JPS633629Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は外装ケースが陶磁器製である魔法瓶に
於ける中びん固定装置に関し、その目的とすると
ころは（螺子を設けることが困難な）陶磁器製外
装ケースに対し確実に、しかも簡単に取付け中び
んを固定した陶磁器製魔法瓶を提供するにある。

以下、本考案の実施例を図面に基づき説明す
る。

陶磁器製魔法瓶１は中びん２と、中びんを囲ん
だ外装ケース３と、中びん口元に着脱自在に装着
する中栓４と、外装ケースの下端に装着する底板
５と、中びんを締上げる締上げ部材６とから構成
されている。

外装ケース３は第１図に示すように把手７及び
液注ぎ口８共に陶磁器製によつて一体成形されて
いる。

外装ケースの下端部内側には環状のフランジ部
９を設け、このフランジ部９の相対向する個所に
第２図に示すようにそれぞれ凹溝１０，１０を設
けている。

外装ケースの内径はフランジ部に近い個所の内
径ほど大きく、注ぎ口に近くなるほど小さくなつ
ている。

底板５は第２図に示すようにその外径を外装ケ
ースの下端部の内径に等しく形成し、下端外周に
外装ケースの凹溝に嵌合する突起１１，１１をそ
れぞれ設け、この両突起間の中央より直角の外周
位置に外装ケースのフランジ部の内径と等しい直
線となる切りかき１２，１２をそれぞれ相対向し
て形成している。

底板中央には後述の締上げ部材を螺着する透孔
を穿設し、この透孔を形成する内周壁に雄ネジ１
３を刻設している。

締上げ部材６は有底筒状であつて、第２図に示
すように外周壁に底板の雄ネジと螺着する雌ネジ
を刻設している。

１４は中びん保護器である。

操作について述べると、先ず締上げ部材６を底
板５中央の雄ネジ１３に軽く螺着すると共に、底
板の切りかき１２，１２を外装ケース３の凹溝１
０，１０に沿わせるようにして底板を外装ケース
内に一旦挿入して後、外装ケース内にてこの底板
を外装ケースのフランジ部９に対し回動させて底
板の突起１１，１１を外装ケースの凹溝１０，１
０に嵌合し底板を外装ケースに固定し次に締上げ
部材を締付けることによつて中びん保護器１４を
介して中びん２を締上げることとなる。

以上の如く、本考案に於いては陶磁器製外装ケ
ースの下端にフランジ部を一体成形し、このフラ
ンジ部に凹溝を相対向して形成する一方、底板の
外周に凹溝と嵌合する突起と相対向する切りかき
とを設けると共に底板の中央開口に締上げ部材を
螺着する雄ネジを設けているので、構造が極めて
簡単でしかも底板の切りかき側を外装ケースのフ
ランジ部の凹溝より挿入し外装ケース内に挿入し
た底板を回動し凹溝内に底板の突起を嵌合し締上
げ部材を締上げるだけで簡単に固定できる。

又、陶磁器製外装ケースに対しビス等を全く用
いないので破損の恐れがなく、不良率の低減をは
かることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の縦断面図、第２図は本
考案実施例の要部を示す分解斜視図である。 １……陶磁器製魔法瓶、２……中びん、３……
外装ケース、５……底板、６……締上げ部材、９
……フランジ部、１０……凹溝、１１……突起、
１２……切り換き。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 陶磁器製外装ケースの下端部内側にフランジ部
   を設け、このフランジ部に凹溝を相対向して形成
   する一方、底板の外周に各凹溝に嵌合する各突起
   と両凹溝間直径に等しい直線となる相対する切り
   かきとを設けると共に底板の中央に中空部を設
   け、底板を外装ケース内に挿入回動してフランジ
   部の各凹溝内に底板の各突起を嵌合した状態で中
   びん締上げ部材を中空部に螺着、緊縮したことを
   特徴とする陶磁器製魔法瓶。