JPS5941591Y2 - 端子插入試験器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は端子挿入試験器に係わる考案である。

第１図にハウジング２に挿入された雌形端子１が示され
ている。

端子１は通常、リン青銅よりなり、その一端に形成され
た舌片４等により、端部を露出させた電線３にかしめ、
ろう付けなどにより導体接続され、他端には錐形のピン
（図示していない）と接触する受は部５が形成され、受
は部５の外周面の一端には電線３との接続方向に突出す
るランス６が形成されている。

電線３を接続した端子１をハウジング２内に指先で矢印
Ａの方向に力を加えつ・前方の壁７に達するまで挿入す
ると、挿入当初押え込まれていたランス６はハウジング
２の長手方向の中間で終る一側壁の端面８上に復帰音を
発して突出し、図示の位置となる。

それ故、指先でＢ方向に端子１を引張った際、ランス６
の先端は側壁の端面８に係止され、ハウジング２と端子
１とが機械的に係止されたことを知ることができる。

しかし、以上のように手作業により、引張るにしてもそ
の構成上、それ程大きな力を加えることもできず、また
、ランス６がハウジング２の長手方向の中間で終る端面
８に係合している状態はハウジング２の形状により、外
からみえないこともないが、ランス６の突出高さもわず
かであり、人の指先の抵抗感とランスの復帰音に依存す
る端子挿入後の確認については信頼性が低いといわざる
を得なかった。

これに対し、本考案にお゛いては、端子のランスと接触
する接触端子を有し、接触端子の位置を決め、ハウジン
グを固定するハウジング用ホルダ一部とハウジングの長
さ方向の挿入位置ぎめをなし、端子と嵌合して電気回路
を形成するためのポストピン用ホルダ一部から試験器箱
を形成し、これに電気回路を接続してハウジングに端子
が確実に挿入された否かを電気的にも確実に伴別しよう
とするものである。

第２図には、本考案の端子挿入試験器の１例が示される
。

図において１０はハウジング用ホルダ一部であり、ハウ
ジング２を挿入し、嵌合する空腔１１を有している。

この空腔１１の一端にポストピン用ホルダ一部１２が形
成される。

ポストピン用ホルダ一部１２はその壁面に直交してポス
トピン１３が支持され、その先端は、空腔１１内に突出
し、端子１が挿入されたとき、端子１の受部５の内側に
嵌合し、電気的接触を保つ。

また、ハウジング２を空腔１１の開放端より挿入し終っ
た状態で、ハウジング２の中間で終るハウジングの一側
面に対向して、前記−側面の端面８より若干前方で、ハ
ウジング用ホルダ一部１０の壁面に直交して接触端子１
４が取り付けられる。

接触端子１４はソケット内管１５′にコイルスプリング
１６を挿入し、その前後を金属ボール１８で保持してソ
ケット１５をかぶせ、その一端よりプランジャー１７が
空腔１１中に突出するように保持されている。

この金属ボール１８はコイルスプリング１６とプランジ
ャー１７の動作をスムーズにするため入れているもので
なくてもかまわない。

接触端子１４とポストピン１３との間に例えば、ランプ
１９および、またはブザー２０、電源２１．スイッチ２
２よりなる警報回路が構成される。

今、上述のように構成した本考案の試１験器の空腔１１
の開放端から、まず端子１のハウジング２のを挿入すれ
ば、ハウジング２の先端は予め挿入長さを定めたポスト
ピンホルダ一部１２の前壁に当接して保持される。

このような位置にハウジング２を保持したのち、電線を
接続した端子１のランス６がハウジング２の内孔端の溝
２３の位置にあるようにして、端子１をハウジング２内
に挿入すれば、端子１の先端受部５はポストピン１３を
受ける状態で接触し、一方、ハウジング２の内孔を通り
抜け、ハウジング２の１側壁の端面８を出たランス６は
弾性により端子１の水平面よりある高さ突出し、はとん
ど同時に端子の１の先端はハウジング２の内孔の前壁と
当接する。

ランス６が突出する位置で、前述の接触端子１４のプラ
ンジャー１７が端子１の方向に向い突出しているので、
ランス６が定められた位置に所定の高さで突出していれ
ば、プランジャー１７とランス６とは接触して検知接点
を作ることになり、スイッチ２２がオンであれば、ラン
プ１９が点灯し、ブザー２０が鳴音を発する。

もし、ランプが点灯せず、鳴音が発しないときは、プラ
ンジャー１７とランス６との接触がない、つまり、所定
の高さにランス６が突出していないか、ランス６が所定
の位置にないことなどを示すことになる。

予め、プランジャー１７の端子１の水平面よりの高さを
定めておけば、確実にランス６がハウジング２の端面８
に係合するかどうかを確認することができる。

この際、プランジャー１７はコイルスプリング１６によ
って保持されているので、ランス６に不当な力がか・す
、表面に傷をつけるようなことはなく、またランス６が
プランジャー１７よりの反作用により、変形してランス
６が設計により定められた所定の突出高さを減じるよう
なこともない。

なおランススプリング荷重３００ ｇに対し、コイルス
プリング荷重は６０ｇ以下とされる。

以上、説明した実施例は１個の端子１個のハウジングを
具えるものについて構成したものを説明したのであるが
、ハウジングを挿入する試、験器箱は複数の空腔を具え
、それぞれの空腔には前述のようにそれぞれ、警報回路
を構成し、作業の能率化をはかることができた。

また、ハウジングが多極端子型であるものについては、
第３図Ａ、 Ｂの側面、正面図で示すように、これに対
応してホルダーを形威し、各端子について電気警報回路
を設けることもできる。

′以上述べたように本考案によれば、端子の完全挿入の
確認が人の指先の抵抗感、ランスの復帰音のほか、ラン
プによる点灯表示およびまたはブザーの鳴音によりなさ
れ、その検査確度は倍加され、この種端子挿入試験の能
率、確度を著しく向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の手作業による端子挿入検査を説明する図
であり、第２図は本考案の端子挿入試験器の１例を第３
図Ａ、 Ｂは多極端子の試験器箱の１例を示す。 １・・・・・・端子、２・・・・・・ハウジング、１０
・・・・・・ハウジングホルダ一部、１２・・・・・・
ポストピンホルダ一部、１３・・・・・・ポストピン、
１４・・・・・・接触端子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハウジングホルダ一部およびポストピンホルダ一部より
   形成される試、験器箱のポストピンホルダ一部より前記
   試、験器箱の空腔内にポストピンを突出配置させ、一方
   、ハウジングホルダ一部よりスプリング付プランジャー
   よりなる接触端子を前記空腔内に突出配置し、前記空腔
   の開放端から端子用ハウジングを挿入させるように形成
   し、前記ポストピンと接触端子とを電源、ブザー等と接
   続した、端子用ハウジングに対するランスを備える端子
   挿入試験器。