JPS5943261B2 - ワ−ク搬入出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は未加工のワークを搬入位置から工作機機の加工
位置に搬入すると共に、加工済のワークを搬出位置に搬
出する装置に関するもので、その目的とするところはワ
ークの搬入量動作のサイクル時間を短縮すると共に、搬
入量動作を安定して行なえるようにすることである。

従来例えば竪形の旋盤等の工作機械においては、ワーク
を加工位置に対してそれぞれ搬入搬出する搬入吊装置が
設けられている。

この種の搬入吊装置においては、ワークの加工が完了す
ると、搬出アームが加工位置まで前進され、前進端位置
で下降されて把持機構により加工済のワークを把持した
後、チャック装置の上方まで上昇されるとともに、搬出
位置まで後退されるようになっており、しかる後未加工
のワークを把持した搬入アームが加工位置まで前進され
、前進端位置で下降されて把持機構の開放によりワーク
をチャック装置上に載置し、その後搬入アームを上昇さ
せて搬入位置まで後退させ、その状態で加工位置に搬入
されたワークの加工を開始するようにしている。

しかしながら、上記した搬入吊装置においては、ワーク
搬入出のための動作数が多（なってサイクル時間が長く
なるだけでな（、搬入量アームはワークを把持して搬送
する関係上ワークが重量物であって搬送距離が長（なる
と安定した搬入量動作を遂行することはできな（なり、
また把持構成が複雑になってコスト高となる欠点があっ
た。

本発明はこのような欠点を解消するためになされたもの
で、昇降用シリンダ装置によって搬入用位置および加工
位置におけるワークを同時に昇降させることにより、搬
入、搬出アームによるワークの保持開放を搬入用位置お
よび加工位置において同時に行なえるようにし、併せて
搬入、搬出アームがワークを保持したときにその進退運
動に基づきこのワークを案内部材に案内支持しながら搬
入用動作を遂行できるようにしたことを要旨とするもの
である。

以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

まず１は竪形旋盤の如き工作機械のベッドで、このベッ
ド１には加工位置Ｍにワーククランプ装置２のディスク
状チャック本体３が回転可能に支承され、ベッド内に内
蔵した回転駆動装置により回転される。

このチャック本体３の上端には支持体４が固着され、こ
の支持体４には加工位置Ｍに搬入用されるカップ形のワ
ークＷを載置するワーク載置面５ａを有するサポート板
５が複数のガイドバー６により昇降可能に案内装架され
ると共に、加工時にワークＷを受承する複数の受承子８
およびサポート板５を受承する複数の受承子７がそれぞ
れ固定されている。

またチャック本体３には受承子８に受承されたワークＷ
の外周部を把持する複数のチャック爪９が半径方向に摺
動可能に支持され、チャック本体３に内蔵した作動装置
により移動されるようになっている。

１０はベッド１上に直立したコラムで、このコラム１０
には凹路の移動装置によって移動される移動台１１が加
工位置Ｍに向かって水平方向に進退可能に装架されてい
る。

この移動台１１には送り装置１２によって移動される工
具台１３が昇降可能に装架され、この工具台１３にはワ
ークＷの内孔Ｗａを切削加工する加工工具Ｔを装備した
工具ホルダ１４が固着されている。

次に上記構成の工作機械に装備された本発明に係るワー
ク搬入用装置について説明する。

前記ベッド１の前方に支持フレーム２０が設置され、こ
の支持フレーム２０とベッド１には前記加工位置Ｍの近
傍に支持ベース２１が固設されている。

この支持ベース２１には一対の支持台２２，２３が互い
に対向して固定され、この支持台２２，２３には門形の
ブラケット２４が加工位置Ｍに隣接するワーク搬入位置
りにおいて固着され、この支持ブラケット２４に固定し
た支承体２５，２６には搬入位置りでワークＷを受承す
る受承部材としての複数のガイドローラ２７が回転支承
されている。

２８はワークＷを搬入位置しに搬入する搬入用のローラ
コンベアで、このコンベア２８は、支持台２２．２３に
搬入位置りに向かって下降傾斜して固定したサポート部
材２９，３０にワークＷを搬送案内する複数のガイドー
ラ３１が回転支承された構成である。

３２はローラコンベア２８からガイドローラ２７上に搬
送されて（るワークＷを搬入位置しに位置決めする一対
の位置決め部材で、この位置決め部材３２は搬入位置り
を挾んでローラコンベア２８と反対側で支持台２２，２
３に固定した支持部材３３に固着されている。

３４゜３５は前述の搬入位置りから所定量離間して並設
されたワーク搬出位置Ｏにおいて支持台２２゜２３にそ
れぞれ固定された支承体で、この支承体３４．３５には
搬出位置ＯでワークＷを受承する受承部材としての複数
のガイドローラ３６，３７が、搬出位置Ｏから第１図で
右方へ下降傾斜する平面内で回転支承されている。

３８は搬出位置Ｏから凹路の回収位置へワークＷを搬出
する搬出用のローラコンベアで、このコンベア３８は支
持台２２．２３に搬出位置Ｏから離脱する方向に下降傾
斜したサポート部材３９，４０に複数のガイドローラ４
１が回転支承された構成である。

また前記支持ベース２１にはガイドローラ２７および３
６．３７の下方に昇降台４５が凹路のパイロットバーに
より昇降可能に装架され、支持ベース２１に装着した昇
降用シリンダ装置４６のピストンロッド４６ａに一体的
に連結されている。

この昇降台４５上には、前記搬入位置りから加工位置Ｍ
に向かって平行に延びる一対の搬入用案内部材４１と、
この案内部材４７と平行に前記搬出位置Ｏに設けられた
一対の案内部材４８とが固着され、この案内部材４８に
は搬出位置Ｏから加工位置Ｍに向かって平行に伸びる一
対の搬出用案内部材４９が一体的に結合されている。

案内部材４７．４９０先端は前記サポート板５に隣接す
る位置まで伸長され、これら案内部材４７，４９および
４８の上端にはワークＷを支持して搬入および搬出位置
り、０と加工位置Ｍとを結ぶ経路に沿ってそれぞれ案内
する案内面４７ａ、４９ａおよび４８ａが同一水平面内
で形成されている。

そしてこの案内面４７ａ〜４９ａは、昇降台４５が下降
しているときにはガイドローラ２７，３６゜３７よりも
下方に位置し、昇降台４５の上昇によりガイドローラ２
７，３６，３７よりも上方に位置するようになっている
。

前記案内部材４７，４８の先端には支持プレート５０が
固着され、この支持プレート５０に作動部材５１が前記
サポート板５の上方にサポート板５を取り囲むように固
着されている。

作動部材５１の周囲にはサポート板５を挾んで上下方向
に対向する支持ブロック５２．５３が複数固着されてい
る。

上方の支持ブロック５２にはチャック本体３の回転によ
りサポート板５が浮上し過ぎないように抑制する抑制部
材５４が螺着され、下方の支持ブロック５３には作動部
材５１の上昇に従いサポート板５に当接してこれをリフ
トさせる作動子５５が位置調整可能に螺着されている。

そして作動子５５は、リフト時にサポート板５に当接し
たとき案内部材４７，４９の案内面４７ａ。

４９ａとサポート板５のワーク載置面５ａとが一致する
ように位置調整されている。

また前記支持台２２には一対の支持ブラケット６０．６
１が搬入、搬出位置り、０に対応する位置にそれぞれ固
設され、この支持ブラケット６０゜６１０上端部には支
持体６２．６３が一体的に結合されている。

一方の支持体６２には搬入アーム６４がガイドローラ２
７よりも上方の位置で前記案内面４７ａに平行なガイド
バー６６により摺動可能に案内装架され、支持ブラケッ
ト６０に装着した搬入用シリンダ装置６８により搬入位
置りと加工位置Ｍとの間で進退されるようになっている
。

また他方の支持体６３には搬出アーム６５がガイドロー
ラ３６，３７よりも上方の位置で前記案内面４９ａに平
行なガイドバー６７により摺動可能に案内装架され、支
持ブラケット６１に装着した搬出用シリンダ装置６９に
より搬出位置Ｏと加工位置Ｍとの間で進退されるように
なっている。

この搬入、搬出アーム６４，６５には昇降台４５の昇降
に従いワークＷの内孔Ｗａに係合するワークホルダ７０
が装備されている。

次に上記構成における作動について説明する。

いま加工位置ＭのワークＷの切削加工が終了して移動台
１１が第１図の如く加工位置Ｍから後退されると共に、
チャック本体３０回転停止およびチャック爪９のワーク
保持の解除が行われると、まず搬出用シリンダ装置６９
の作動により搬出アーム６５はワークホルダ７０が加工
位置ＭのワークＷに対向する前進端まで前進される。

続いて昇降用シリンダ装置４６の作動により昇降台４５
が上昇され、案内部材４７〜４９および作動部材５１も
一緒に上昇される。

この作動部材５１の上昇によりサポート板５は作動子５
５の当接を介して受承子７からリフトされ、加工済のワ
ークＷをワーク載置面５ａに載せながら作動部材５１と
同期してチャック爪３の上方位置まで上昇される。

この上昇に従ってサポート板５のワーク載置面５ａと案
内部材４７〜４９の案内面４７ａ〜４９ａとが一致し、
搬入位置りと加工位置Ｍおよび加工位置Ｍと搬出位置Ｏ
との各間にワークＷを搬入搬出する搬送案内面が形成さ
れる。

前記昇降台４５が上昇端に達すると、搬出アーム６５の
ワークホルダ７０に加工位置Ｍの加工済ワークＷの内孔
Ｗａが係合され、また搬入アーム６４のワークホルダ７
０に搬入位置りの未加工ワークＷの内孔Ｗａが係合され
る。

なおこのとき搬入位置しにおける後続のワークＷは、そ
の下部が案内部材４７の側壁に当接することにより移動
が阻止される。

しかる後搬出用シリンダ装置６９の作動により搬出アー
ム６５が後退され、ワークホルダ７０に保持された加工
済のワークＷはワーク載置面５ａから案内面４９ａに沿
って案内支持されながら搬出位置Ｏへ搬出される。

続いて搬入用シリンダ装置６８が作動されて搬入アーム
６４が前進され、ワークホルダ７０に保持された未加工
のワークＷは、案内面４７ａからワーク載置面５ａに沿
って案内支持されながら加工位置Ｍへ搬入される。

次に昇降用シリンダ装置６４の作動により昇降台４５が
下降され、案内部材４７〜４９および作動部材５１が一
体的に下降される。

かかる作動部材５１の下降により、加工位置Ｍに搬入さ
れたワークＷは搬入アーム６４のワークホルダ７０より
離脱されて受承子８上に載置され、また搬出位置Ｏに搬
出されたワークＷは搬出アーム６５のワークホルダ７０
より離脱されてガイドローラ３６，３７上に載置され、
そしてこのガイドローラ３６゜３７上に載置されたワー
クＷはローラコンベア３８を介して回収位置へ搬出され
る。

また搬入位置りにおいては、案内部材４７の下降により
案内部材４７にて搬入が阻止されていたローラコンベア
２８上のワークＷがガイドローラ２７上に搬入され、位
置決め部材３２に当接して搬入位置しに位置決めされる
。

前記昇降台４５が下降端に達すると、搬入アーム６４が
搬入用シリンダ装置６８の作動により加工位置Ｍより後
退され、ワークホルダ７０は第２図の如（搬入位置りの
未加工ワークＷ上方に位置される。

これと同時に加工位置Ｍにおいてはチャック爪９が作動
装置により互いに接近する方向に移動され、ワークＷの
下部外周を把持クランプする。

これに続いて移動台１１が加工位置Ｍに向かって前進さ
れ、加工工具ＴがワークＷの内孔Ｗａの上方に位置する
と、移動台１１が停止されると共にチャック本体３が回
転される。

しかる後工具台１３が送り装置１２によって下降され、
加工工具ＴによりワークＷの内孔Ｗａの切削加工が行わ
れる。

而して切削加工が終了すると、工具台１３が上昇されて
移動台１１が後退され、チャック本体３０回転停止およ
びワークＷのアンクランプがなされた後前述したように
この加工済ワークＷの搬出動作および未加工ワークＷの
搬入動作が再開される。

上述したように本発明は、加工位置にワークを昇降させ
るサポート板を昇降可能に配設するとともに、搬入位置
および搬出位置にワークを受承する受承部材に対してワ
ークを昇降させる搬入用および搬出用案内材料を設け、
この案内部材に結合した作動部材により昇降台の昇降に
基づいてサポート板を案内部材に同期して昇降させ、搬
入用位置および加工位置におけるワークを同時に昇降で
きるようにした構成であるので、１回の昇降動作によっ
てワークの搬出および搬入を行なえるようになり、これ
によってワーク搬入用のための動作数が減少してサイク
ル時間を短縮できる効果がある。

しかも本発明は、ワークの昇降動作を利用してワークホ
ルダに対するワークの係合離脱を行うとともに、ワーク
を案内部材およびサポート板に案内支持しながら搬入用
する構成であるので、簡単な構造の搬入および搬出アー
ムでワークを安定して移送することができる効果も併せ
て奏せられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は竪形旋盤に装備された本発明に係るワーク搬入
用装置を示す平面図、第２図は第１図の■−■線断面矢
視図である。 ２・・・・・・ワーククランプ装置、５・・・・・・サ
ポート板、５ａ・・・・・・ワーク装置面、２１・・・
・・・支持ベース、２２．２３・・・・・・支持台、２
７および３６，３７・・・・・・ガイドローラ（受承部
材）、４５・・・・・・昇降台、４６・・・・・・昇降
用シリンダ装置、４１〜４９・・・・・・案内部材、４
７ａ〜４９ａ・・・・・・案内面、５１・・・・・・作
動部材、５５・・・・・・作動子、６０，６１・・・・
・・支持ブラケット、６２，６３・・・・・・支持体、
６４・・・・・・搬入アーム、６５・・・・・・搬出ア
ーム、６８・・・・・・搬入用シリンダ装置、６９・・
・・・・搬出用シリンダ装置、７０・・・・・・ワーク
ホルダ、Ｍ・・・・・・加工位置、Ｌ・・・・・・搬入
位置、Ｏ・・・・・・搬出位置、Ｗ・・・・・・ワーク
。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 工作機械の加工位置に設けられたワーククランプ装
   置に対して昇降可能に配設され上昇時にワークを載置し
   てワーククランプ装置より持上げるサポート板と、前記
   加工位置の近傍に設置した支持ベースに取付けられワー
   ク搬入位置および搬出位置においてワークをそれぞれ受
   承する受承部材と、前記支持ベースに装着した昇降用シ
   リンダ装置により昇降される昇降台と、この昇降台に取
   付けられ前記搬入位置から加工位置に向かって案内面を
   有し前記昇降台の上昇によって前記受承部材からワーク
   をリフトする搬入用案内面と、前記昇降台に取付けられ
   前記搬出位置から加工位置に向かって案内面を有し前記
   昇降台の下降によって前記受承部材にワークを載置する
   搬出用案内部材と、前記案内部材に結合され前記昇降台
   の昇降によって前記サポート板を同期して昇降させる作
   動部材と、前記支持ベースに固設した支持ブラケットに
   前記搬入用案内部材の上方に加工位置に向かって進退可
   能に装架され搬入用案内部材によるワークの昇降によっ
   てワークに係合離脱するワークホルダを装備した搬入ア
   ームと、この搬入アームを前記搬入位置と加工位置との
   間で進退させる搬入用シリンダ装置と、前記支持ベース
   に固設した支持ブラケットに前記搬出用案内部材の上方
   に加工位置に向かって進退可能に装架され搬出用案内部
   材によるワークの昇降によってワークに係合離脱するワ
   ークホルダを装備した搬出アームと、この搬出アームを
   前記搬出位置と加工位置との間で進退させる搬出用シリ
   ンダ装置とを備えたことを特徴とするワーク搬入出装置
   。