JPS5937831B2 - 電子写真現像装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電子複写機の現像装置に関するものである。

周知の如く、この現像装置は静電潜像の形成された感光
体を可視像化するため、現像粉（トナー）又はトナーと
キャリヤーを適当に混合した現像剤で現像するためのも
のである。本発明は特に乾式電子写真複写機の現像器に
於ける現像粉（トナー＋キャリヤ）の飛散防止装置に関
するものである。

現像器においては、例えば現像ローラ表面に現像粉を磁
気的に吸着させ、これを感光ドラム面に付与する構成で
あるから、感光ドラムの回転及び現像ローラの回転によ
る気流に現像粉が吸引されて現像器の開口縁から複写機
内へ飛散・浮遊し易い。

そのため、現像粉が機内を汚し又帯電器のコロナ線に付
着して帯電むらを生じたり或いは転写紙・感光ドラム面
に付着して画質を低下させる原因となる。又帯電器の異
常放電を生起する原因にもなつて感光ドラム面を損傷す
ることもあり、このような現像粉の飛散に伴なう弊害は
複写速度が高速化されるに従つて生じ易くなる。上記の
ような現像粉の飛散を防止する手段として吸引ブロア・
集塵フィルターを使用して現像粉を吸引・回収するよう
にした装置が知られているが、複写機内の限られたスペ
ースに上記の装置を取り付けなければならないという配
置上の問題だけでなく装置の複雑化・高価格化は免がれ
ず又フィルタの取換作業も頻繁に行なわないと集塵効率
が低下する等保守上の問題もある。

？ 本発明は上記従来の欠点を除去するもので、現像器
の開口部に工夫をするという簡単な手段で現像粉の飛散
を防止するものである。

即ち、開口部を極めて細いスリツト状に絞り、回転その
他の，駆動力等を用いる事なく、顕像化すべき感光体の
運動によつて生ずる空気流を効率的に利用し防塵効果を
高める事を目的とした新規な方法である。

本現像装置の他の特色は感光板を現像すべき面近傍に同
極の２極の磁極を配し、反発磁界を形成せしめ、現像領
域を広く（現像時間を多く）したのと同等の効果を生ぜ
しめると共に、スリーブ現像的効果と同時に一種のカス
ケード現像的効果を１も有し、即ち若干のエツジ効果を
画像に持たせる事を可能にした。

反発磁界の持つ効果として、感光板とスリーブ表面と同
極の２つの磁極、これら４つの壁に囲まれた空間の中で
、現像剤は感光板を現像しつつ極めて急速に攪拌され、
同一の現像 Ｊ剤が常にスリーブ表面に固着するがごと
き状態を掻き落し板等を用いる事なく回避することが出
来る。次に本現奏装置を図に依つて詳述する。

第１図は断面図である。

磁極配置は現像剤汲み２上げ磁極Ｎ及び現像磁極Ｓｌ，
Ｓ２で構成される。磁極Ｎで汲み上げられた現像剤はブ
レード７により一定の厚さに整えられ、現像域に搬送さ
れる。図示の如く汲み上げ磁極Ｎより前方の位置でナイ
フエツジ状のブレードで規制することは１駆動のた 冫
めの負荷トルクを減するのに効果があり、スリーブの高
速回転を容易ならしめる。現像域（Ｓ１〜Ｓ２）で現像
に寄与した現像剤はスリープ２のＡ矢印方向への連続的
回転によつて順次下方に送られ、新規な現像剤と入れ換
えが行５なわれる。

尚、ここでスリーブ２は連続的にＡ矢印方向へ回転する
が、マグネツト３は固定されている。

現像剤は送りネジ４によつて図中奥側へ運ばれ戻しネジ
５によつて手前側へ送られて新規補充剤５及びクリーナ
からの回収トナーを受けた後、前記循環をくり返す。仕
切板６は充分下方まで延ぴず途中で終わつているため、
下部ではネジ４，５周辺の現像剤は相互に作用し合つて
いる。しかし仕切板６の在る高さではネジ４の搬送力が
ネジ５のそれに勝るため、ネジ４の奥側即ちＡＴＲ近傍
（第２図参照）に滞留し、レベル検知式ＡＴＲの作動を
円滑にしている。

ここでレベル検知式ＡＴＲ（自動濃度調整装置）に関し
て説明する。

レベル検知とは即ち容量検知であり、現像剤を一定量に
保てばその濃度も又一定であるという思想に基ずく、キ
ヤリヤ一としての鉄粉を含んだ現像剤が図示のＡＴＲ素
子の高さより低い位置になると素子周辺の静電容量又は
磁界の変化を素子が検知してホツパ一を作動しトナーを
補給する。重要なことはＡＴＲ素子の近傍にはマグネツ
ト３が往々にして存在することである。従つてそこから
生ずる磁界が素子に悪影響を及ぼすのを防止しなくては
ならない。即ち外乱となる磁界を遮断せねばならない。
第１図、第２図に示すシールド板６，７，８は磁性体で
構成された磁気シールド壁である。これらのシールド板
により本装置に用いる静電容量、透磁率等の変化を検知
する方式のＡＴＲは、その動作が保証される。次に防塵
枠について述べる。第３図に示すステー９，１０，１１
は感光板（ドラム）１２の外周表面と極めて少ない間隙
（本実施例では０．５ｍｍ）をもつてドラム１２の中心
軸と平行に全域に延び極めて長く且つ巾は極めて細いス
リツト状を形成している。該ステーの両端には側板１３
があつて固定され枠体を構成している。前記側板１３は
画像端部を鋭利に限定するための部材１４とそれを支持
する部材を有している。枠体の４隅に設けられたコロ１
８はドラム１２両端部外周表面に圧接ぎれて前述のステ
ー９，１０，１１とドラム表面との間隙を保証している
。

上部のステー９で構成される間隙部に於いてはドラム１
２表面と空気の粘着力によつて作られる空気流によつて
、完壁に防塵出来る。下部ステー１０，１１での間隙部
は複数の不連続な間隙によつて防塵効果を上げる事が出
来る。即ち第一の間隙（ステー１０によつて構成される
）を早い空気流に乗つて通過した少量の飛散トナーは、
間隙を抜けた瞬間に空気流速が激減する事と空気抵抗の
増大によつてステー１０と１１との間を落下し外部へは
飛散しない。万一、それでもドラム１２近傍の空気流に
乗つたトナーがあれば、複数のエツジとそのエツジの間
に溝部とが一体的に形成されたプロツク状のステー１１
の、複数のエツジと溝部とで構成される複数の間隙によ
つて第一の間隙に於けるのと類似した効果によりトナー
の飛散は完全に阻止される。又、必要に応じてステー１
０の個数を多くすればいかなる高速回転時に於いても完
全な防塵効果をあげる事が可能である事は、本発明の有
益性に於いて極めて重要な意義をもつ。

ドラム１２の両端部に於いてはシート１９が弾性体２０
を介して側板１３によりドラム表面に圧接されている。

従つて、これらの部材により現像領域の前後左右共に完
全に密閉されている。シート１４は極めて薄く且つ強靭
なフイルムシート（ポリエステルフイルム等）で出来て
おり、一端を棒１７に固定され、他端をアーム１５によ
つて張力が加えられてドラム１２表面の密着性を確保し
ている。これらは防塵枠体と一体化されていて、防塵枠
体は現像装置から容易に着脱可能である様に側板１３の
切欠部を突起２１に引掛ける事により装着は終了する。

（第４図参照）その時、バネ２２が作用して防塵枠体を
ドラム１２表面に押し付ける方向に働き、４点のコロ１
８をドラム両端フランジ部に密着させ、間隙０．５ｎ程
度を確保している。

前記枠体が容易に着脱可能である事は保守、組立上等の
点で極めて有利な事は明白である。静電潜像が存在して
も前記シート１４によつて極めて鮮明に且つ端面を鋭利
に非画像化する事が可能で現像領域の端部だけでなく任
意の部分を非画像部にする事が出来る。

以上の説明の如くに、回転その他の運動部材を必要とせ
ず且つコンパクトに構成され防塵効果を有し、同時に弾
性体から成るフイルム状の種々の損傷し易いシール部材
を持つ防塵枠体を現像器本体から容易に取外しが可能で
ある事は保守上たとえば現像剤交換時等に極めて有利で
ぎる他、組立管理上からも特に要求される機能である。

本発明により従来から用いられてきた防塵手段としての
吸引プロアーフイルタ一及びそれらに伴なうダクト・ホ
ース等多くの部材が不要となり、複写機全体の小型化を
可能とする。

又、本発明の非接触密閉手段は乾式現像装置に限定する
事なく、湿式現像装置、クリーニング装置等、非接触密
閉を要求される装置の総てに有効な手段である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、現像装置全体の断面図、第２図は現像剤自動
濃度検知装置縦断面図、第３図は防塵枠体の断面図と巾
方向外観図、第４図は現像装置全体の前面及び断面の斜
視図。 図において、１はブレード、２はスリーブ、３は磁石、
４，５はスクリユーローラ一 ６は隔壁、９，１０，１
１はステーである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 移動する感光体に対向する開口を有し、内部に現像
   手段を備えよ現像容器を有する電子写真現像装置におい
   て、上記感光体の移動方向下流側の上記現像容器開口縁
   部に、複数の突状部とその突状部の間に溝部とが一体的
   に形成されたブロック状の現像剤飛散防止部材を、上記
   感光体に対して近接配置したことを特徴とする電子写真
   現像装置。 ２ 特定発明において、上記現像手段は現像領域におい
   て反発磁界を形成する同極の磁極を有していることを特
   徴とする電子式写真現像装置。