JPS5940249Y2 - ラベル貼機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ラベル貼機に係り、特にラベルをラベル供給
部から容器に移すラベル移送ドラム部分の改良に関する
。

第１図は一般的なラベル貼機の要部の構成を示すもので
、１はラベル移送ドラム、２はラベル供給部、３は糊付
は機構であり、ラベル供給部２はラベルケース４とデリ
バリローラ５とからなっている。

ラベル移送ドラム１およびデリバリローラ５には、それ
ぞれその外周面に複数の移送パッド６．７が設けられ、
この移送パッド６．７には図示しない真空吸引孔が穿設
されている。

８は容器Ｃを搬送する容器搬送テーブルであって、これ
らは次のように同期して運動し、容器Ｃにラベルを貼着
する。

すなわちラベルケース４が揺動してデリバリローラ５の
移送パッドＴに各一枚宛ラベルＬを吸着保持させ、この
ラベルＬは直ちにラベル移送ドラム１の移送パッド６に
移される。

移送パッド６に移されたラベルＬは糊付は機構３によっ
て糊付けされた後、ラベル移送ドラム１の周速と同速で
移動する容器Ｃに押圧付着される。

この動作の連続により連続搬送される容器ＣにラベルＬ
が貼着されるわけである。

ところでこのラベル貼機では、ラベル移送ドラム１の一
以上の移送パッド６に対するラベル供給が何らかの原因
で行なわれない場合、その真空吸引孔から無制限に大気
が吸入される結果他の移送パッドの真空吸引力、すなわ
ちラベルを吸引保持する力が低下し、ラベルの落下、位
置ずれ等を生ずる懸念がある。

このため従来装置においては、各真空吸引孔に、ラベル
が吸着されない場合に閉じる逆流弁を設けているが、こ
の逆流弁はその作動が必ずしも確実ではなく、さらに作
動音やコストの面からの問題もあった。

筐た各移送パッドの真空系統を独立させれば上記問題は
解決するが、この解決手段は明らかにコストが高い。

本考案は、より簡単な構成により上記問題点を解消する
ことを目的としてなされたもので、ラベル移送ドラムの
複数の移送パッドに穿設した真空吸引孔と、これらに共
通の真空源との間に拡大真空室を設け、移送パッドに対
するラベルの吸着ミスによる真空吸引孔からの大気吸引
によっては、他の移送パッドのラベル吸引力に影響が生
じないようにしたことを特徴とするものである。

以下図示実施例について本考案を説明する。

第２図において、外周部に移送パッド６を備えたラベル
移送ドラム１は、その中心部に回転軸１０を有し、この
回転軸１０は上下スラスト軸受１１により支持基板１２
に固定された筒軸１３に回転自在に支承されている。

移送パッド６に穿設された多数の真空吸引孔１４は各移
送パッド毎に設けた軸方向通路１５と半径方向通路１６
を介してラベル移送ドラム１の軸心近傍に導かれ、その
内端はこのドラム１と一体にされたスライドプレート１
７の孔１８に連通している。

一方固定側には、上記スライドプレート１７と摺接して
真空吸引孔１４の吸引力を制御するバルブ円板２０が設
けられ、このバルブ円板２０の下部には、本考案の特徴
とする拡大真空室２１が形成されている。

この拡大真空室２１は筒軸１３の外周に筒状体２２を設
け、この筒状体の上下を端板２３，２４で閉塞したもの
で、これらはバルブ円板２０とともに筒軸１３、支持基
板１２に固定されており、拡大真空室２１は管路２５を
介して真空ポンプ２６に接続されている。

なお２７は回転軸１０、ラベル移送ドラム１を回転させ
るための歯車である。

バルブ円板２０ば、ドラム１の回転に応動してスライド
プレート１７の孔１８と拡大真空室２１との連通状態を
制御するもので、これに穿設した連通オリフィス２８の
位置および径を第３図に示すように設定している。

すなわち連通オリフィス２８の径は、デリバリローラ５
からラベルＬを吸い取る吸取区間Ｓと、吸い取ったラベ
ルに糊付は機構３１により糊を付ける糊付は区間Ａとに
おいて他の部分より大径とし、この区間の吸引力を相対
的に犬としている。

なお２９は圧縮空気の吹出孔で、容器Ｃへのラベル貼着
部分に対応して設けられている。

この吹出孔２９は第２図に示すように拡大真空室２１と
は非連通の半径方向通路３０により圧縮空気源３１ど連
通しており、上記移送パッド６に吸引されていたラベル
を容器Ｃ側に押し出す作用をする。

したがって上記構成に係る本装置は、移送パッド６の真
空吸引孔１４と拡大真空室２１との連通面積が、上記バ
ルブ円板２０の連通オリフィス２８に従い移送ドラム１
の回転に応じて制御され、前記と同様に容器Ｃに対する
ラベル貼着が行なわれる。

しかして本考案装置において、ラベル移送ドラム１の外
周のいずれかの移送パッド６に対するラベル吸引ミスが
発生したと仮定すると、その移送パッドの真空吸引孔か
らは大気が吸引されることとなるが、真空吸引孔１４は
拡大真空室２１に連通しているため、その大気吸入によ
る真空圧力減少の影響は他の移送パッドの真空吸引孔に
及ぶことが少なく、したがって吸着されているラベルの
脱落、位置ずれは生じない。

逆に言えば拡大真空室２１の容積は上記機能が満たされ
るように定められる。

なお拡大真空室２１は、勿論各移送パッド６の真空吸引
孔１４に共通のものであれば、その位置を問うことなく
上記機能を発揮するが、図示例のように構成すれば移送
ドラム１の軸部を有効に利用して簡易な構造の装置を得
ることができる。

以上のように本考案によれば、ラベル移送ドラムの移送
パッドに対するラベル吸着ミスが主じても、その影響を
他の移送パッドに吸着保持されたラベルに与えることが
ないという効果が得られ、しかもそのために特別の弁機
構等を必要としないからコストを低減することができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図はラベル貼機の一般構成を示す平面図、第２図は
本考案に係るラベル貼機のラベル移送ドラムの実施例を
示す縦断面図、第３図はバルブ円板の平面図である。 １ニラベル移送ドラム、２ニラベル供給部、６：移送パ
ッド、１０：回転軸、１４：真空吸引孔、２０：バルブ
円板、２１：拡大真空室、Ｃ：容器、Ｌニラベル。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）回転駆動されるラベル移送ドラムの外周部に真空
   吸引孔を有する複数の移送パッドを設け、この移送パッ
   ドの真空吸引孔に対する吸引力をラベル移送ドラムの回
   転に応動して制御することにより、ラベル供給部のラベ
   ルを上記移送パッドに吸着保持した後容器に抑圧付着さ
   せるようにしたラベル貼機において、上記複数の移送パ
   ッドの真空吸引孔と真空源との間に、いずれか−の移送
   パッドのラベルが脱落してその真空吸引孔が開放されて
   いる場合にも他の移送パッドにおけるラベルの吸着保持
   に影響を与えることがない拡大真空室を設けたことを特
   徴とするラベル貼機。
2. （２）拡大真空室がラベル移送ドラムの回転軸部の外周
   に設けた筒状体によって形成されている実用新案登録請
   求の範囲第１項記載のラベル貼機。