JPS5943136Y2 - 自動車の荷物格納装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、後部座席の後方に荷物室を備えた自動車にお
いて、棚板を位置可変に設置し得るようにした荷物格納
装置に関するものである。

後部座席の後方に荷物室を備えた自動車において、後部
座席の背もたれ部後端の後部窓ガラス下縁付近との間に
架設される棚板は固定式が一般的であるが、棚板が固定
式であると荷物室の使い方が限定され、かつかさばる荷
物を格納できない。

一方、後部座席の後方に荷物室を備えるとともに、車体
後面に上下に開閉できるバックドアを有するハツチバッ
クタイプの自動車においては、棚板は通常着脱式とされ
ているが、棚板は専ら荷物室と車室とを仕切るために使
用されるもので、不用時には荷物室床面上に置かれるに
すぎない。

そして、棚板を床面に置いたときには荷物室と車室とが
連通ずるから後部座席に着座した１まで荷物室の荷物が
出し入れできるが、この状態ではバックドアの窓ガラス
や車体の棚面窓ガラスを通して荷物室が外部に露呈し、
荷物が日射にさらされたり、また体裁を悪くしたりする
。

本考案は上記の実情に鑑みてなされたもので、後部座席
の背もたれ部後端と後部窓ガラスの下縁付近との間に架
設されて荷物室と車室とを区画する棚板を、前後方向に
２分割して互にヒンジ結合した２枚の分割板で構成し、
かつこの棚板の一方の分割板を垂直方向に立設し他方の
分割板を前後に倒し得るようになして、荷物室を前後方
向に仕切る仕切板としても利用できる構造として、荷物
室の多様な使い方を可能にした実用上極めて便利な荷物
格納装置を提供するものである。

以上、本考案の実施例を図面によシ説明する。

第１図に示すハツチバックタイプの自動車において、Ｓ
は後部座席、Ｄはルーフの後端にヒンジ結合されて自動
車の後面部を開閉し得るバックドア、Ｒは後部座席の後
方に形成した荷物室であって、後部座席Ｓの背もたれ部
の上端後部とバックドアＤの窓ガラス下縁との間には車
室幅とほぼ同等の幅の棚板１がほぼ水平に架設されてい
る。

棚板１は分割板１ａおよびこれよりも幅の狭い分割板１
ｂとより成すヒンジ結合されており、第２図に示すよう
に、分割板１ａはこれを垂直方向に倒して使用すること
により荷物室Ｒを仕切られた分割荷物室Ｒ１、Ｒ２とす
ることができ、捷た分割板１ｂはこれを前方に倒して使
用することができる。

第３図ないし第７図により構造の詳細を説明すれば、車
室後部の両側面に設けたサイドシェルフ２の内側縁には
段部２１ａ、２１ｂが形成しである。

段部２１ａと段部２１ｂは垂直方向に形成した切欠き溝
２２により区切られており、段部２１ｂは後方へ立上る
方向に傾斜している。

そして棚板１の分割板１ａの両側縁は段部２１ａにより
、分割板１ａとヒンジ結合された他の分割板１ｂの両側
縁は段部２１ｂにより支持される。

なお分割板１ａ、１ｂの表面はカーペット１１ ａ ｓ
１ ｌ ｂにより被覆しである。

サイドシェルフの段部２１ａには前後２個所に断面Ｕ字
形の凹所２３，２４が設けてあり、これ等の中には断面
Ｕ字形の合成樹脂クランプ３１゜３２が開口部を拡開し
得るように嵌着しである。

棚板１の上記分割板１ａの裏面には、車両の幅方向にリ
ーンフォースメン）４１．４２が取付けてあり、またこ
れ等の両端の位置にはそれぞれピン５１．５２を固定し
たピン保持具５３．５４が取付けである。

そしてピン５１．５２の突出端がこれと対応するクラン
プ３１，３２に圧入されることにより分割板１ａはサイ
ドシェルフ２の段部２１ａに支持される。

また、上記分割板１ｂは、サイドシェルフ２の後部傾斜
段部２１ｂに載置される（第１図、第３図）。

次に上記の設置状態から棚板１を第２図および第６図に
示すように荷物室Ｒの仕切板として使用する設置状態に
するときは、クランプ３１．３２に圧入されているピン
５１．５２をクランプより抜き取り、棚板１をサイドシ
ェルフ２より取りはずす。

更にこれを持上げ、分割板１ａの両側縁部をサイドシェ
ルフ段部２１ ａ ｔ ２１ ｂ間の切欠き溝２２より
垂直方向に挿通して垂下させるとともに、分割板１ｂの
両側縁を再びサイドシェルフ段部２ｉｂ上に載置する。

そして分割板１ａの下端両側を後記する棚板支持手段に
より固定する。

この支持手段６は第７図に示すように、分割板１ａの下
端両側（第６図Ｃ部）の裏面に設けた係合杆６１、スプ
リング６２および車室床面に固着したフック部材６３よ
り成る。

係合杆６１はリーンフォースメント４１の両端部に、分
割板１ａと平行にかつ分割板１ａの下端方向へ向けて設
置してあり、そのリーンフォースメント４１より上側に
はスプリング６２が装着しである。

フック部材６３は、分割板１ａを垂下せしめたときに上
記係合杆６１と対向する位置の床面に固着しである。

しかして、係合杆６１をスプリング６２の弾発力に抗し
て押し下げ、係合杆６１をフック部材６３に引掛けるこ
とにより、分割板１ａは垂下状態に固定され、これによ
り荷物室Ｒは前後方向に仕切られる。

しかして上記実施例の荷物格納装置にあ・いて、第１図
および第３図に示すように棚板１を後部座席後方にほぼ
水平に架設すれば、荷物室Ｒは通常の使用がなされる。

また第２図あ・よび第６図に示すように分割板１ａを垂
直方向に設置すれば荷物室Ｒは前後に分割室Ｒ，、Ｒ２
に仕切られる。

従って例えば荷物が小形の場合はこれをいずれかの分割
室に収納することにより、ころがシを防止することがで
きる。

オた分割室Ｒ２は車室内外から完全に遮蔽されているの
で、日射により傷みやすいもの、貴重品、見栄のよくな
いもの等を収納するのに好都合である。

また、棚板１を取りはずせば、後部座席Ｓの後方に車室
に連なる広い荷物室を形成することができる。

更に、後部座席Ｓの背もたれ部を前方へ折たたむことに
より長尺物やかさばる荷物を格納することができる。

また、棚板を互にヒンジ結合した分割板で構成し、一方
の分割板を立設して荷物室を前後に区画するようにした
ので、荷物室を後部窓ガラス下縁から離れた前方位置で
区画した場合でも上記一方の分割板の上端にヒンジ結合
された他の分割板を後方へ倒せば、倒した分割板によっ
て立設した分割板と後部窓ガラスの下縁部との間がかお
われ、後部分割荷物室内部がバックドアの窓ガラスを通
して上方から見られることがない。

かつ上記能の分割板を前方へ倒せば後部分割荷物室の開
口面積を広くすることができ、荷物の出入れが便利とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１回転よび第２図は本考案の実施例装置を具備する自
動車後部の概略断面図、第３図ないし第７図は本考案の
実施例装置を示すもので、第３図は斜視図、第４図は第
３図のＩＶ−ＩＶ線に沿う矢視断面図、第５図は第３図
のｖ−ｖ線に沿う矢視断面図、第６図は作動の一態様を
示す斜視図、第７図は棚板支持手段の斜視図である。 Ｓ・・・・・・後部座席、Ｄ・・・・・・バックドア、
Ｒ・・・・・・荷物室、１・・・・・・棚板、１ ａ
、、 １ ｂ・曲・棚板を構成する分割板、２・・・・
・・サイドシェルフ、６・・曲棚板支持手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 後部座席の後方に荷物室を備えた自動車にかいて、後部
   座席の背もたれ部後端と後部窓ガラスの下縁付近との間
   にほぼ水平に架設される棚板を前後方向に２分割して両
   分側板を互に上下方向に回動可能にヒンジ結合し、荷物
   室両側の車体には上記窓ガラスの下縁よりも前方の位置
   で棚板を垂直方向に支持する支持手段を設け、棚板を水
   平方向に着脱可能に架設して荷物室をおおうとともに、
   棚板の分割板の一方を上記支持手段にて垂直方向に支持
   せしめて荷物室を前後に区画するようになしたことを特
   徴とする自動車の荷物格納装置。