JPS5939491B2 - 耐食性銅合金およびそれを用いた熱交換器 - Google Patents

耐食性銅合金およびそれを用いた熱交換器

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JPS5939491B2
JPS5939491B2 JP18330180A JP18330180A JPS5939491B2 JP S5939491 B2 JPS5939491 B2 JP S5939491B2 JP 18330180 A JP18330180 A JP 18330180A JP 18330180 A JP18330180 A JP 18330180A JP S5939491 B2 JPS5939491 B2 JP S5939491B2
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corrosion
heat exchanger
alloy
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grain size
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JP18330180A
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孝夫 米山
義治 長谷川
治彦 宮地
敏夫 長良
喜七 中村
卓 黒柳
喜一 赤坂
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Furukawa Electric Co Ltd
Denso Corp
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
NipponDenso Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は耐食曲調合金およびそれを用いた熱交換器に関
し、自動車エンジン冷却水用熱交換器。
各種工業用熱交換器等、腐食環境の厳しい条件で使用さ
れる熱交換器に採用し得るものである。
自動車エンジン冷却水用熱交換器(一般にラジェータと
呼ばれている)は従来、銅65重量%(以下単に%と略
す)および亜鉛35%力)ら成る黄銅材料により構成さ
れている。
上記熱交換器は自動車の走行時には排気ガス中の有害成
分、海辺地域では塩分の影響を直接に受け、しかも内部
を循環する熱交換媒体と常時液しており、非常に厳しい
腐食条件の下で使用されるものである。
一方、熱交換器は多数のチューブ内に上記熱交換媒体を
循環せしめ、この循環の間にチューブを介して放熱フィ
ンに熱を伝えるため、チューブの薄肉化により熱伝導曲
を向上させることが望ましい。
また、薄肉化により軽量化を図ることも望ましい。
しかし、黄銅製の熱交換器は上記の腐食条件の下で脱亜
鉛腐食と一般に称される腐食を生じるため、上記のチュ
ーブの薄肉化には限界があり、従って熱伝導曲の向上、
軽量化ならびに材料費の節減は多くを望めないのが実情
である。
そこで、本発明は上記の点に鑑み、発明者の鋭意努力の
結果、亜鉛25%乃至38%、錫0.05%乃至0,5
0%、リン0.005%乃至0.040%。
および残部銅とし、かつ結晶粒度を2〜10μとしたこ
とにより、耐食性を格段に向上できる耐食団合金および
それを用いた熱交換器を提供することを目的とするもの
である。
本発明の耐食性銅合金において、亜鉛(以下Znと略す
)−銅(以下Cuと略す)、リン(以下Pと略す)、お
よび錫(以下Snと略す)の含有量、ならびに結晶粒度
の限定の根拠を第1図乃至第5図を援用しながら説明す
る。
第1図乃至第5図はいずれも合金素材の腐食度合を、J
ISZ2371による塩水噴霧試験法を30日間連続し
て行なった後に求めた結果であるなお、本試験に用いた
合金素材は長さ100 mm。
幅20朋、および厚さ0.5 mmの長方形状を有して
いる。
また、試験時の塩水は温度35℃のN a C15%水
溶液である。
また、各図中、「最大腐食深さ」とあるのは、合金素材
表面の腐食部位のうちで最も深い腐食を示すものである
まず、Znの量の関係について第1図により説明する。
第1図はCu Zn系合金の場合の結果であり、合金
中のZnの量が38%を越えると合金中にβ相を多量に
析出し、耐食団ならびlこ素材の冷間加工酢が悪化する
ことがわかった。
一方、Znの量が少なくなれば素材の腐食は減少する反
面、Cuの量の増加によりコスト高になるとともに、C
u−Znの黄銅特有の優れた諸%曲が得られなくなる。
従って、少なくともZnの下限の量は25%である。
故に、Znの量は25%乃至38%に限定される。
第2図はCu−Zn−P系合金の場合のPの量と素材の
腐食深さとの関係を示し1こ%MJE図である。
この第2図において1合金素材のZnの量は35%と一
定であり、Cuの量はPの量により変動する。
また、合金素材の結晶粒度は15μである。第2図にお
いて、Pの量が0.005%を境に素材の耐腐食効果が
著しく異なることがわi))る。
Pの量を多くすると、腐食に対する抵抗囲は増大するが
、0.040%を越えると合金を構成する結晶粒界に粒
界腐食を起こす傾向になることが本発明者により確認さ
れた。
従って、Pの量は0.005%乃至0.040%に限定
される。
第3図はCu −Z n −P系合金、Cu Zn系
合金の場合において、Snの量と素材の腐食深さとの関
係を示した’ME図であり、いずれの合金もZnは35
%と一定、CuはPの量およびSnの量により変動する
また、結晶粒度は15μである。
第3図において、Snの量が0.05%ならびに0.5
%を境に素材の耐腐食効果が異なることがわり)る。
また、Pが添加されている方がSnの添加効果が著しく
よいことがわかる。
従って、snの量は0.05%乃至0.5%に限定され
る。
ところで、本発明者は素材の結晶粒度を小さくすると、
腐食深さを小さくできることを見出した。
第4図は素材の結晶粒度と腐食深さとの関係を示した%
曲図である。
なお、同図において、素材の組成はCu65%−Zn3
5%である。
第4図においで、素材の結晶粒度が大きくなるに従って
耐食性の劣ることがわかる。
ところで、本発明者によれば、結晶粒度を10μ以下に
微細化することにより、素材の板厚方向の腐食進行が抑
制され、この方向と直角方向に腐食が進行する傾向にな
ることを剛忍している。
従って自動車エンジン冷却水用熱交換器のチューブのよ
うに板厚方向の腐食が問題になる場合は、その耐食性が
より一層向上し、チューブに貫通穴が生じるまでの寿命
が大幅に延長される。
なお、結晶粒度は小さい方がよいが、2μ未満であると
最終熱処理により再結晶が完了せず、加工組織が残存す
るため、カ)えって耐食性が低下する。
よって、下限は2μが適当である。
第5図は、Zn35%−po、02%−3n0.2%−
残部Cuより成る耐食性銅合金において結晶粒度と腐食
深さとの関係を示した%註図である。
第5図より、素材の結晶粒度が小さくなるほど耐食性の
良いことがわかる。
第6図は合金素材の結晶粒度とビッカース硬すとの関係
を示す特曲図である。
なお、素材の組成はZn35%−Po、02%−8n0
.2%−残部Cuである。
この第6図より明らかなごとく、結晶粒度が小さいほど
素材の硬度が向上することになる。
従って、熱交換器のチューブ材などに使用する場合、薄
肉化による強度低下を防止できる。
本発明icおいで、結晶粒度は合金材料の焼鈍条件(温
度X時間)によって調整できる。
本発明における熱交換器の主要構造は第7図のようであ
り、タンク3,6、入口バイブ4.出ロバイブ7、注水
口10は一般の黄銅製で構成しであるが、熱硬化型樹脂
で一体化したものでも良い。
本発明の耐食曲調合金は特にチューブ1に適用されるが
、上記タンク、パイプ、注水口などに適用しても差支え
ない。
また、銅製のフィン2は図示の波形形状に限らず、板状
でもよく、板状のフィンを用いる場合には、このフィン
とチューブ1とを、チューフッ外径を拡管法で拡大して
機械的に組付けてもよい。
この方法はチューブ1とコアープレート5,9との組付
にも適用できる。
なお、図中8はドレンパイプ、11は注水キャップ、1
2は取付ブラケットであり、各構成要素1乃至12(1
1は除く)は周知のはんだ付けにより相互に接合されて
いる。
以下本発明を具体的実施例により詳細に説明する。
Cuを高温度に熱して溶解し、その湯面を酸化防止のた
め木炭粉末で被覆した後、合金元素、即ちZn、p、S
nを添加しくZnの量は35%で一定)、これを金型に
鋳造して表1に示す各組成を持つ鋳塊を得た。
これら各鋳塊を面削した後、450°Cで10分〜30
分間焼鈍して結晶粒度を調整した。
このとき結晶粒度2μ〜15μの合金を得た。
それぞれの鋳塊から長さ100mm、幅20mm、厚さ
0.5朋の切断片を得、これらをJ I S Z237
1に従って35℃で5%のNaC11水溶液lこよる塩
水噴霧試験にかけ、30日後の最大腐食深さを測定した
また、はんだ何匹はSn 20%−Pb80%から成る
はんだを溶解して300°Cに保持した浴中に表面を清
浄にした厚さo、5rIL11L、幅5mm。
長さ50rIt11Lの合金素材を降下させ、浴中に2
mm浸漬した所で10秒間保持したときに生じる最大ぬ
れ力(素材をはんだ浴中に引き込む力)を検出した。
これらの結果を第1表に示す。
表1から明らカ)なごと<、/1laA〜AIの本発明
合金はいずれも/16にの従来合金と同等の半田何曲を
示し、かつ従来合金に比べて腐食深さ、穴あき個数は少
ないことがわかる。
また、Snの添加がないAL〜AQの比較合金、Pの添
加がない/I6R〜/16.Wの比較合金に比べても腐
食深さ、穴あき個数は少ない。
更にSnの添17Xl量が少ないAJの比較合金は本発
明合金に比べては能的にやや劣っている。
次に表2に示した組成の合金で第7図のチューブ1を作
り、このチューブを用い1こ第7図の構造の熱交換器の
耐食性を前記と同じ塩水噴霧試験によって、比較してみ
た。
即ち、塩水噴霧試験後のチューブ1の穴あき数が試験日
数によってどのように推移するかを調べた。
結果を第8図に示すっなお、第8図は各々2個のデータ
がプロットしである。
第8図から明らかなように1本発明合金を用い1こもの
は穴あき数が極めて少なく、従来のものより耐食性が格
段に向上することが確認できた。
また、結晶粒度の細かい◎のものは耐食准がすこぶるよ
い。
以上詳述したごとく1本発明においては腐食条件の厳し
い条件下におかれても耐食准のすこぶる良好な銅合金を
提供できる。
また、本発明は熱交換器の特にチューブの材料に使用す
ることで耐食性の利点を生かしてチューブの薄肉化を実
現でき。
薄肉化による熱伝導曲の向上した熱交換器を提供できる
とともに、材料節減による低コストで軽量な熱交換器を
提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第6図はいずれも本発明合金の説明に供する
%、註図、第7図は本発明熱交換器の一実施例を示す正
面図、第8図は本発明ならびに従来の熱交換器のチュー
ブの穴あき数の推移を示す特注図である。 1・・・・・・チューブ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 亜鉛25重量%乃至38重量%、錫0.05重量%
    乃至0.50重量%、リン0−005t!%乃至0.0
    40重量%、および残部銅から成り、かつ結晶粒度が2
    乃至10μであることを特徴とする耐食曲調合金。 2 熱交換体が流通する多数のチューブを具備し、この
    多数のチューブを、亜鉛25重量%乃至38重量%、錫
    0.05重量%乃至0,50重量%、リン0.005重
    量%乃至0.040重量%、および残部銅より成り、カ
    )つ結晶粒度が2乃至10μである耐食性銅合金で構成
    しfコことを特徴とする熱交換器。 3 自動車エンジン冷却水用熱交換器として用いられる
    ことを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の熱交換器
JP18330180A 1980-12-24 1980-12-24 耐食性銅合金およびそれを用いた熱交換器 Expired JPS5939491B2 (ja)

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