JPS5938203Y2 - まほうびん等の栓構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はまほうびん等の栓構造、とくに寸法安定性及び
接着性に劣る陶磁器製栓カバーを有する栓構造に関する
ものである。

従来、まほうびんの栓は合成樹脂製の栓カバーと同材質
の栓本体とを強制嵌合や溶着等により密着固定し、内部
に保温用断熱材を装填する構造がとられている。

ところで、近年陶磁器製外装体を有するまほうびんが提
供されるに至り、それに応じて陶磁器部の栓カバーを有
する栓が要望されている。

しかしながら、陶磁器は寸法精度および接着性が悪いた
め、陶磁器部の栓カバーに栓本体を密着固定しようとし
ても、接合部に隙間が生じて水が内部に流入し、保温性
能の低下を招くという欠点があった。

本考案は上記欠点に鑑みてなされたもので、陶磁器製栓
カバーに栓本体を水密的に接合し、内部への水の浸入を
阻止し、装填した断熱材の保温性能の低下等不都合を解
消し得るまほうびん等の栓構造を提供することを目的と
する。

以下、本考案を一実施例である添付図面にしたがって説
明する。

第１図は本考案にかかる栓の一例を示し、１は陶磁器製
栓カバー、５は合成樹脂製の栓カバー取付複助具、９は
合成樹脂製の栓カバー取付ナツト、１３は合成樹脂製の
栓本体、１９はまほうびんの肩体、２０は中瓶である。

栓カバー１には、第２図、第３図に示すごとく下端部内
側面から内鍔２が突設されており、この内鍔２には４ケ
所の切欠き３と１ケ所の切り溝４とが設けられている。

栓カバー取付補助具５は第４図、第５図に示すごとくほ
ぼ円筒形状に一体成形され、その夕Ｈ則面には雄ネジ６
を有し、上端部には外方に突出し上記切欠き３と対応し
た４個の突片７が突設され、かつそのうちの１個の突片
７の下面には上記切り溝４と嵌合する突起８が設けられ
ている。

栓カバー取付ナツト９は、第６図に示すごとくその内側
面に上記栓カバー取付補助具５の雄ネジ６と螺合する雌
ネジ１０を有しており、上端部には外鍔１１が突設され
、夕）（Ｕ１面には突条１２が形成されている。

栓本体１３は、第７図に示すごとくり９則面にまほうび
んの肩体１９と螺合する碓ネジ１４とビス座１５とを有
しており、上端部内側面には上記栓カバー取付ナツト９
の突条１２と強制嵌合する凹溝１６が形成されている。

下端部には小径な突出部１７が形成され、この突出部１
７が中瓶２０の瓶口に嵌入するとともに、突出部１７の
根元部にはシールリング１８が装着されている。

上記溝底からなる栓の組立方法を説明すると、まず栓カ
バー取付補助具５と栓カバー取付ナツト９とを仮螺合さ
せ、この状態で栓カバー取付補助具５の突片７を栓カバ
ー１の切欠き３内に挿入し、栓カバー取付補助具５を適
宜回転させ、突起８を切り溝４に嵌合させて栓カバー取
付補助具５を栓カバー１に対し回り止めする。

つぎに、栓カバー１と栓カバー取付ナツト９とを引き離
すような力を加えながら栓カバー取付ナツト９と栓カバ
ー取付補助具５とを強く螺合し、栓カバー取付補助具５
の突片７と栓カバー取付ナツト９の外鍔１１とで栓カバ
ー１の内鍔２を上下から挟圧固定する。

こうして固定された栓カバー取付ナツト９に適宜断熱材
を装填した栓本体１３を強制嵌合し、栓本体１３側面よ
り栓カバー取付ナツト９および栓カバー取付補助具５を
貫通して抜は止め及び回り止め用のビス２１を螺太し、
組立を完了する。

上記陶磁器製栓カバー１は、その焼成時間鍔２の下面の
平面度は容易に出すことができるので、この内鍔２の下
面に栓カバー取付ナツト９の外鍔１１上面を密着させる
ことができ、栓カバー１と栓カバー取付ナツト９との接
合面に隙間ができない３したがって、内部への水の浸入
を阻止することができる。

なお、上記実施例では栓カバー取付ナツト９と栓本体１
３とを別体で構成したが、一体底形品で構成してもよい
。

ただ、上記実施例のごとく別体で構成したのは次のよう
な理由による。

すなわち、栓本体１３には通常注水溝が設けられ、この
注水溝と対応した栓カバー１の上面にマークを設け、ま
ほうびんの注水時には栓を回して上記マークと肩体１９
のマークとを一致させ、上記注水溝をまほうびんの注水
口に対応させるようになっているので上記注水溝とマー
クとの位置関係を常に正確に設定しておく必要がある。

もし、栓カバー取付ナツト９と栓本体１３とが一体品で
あると、栓カバー取付補助具５への栓カバ１取付ナツト
９の螺合量いかんにより、上記注水溝とマークとが対応
しなくなるという不都合が生じる。

このような大部合を解消するため、注水溝とマークとを
位置合わせした状態で栓本体１３を栓カバー取付ナツト
９に強制嵌合させ、かつ栓本体１３が逆回転しないよう
にビス２１を螺入するようにしたのである。

なお、栓カバー取付ナツト９への栓本体１３の固定方法
としては、強制嵌合に限らず、螺合あるいは熱溶着等い
かなる方法であってもよい。

以上の説明で明らかなように、本考案によれば、栓カバ
ー取付補助具の突片と栓カバー取付ナツトの外鍔とで栓
カバーの内鍔を挟着し、かつ平面度が出し易い栓カバー
の内鍔下面に栓カバー取付ナツトの外鍔上面が密着する
ようにしたので、栓カバーの寸法精度が悪くとも内部へ
の水の浸入を有効に阻止し、保温性能の低下を防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかるまほうびん等の栓構造の縦断面
図、第２図、第３図は栓カバーの縦断面図および底面図
、第４図、第５図は栓カバー取付補助具の縦断面図およ
び底面図、第６図は栓カバー取付ナツトの縦断面図、第
７図は栓本体の縦断面図である。 １・・・・・・栓カバー ２・・・・・・内鍔、３・・
・・・・切欠き、４・・・・・・切り溝、５・・・・・
・栓カバー取付補助具、６・・・・・・雄ネジ、７・・
・・・・突片、８・・・・・・突起、９・・・・・・栓
カバー取付ナツト、１０・・・・・・雌ネジ、１１・・
・・・・外鍔、１３・・・・・・栓本体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 肩部中央部に装着され、中瓶の瓶口を閉鎖するまほうび
   ん等の栓において、下端部内側面より突出する内鍔を有
   し、この内鍔には複数箇所に切欠きと少なくとも１箇所
   に切り溝とを設けた陶磁器製栓カバーと、ター１面に雄
   ネ・ジを有し、上端部には外方に突出し上記切欠きに挿
   通自在でかつ内鍔上面に当接する突片と上記切り溝に嵌
   合する突起とを設けた栓カバー取付補助具と、内側面に
   は上記雄ネジに螺合する雌ネジを有し、上端部には上記
   内鍔の下面に当接する外鍔を設けた栓カバー取付ナツト
   と、この栓カバー取付ナツトに一体的に設けられる栓本
   体とを備えてなるまほうびん等の栓構造。