JPS5942019Y2

JPS5942019Y2 - 褥瘡防止マツト

Info

Publication number: JPS5942019Y2
Application number: JP4422382U
Authority: JP
Inventors: 正男三束
Original assignee: フランスベッド株式会社
Priority date: 1982-03-29
Filing date: 1982-03-29
Publication date: 1984-12-06
Also published as: JPS58147518U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は長期間の臥床による褥唐を防止する褥唐防止マ
ットの改良に関する。

重症の身体障害者、手術後の絶対安静の病人あるいは寝
たきり老人のように自分−人で動けない人は、長期間の
臥床中に身体の背部、腰部、臀部あるいは脚部などの体
圧分布のとくに高い個所に血行障害による褥瘉が生じ、
肉体的苦痛が極めて大きくなるという問題が生じる。

このような問題を解決するには、体圧分布の高い個所が
常に一定に固定されるのを防止して血液の循環を阻害し
ないようにしなければならない。

そのため、従来においては内部空間が２つの空気室に隔
別されたマットを用い、上記２つの空気室に空気を交互
に出し入れすることによって体の支持点を変えるように
している。

しかしながら、従来のマットは、その内部を蛇行状に隔
別して２つの空気室を形成していたので、各空気室には
隘路が多くなる。

そのため、各空気室に連通して設けられた接続口を介し
て上記空気室に空気を出し入れする際、その空気室全体
が確実に膨張または収縮する昔でに時間が掛るという問
題があり、とくに空気室を膨張させるときに時間が掛る
と、マット上に横臥した利用者を不安定な状態で支える
時間が長くなるので、わずかでも体が動くと苦痛を感じ
る患者にとっては耐え難いということがあった。

本考案は上記事情にもとづきなされたもので、その目的
とするところは、２つの空気室の膨張と収縮との切換え
操作を迅速に行なるようにマットの内部を２つの空気室
に隔別した褥唐防止マットを提供することにある。

以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明スル。

図中１はマットである。このマット１はたとえば布地２
の内面に熱溶着可能な合成樹脂などの膜２ａが設けられ
てなる２枚のシート３，３を重ね合せてこれらの周縁部
を溶着するとともに内部空間を第１の空気室４と第２の
空気室５とに隔別形成してなる。

これら第１、第２の空気室４゜５は以下のごとく構成さ
れている。

すなわち、マット１の周辺部にはこのマット１の２辺に
沿ってＬ字状の第１の分配部６と第２の分配部１とが隔
別形され、また第１、第２の分配部６，７を除く残りの
個所は基盤状に隔別されて矩形状の多数の部屋８・・・
が形成されている。

また、これら多数の部屋８・・・の対角線方向には上記
シート３の膜２ａと熱溶着可能な材料が少なくとも外周
面に設けられた多数のパイプ９・・・が各部屋８・・・
の隔角部において上記膜３，３に熱溶着されて気密に挿
通されている。

すなわち、多数のパイプ９・・・はマット１の一辺に対
して傾斜した状態で平行に離間して配置されている。

これら多数のパイプ９・・・のうち、１本おきに位置す
る半分のパイプ９・・・の一端は第１の分配部６に連通
し、残りの半分のパイプ９・・・の一端は第２の分配部
Ｔに連通している。

また、各パイプ９・・・には各部屋８・・・内に位置す
る外部にそれぞれ通孔１０・・・が穿設されている。

なお、各パイプ９・・・の他端部は、その端面が開口し
ているので、この部分には通孔１０・・・が穿設されて
いない。

さらに、マット１には、第１の分配部６と第２の分配部
７とにそれぞれ通じた接続口１１．１１が設けられてい
る。

これら接続口１１．１１には図示せぬ切換弁を介して同
じく図示せぬエアーポンプの吐出側と吸引側とが切換え
可能に接続されている。

すなわち、第１の空気室４は第１の分配部６およびこれ
とパイプ９・・・を介して連通した部屋８・・・とから
なり、第２の空気室５は第２の分配部１およびこれとパ
イプ９・・・を介して連通した部屋８・・・とからなる
。

このように構成されたマット１において、たとえば第１
の空気室４に圧縮空気を供給して第２の空気室５から空
気を抜くとき、第１の空気室４の第１の分配部６にこれ
とこれを連通ずる接続口１１から圧縮空気が供給される
と、その圧縮空気は第１の分配部６からこれに一端を通
じたパイプ９・・・に流れ、このパイプ９・・・に穿設
された通孔１０・・・から流出して部屋８・・・を膨張
させる。

このとき、第１の分配部６はマット１の２辺に沿って形
成されていて狭隘な個所がないので、その内部全体がほ
ぼ同時に均一な圧力になる。

したがって、第１の分配部６に一端を連通させたパイプ
９・・・に同じ圧力で圧縮空気が流入するから、これら
パイプ９・・・と通じた部屋８・・・はほぼ同時に膨張
する。

すなわち、第１の空気室４を形成する多数の部屋８・・
・には、それぞれパイプ９・・・を介して圧縮空気を供
給するようにしたので、圧縮空気が供給されずらい部屋
８・・・がなくなり、これら部屋８・・・全体を迅速に
所定の圧力に膨張させることができる。

また、第２の空気室５から空気を抜くときには、第２の
分配室７に作用した吸引力がこの第２の分配室Ｉに一端
を連通させたパイプ９・・・を介して各部屋８・・・に
均一に作用するので、各部屋８・・・から空気を迅速か
つ均一に抜くことができる。

したがって、第１、第２の空気室４，５のいずれか一方
に空気を供給して他方から空気を抜くときの切換えが迅
速に行なえるから、マット１上に横臥した利用者を部屋
８・・・に十分な圧縮空気が供給されずに不安定な状態
で支えるという時間を短かくすることができる。

なお、上記パイプとしては硬質あるいは軟質のいずれを
用いてもよいが、軟質のパイプを用いるときには、その
内周面を熱溶着することがない状態に処理しておく必要
がある。

以上述べたように本考案は、マットの２辺に沿ってその
周辺部に第１の分配部と第２の分配部とを隔別し、残り
の部分を基盤状の多数の部屋に隔別するとともに、これ
ら部屋の対角線方向にパイプを挿通配置し、これらパイ
プに各部屋と通じる通孔を穿設しかつ一端をそれぞれ第
１、第２の分配部に連通させることにより、マット内部
に第１の空気室と第２の空気室とを形成した。

したがって、第１、第２の空気室を形成する各部屋への
空気の供給あるいは抜き取りは、一端を分配部に連通さ
せたパイプを介して迅速かつほぼ均一に行なえるので、
切換え時に各空気室が所定の圧力に達する昔での利用者
の支持状態が不安定となる時間を短縮することができる
。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図はマットの平面
図、第２図は第１図■−■線に沿う断面図である。４・・・第１の空気室、５・・・第２の空気室、６・・
・第１の分配部、Ｔ・・・第２の分配部、８・・・部屋
、９・・・パイプ、１０・・・通孔。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

内部が第１の空気室と第２の空気とに隔別されたマット
において、上記第１の空気室と第２の空気室とは、マッ
トの２辺に沿ってその周辺部に隔別された第１の分配部
と第２の分配部、これら分配部を除く個所を基盤状に隔
別して形成された多数の部屋およびこれら部屋の対角線
方向に挿入され各部屋内に位置する部分に通孔が穿設さ
れているとともに一端を上記第１の分配部と第２の分配
部とにそれぞれ連通させた多数のパイプとからなる褥唐
防止マット。