JPS5938469Y2

JPS5938469Y2 - ボビン移送装置

Info

Publication number: JPS5938469Y2
Application number: JP6773180U
Authority: JP
Inventors: 努伊藤; 勇平小川; 元加藤
Original assignee: 豊和工業株式会社
Priority date: 1980-05-16
Filing date: 1980-05-16
Publication date: 1984-10-26
Also published as: JPS56170277U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、精紡機や撚糸機等の機台下部に固設した案内
レール内を左右のスピンドル列に沿って水平方向に周回
する１連のエンドレスベルトニ、多数のボビン受台を取
付け、自動管換装置によってスピンドル上から抜き取っ
た満管糸と、満管糸を抜き取ったあとのスピンドルに挿
着する空管とを前記ボビン受台に挿着して夫々の所定位
置寸で搬送するボビン移送装置に関するものである。

精紡機や撚糸機（以下、総称して単に精紡機と呼称する
）の機台下部に付設するボビン移送装置には、例えば、
特公昭４４−５２４５号公報に開示されているような上
下方向に周回する左右別個のエンドレスベルトによるも
のと、特公昭５１２４００８号公報に開示されているよ
うな左右スピンドル列に沿って水平方向に周回する１連
のエンドレスベルトによるものとがあるが、前者の左右
別個のエンドレスベルトによるものは、満管糸取出装置
と空管供給装置を左右のボビン移送装置毎に（精紡機１
台に２組）必要とするのに対して、後者の１連のエンド
レスベルトによるものは、満管糸取出装置と空管供給装
置を精紡機１台に１組設置すればよいという利点がある
。

しかし、このｌ連のエンドレスベルトを水平方向に周回
させる従来のボビン移送装置は、エンドレスベルトの垂
直な外側面に満管糸や空管を挿着するペックを具えたボ
ビン受台が多数取付けられ、そのボビン受台のペッグに
は、常に空管若しくは満管糸の何れかが挿着されている
。

このため、張設したエンドレスベルトは、これらボビン
受台と空管若しくは満管糸の自重によって常に外側へ傾
く傾向にあり、この傾きを防止するためにエンドレスベ
ルトには可成りのテンションが付与されている。

しかし、このエンドレスベルトは長期間使用すると伸び
が発生してボビン受台のピッチに狂いが生ずると共にそ
の外側面に取付けたボビン受台が挿着した空管若しくは
満管糸と共に外側へ傾くようになる。

このボビン移送装置のボビン受台が外側へ傾いた状態で
精紡機の自動管換が行われると、自動管換装置の管把持
具とボビン移送装置のボビン受台上の空管、及び管把持
具に把持された満管糸とボビン受台のペッグの中心が一
致しなくなり、空管の把持ミスや満管糸の挿着ミスが発
生したり、ボビン受台や管把持具等を損傷することがあ
った。

本考案は、斯かる精紡機の現状に鑑みて、精紡機の機台
下部に固設した案内レール内を左右のスピンドル列に沿
って水平方向に周回する１連のエンドレスベルトの外側
面に、多数のボビン受台を取付けたボビン移送装置にお
いて、前記各ボビン受台に、案内レールの開口部縁と係
合する凹溝を設け、更に、案内レールの外側に、前記各
ボビン受台を下側から支承して水平に保持する案内面を
設けたことを特徴とし、エンドレスベルトと共に周回す
るボビン受台の姿勢が常に正常な姿勢に保たれ、自動着
換装置による着換作業を確実にし、かつ、エンドレスベ
ルトの負荷が減少し、エンドレスベルトに付与するテン
ションが軽減できてエンドレスベルトの伸長を防止する
ことができ、更に、精紡機１台に付き満管糸取出装置と
空管供給装置を１組付設するだけで満管糸の取り出しと
空管の供給ができるボビン移送装置を提供せんとするも
のである。

以下、本考案を図面に示す一斉着換装置付の精紡機に適
用した一実施例によって詳細に説明する。

１は精紡機を示し、この精紡機１の機台下部には、中足
２・−・下部の両側（機巾方向）に取付けたブラケット
３・・・によって水平に支持された引抜型材から戒る中
空状断面の案内レール４Ａ、４Ｂが左右のスピンドル列
５Ａ、５Ｂと平行に機台の長手方向に沿って固設されて
いる。

又、４Ｃ９４Ｄは機台のギヤエンドとアウトエンドに夫
々固設した同様の案内レールである。

この機台下部の両側と両エンド部に夫々固設した中空状
断面の案内レール４Ａ、４Ｂ、及び４Ｃ，４Ｄ内にスチ
ール製の１連のエンドレスベルト６が挿入され、両エン
ド部の隅部に配置した４個のガイドローラーγ・−・に
捲回され第１図に示すように左右のスピンドル列５Ａ、
５Ｂを囲繞するように張設されている。

尚、アウトエンド（第１図の右側）の２個のガイドロー
ラー７は図示しないテンション装置によって機台の長手
方向に調節可能になっている。

又、この張設したエンドレスベルト６は図示しない適宜
な駆動手段を介して駆動され、左右のスピンドル列５Ａ
、５Ｂに沿って水平方向に周回するが、このエンドレス
ベルト６の移動は自動着換装置８の着換動作及びアウト
エンドに付設した満管取出装置９と空管供給装置１０の
動作に関連して行われる。

このエンドレスベルト６は、水平方向に周回させるため
にその巾方向の面を垂直にして案内レール４Ａ、４Ｂ・
・・内へ挿入されており、その垂直な外側面６ａに、精
紡機のスピンドル数と対応する個数のボビン受台１１・
・・がスピンドルピッチに等しい間隔で取付けられてい
る。

このボビン受台１１は第３図及び第４図に示すように、
台部１１ａ上に、挿着する満管糸１２と空管１３が互に
干渉しないように前後（第１図の上下方向）左右（第１
図の左右方向）に位置をずらした満管糸用ペッグ１１ｂ
と空管用ペッグ１１ｃが突設され、かつ、その台部１１
ａの上面に設けた凹溝ｌｉｄが案内レール４Ａ、４Ｂの
開口部縁４ｅと係合して前後方向（第３図の左右方向）
の移動を規制されている。

又、このボビン受台１１は、合成樹脂によって中空状に
成形され、１本のボルト１４とナツトによってエンドレ
スベルト６の外側面６ａに取付けられている。

更に、案内レール４Ａ、４Ｂ及び４Ｃ，４Ｄの外側には
、第３図に示すように、エンドレスベルト６の外側面６
ａに取付げたボビン受台１１を下側から支承して水平に
保持するための案内面４ｆが夫々設けられている。

尚、この案内面４ｆは第３図に示すように案内レール４
Ａ。

４Ｂ及び４Ｃ，４Ｄと夫々一体的に成形するか、第５図
に示すように別の部材で成形した案内面４ｆ′ヲ各案内
Ｌ／−ル４Ａ’（４Ｂ’、４Ｃ’、４Ｂ）に取付けて
もよい。

即ち、ボビン受台１１の下方にボビン受台１１を下側か
ら支承して水平に保持する案内面が設けられていればよ
い。

この様に構成した本実施例のボビン移送装置は、エンド
レスベルト６の外側面６ａに取付けた各ボビン受台１１
が案内レール４Ａ、４Ｂ及び４Ｃ。

４Ｄの案内面４ｆによって水平に保持され、かつ、その
凹溝１１ｄが案内レール４Ａ、４Ｂの開口部縁４ｅと係
合して前後方向の移動を規制されているため、ボビン受
台１１が傾いたり前後に移動したりすることがなく、そ
の満管用ペッグ１１ｂと空管用ペッグ１１ｃが夫々一定
の線上を常に垂直を保って周回する。

このため、本実施例のボビン移送装置を付設した精紡機
において、自動着換装置８による自動着換を行う場合に
、このボビン移送装置のボビン受台１１の満管用ペッグ
１１ｂと空管用ペッグ１１ｃを夫々のスピンドル１５と
対応させると、自動着換装置８の管把持具８ａが、その
ボビン受台１１の満管用ペッグ１１ｂ又は空管用ペッグ
１１ｃに挿着した空管１３と確実に一致し、満管糸１２
の挿着ミスや空管１３の把持ミスを生ずることなく着換
が行われる。

したがって、部品の損傷事故を招くこともない。

着換作業が終了すると、満管糸１２を保持したボビン移
送装置は、第１図の矢印方向に１ピッチ分宛間欠的に移
動し、アウトエンドに付設した満管取出装装置９によっ
て、保持した満管糸１２が順次取り出され、その満管糸
１２を取り出したあとのボビン受台１１の空管用ペッグ
１１Ｃに空管供給装置１０から新たな空管１３が順次供
給される。

尚、この満管糸１２の取り出し位置及び空管１３の供給
位置においてもボビン受台１１が常に正常な姿勢に保た
れるので満管糸１２の取り出しと空管１３の供給が確実
に行なわれる。

この満管糸１２の取り出しと空管１３の供給が終了する
と、ボビン移送装置は所定の待機位置まで移動して次の
着換時まで待機する。

尚、本実施例のボビン移送装置は、そのボビン受台１１
が合成樹脂によって中空状に成形されているため軽量で
あり、かつ、そのボビン受台１１を案内レール４Ａ、４
Ｂ及び４Ｃ、４Ｄの案内面４ｆによってその下側から支
承して水平に保持しているため、エンドレスベルト６の
テンションが軽減でき、かつ、少ない駆動力でエンドレ
スベルト６を周回させることができるので、長期間使用
してもエンドレスベルト６が伸びることがない。

又、ボビン受台１１が前後左右に位置をずらした満管用
ペッグ１１ｂと空管用ペッグ１１ｃを具え、挿着する満
管糸１２と空管１３が互に干渉しない間隔になっている
ので満管糸１２の巻径を大きくすることができ、しかも
この満管用ペッグ１１ｂと空管用ペッグ１１ｃとの間隔
を選定することにより、同一のボビン受台１１をスピン
ドルピッチの異った２種類の精紡機間で兼用にすること
も可能である。

尚、本実施例におけるボビン受台１１は、エンドレスベ
ルト６にボルト１本で取付けるため、その組付時間を節
減できると共に、周回の際にガイドローラー７部でスム
ーズに周回できる。

尚、本考案は、上記実施例に限定するものでなく、第６
図に示すようにボビン受台１１′の満管糸用ペッグ１１
ｂ′と空管用ペッグ１１ｃ′をスピンドルピッチの半分
のピッチで１列に配置したり、或は、ボビン受台のペッ
グを１個にし満管糸用と空管用を兼用にしたものにも適
用可能である。

以上の様に本考案は、精紡機の機台下部に固設した案内
レール内を左右のスピンドル列に沿って水平方向に周回
する１連のエンドレスベルトの外側面に、多数のボビン
受台を取付けたボビン移送装置において、各ボビン受台
に、案内レールの開口部縁と係合する凹溝を設け、更に
、案内レールの外側に、前記各ボビン受台を下側から支
承して水平に保持する案内面を設けたので、エンドレス
ベルトと共に周回するボビン受台が傾いたり、前後に移
動したりすることがなく常に正常な姿勢に保つことがで
き、自動着換装置による着換作業が満管糸の挿着ミスや
空管の把持ミスを生ずることなく確実に実施できる。

又、ボビン受台が案内レールの案内面によって支承され
るので、エンドレスベルトの負荷が減少し、エンドレス
ベルトに付与するテンションが軽減できて長期間使用し
てもエンドレスベルトが伸びボビン受台のピッチに狂い
を生ずることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す精紡機の平面図、第
２図は、本考案を適用した精紡機の中間断面図、第３図
は、第２図Ａ部の部分拡大図、第４図は、第２図に示し
たボビン受台の平面図、第５図は、他の実施例を示す部
分拡大図、第６図は、ボビン受台の他の実施例を示す平
面図である。１・・・精紡機、４Ａ、４Ｂ、４Ｃ，４Ｄ・・・案内レ
ール、４ｅ・・・開口部縁、４ｆ・・・案内面、５Ａ。５Ｂ・・・スピンドル列、６・・・エンドレスベルト、
６ａ・・・エンドレスベルトの外側面、１１・・・ボビ
ン受台、１１ｂ・・・満管糸用ペッグ、１１ｃ・・・空
管用ペッグ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

（１）精紡機等の機台下部に固設した案内レール内を左
右のスピンドル列に沿って水平方向に周回する１連のエ
ンドレスベルトの外側面に、多数のボビン受台を取付け
たボビン移送装置において、前記各ボビン受台に、案内
レールの開口部縁と係合する凹溝を設け、更に案内レー
ルの外側に、前記各ボビン受台を下側から支承して水平
に保持する案内面を設けたことを特徴とするボビン移送
装置。
（２）ボビン受台が、前後左右に位置をずらした満管糸
用ペッグと空管用ペッグを具備したことを特徴とする実
用新案登録請求の範囲第１項記載のボビン移送装置。
（３）ボビン受台が、合成樹脂による中空状の成型品で
あることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項又
は第２項記載のボビン移送装置。