ａの電位が上がり差動増幅器Ａの入
力信号の偏差がゼロになるようになる。

逆に入力電圧Ｅｉが小さくなると、電流■２も減少し抵
抗Ｈの両端の電圧がＥｉに等しくなる。

このように差動増幅器Ａの入出力関係を決めると、常に
差動増幅器Ａの入力端子の電位が平衡するように、電流
■１と１２の和である伝送電流Ｉ。

が制御されることになる。

いいかえれば伝送電流Ｉｏは検出電圧Ｅｉに比例するこ
とになる。

なお、上記実施例のカレント・ミラー回路において、伝
送線１２とトランジスタＱ２またはＱ３のエミッタとの
間に適当な抵抗を入れて、電流■１と１２の間に任意の
比例関係を持たせることができる。

また、差動増幅器Ａに与える電源電圧は、伝送線１２と
コモン線Ｃとの間に適当な定電圧回路を挿入してこの定
電圧回路により与えてもよい。

以上説明したように、本発明によれば、構成の簡単なＩ
Ｃ化に適した二線式伝送器を提供することができる。

また、本発明装置によれば、１００μＡ程度の小電流か
ら動作するように構成できるので、通常の４〜２０ｍＡ
出力の二線式伝送器とは異なり消費電力が小さくなり、
自己発熱等による温度ドリフトの問題もなくすることが
できる。

【図面の簡単な説明】

図は、本発明の一実施例を示す電気回路図である。 Ｑ１〜Ｑ４・・・・・・トランジスタ、Ｒ・・・・・・
抵抗、ＤＺＩ・Ｄ２□・・・・・・ツェナーダイオード
、Ａ・・・・・・差動増幅器、ａｙｂ・・・・・・入力
端子、Ｃ・・・・・・コモン線、１１，１２・・・・・
・伝送線、Ｅｉ・・・・・・検出信号電圧、ＲＬ・・・
・・・負荷抵抗。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 検出器からの信号が入力する一対の入力端子と、こ
   の一対の入力端子の一方にその一端が接続されその他端
   がコモン線に導かれた抵抗と、この抵抗の他端および前
   記一対の入力端子の他方がその差動入力端子のそれぞれ
   に接続された差動増幅器と、この差動増幅器の出力信号
   により制御される電流制御回路と、この電流制御回路に
   流れる電流に対しある一定の比例値を有するように前記
   抵抗に伝送電流を分流して負帰還するカレント・ミラー
   回路とを具備した二線式伝送器。