JPS5941946Y2 - コンバインの穀稈搬送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 刈取殻稈を機体の横巾方向に搬送し後方に送り出す横搬
送機構と、横搬送後の殻稈を受継いで、穂先係止搬送装
置ならびに扱深さ調節のために搬送始端側の横軸周りで
上下揺動自在な株元挟持搬送装置とで殻稈を機体後部の
脱穀装置に向けて後方上方に搬送する後方搬送機構とを
備えていて、前記横殆送機構の挾持搬送装置を、搬送殻
稈の稈身方向で前記株元挟持搬送装置よりも穂先側の枠
中間部を挾持する位置に配備しているコンバインの殻稈
搬送装置に関するものである。

コンバインの横搬送機構としては、稈身方向の中間部を
挾持するタイプと株端近（を挾持するタイプとがある。

本考案が対象とする前者のタイプは、刈取直後にハカマ
や泥土等が落ち易く、株端近くがバラクている。

刈取直後の殻稈も確実に把めるという特徴を備えている
が、前記後者のタイプである株端近くを把んで強制搬送
するものに比べ、バラクた株元部での掃き払い作用が小
さくハカマや泥土等が搬送経路上に堆積し易い。

このため、堆積物によって株端近くに搬送抵抗が加わり
、株端側が遅へ穂先先行での搬送状態となり易い欠点が
ある。

また、横搬送機構の挾持搬送装置が後方搬送機構の株元
挟持搬送装置よりも穂先側を挾持しているために、扱深
さを調節する前記株元挾持搬送装置は、バラクて姿勢の
安定していない株元側を把まなげればならず、両者間で
受渡しミスが発生し易い。

本考案は、殻稈の中間部を挾持して搬送する横搬送機構
の利点は活しながら、との種横搬送機構が内在していた
以上の欠点を除去し、より良好な搬送をおこなえるコン
バインの殻稈搬送装置の提供をその目的とする。

本考案は、詳細な説明の冒頭に記載したコンバインの殻
稈搬送装置において・前記横搬送機構の挾持搬送装置の
搬送終端近くと前記株元挾持搬送装置の搬送始端とに亘
る位置で・且つ、前記株元挾持搬送装置よりも搬送殻稈
の株元側を挾持する位置に、前記横搬送機構よりも犬な
る速度で殻稈を挾持搬送する株元補助挾持搬送装置を設
けであることを構成上の特徴とする。

このような構成であると次の効果を得ることができる。

すなわち、株元遅れの状態で搬送されてくる横送り殻稈
の姿勢は、横搬送機構よりも犬なる速度で搬送する株元
補助挾持搬送装置によって修正される。

従って、刈取直後にノ・カマや泥土等が落ち易く、株端
近くがバラクている刈取直後の殻稈も確実に把めるとい
う、殻稈の中間部を挾持するタイプの横搬送機構の利点
をより完全なものにできる。

しかも、バラクている搬送殻稈の株元部はこの株元補助
挾持搬送装置によって挾持され、扱深さ調節をおこなう
株元挟持搬送装置への殻稈受渡し箇所で株元姿勢が安定
し、受渡しが確実になる利点がある。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図はコンバイン前部の側面を示し、脱穀装置１を塔
載した走行機体の前部に、植立殻稈を０起し刈取って、
脱穀装置１のフィードチェーン２に横倒れ姿勢で受渡す
メ１搬前処理部３が装着されている。

前記刈取り前処理部工は、複数条の植立殻稈を３つの導
入径路に導いて立姿勢に引起こす３個の引起し装置４
．４ ．４ 、引起し殻稈を後方に引込む補助搬送機
構５、バリカン型刈取装置６、刈取殻稈を横−側に搬送
して合流する横搬送機構ｔ、及び合流された殻稈を後方
上方に搬送しなが横倒れ姿勢にして、前記フィードチェ
ーン２に供給する後方搬送機構８とから構成されている
。

第２図は前記刈取前処理部３の概略平面図を示し、次に
前記補助搬送機構５、横搬送機構７及び後方搬送機構８
を夫々説明する。

補助搬送機構５は、各引起し装置４ａ・・・°°°の比
較的下部の後方に近接して配備された３本の突起付き搬
送ベル）９ａｅ９ｂｓ９ｃ、右側の搬送ベル）９ａの上
部に配設された二段の掻込み回転パッカー１０．．１１
ａ、及び中央の搬送ベルト９ａの上部に配設された掻込
み回転パッカー１０とで構成されている。

又、横搬送機構７は、右側引起し装置４ａ及び中央引起
し装置４ｂで引起され刈取られた殻稈に作用する係止爪
付きのチェーンからなる株元横搬送装置１２・その上方
に位置する突起付きチェーンからなる中間横搬送装置１
３、穂先側に作用すを起伏爪付きチェーンからなる穂先
係止搬送装置１４、及び左側引起し装置４ｃで引起され
刈取られた殻稈の株元に作用して反対方向に横送りする
係止爪付きチェーンからなる株元横搬送装置１５とから
構成されている。

又、後方搬送機構８は、前記穂先側係止搬送装置１４の
横搬送部分から引続いて後方上方に延出された部分、中
間横搬送装置１３の終端近（から後方に延出された株元
挾持搬送装置１６、及び前記穂先係止搬送装置１４の後
部下方に固定配備された中継用挾持搬送装置１Ｔとで構
成されている。

又、前記株元挟持搬送装置１６は、前端の水平横軸心１
周りに上下揺動自在に枢着され、扱深さ調節機構として
用いられる。

本考案は上記構成において、横搬送から後方搬送のバト
ンタッチ部に次のような構造を付加したものである。

つまり、前記株元横搬送装置１２の横送り終端部におけ
る下側から、株元挟持搬送装置１６の始端部下側に亘っ
て、搬送突起付きチェーンからなる株元補助挾持搬送装
置１８を斜設するとともに、これに挾持レール１９を対
向配置し、且つ、この補助挾持搬送装置１８の搬送速度
が株元横搬送装置１２の搬送速共よりもやや犬となるよ
うに両搬送装置１２．１３が大小のスプロケツ）２０．
２１を介して連動連結されている。

上記構成によれば、殻稈のボリュームが少い場合でも、
横搬送されたのち後方搬送に移ると直ちに補助挟持搬送
装置１Ｂが最下部で殻稈を挾持して後方へ持上げ搬送さ
れて株元搬送装置１２の始端にバトンタッチされる。

又、穂先係止搬送装置１４に充分支持されない程度の極
短稈の場合でも同様に確実に挾持搬送されて、株元挾持
搬送装置１６に受渡される。

又、株端が地面近い刈取装置伝動ケースやその近くに堆
積した土ワラ屑に接触して搬送抵抗を受け、株元遅れが
生じた場合でも横搬送速度より犬なる速度で補助挾持搬
送装置１８が作動するために株元遅れは取戻され、所望
の立姿勢で株元挟持搬送装置１６に受継がれていく。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る搬送装置の実施例を示し、第１図は
コンバインの前部側面図、第２図は刈取前処理部の概略
平面図、第３図は要部を示す一部切欠き側面図、第４図
は補助挟持搬送装置の平面図である。 ５・・・・・・横搬送機構、８・・・・・・後方搬送機
構、１２・・・・・・株元横搬送装置、１４・・・・・
・穂先係止搬送装置、１６・・・・・・株元挾持搬送装
置、１８・・・・・・株元補助挾持搬送装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 刈取殻稈を機体の横巾方向に搬送し後方に送り出す横搬
   送機構Ｉと、横搬送後の殻稈を受継いで、穂先係止搬送
   装置１４ならびに扱深さ調節のために搬送始端側の横軸
   周りで上下揺動目在な株元挾持搬送装置１６とで殻稈を
   機体後部の脱穀装置１に向けて後方上方に搬送する後方
   搬送機構８とを備えていて、前記横搬送機構７の挾持搬
   送装置１３を、搬送殻稈の稈身方向で前記株元挾持搬送
   装置１６よりも穂先側の枠中間部を挾持する位置に配備
   しているコンバインの殻稈搬送装置において、前記横搬
   送機構１の挾持搬送装置１３の搬送終端近くと前記株元
   挟持搬送装置１６の搬送始端とに亘る位置で、且つ、前
   記株元挾持搬送装置１６よりも搬送殻稈の株元側を挾持
   する位置に、前記横搬送機構Ｉよりも犬なる速度で殻稈
   を挟持搬送する株元補助挾持搬送装置１８を設けである
   コンバインの殻稈搬送装置。