JPS5941977Y2 - カニ脚肉繊維状練製品 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、カニ脚肉に近似する繊維構造としたカマボコ等
の練製品に関する。

近年における北洋漁業の不振に伴ないカニ製品が高騰し
ていることとカマボコ等の練製品の需要を増大させるた
めに付加価値の高い商品開発が望捷れていることを理由
にカニ脚肉に類似する練製品が出回っている。

しかしながら、これらの練製品は外観的類似や製造容易
性等を主たる製品開発の課題として研究されたものであ
るために実際のカニ脚肉には程遠いと言わざるを得ない
ものであった。

そこで、図面に示す従来のカニ脚肉状練製品について以
下説明する。

昔ず、第９図に示すカニ脚肉状練製品３は麺線状に細断
した繊維体を繊維方向にその１ま結束させ適宜の長さに
切断したもので、第１０図に示すように、長繊維３ａが
縦方向に配列した構造のものである。

つ１す、この練製品を食すれば繊維的食感は得られるも
のであるが、長繊維３ａであるために切らない１普噛め
ば繊維が繋がり引き抜かれる状態となり食し難く、さら
に短繊維の配列結合である実際のカニ脚肉的食感は得ら
れない。

會たほぐして使用しようとしても長繊維３ａであるため
に切らないことにはそのｉｔ酢のものやサラダ等の料理
には利用できないものである。

次に、第１１図に示す力；脚肉状練製品４は細断した短
い繊維体を繊維の方向性が全くない状態で成型したもの
で、第１２図に示すように、短繊維４ａが様々な方向及
び状態で結合した構造のものである。

つ１す、この練製品を食すれば噛切り易いものであるが
、繊維的食感をほとんど得られず実際のカニ脚肉的食感
とは程遠いものである。

オた、はぐして使用することができなく用途的限定を受
けるものである。

本案は、上述のように従来のカニ脚肉状練製品の保有す
る欠点に鑑み研究し、実際のカニ脚肉の繊維構造に着目
することにより全く新しい練製品を完成したもので、そ
の目的とするところは、短繊維であり斜めに一定方向性
を有する繊維構造とすることにより、実際のカニ脚肉に
近似する繊維的食感を有し、かつそのま筐食すれば容易
に繊維方向に裂け、さらにほぐしてそのまま利用でき、
筐た様々な用途の拡大を図ることができるカニ脚繊維状
練製品を提供することに存する。

次に、本案を図面に示す実施例に基づいて以下詳細に説
明する。

筐ず、本案の練製品の構成単位である繊維帯状中間品１
，２は、第４図及び第５図に示すように、一方の帯状中
間品に斜め方向の細断状切込みを入れ、他方の帯状中間
品に前記切込み方向と交差する斜め方向の細断状切込み
を入れ、両者をそれぞれ短繊維１ａ、２ａであり一定方
向性を有するように形成したものである。

ここで、帯状中間品とは、魚肉捨身を原料として、これ
に用途によってカニの風味とかホタテ貝の風味等を調味
し、これをカマボコ等の普通の練製品同様に加熱成形し
たものである。

また、繊維帯状中間品１，２の斜め方向の切込み角度は
食感等を考慮して任意として、その切開み方向は互いに
交差する方向とする。

さらに、細断状切込みとは繊維帯状中間品１，２の集合
結束の際や本案の練製品を食する際に繊維が容易に分離
する程度に一部を残した筐１（例えば底面切残し）細断
状に切込むことであり、これは細断分割した多数の短繊
維を斜め一定方向に整然と配列させることはきわめて困
難であるばかりでなく、生産性に劣るという理由による
。

そして、本案の練製品は前述の短繊維１ａ。

２ａであり一定方向性を有する繊維帯状中間品１゜２を
構成単位としてこれを交互ｌたは適宜の組合せにより多
数集合結束させた構造により形成する。

ここで、多数集合結束させるとは、第１図に示すように
、繊維帯状中間品１，２を交互または適宜の組合せで縦
方向に結束させてもよいし、第６図に示すように、同中
間品１，２を交互筐たは適宜の組合せで縦方向及び横方
向に結束させてもよいものである。

上述の構造でもって本案の練製品を形成するもので、そ
の形状としては、第１図に示すように、カニ棒内形状練
製品５としてもよいし、第６図に示すように、平板形状
練製品６としてもよく、その形状は実施例に限定される
ものではない。

従って、本案のカニ脚肉繊維状練製品を食するに際して
は、筐ず実際のカニ脚肉と同様に短繊維１ａ、２ａがそ
れぞれ交差する方向で斜め一定方向に整然と配列したも
のであるために心地よく変化に富む繊維的感触を得るこ
とができ食感にすぐれる。

また、短く切断することもなく、噛込んだ部分から繊維
方向へ容易に裂けて分断するものであるために、その１
１食することができる。

さらに、はぐして使用する場合も短繊維１ａ、２ａであ
るために切断することもなく各種の料理に利用すること
ができるし、従来品であるカニ脚肉のように棒状として
の製品ばかりでなく、サンドウィッチ等のための平板状
としての製品とすることができるし、食感と共に味覚を
向上させるためにカンズメとして利用することもできる
ものである。

本案は、上述のように構成し、これを使用することがで
きるために以下に列挙するような効果を奏する。

（１）食感にきわめてすぐれて、練製品としての商品価
値が高い。

（２）繊維方向の裂けによりその１１食することもでき
、各種の食し方を楽しむことができる。

（３）はぐして使用できるし、カニ棒状としてもサンド
ウィッチ用としても、またカンズメなどその他各種の用
途に利用できるもので、用途拡大による商品付加価値が
高い。

（４）構成単位が繊維帯状中間品１，２であるために連
続生産が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の練製品の実施の一例を示す斜視図、第２
図は第１図Ａ−Ａ線による横断面図、第３図は第１図Ａ
’−Ａ’線による横断面図、第４図は同線製品の構成単
位の一方を示す拡大斜視図、第５図は同構成単位の他方
を示す拡大斜視図、第６図は同線製品の実施の他例を示
す斜視図、第１図は第６図Ｂ−Ｂ線による一部横断面図
、第８図は第６図Ｂ’−Ｂ’線による一部横断面図、第
９図は従来のカニ脚肉状練製品の一例を示す斜視図、第
１０図は第９図Ｃ−Ｃ線による横断面図、第１１図は従
来の同線製品の他例を示す斜視図、第１２図は第１１図
Ｄ−Ｄ線による横断面図である。 １ａ、２ａ・・・短繊維、１，２・・・繊維帯状中間品
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一方の帯状中間品に斜め方向の細断状切込みを入れ、他
   方の帯状中間品に前記切込み方向と交差する斜め方向の
   ｍ状切込みを入れ、両者をそれぞれ短繊維１ａ、２ａで
   あり一定方向性を有する繊維帯状中間品１，２に形成し
   、同中間品１，２を構成単位としてこれを交互または適
   宜の組合せにより多数集合結束させた構造を特徴とする
   カニ脚肉繊維状練製へ