JPS5948270B2 - 天井点検口の回転支持装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は天井内部に付設される配線、配管、エアーダク
ト等の諸設備の点検、修理をするために設置される。

天井点検口として枠体の内側に蓋を開閉可能に取付けた
ものが知られており、この構成において枠体に対して蓋
を着脱可能になし、天井面への組付けの際には内側の蓋
を外して枠体のみを何等邪魔されることなく容易に取付
け、こうして枠体を取付けた状態で蓋を枠体に組付けて
天井点検口を構成するようにした方式がある。

そして、このような蓋の着脱を可能にするため、枠体と
蓋のいずれか一方に回転軸を突設すると共にその他方に
上部を開口したＵ字形の軸受を設け、このＵ字形の軸受
に回転軸を上部から嵌め込んで枢支するようにした構造
が提案されている。

しかしながらこのような軸受構造によると、蓋を急激に
開閉したり、蓋を垂直に下げて天井点検口を開いた状態
では、蓋に上方への力が作用すると回転軸が軸受から簡
単に外れ、蓋が枠体から分離して落下してしまう。

また、従来性なわれていた回転軸と軸受の構造では回転
軸の左右方向への規制が行なわれにくかったため回転軸
の先端が枠片に擦過したり、あるいは蓋と枠体との隙間
が大きくなったり、不均一になったりするという欠点を
有していた。

本発明はこのような不都合を解消すべく提案されたもの
で、軸受に回転軸を嵌合して蓋を組付けた後は、蓋に多
少力が加わっても容易に外れることがなく、しかも蓋の
挿着時回転軸を容易にかつ円滑に軸受の開口端まで移動
させることができると共に蓋の左右方向のがたつきを阻
止して蓋と枠体との天井面側端部の隙間を均一に仕上げ
ることのできる天井点検口の回転支持装置を提供するも
のである。

以下に図面を参照して本発明の一実施例を具体的に説明
する。

図において、符号１は枠体であり、天井面の開口に嵌め
込み適宜取付金具で１定されるもので、この枠体１の内
側に蓋２が設けられ、枠体１に対して蓋２は一方で回転
支持装置３により支持され、他方で係止装置４により係
止されるようになっている。

枠体１は４本の枠片１ａないし１ｄを方形状に枠組みし
、それらの継ぎ目をコーナー金具５で結合することでリ
ング状に一体構成され、蓋２は同様に４本の枠片２ａな
いし２ｄを方形状に枠組みしそれらの継ぎ目をコーナー
金具６で結合し、更に内側に天井仕上材（図示せず）を
載置して略板状に構成される。

係止装置４は蓋２の裏側の端部中心に取付板７が固着さ
れ、この取付板７にレバー８が、蓋の表側からドライバ
ー等で回動し得るように取付けられ、このレバー８の両
端に蓋２の取付板７の縁と略平行なロックバー９，９′
が連結される。

また枠体１の対向する２つの枠片１ａ、１ｃの上記ロッ
クバーの延長線上にはそれぞれ受金具１０，１０’が取
付けられ、レバー８の回動でロックバー９，９′を左右
に突出して受金具１０，１０’に係止することで蓋２を
枠体１に固定し、逆にロックバー９，９′を内側に引込
めて受金具１０，１０’から外すことで蓋２の係止装置
側を枠体１から離脱するようになっている。

上記係止装置４と反対側の端部に形成される回転支持装
置３は、上記枠体１と蓋２のいずれか一方に設けられる
回転軸１７と、そのいずれか他方に該回転軸１７を着脱
可能に嵌め合わせて支持される軸受１８とよりなる。

この軸受１８は平板状の軸受基板１１と、この軸受基板
１１の内側に一体的に突出形成される上方を開口する断
面略Ｕ字状の軸受部１４とからなっている。

多少弾性を有するナイロン製プラスチック材から製せら
れる軸受基板１１は、枠体１の受金具１０と同じ側の枠
片１Ｃの内側に取付けられ、一方の面１１ａの中心部に
すり割り突設された筒体１２を枠片側の孔に差込み内側
からピン１３を押込んで筒体１２を拡開させて、この軸
受基板１１を枠片１Ｃに固定している。

軸受基板１１の内側面１１ｂの中心線上の下部に上方を
開口して一体的に突出形成される断面略Ｕ字状の軸受部
１４は、その相対向する上方開口端の内側面を円弧状凸
面として上記回転軸１７の軸径より小径の絞り部１５を
形成すると共に、略Ｕ字状の軸受部１４に囲まれる軸受
基板１１に、その上縁を傾斜面１６として内側に張り出
される膨状当り面１４ａが形成されている。

一方このような軸受部１４と合致する蓋２の枠片２Ｃの
側に設けられる回転軸１７は上記コーナー金具６を利用
してそこにカシメ加工で一体的に突設される。

尚、このような回転支持装置３は枠体１と蓋２の枠片Ｉ
Ｃ，２Ｃと対向する側の枠片１ａ、２ａにも同じように
設けられていることは勿論である。

本発明は上述のように構成されているから、蓋２の枠体
１への組付けの際には、蓋２を回転軸１７の方を上にし
だ略直立の状態で、枠体１の軸受１８の軸受部１４の付
近に下方から挿入する。

すると醋Ｕ字状の軸受部１４の軸受基板１１間に蓋２を
挿着するに十分な空間を形成しているので、回転軸１７
はその軸受基板１１の内側面１１ｂを容易に通過して軸
受部］４の略真上に達することができる。

その後蓋２を下降して回転軸１７を軸受部１４の上部に
移動すると、絞り部１５の円弧状凸面で案内されてスム
ーズに回転軸１７が軸受部１４と絞り部１５の中心線上
に載るようになる。

そこで蓋２を少し力を入れて下方に引くと回転軸１７が
絞り部１５を弾性的に押し開きながらそこを通過して下
部の軸受部１４内に嵌まり込み回転軸１７の端面が軸受
部１４に囲まれる軸受基板１１に形成される膨状当り面
１４ａに当接して、回転軸１７は軸受１８に回転自在に
枢支される。

こうして回転軸１７が絞り部１５を通過して軸受部１４
に嵌合すると、その絞り部１５は弾性的に復帰して径を
減じ、これにより絞り部１５を押し開かない限り回転軸
１７は軸受部１４から外れないように支持される。

次いでこのように蓋２を枠体１に組付けた後、係止装置
４で両者を固定することで閉じられ、係止装置４による
固定を解くと、蓋２が回転軸１７と軸受１８の枢支点を
中心に下方に回動して開いた状態になる。

本発明は上記の如き構成を有してなるもので、蓋を枠体
に挿着する際蓋の両側に突出される回転軸は、その回転
軸が支持される軸受の軸受部に囲まれる軸受基板に、そ
の上縁を傾斜面として内側に張り出される膨状当り面が
形成されているため、蓋より突出された回転軸と枠体と
の間に蓋を挿着するに十分な空間を採ることができ、蓋
およびその回転軸を容易にかつ円滑に軸受の開口端まで
移動することができる。

また、回転軸と軸受との嵌め合い状態において、略Ｕ字
状の軸受部の相対向する上方開口端の内側面を円弧状凸
面として絞り部が形成されているため、回転軸を容易に
軸受部内に案内し、かつ支持することができ、さらにそ
の支持状態においては、軸受部に囲まれる軸受基板を内
側に張り出しな膨状当り面によって回転軸の移動が規制
されるため蓋の左右方向へのがたつきが阻止されて蓋と
枠体との天井面側端部の隙間を均一に仕上げることがで
き、また絞り部によって回転軸の上方向への脱抜を防止
することができ、従って、天井点検口を天井開口部に美
麗に仕上げられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明が適用される天井点検口の全体の平面図
、第２図は第１図Ａ図の断面図、第３図は枠体コーナ一
部の斜視図、第４図は蓋コーナ部の斜視図、第５図ａ、
ｂは回転支持装置軸受の正面図と断面図、第６図ａ、
ｌ）は同回転軸部の斜視図と断面図である。 １・・・・・・枠体、１ａないし１ｄ・・・・・・枠片
、２・・・・・・蓋、２ａないし２ｄ・・・・・・枠片
、３・・・・・・回転支持装置、４・・・・・・係止装
置、５，６・・・・・・コーナー金具、７・・・・・・
取付板、８・・・・・・レバー、９，９′・・・・・田
ツクバー、１０，１０’・・・・・・受金具、１１・・
・・・・軸受基板、ｌｌａ・・・・・・軸受基板の外側
面、ｌｌｂ・・・・・・軸受基板の内側面、１２・・・
・・・筒体、１３・・・・・・ピン、１４・・・・・・
軸受部、１４ａ・・・・・・膨状当り面、１５・・・・
・・絞り部、１６・・・・・・テーパ、１７・・・・・
・回転軸、１８・・・・・・軸受。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 方形のリング上に一体構成された枠体と該枠体の内
   部に収容される蓋とを有し、これらの枠体と蓋が一方で
   回転支持装置により回転可能に支持されると共に他方を
   係止装置により係止されてなる天井点検口において、上
   記回転支持装置は上記枠体と蓋の一方に設けられる回転
   軸と、その他方に該回転軸を着脱可能に嵌合して枢支す
   べく設けられ、平板状の軸受基板の内側に上方を開口す
   る断面略Ｕ字状の軸受部を突出形成してなる軸受とより
   なり、上記軸受部は相対向する上方開口端の内側面を円
   弧状凸面として絞り部を形成し、かつこの略Ｕ字状軸受
   部に囲まれる軸受基板に、その上縁を傾斜面として内側
   に張り出される膨状当り面を形成して、上記回転軸を軸
   受へ容易にかつ円滑に嵌め合わせると共に回転軸をみだ
   りに移動することがなく支持してなることを特徴とする
   天井点検口の回転支持装置。