JPS5938251Y2 - 樹脂成形用金型 - Google Patents
樹脂成形用金型Info
- Publication number
- JPS5938251Y2 JPS5938251Y2 JP1979123522U JP12352279U JPS5938251Y2 JP S5938251 Y2 JPS5938251 Y2 JP S5938251Y2 JP 1979123522 U JP1979123522 U JP 1979123522U JP 12352279 U JP12352279 U JP 12352279U JP S5938251 Y2 JPS5938251 Y2 JP S5938251Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- resin
- gate
- cavity
- pressure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
本考案は樹脂成形用金型に係り、殊にその成形後におけ
る成形品の「引け」や「ボイド」（空洞）等の発生を防
止するための改良に関するものである。
る成形品の「引け」や「ボイド」（空洞）等の発生を防
止するための改良に関するものである。
一般に、樹脂成形品の偏向部、肉厚部などには往々にし
ていわゆる「引け」や「ボイド」等が発生して、その成
形品の製品としての１ｉｆＩＩＩｌｉｉｉを阻害してい
た。
ていわゆる「引け」や「ボイド」等が発生して、その成
形品の製品としての１ｉｆＩＩＩｌｉｉｉを阻害してい
た。
これらの「引け」や「ボイド」は成形条件を適当に選ぶ
ことによっである程度なくすることも可能であるが、結
晶化の速い樹脂材料を用いた場合や成形品が小型なもの
の場合には完全に防止することは困難であった。
ことによっである程度なくすることも可能であるが、結
晶化の速い樹脂材料を用いた場合や成形品が小型なもの
の場合には完全に防止することは困難であった。
特に小型部品の場合には、そのゲート部分の断面積が他
の部分と比較してかなり小さく、それに比列して溶融樹
脂の冷却速度も早くなるため、最初にゲート部分から凝
固が始まり、キャビティ（製品）部分には十分な圧力が
かからない状態で凝固が進行し、その結果偏向部、肉厚
部に「引け」や「ボイド」等が生じていたものである。
の部分と比較してかなり小さく、それに比列して溶融樹
脂の冷却速度も早くなるため、最初にゲート部分から凝
固が始まり、キャビティ（製品）部分には十分な圧力が
かからない状態で凝固が進行し、その結果偏向部、肉厚
部に「引け」や「ボイド」等が生じていたものである。
すなわち、上記従来例を第１図によって説明すると、１
は固定型１ａ及び可動型１ｂから成り、１ｃをその割型
面とする樹脂成形用金型の一例を示し、溶融樹脂が供給
されるスプルー２とこれと直角方向に連接するランナー
３、ゲート４及びキャビティ５とから構成され、且つ可
動型１ｂにはスプルー２の直下に押出しピン６を装着し
て成るものである。
は固定型１ａ及び可動型１ｂから成り、１ｃをその割型
面とする樹脂成形用金型の一例を示し、溶融樹脂が供給
されるスプルー２とこれと直角方向に連接するランナー
３、ゲート４及びキャビティ５とから構成され、且つ可
動型１ｂにはスプルー２の直下に押出しピン６を装着し
て成るものである。
いま、スプルー２より溶融樹脂が送入されると該樹脂は
ランラー３を経てゲート４に到り、ここで溶融樹脂は絞
られてさらに温度、圧力が上昇して、キャビティ５内に
射出、充填されることになる。
ランラー３を経てゲート４に到り、ここで溶融樹脂は絞
られてさらに温度、圧力が上昇して、キャビティ５内に
射出、充填されることになる。
この場合、ゲート４の断面積はランナー３及びキャビテ
ィ５の各部分より小さく、従って溶融樹脂の熱量も少な
いためゲート４部に充填された該樹脂が最初に凝固し始
めることになる。
ィ５の各部分より小さく、従って溶融樹脂の熱量も少な
いためゲート４部に充填された該樹脂が最初に凝固し始
めることになる。
このような現象によって、成形機側で充分な射出圧力を
かげていても、その圧力はもはやキャビティ５には伝達
されなくなり、その結果、製品の肉厚部等凝固速度の比
較的遅い部分に前記「引け」や「ボイド」が発生してい
たものである。
かげていても、その圧力はもはやキャビティ５には伝達
されなくなり、その結果、製品の肉厚部等凝固速度の比
較的遅い部分に前記「引け」や「ボイド」が発生してい
たものである。
いま、このことを第２図によって具体的に説明すると、
図においてＡは図示しない射出シリンダの油圧、Ｂはキ
ャビティ５部における樹脂圧の特性をそれぞれ示すもの
であり、樹脂の射出成形時においては、金型内の溶融樹
脂の挙動は一般にこの図の如くであることが知られてい
る。
図においてＡは図示しない射出シリンダの油圧、Ｂはキ
ャビティ５部における樹脂圧の特性をそれぞれ示すもの
であり、樹脂の射出成形時においては、金型内の溶融樹
脂の挙動は一般にこの図の如くであることが知られてい
る。
すなわちイ点で射出シリンダの油圧Ａが立上り、過渡部
を経て一定圧力に達する。
を経て一定圧力に達する。
一方、樹脂圧Ｂは、上記油圧Ａが一定圧力になったのち
に溶融樹脂が充填され、その後最大圧力に達する。
に溶融樹脂が充填され、その後最大圧力に達する。
従って、射出シリンダ油圧Ａは、ハ点まで継続している
にもかかわらず、樹脂圧Ｂは口直ですでに低下し始めて
いる。
にもかかわらず、樹脂圧Ｂは口直ですでに低下し始めて
いる。
すなわち、樹脂の結晶化が進行していることを示してい
る。
る。
この結晶化が最初キャビティ５部の凝固によって開始し
ている場合は問題ないが、多くの場合、ゲート４部はキ
ャビティ５部より断面積が小さく、そのためゲートシー
ルが早く行われ、それ以後にキャビティ５部の結晶化が
進むこととなるものである。
ている場合は問題ないが、多くの場合、ゲート４部はキ
ャビティ５部より断面積が小さく、そのためゲートシー
ルが早く行われ、それ以後にキャビティ５部の結晶化が
進むこととなるものである。
このような現象によって、凝固・収縮の過程で収縮代に
見合うだけの樹脂が補給されず、これがため「引け」や
「ボイド」が生じていたものである。
見合うだけの樹脂が補給されず、これがため「引け」や
「ボイド」が生じていたものである。
本考案は上記の欠点に鑑み成されたものであり。
その目的とするところは、成形用金型のスプルーランナ
ー、ゲート等の壁面にふっ素樹脂等の皮膜を形成してお
き、成形の際には最初にキャビティ部を均等に凝固させ
たのち、次いでゲート部近辺が凝固するようにして、製
品の「引け」や「ボイド」等の発生を防止し得る樹脂成
形用金型を安価に提供するものである。
ー、ゲート等の壁面にふっ素樹脂等の皮膜を形成してお
き、成形の際には最初にキャビティ部を均等に凝固させ
たのち、次いでゲート部近辺が凝固するようにして、製
品の「引け」や「ボイド」等の発生を防止し得る樹脂成
形用金型を安価に提供するものである。
次に本考案の一実施列を第３図によって説明する。
符号１〜６は第１図の金型と同一のものを示しざらに、
この金型１のスプルー２、ランナー３及びゲート４等の
全壁面に熱の不良導体で且つ過酷な成形条件に耐え得る
ふっ素樹脂の皮膜７を塗着するものである。
この金型１のスプルー２、ランナー３及びゲート４等の
全壁面に熱の不良導体で且つ過酷な成形条件に耐え得る
ふっ素樹脂の皮膜７を塗着するものである。
この皮膜γは、略１０〜２０□クロンの厚みを有し、ス
プレー、刷毛塗り等の手段で容易は形成することがつき
るものである。
プレー、刷毛塗り等の手段で容易は形成することがつき
るものである。
上記の構成によれば、前記した凝固速度の比較的速いス
プルー２、ランナー３及びゲート４の全壁面にふっ素樹
脂等の皮膜を適宜形成することによって、溶融樹脂の温
度低下を防止して凝固速度のコントロールを行い、もっ
て指向性凝固すなわち押湯が十分効いた状態で製品（キ
ャビティ５）の末端部（図の右端）から順次凝固させる
ようにして製品の「引け」や「ボイド」等の発生を防止
することができるものである。
プルー２、ランナー３及びゲート４の全壁面にふっ素樹
脂等の皮膜を適宜形成することによって、溶融樹脂の温
度低下を防止して凝固速度のコントロールを行い、もっ
て指向性凝固すなわち押湯が十分効いた状態で製品（キ
ャビティ５）の末端部（図の右端）から順次凝固させる
ようにして製品の「引け」や「ボイド」等の発生を防止
することができるものである。
尚、本考案の実施に当っては、皮膜７を塗着するために
別個の金型を製作する必要はなく、従来の金型をそのま
ま利用することが可能である。
別個の金型を製作する必要はなく、従来の金型をそのま
ま利用することが可能である。
以上のように本考案は、固定型、可動型からなる成形用
金型のスプルー、ランナー、ゲート等の壁面にふっ素樹
脂等の皮膜を形成して、被成形溶融樹脂の凝固速度を制
御するようにしたので、成形品の偏向部、肉厚部に発生
する「引け」や「ボイド」等の欠陥をよく防止し得ると
共に従来の金型にそのまま皮膜を塗着するのみで実施可
能であり、また、特殊な技術や装置なども要しないため
容易且つ安価に製作できるなど種々の効果を有するもの
である。
金型のスプルー、ランナー、ゲート等の壁面にふっ素樹
脂等の皮膜を形成して、被成形溶融樹脂の凝固速度を制
御するようにしたので、成形品の偏向部、肉厚部に発生
する「引け」や「ボイド」等の欠陥をよく防止し得ると
共に従来の金型にそのまま皮膜を塗着するのみで実施可
能であり、また、特殊な技術や装置なども要しないため
容易且つ安価に製作できるなど種々の効果を有するもの
である。
第１図は従来の樹脂成形用金型の要部断面図、第２図は
成形機における射出シリンダ油圧と全型内樹脂圧との関
係を示す一般的な特性図、第３図は本考案の一実施例を
示す第１図と同様の断面図である。 １・・・・・・金型、２・・・・・・スプルー、３・・
・・・・ランナー４・・・・・・ゲート、５・・・・・
・キャビティ、１・・・・・・皮膜。
成形機における射出シリンダ油圧と全型内樹脂圧との関
係を示す一般的な特性図、第３図は本考案の一実施例を
示す第１図と同様の断面図である。 １・・・・・・金型、２・・・・・・スプルー、３・・
・・・・ランナー４・・・・・・ゲート、５・・・・・
・キャビティ、１・・・・・・皮膜。
Claims (1)
- 固定型および軒動型から成る成形用金型のスプルー、ラ
ンナーおよびゲートの壁面にふっ素樹脂の皮膜を形成し
て、被成形溶融樹脂の凝固速度を制御するようにしたこ
とを特徴とする樹脂成形用金型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1979123522U JPS5938251Y2 (ja) | 1979-09-05 | 1979-09-05 | 樹脂成形用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1979123522U JPS5938251Y2 (ja) | 1979-09-05 | 1979-09-05 | 樹脂成形用金型 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5533799U JPS5533799U (ja) | 1980-03-04 |
| JPS5938251Y2 true JPS5938251Y2 (ja) | 1984-10-24 |
Family
ID=29082704
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1979123522U Expired JPS5938251Y2 (ja) | 1979-09-05 | 1979-09-05 | 樹脂成形用金型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5938251Y2 (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59131815U (ja) * | 1983-02-24 | 1984-09-04 | 豊田合成株式会社 | トランスフア成形機のポツト式金型 |
| JPS6012511A (ja) * | 1983-07-01 | 1985-01-22 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 光フアイバ−コ−ドの保持装置 |
| JP5779916B2 (ja) * | 2011-03-10 | 2015-09-16 | 日産自動車株式会社 | 射出成形用金型装置 |
| JP5779919B2 (ja) * | 2011-03-11 | 2015-09-16 | 日産自動車株式会社 | 射出成形用金型装置 |
| WO2013054592A1 (ja) * | 2011-10-11 | 2013-04-18 | ポリプラスチックス株式会社 | 金型、及び樹脂成形体の製造方法 |
| JP5124743B1 (ja) * | 2012-01-20 | 2013-01-23 | ロイアルエンジニアリング株式会社 | 射出成形用ブッシュ |
-
1979
- 1979-09-05 JP JP1979123522U patent/JPS5938251Y2/ja not_active Expired
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5533799U (ja) | 1980-03-04 |
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