JP2980980B2 - 膨らましマニホールドを収容した可撓性フラップを備えたゾーン分けした小室区画式クッション - Google Patents

膨らましマニホールドを収容した可撓性フラップを備えたゾーン分けした小室区画式クッション

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JP2980980B2
JP2980980B2 JP4501270A JP50127092A JP2980980B2 JP 2980980 B2 JP2980980 B2 JP 2980980B2 JP 4501270 A JP4501270 A JP 4501270A JP 50127092 A JP50127092 A JP 50127092A JP 2980980 B2 JP2980980 B2 JP 2980980B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、全体として膨らまし自在なクッションに関
し、更に詳細には、通常は隔絶されたゾーンとこれらの
通常は隔絶されたゾーンを連通状態に置くための弁とを
有する膨らまし自在なクッションに関する。
車椅子に拘束された人は、皮膚が破れて床擦れができ
ることがある。床擦れは非常に危険であり直すのが難し
い。代表的には、個々の人の重量は座骨、即ち臀部の骨
の突出部の領域に集中し、頻繁に動かない限り、これら
の領域の皮膚組織への血流が組織の破壊に至る点まで減
少する。座骨の領域での重量の集中を減少するため、車
椅子について特別に設定されたクッションが存在し、こ
れらのクッションは、一般に、使用者の重量を臀部の更
に大きい面積に亘ってより均等に分配しようとするもの
である。
おそらく、小室区画式クッションが重量を最も均等に
分配し、及びかくして床擦れの発生に対して最も大きな
保護を与える。これらのクッションは、共通のベースか
ら上方に突出した。密集して並べた空気室の列を有す
る。空気室はベース内で互いに連通し、及びかくして全
ての室の内圧は同じである。従って、各空気室は、その
ズレの程度に関わらず、本質的に同じ復元力を臀部に及
ぼす。米国特許第4,541,136号は小室区画式クッション
を示す。これは、現在、イリノイ州ベルビルのローホー
社（ROHO,Inc.,）が製造販売している。
或る意味では、代表的な小室区画式クッションは、使
用者を浮かしておこうとする移動性の高い表面を提供す
る。これは床擦れの発生を抑えるけれども、常に座面と
関連した人の安定性を損なう。車椅子に拘束された人々
の多くは安定性の減少についていくのに殆ど問題がない
が、骨格の変形、特に骨盤及び大腿骨の領域の変形を患
った人々、及び筋肉に適切な強さを欠いた人々は、安定
の悪いのが悩みの種となる。ローホー社の別の種類の小
室区画式クッションは、この問題点を全体に隔絶された
ゾーン及び高さの変わる室で対処する。ゾーン間の圧力
を変えることによって、床擦れに対する十分な保護を維
持しながら骨格の変形に適応させることができる。米国
特許第4,698,864号は、高さの変化する室を備えたゾー
ン分けした小室区画式クッションを示す。
代表的には、ゾーン分けした小室区画式クッションは
そのゾーン毎に別々の充填ステム及び弁を有する。使用
者は、各ステムの弁を開いて、通常は手動ポンプで、空
気をこのステムのゾーン内に導入し、次いで所望の姿勢
が得られるまで空気をゾーンから抜くだけである。更に
洗練された構成では、ホースのキットが単一のポンプを
マニホールドに繋ぎ、このマニホールドは別々のホース
を通して幾つかの弁に連結されている。これらのホース
には別々のホースクランプが嵌まっており、これらのク
ランプを操作することによって、ポンプからの空気を個
々のゾーンの室に別々に差し向けることができ、及び空
気をこれらのゾーンから同様に別々に抜くことができ
る。ホースキットのホースはクッションの外側にあり、
車椅子の構成部品と絡ってしまうことがある。更に、こ
れらのホースが離して置かれているため、ホースクラン
プは操作が難しい。
更に従来の膨らまし自在のクッションでもゾーン分け
即ち互いから隔絶できるゾーン即ち区画室に分けること
によって、骨格の変形の適合するという利点が得られ
た。
本発明は、ゾーン分けした膨らまし自在のクッション
及びこのクッションの一部を構成する弁に依拠し、クッ
ション内、特に空気のゾーン間での空気の分配を容易に
する。
添付図面は本願の一部を構成し、これらの図面には同
じ部品に関し同じ参照番号及び符号が附してある。
図面の簡単な説明 第１図は、フラップ弁を備えたゾーン分けされた小室
区画式クッションの斜視図であり、このクッションは全
て本発明に従って形成され、本発明を具現化するもので
あり、フラップ弁はその延ばした、即ち開いた状態で示
してあり、 第２図は、室の底の開口部を示すためベースの下層の
大部分が外してある、小室区画式クッションの底面図で
あり、 第３図は、膨らました室のうちの幾つかを示す部分平
面図であり、 第４図は、萎ませた室を示す、第３図の４−４線に沿
った断面図であり、 第５図は、第２図の５−５線に沿った、延ばしたフラ
ップ弁の断面図であり、 第６図は、クッションのゾーンを隔絶した、フラップ
弁を折畳んだ即ち閉鎖状態を示す第５図と同様の断面図
であり、 第７図は、フラップを折畳んだ状態で示す、第６図の
７−７線に沿った平面図であり、 第８図は、第２図の８−８線に沿った断面図であり、 第９図は、フラップ弁を備えた変形態様のクッション
の平面図であり、 第10図は、第９図の10−10線に沿った断面図であり、 第11図は、マニホールドに設けた充填弁を示す、フラ
ップ弁の変形態様の部分斜視図であり、 第12図は、萎ませた室を概略に示し、マニホールド及
び各ゾーンに充填弁を有する本発明の変形態様を示す平
面図である。
実 施 例 次に添付図面のうち第１図を参照すると、Ａは小室区
画式クッションを示す。このクッションは、非常に可撓
性で、車椅子のシート又は通常の椅子のシートのような
下にある支持表面上で使用するように設計されている。
小室区画式であるため、クッションＡは、それを占有す
る人の重量を臀部の全領域に亘ってほぼ均等に分布し、
これによって、座骨で、即ち、臀部の骨張った突出部の
ところで支持された重量による圧力を消散する。更にこ
れは使用者を位置決めし、安定化する能力がある。
クッションＡは、ベース２及びベース２から上方に突
出した空気室４を有する（第１図参照）。ベース２及び
空気室４は、好ましくは、成形又は他の方法で非常に可
撓性のネオプレンから形成される。ベース２は矩形であ
り、室４はベース上に長さ方向列及び横方向列をなして
配置され、各室４は長さ方向列及び横方向列の両方を占
める。更に、これらの室４は領域即ちゾーン、代表的に
は、四つのゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕをなして配置され
ている。ゾーンｒ及びｓクッションＡの前側で並んでお
り、ゾーンｔ及びｕはクッションＡの後側で並んでい
る。右側のゾーンｒ及びｔは長さ方向軸線ｘに沿って左
側のゾーンｓ及びｕから分けられており、前側のゾーン
ｒ及びｓは横方向軸線ｙに沿って後側のゾーンｔ及びｕ
から分けられている。これらのゾーンは多くても少くて
もよく、また別の配置でもよい。
ゾーンｒの室４はベース２内で互いに連通し、そのた
め、これらの室はこれらの室がどれほど潰されているの
かに関わらず同じ内圧を持っている。このことは、ゾー
ンｓの室４、ゾーンｔの室４、及びゾーンｕの室４につ
いても行われている。しかしながら、ゾーンｒの室４
は、通常は、ゾーンｓ、ｔ、及びｕの室４と連通してい
ない、即ちゾーンｒの室４は、通常は、残りのゾーン
ｓ、ｔ、及びｕの室から隔絶されている。
同様に、ゾーンｓの室４は、通常は、ゾーンｔ及びｕ
の室と同様に隔絶されている。かくして、各ゾーンｒ、
ｓ、ｔ、及びｕの室４は別々の区画室を集合的に包囲し
ている。
ベース２はその前側に沿って延長されてフラップ型弁
６（第１図参照）を形成する。それ自体の上に折畳む
（第６図及び第７図参照）と、弁６は幾つかのゾーン
ｒ、ｓ、ｔ、及びｕの室４を隔絶する。しかし、開く
（第１図及び第５図参照）と、この弁はゾーンｒ、ｓ、
ｔ、及びｕを相互に連結し、その結果、室４の全ての内
部が連通し、従って全ての室が同じ内圧になる。更に、
これらの室のうちの一つの室４、好ましくは、ベース２
の前隅のうちの一方にある室４は充填ステム８（第１図
参照）を有し、この充填ステムには端部を回すだけで開
閉される弁10が嵌まっている。ステム８及び弁10によ
り、これが配置されたゾーンの室４内に空気を圧送で
き、フラップ弁が開いている場合には、空気は、ゾーン
ｒ、ｓ、ｔ、及びｕの全ての室を膨らます。
ベース２は上層16及び下層18を有する。室４は上層16
から持ち上がり、実際には上層と一体に形成されてい
る。その結果、上層16は、室４の中空内部が下方に開口
しているところで中断し、室４の中空内部は長さ方向列
及び横方向列をなして配置されている。
実際には、上層16は空気室４の列内で単なる幅狭の連
結ウェブ22として存在し、これらのウェブは、室４を長
さ方向列及び横方向列からなる所定のパターンで互いに
保持するのに役立つ。更に、上層16は、室４の列及びウ
ェブ22を越えて周囲区分24の形態で突出し、この周囲区
分はクッションＡ全体の周りを延び、及びかくしてベー
ス２の四つの側の各々に沿って存在する。ベース２の上
層16は、外方に差し向けられたタブ26を周囲区分24の前
側に沿って有し、このタブはクッションＡの側間のほぼ
中間に配置されている。タブ26はフラップ弁６の部分と
して役立つ。
タブ26は、四つの流路28r、28s、28t、及び28u（第２
図参照）を有し、これらの流路はタブ26内で互いに接近
しており且つ互いに平行になっており、上層16の上面に
僅かな押縁を形成する。最も内側の流路28r及び28sは、
夫々ゾーンｒ及びｓに到ってこれらのゾーンに開放し、
これらの流路の各々は、実際には、夫々のゾーンの単一
の室４の内部に開放している。外側流路28tは、タブ26
から周囲区分24の前側内に延び、ここで曲がって横方向
軸線ｙと平行になる。流路28tは、周囲区分24の右側で
後方に曲がってゾーンｔに至るまで長さ方向軸線ｘに平
行に延び、ゾーンｔのところで内方に曲がって僅かに延
び、ゾーンｔの第１室４内に開放している。外側流路28
uは、同様に、タブ26から周囲区分24内に延び、ここで
横に曲がって横方向軸線ｙに平行になる。クッション24
の左側で流路28uは長さ方向ｘに平行に後方に曲がる周
囲区分24を通って後方にゾーンｕまで延びる。流路28u
はゾーンｕのところで内方に曲がりゾーンｕの室４内に
開放する。かくして、各流路28は別々のゾーンの室４に
至る。
タブ26内で四つの流路28が横方向列ｂに平行な横流路
30で連結される。実際には、横流路30は四つの流路28の
末端にあり、そのため流路28は横流路30を通して連通で
きる。各流路28はタブ26内に制限部32を有し、この制限
部は横流路30から約1.27cm（0.5インチ）乃至約1.91cm
（0.75インチ）ずれており、上層16の上面には窪みとし
て見える。制限部32を越えて位置する横流路30及び四つ
の流路28の部分がマニホールド36を形成する。
ベース２の下層18は上層16の下にあり、その辺縁部は
上層16の辺縁部と整合している。このようにして、下層
は上層16のタブ26の下側にタブ38を有する。上層16とは
異なり、下層18は単なるシートであり、即ち全体に亘っ
て連続しており且つ流路が設けられていない。この下層
は空気室４及び上層16から持ち上がった流路28の底を閉
じるだけである、実際には、下層18は上層16にゴム接着
剤で取付けられ、二つの層16と18との間に堅固な接着剤
を形成する。
更に詳細には、上層16の周囲区分24が流路28のところ
を除いて下層18に接着される。これによって、空気を周
囲区分24に流路28内だけを通すことができる。２つの層
16及び18のタブ26及び38は、同様に、流路28及び30の領
域及び流路28の端近くの制限部32を除いて互いに接着さ
れる。タブ26及び38は、流路28及び30とともにフラップ
弁６を形成する。
上層16及び下層18は、前ゾーンｒ及びｓと後ゾーンｔ
及びｕとの間のウェブ22に沿って互いに間断なく接着さ
れている。同様に、これらの層16及び18は、右ゾーンｒ
及びｔを左ゾーンｓ及びｕから分けるウェブ22に沿って
間断なく接着されている。かくして、四つのゾーンｒ、
ｓ、ｔ、及びｕの室４は、少なくとも、軸線ｘ及びｙに
沿って延びるウェブ22に沿って隔絶され、勿論、これら
のウェブ22は空気室４の列内にある。
しかしながら、各ゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕ内では、
ゴム又はポリマー製の可撓性ストリップ40が当該ゾーン
内の室４の横方向列に沿って延びている。更に、各領域
内の室４の長さ方向列のうちの少なくとも一つの列に沿
って別のストリップ40が延び、このストリップ40は横方
向ストリップ40の下又は上のいずれかを延びる。ストリ
ップ40は室４の矩形の開口部20よりもかなり幅狭であ
り、これらのストリップは、これらが横切るウェブを離
しておく効果を持つ。他の点では、これらのウェブ22
は、ゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕを分けるウェブ22と同様
に下層18に接着される。これに関し、ウェブ22の下面
は、下層18と同様にゴム接着剤で完全に覆われている
が、ストリップ40には付けられていない。従って、これ
らのストリップ40は、上層16にも下層18にも貼付かず、
ゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕの隣接した室４間で空気が流
れるようにする隙間を残す。分離を確実にするため、ス
トリップ40に粉体状タルクをまぶすのがよい。
タブ26及び38は横方向に整合した制限部32（第５図参
照）のところで容易に折畳み、実際には、制限部32が形
成する窪みがフラップ弁を通る折り目線ｖ（第２図参
照）を形成する。フラップ弁６の外部分が内部分から横
方向に突出している場合には、フラップ弁６は開き、空
気が制限部32を通って流入する。これによって四つの流
路28は横流路30と連通状態になり、空気が四つのゾーン
ｒ、ｓ、ｔ、及びｕの室４間で流れることができるよう
にする。フラップ弁６を制限部32のところで折畳むと、
上層16の折り目線が流路28を制限部32のところで絞り、
空気がこれらの流路28内を横流路30（図６及び図７参
照）内に又は横流路30から流入しないように流路28を効
果的に閉塞する。フラップ弁６には、ボタン型スナップ
42が設けられ、一組のスナップ42が外部分に設けられ、
他の組が内部分に設けられている。弁６を折畳むと、外
スナップ42が内スナップ42と整合し、これらを互いに押
すと相互係止し、かくして弁６を折畳んだ状態に保持す
る。ベルクロ留め材料のような他の形式の留め装置をス
ナップ42の代わりに使用してもよい。
空気室４はベース２の上層16から上方に突出し、実際
には、上層16と一体にネオプレンから形成されている。
各空気室４は、ベース２に垂直な中央軸線ｚ（第３図及
び第４図参照）を中心に対称になっており、各空気室が
形成された形態である膨らました形態では、基部46及び
四つの突出部即ちフィン48を有し、これらのフィンは基
部46から上方に延び、フィン48は軸線ｚを中心に90゜の
間隔で配置されている。基部46はピラミッド形状であ
り、ピラミッドと同様に四つの傾斜した側壁を有する。
各空気室は、ベース２の上層16と合一する場所で正方形
になっており、実際には、正方形の開口部を上層16に形
成する。フィン48はピラミッド状の基部46の隅から延
び、各フィン48は間隔を隔てられた平行な側壁50を有す
る。これらの壁50は、フィン48の外側に沿って凸状の縁
壁52で連結されている。隣接したフィン48の側壁50は、
凹状の連結壁54で合一している。かくして、各空気室４
は、その四つの側の各々から開放した窪みを有し、基部
46を構成する四つの傾斜した壁の各々の上に異なる窪み
がある。連結壁54は基部46の上端から上方に延び、連結
壁54はその長さの大部分に亘って真っ直ぐになってい
る。他方、凸状の縁壁52は基部46の隅から上方に延び、
及びかくして上層16で始まる。凸状の縁壁52はその長さ
の多くに亘ってほぼ真っ直ぐであるが、上端近くでは、
凹状の壁54とは異なり、軸線ｚに向かって内方に湾曲し
ている。空気室４の上端では、凸状の縁壁52、側壁50、
及び連結壁54は、全て、ドーム56に合一している。この
ドームは、空気室４の頂部である（第３図及び第４図参
照）。
ベース２の室４及び上層16は浸漬作業でマンドレル上
に形成するのがよい。米国特許第4,541,136号を参照さ
れたい。
ベース２から空気室４の底にある正方形の開口部20内
に空気を導入することによって空気室４を膨らますと、
隣接したフィン48の側壁50及びこのような側壁間の凹状
の連結壁は、裏返って基部46の傾斜した壁をこれらの壁
から離す（第７図参照）。室４の断面は、ベース２の上
層16にあるこの室の正方形の開口部20よりも大きいほぼ
正方形形体をとる。しかしながら、ドーム56はそれ程変
化しない。通常行われるように室４の全てを互いに膨ら
ますと、隣接した室４の側が互いに接触し、ドーム56は
全体に連続しているが大きく離すことのできる支持面を
形成する。
使用者にクッションＡを提供するため、フラップ弁６
を開き、即ちスナップ42を外してフラップ弁の外部分を
その内部分に関して外方に折畳む（第１図参照）。これ
によって制限部32は、四つのゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕ
の室４の内部を弁６の外部分のマニホールド36と連通し
た状態に置くのに十分開かれる。更に、弁ステム８の充
填弁10を開き、弁10に連結されたポンプで空気を中に圧
送する。空気は、最初、ゾーンｓの室４に流入するが、
残りのゾーンｒ、ｔ、及びｕの室４が開いたフラップ弁
６のマニホールド36を通してゾーンｓの室４と連通して
いるため、全ての室が膨らまされる。室４は短時間で均
衡状態に達する。使用者を支持するのに必要な量を越え
るのに十分な空気をクッションＡに圧送する。次いで弁
10を閉じてポンプを外す。
次に、車椅子のシート又は通常の椅子のシートである
のがよい、使用者を支持するときにクッションが置かれ
るべき支持面上に膨らまし過ぎたクッションＡを配置す
る。次いで、使用者は、クッションＡの好きな場所に座
り、空気を充填弁10からゆっくりと抜いて使用者をクッ
ションに沈める。空気を抜くに従って、使用者の臀部は
空気室４の列内に次第に深く沈み、これらの空気室は臀
部の外形を包囲し、この外形をとるようになる。十分な
空気を抜いて座骨の領域をベース２の約1.27cm（0.5イ
ンチ）内までにする。勿論、空気がクッションＡから流
出するとき、全ての室４は、開放したフラップ弁６を通
して相互連結されているため、ほぼ同じ内圧のままであ
る。使用者が所望の通りに沈んだとき、弁10を閉じる。
クッションＡの室４内に沈んだ後、使用者は、長時間に
亘って維持されるべき姿勢に移動し、又は移動され、こ
れによって、幾つかのゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕの室４
の間で空気を再分配する。やがて幾つかのゾーンｒ、
ｓ、ｔ、及びｕの室４が均衡に致る。即ちゾーンｒ、
ｓ、ｔ、及びｕの間の流れが止まる。この時、フラップ
弁６をそれ自体の上に折畳み、スナップ42を係合し、か
くして弁６をその折畳んだ即ち閉じた形体（第６図及び
第７図参照）に保持する。横方向に整合した制限部32を
通る折り目線ｖが流路28を制限部32のところで閉塞し、
空気がゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕの間で流れないように
する。
隔絶されたゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕはクッションＡ
に安定性を与え、これは使用者を選択した姿勢に維持す
るのに役立つ。かくして、使用者は、別の姿勢をとろう
とすると、ゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕのうちの一つ又は
それ以上のゾーンの室４から大きな抵抗を受け、これら
の室は使用者を元の姿勢に押し戻す。選択した姿勢を維
持する、或いは使用者をこうした位置に押圧する性能
は、脊柱異常を患った使用者及び筋萎縮症の使用者にと
って特に有用である。
流路28及び30をベース２の上層16に形成する代わりに
下層18に形成してもよいし、これらの流路を上層16及び
下層18の両方に形成してもよい。更に、異なるゾーン
ｒ、ｓ、ｔ、及びｕの室４を互いに別個に膨らましたり
萎ませたりできるように各ゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕの
室に充填ステム８及び弁10を設けてもよいが、の場合も
フラップ弁６を使用して全てのゾーンｒ、ｓ、ｔ、及び
ｕ間に均衡状態を一時的につくりだす。
変形形態のクッションＢ（第９図及び第10図参照）も
また上層62及び下層64から成る矩形のベース60を有する
が、室４をゾーンをなして配置する代わりにベース60か
ら上方に延び且つクッションＢの異なる象限を占有する
四つのパッド66を有する。実際には、パッド66は、四つ
の異なる隔室、即ちクッションＢのゾーンｍ、ｎ、ｏ、
及びｐを形成する。ベース60の上層62及び下層64は、パ
ッド66を分けるウェブ68に沿って接合され、更に、クッ
ションＢを包囲する周囲区分70に沿って接合されてい
る。二つの層62及び64はビニルシートから切断され、パ
ッド66は上層62から真空成形作業で得られる。これらの
二つのシートは、単に互いに溶接されてベース60を形成
する。このベース60は、折り目線ｗを有するフラップ弁
72の形態でその周囲区分70に沿って外方に突出する。ベ
ース60はフラップ弁72の領域に四つの流路74を有し、こ
れらの流路は、これらの流路が平行に並んだフラップ弁
72から幾つかのパッド66まで延びる。各パッドには別々
の流路が設けられている。好ましくは、弁72は、この弁
が設けられた縁部に関して中央にあり、二つの外流路74
が二つの最も近いパッド66が形成する隔室ｍ及びｎに致
ってこれらに開放する。二つの内流路74は最も近いパッ
ドを分けるウェブ68を通過し、二つの最も遠いパッド66
が形成する隔室ｏ及びｐ内に開放する。フラップ弁72内
では、流路74は折り目線ｗを横切り、これを越えて横流
路76に開放する。各流路74は折り目線ｗのところに制限
部78を有し、この制限部は、フラップ弁70を折り目線ｗ
に沿って折畳んだとき、流路74を効果的に閉塞する。
クッションＢは、そのパッド66のうちの一つのパッド
から延びる充填ステム80及び弁82を通して膨らまされ
る。
クッションＡ及びＢはシートについて設計されている
が、面積を拡大して、マットレスのクッションのような
他の緩衝目的に役立つようにゾーンの構成の異なる形体
にしてもよい。更に、クッションＡ及びＢは全体にシー
ルされたシステム、即ち充填ステム８も弁10もないシス
テムとして供給されるのがよい。クッションＡ及びＢを
膨らますのに空気が好ましい流体であるが、膨らますの
に他の気体及び他の流体、液体でさえも同様に使用でき
る。
変 形 例 第11図及び第12図は、個々のゾーンの各々を更に容易
に調節できるようにする、本発明の変形例を示す。本発
明のこの形態では別々の充填ステム８、8a、8b、及び8c
ゾーンｒ、ｓ、ｔ、及びｕの各々に夫々設けられてい
る。更に、別体の充填ステム60がマニホールド36に設け
られている。充填ステム８、8a、8b、8c及び60の各々
は、室及びマニホールドに空気を導入できるように、又
はこれらから空気を排出できるように、その端に充填弁
10、10a、10b、10c及び62を有する。
五つの充填弁は、任意のゾーンを個々に迅速に調節で
きるようにする。更にこれらの弁により、各象限又はゾ
ーンを組み立て工程中の漏れについて個々に且つ迅速に
試験できる。五番目の弁60、62によりフラップ弁６及び
マニホールド36を組み立て中の漏れについて容易に試験
できる。更に、フラップ充填弁60、62により、緩衝ゾー
ンを膨らましすことができ、且つ空気をマニホールド36
に流入させたりマニホールドから離したりすることによ
って調節することができる。
マニホールドのフラップスラム60は、好ましくは、マ
ニホールド36と平行に設置されている。
本発明は、本発明の精神及び範囲から逸脱しない開示
を行う目的で本願中で選択した発明の例の全ての変形及
び変更を包含するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) A47C 27/08

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】可撓性の剛性でないベース（２）と、この
    ベースに取付けられ且つこのベースから遠ざかるように
    突出した可撓性で中空の複数の流体包含室（４）とを有
    し、これらの室は、ゾーン（r,s,t,u）に組織化され、
    各ゾーンの室の内部はゾーンの領域内でベースを通して
    連通しているが他のゾーンの空気室とは連通しておら
    ず、可撓性ベースによってこのベースの一つの縁部で支
    持された、ベースの縁部から外方に延びる、その全領域
    に亘って実質的に可撓性であり且つ剛性でない、マニホ
    ールド（36）と、各ゾーンの少なくとも一つの室とマニ
    ホールドとの間を延び、これによって、別々の領域の室
    がマニホールドを通してのみ連通する、各ゾーン毎に別
    々の流路（28）と、異なるゾーンの室が連通しないよう
    に流路を閉塞するための手段（６）と、マニホールドを
    通さないでゾーンのうちの少なくとも一つのゾーンの室
    内に空気を導入するための別個の手段（８、10）を有す
    る、ことを特徴とする小室区画式クッション。
  2. 【請求項２】マニホールド（36）及び流路（28）がベー
    スの縁部の可撓性の剛性でないフラップ（６）に配置さ
    れ、これらの流路はマニホールドからベースまで延び、
    前記流路はベースの縁部に平行な管路内で及びフラップ
    でその高さが半分以下に制限されて折り目線を形成し、
    フラップはそれ自体の上に折畳んで流路を閉塞でき、更
    に、フラップを折畳んだ流路を閉塞する位置に保持する
    留め手段（42）を有する、請求項１に記載のクッショ
    ン。
  3. 【請求項３】留め手段（42）は、流路（28）に隣接して
    フラップ（６）にこれらの流路間に配置されたスナップ
    ファスナである、請求項２に記載のクッション。
  4. 【請求項４】可撓性フラップは、ベースの縁部の長さの
    ほぼ半分以下に亘って延びる、請求項１、２、又は３の
    うちのいずれか一項に記載のクッション。
  5. 【請求項５】空気をマニホールドに通すことなくゾーン
    の各々に導入するための独立手段を有する、請求項１乃
    至４のうちのいずれか一項に記載のクッション。
  6. 【請求項６】可撓性の剛性でないベース（60）と、この
    ベースに取付けられ且つこのベースから遠ざかるように
    突出した可撓性で中空の複数の別々の流体包含隔室
    （ｍ、ｎ、ｏ、ｐ）とを有する膨らまし自在のクッショ
    ンにおいて、可撓性ベースによってこのベースの一つの
    縁部で支持された、ベースの縁部から外方に延びる、そ
    の全領域に亘って実質的に可撓性であり且つ剛性でな
    い、マニホールドと、隔室をマニホールドに連結するよ
    うにベース内に配置された流路（74、78）とを有し、各
    隔室には別々の流路が設けられ、これによって隔室はマ
    ニホールドだけを通って連通し、更に、隔室が連通しな
    いように流路を閉塞するための手段（70）と、空気をマ
    ニホールドに通すことなく隔室の各々に空気を導入する
    ための独立手段（80、82）と、を有するクッション。
  7. 【請求項７】流路を閉塞するための前記手段は、ベース
    の縁部の長さのほぼ半分以下に亘って延びる可撓性フラ
    ップ（70）を有し、流路（74、78）は、中央線に隣接し
    てベースに位置決めされ、可撓性フラップと整合してい
    る、請求項６に記載のクッション。
  8. 【請求項８】流路（74、78）は、ベース（60）からフラ
    ップ（70）内に延び、これらの流路はベースの縁部に平
    行で且つフラップ上にある管路でその高さの半分以下に
    制限されて折り目線（ｗ）を構成し、これによって、フ
    ラップはその自体の上に折畳んで流路を閉塞でき、更
    に、フラップを折畳んだ流路閉塞位置に保持するための
    手段を有する、請求項７に記載のクッション。
  9. 【請求項９】可撓性材料で形成された第１ベース層（1
    6）と、第１ベース層（16）に取付けられ且つこのベー
    ス層から遠ざかるように延びる、可撓性材料で形成され
    た室（４）とを有し、これらの室は列をなして配置さ
    れ、これらの室は、第１層（16）の周囲区分（24）が室
    の列の周りに延びるように第１ベース層の周囲から内方
    に設定され、これらの室は底で間隔が隔てられ、そのた
    め、第１ベース層は、隣接した室を連結するウェブ（2
    2）を室の列内に有し、更に、室の底に近接するように
    第１ベース層の周囲区分及びウェブに取付けられた、可
    魔性材料で形成された第２ベース層（18）を有し、この
    取付けは、室の列内で互いに隔絶されたゾーン（ｒ、
    ｓ、ｔ、ｕ）に室を組織するように行われ、第２層は、
    各ゾーンの室が互いに連通できるが隣接したゾーンの室
    とは連通できないように各ゾーン内の選択した領域で第
    １層から外れており、更に、周囲区分の選択した位置か
    らゾーンへ延びる、前記層のうちの少なくとも一方に設
    けた流路（28）を有し、各ゾーンに別々の流路が設けら
    れ、更に、弁手段（６）を有し、この弁手段は、前記弁
    手段が開いているとき、ゾーンの空気室が連通状態にあ
    るように流路を連結し、弁を閉じたとき、別のゾーンの
    空気室が隔絶されるように流路を閉塞してこれらの流路
    を互いから隔絶し、前記弁手段は、弁手段が開いている
    とき全ての流路内に続き開放するが、弁手段を閉じると
    これらの流路から隔絶されるマニホールド（36）を有
    し、更に、ゾーンの各々の室に連結されたステムを有
    し、これらのステムはマニホールド及び空気流路とは独
    立しており、マニホールドには追加の別の充填ステムが
    連結され、更に、開放時に空気を室及びマニホールドに
    入れるためステムに設けられた充填弁を有し、室の各々
    は、マニホールドの弁手段を閉じたとき、充填でき且つ
    空気を他の室とは別に放出できる、クッション。
  10. 【請求項１０】マニホールドがフラップに設けられ、こ
    のフラップはその幅に亘って可撓性であり、このフラッ
    プは第１ベース層の周囲区分からその縁部に沿って外方
    に突出している、請求項９に記載のクッション。
  11. 【請求項１１】流路はベースからフラップ内に延び、こ
    れらの流路はベースの縁部に平行な管路内でフラップ上
    でその高さの半分以下に制限されて折り目線を構成し、
    これによって、フラップをそれ自体の上に折畳んで流路
    を閉塞することができ、更にフラップを折畳んだ流路閉
    塞位置に保持するための留め手段を有する、請求項10に
    記載のクッション。
  12. 【請求項１２】留め手段は、流路に隣接してフラップに
    これらの流路間に配置されたスナップファスナである、
    請求項11に記載のクッション。
  13. 【請求項１３】フラップは縁部の長さのほぼ半分以下に
    亘って縁部に沿って延びる、請求項10に記載のクッショ
    ン。
  14. 【請求項１４】可撓性の剛性でないベースと、このベー
    スに取付けられ且つこのベースから遠ざかるように突出
    した可撓性で中空の複数の流体包含室とを有し、これら
    の室は、ゾーンに組織化され、各ゾーンの室の内部はゾ
    ーンの領域内でベースを通して連通しているが他のゾー
    ンの空気室とは連通しておらず、可撓性ベースによって
    このベースの一つの縁部が支持された、ベースの縁部か
    ら外方に延びる、マニホールドと、各ゾーンの少なくと
    も一つの室とマニホールドとの間を延び、これによっ
    て、別々の領域の室がマニホールドを通してのみ連通す
    る、各ゾーン毎に別々の流路と、開放時にゾーンの空気
    室が連通するようにマニホールドを通して流路を連結
    し、閉鎖時に別々のゾーンの空気室が隔絶されるように
    流路を閉塞し且つこれらの流路を互いに隔絶する弁手段
    と、更に、ゾーンの各々の室に連結されたステムを有
    し、これらのステムはマニホールド及び空気流路とは独
    立しており、マニホールドには追加の別の充填ステムが
    連結され、更に、開放時に空気を室及びマニホールドに
    入れるためステムに設けられた充填弁を有し、室の各々
    は、マニホールドの弁手段を閉じたとき、充填でき且つ
    空気を他の室とは別に放出できる、クッション。
  15. 【請求項１５】ベースは周囲縁部を有し、ゾーンをマニ
    ホールドと連通させる流路は前言己周囲縁部に位置決め
    されている、請求項14に記載のクッション。
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