JPS5937068B2 - 搬送磨き装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は搬送磨き装置、詳しくは収穫した馬鈴薯、玉葱
、胡瓜などを搬送しながら付着物を除去するため磨きを
かける装置に関する。

従来、搬送磨き装置には回転軸に刷毛を多数植設した回
転体を並設した構造がみられるが、この従来装置の回転
体は回転軸に刷毛を放射状、すなわち軸心に対して直角
に植設する構造である。

上記従来装置にあつては前記刷毛自体には馬鈴薯など被
搬送物を回転体の軸心方向に押出す搬送力は何ら作用す
る機能を有せず、そのため回転軸に傾斜角をつけて被搬
送物の自重を利用して転動搬送させるが、被搬送物の重
量の違いにより搬送の速さが一様にならず、その結果、
被搬送物の磨きが十分でないものが発生する。１ 又、
刷毛ど被搬送物の当り（摩擦力）が弱く刷毛による磨き
機能が低い。

しかるに上記従来装置において磨き能力を十分確保する
ためには回転軸の長さを増長させ、あるいは傾斜角を適
宜に調整してやることが必要とな、 り、構造上及び作
業上の不便をきたす。

本発明は斯る従来不具合を解消せんとするもので、回転
体の刷毛自体に被搬送物を軸心方向に押し動かす搬送力
を作用させるとともに被搬送物に対する摩擦力を強め得
る構造にして構造上、作業性に優れるとともに被搬送物
の磨き状態にバラツキの少ない品質性を確保する装置を
提供せんとすることを目的とする。本発明の他の目的は
特に胡瓜など長物の被搬送物を―定方向に整列させる機
能をもたせて磨き作業以降の仕分け作業など製品扱いを
容易ならしめることにある。

さらに本発明の他の目的とするところは特に馬鈴薯、玉
葱などの玉状物をその大きさに応じて仕分ける機能をも
たせて作業性を向上させることにある。

本発明の実施例を図面により説明すれば第１図及び第２
図は本発明の基本構造である第１発明装置Ａを示し、機
枠１に長尺状の回転体１０を複数本（実施例図面では６
本）適宜間隙を卦いて同一平面上に並列に軸架するとと
もに各回転体１０の回転軸１１にスプロケツト１２を設
けて駆動源（図示せず）に通じるチエーン１３と連繋さ
せ、各回転体１０が同一方向（図中の矢印方向）に回転
するようにする。

従つて隣り合う回転体１０，１０間には長溝状の通路ａ
が夫々形成される。

又、機枠１には回転体１０の長手方向―端側（第１図の
上側）の一側面に投入口２を設置し、該投入口２より馬
鈴薯、玉葱、胡瓜などの被搬送物Ｐを回転体１０，１０
・・・上に投入するようにするとともに回転体１０の他
端側（第１図の下側）には前記各通路Ａ，ａ・・・に連
接して被搬送物Ｐの排出口３，３・・・を設置する。

上記投入口２は機枠１の対向する側面に夫々設置する構
造としてもよい。

回転体１０，１０・・・は夫々同一の構造からなるもの
で、回転軸１１とその外周に形成される刷毛状体１５と
により構成される。

回転軸１１は一本軸の構造（第３図、第４図）、あるい
は芯軸１１″に輪切状の短軸１Ｖ，１１′・・・を挿着
固定した構造（第５図）とするなど何れとするもよい。

又、上記回転軸１１は丸軸、角軸形状の何れであつても
よい。

刷毛状体１５は前記回転軸１１の外周に、一方向へ傾倒
状に植設する多数の刷毛１５／，１５ξ・・により構成
されるもので、回転軸１１の外周に刷毛１５′，１５２
・・・を直接に植毛起設する構造（第３図、第５図）、
又は回転軸１１に捲付け等により被着される樹脂マツト
などの外皮１４に刷毛１５′，１５′・・・を植毛起設
する構造（第４図）とする。

上記刷毛１５′，１５′・・・は適宜長さに突出させて
弾性をもたせた樹脂材その他の刷毛材であり、その形状
は細かい刷毛１５′を密なる間隔で植設したもの（第６
図）、太い刷毛１５′を粗なる間隔で植設したもの（第
７図）、あるいは基部を太径にし先細状としたもの（第
８図）などとする。

刷毛１５′の傾倒状態の態様は回転軸１１の軸心０上に
沿い排出口３側に所定角を倒伏させた状態（第９図、第
１０図）、あるいは軸心０に対し排出口３側へ斜方向に
所定角を倒伏させた状態（第１１〜１３図）、あるいは
軸心０に対して円周方向に所定角を倒伏させた状態（第
１４図、第１５図）とする。而して上記装置ＡＫ卦いて
、投入口２より投入された馬鈴薯などの被搬送物Ｐ，Ｐ
・・・は回転体１０，１０・・・の回転により適宜の通
路Ａ，ａ・・・上に分散し、該通路ａ上において回転す
る刷毛１５′，１５乙・・に当てこすられて外表面を磨
かれるとともに刷毛１５′，１５′・・の傾倒側（排出
口側）に作用する弾力により被搬送物Ｐ，Ｐ・・・は通
路ａ上を順次に排出口３側へ押し転がされる。

すなわち被搬送物Ｐ，Ｐ・・・は回転する刷毛１５′，
１５′・・・自体が生起する搬送力によつて通路Ａ，ａ
・・・土を転動しながら刷毛１５′，１５′・・・の摩
擦によつて外表面を磨かれ付着物等が除去された状態で
排出口３，３・・・に至るものである。次に第１６図及
び第１７図は本発明の第２発明装置を示すもので、前述
した第１発明装置Ａ上に複数の上部回転体２０，２０・
・・を回転自在に配設した構成である。

すなわち前記第１発明装置Ａの排出口３側一半部上に上
部機枠Ｖを架設し、該機枠１′に複数の上部回転体２０
を回転自在に並設したものである。

上部回転体２０は前記回転体１０と同様に一方向に傾倒
させた弾性を有する刷毛１５′，１５乙・・で構成され
る刷毛状体１５を有する構造で、長さを前記回転体１０
の略半分としたものである。この上部回転体２０は前記
第１発明装置Ａの通路ａ上に軸架し、各回転体２０は前
記チエーン１３に同調するチエーン１３′によつて回転
体１０と同方向に回転するようにする。周、第１発明装
置Ａについては既に説明したので詳述は省略する。この
第２発明装置においては第１発明装置と同様に馬鈴薯、
玉葱などの玉状物を搬送し磨くこともできるが、とくに
胡瓜など長物の被搬送物Ｐを投入口２より投入した場合
、通路Ａ，ａ・・・を押し動かされるときに上部回転体
２０の介在によつて長物が通路ａの長手方向に沿うよう
整列される。

すなわち第２発明装置は１本の上部回転体２０と２本の
回転体１０，１０の組により夫々整列機能を具有するも
のである。向、上部回転体２０の刷毛１５′の傾倒する
構成により搬送力の低下を阻止できるものであるが、該
回転体２０の刷毛は必ずしも傾倒させる必要はなく、従
来の放射状に植設した刷毛の構成とすることも任意であ
る。

次に第１８図は本発明の第３発明装置を示すもので、前
述した第１発明装置Ａの排出口３，３・・・に代えてあ
るいは１又は２以上の排出口に連続させて各一対の仕分
回転体３０，３０′を連接した構成である。

仕分回転体３０，３０′は機枠３１上に夫々回転自在に
軸架しチエーン３２により夫々同一方向に回転自在に設
置したもので、図示実施例では各一対の仕分回転体３０
，３０′は前記第１発明装置Ａの通路ａ端の２つの排出
口３，３を共有させる通路枠３′に一端部を連接して通
路ａ端に達した被搬送物Ｐ，Ｐ・・・が仕分回転体３０
，３『間に転動しながら移送されてくるようにする。

上記一対の仕分回転体３０，３０′間には被搬送物Ｐが
転動する通路ｂが形成され、両回転体３０，３『は先方
に至るに従つて順次に間隔を広げて前記通路ｂを拡開せ
しめる。上記各仕分回転体３０，３０′は前述した回転
体１０と同様に刷毛１５′を傾倒させた刷毛状体１５を
具備する構造にして刷毛１５′自体による搬送力が被搬
送物Ｐに作用するようにする。

而して第１発明装置Ａ上を磨き搬送されて仕分回転体３
０，３『の通路ｂに導入された馬鈴薯など玉状物の被搬
送物Ｐは回転する仕分回転体３０，３０′によりさらに
外表面に磨きをかけられながら通路ｂ上を先方へ搬送さ
れ、該通路ｂ幅が被搬送物Ｐの大きさを越えた位置で被
搬送物Ｐは通路ｂ下に落下する。従つて通路ｂ下に落下
排出する被搬送物Ｐ，Ｐ・・・は所定の大きさ宛段階的
に区別されて仕分けられる。

すなわち第３発明装置は被搬送物の大きさ宛の仕分機能
を具備するものである。

本発明は叙上第１発明のように構成したので、回転体の
回転に伴い刷毛状体は刷毛の傾倒側の弾力によつて被搬
送物に対し傾倒側の軸心方向へ搬送力を生起させる。

従つて回転体を長手方向の一方向に傾斜させる搬送手段
、すなわち被搬送物の自重を利用する搬送手段に較べて
被搬送物を略均一速さで安定的に搬送することができ、
被搬送物の磨き時間を均一化するとともに製品品質の向
上を図り得る。

又、上記刷毛の傾倒側の弾力により被搬送物に対する摩
擦力を増大させて磨き能力を向上させ被搬送物の磨き時
間を短縮させて作業性を高め、回転体の長さを縮小化で
きるなどの効果がある。又、上記第２発明のように、隣
り合う回転体間上に上部回転体を回転自在に架設したの
で、胡瓜など長物の被搬送物を回転体の軸心方向に揃え
て整列させることができ、さらに第３発明のように隣り
合う回転体間に連接する一対の仕分回転体を順次拡開す
るよう配設したので、馬鈴薯など玉状物の被搬送物を所
定の大きさ宛段階的に区別し仕分けることができる。従
つて被搬送物の磨き作業後に｝ける仕分け、箱詰め等の
後作業が容易となつて作業性を著しく向上させ得る。

依つて所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明第１発明装置の平面図、第２図はその断
面正面図、第３図は回転体の二部切欠せる斜視図、第４
図及び第５図は回転体の変形例を表わす二部切欠斜視図
、第６図〜第８図は刷毛の形状の態様を表わす側面図、
第９図は刷毛の傾倒状態の態様を表わす平面図、第１０
図はその側面図、第１１図は他の態様を表わす平面図、
第１２図はその側面図、第１３図は正面図、第１４図は
さらに他の態様を表わす平面図、第１５図はその正面図
、第１６図は第２発明装置の平面図、第１７図はその断
面正面図、第１８図は第３発明装置の平面図である。 図中、Ａは第１発明装置、１は機枠、１０は回転体、１
１は回転軸、１５は刷毛状体、１５′は刷毛、ａは通路
、２は投入口、３は排出口、１４は外皮、Ｐは被搬送物
、２０は土部回転体、Ｖは上部機枠、３０，３『は仕分
回転体、３１は機枠、ｂは仕分通路である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 同一平面上に複数の長尺状回転体を夫々同一方向へ
   回転自在に並設するとともに前記回転体の一端側に被搬
   送物の投入口を設け、上記各回転体は回転軸の外周に、
   一方向に傾倒させた弾性を有する刷毛で構成される刷毛
   状体を設けて被搬送物に前記投入口側と反対の回転体端
   部に向けて搬送力を作用させることを特徴とする搬送磨
   き装置。 ２ 上記投入口が並設した前記回転体の一側又は両側部
   に位置して被搬送物が側方より回転体の一端部に投入さ
   れる前記特許請求の範囲第１項記載の搬送磨き装置。 ３ 同一平面上に複数の長尺状回転体を夫々同一方向へ
   回転自在に並設し、それら回転体の長手方向一半部上に
   は隣り合う回転体間上に位置する上部回転体を回転自在
   に架設するとともに長手方向他半部上端には被搬送物の
   投入口を設け、上記回転体は回転軸の外周に、一方向に
   回転させた弾性を有する刷毛で構成される刷毛状体を設
   けで被搬送物に搬送力を作用させることを特徴とする搬
   送磨き装置。 ４ 上部回転体もまた回転軸の外周に一方向に傾倒させ
   た弾性を有する刷毛で構成される刷毛状体を設けてなる
   特許請求の範囲第３項記載の搬送磨き装置。 ５ 同一平面上に複数の長尺状回転体を夫々同一方向へ
   回転自在に並設し、それら回転体の一端側に被搬送物の
   投入口を設けるとともに他端側には隣り合う回転体間に
   連接する一対の仕分回転体を順次拡開するよう配設し、
   上記回転体及び仕分回転体は夫々回転軸の外周に、一方
   向に傾倒させた弾性を有する刷毛で構成される刷毛状体
   を設けて被搬送物に前記投入口と反対端方向に向けて搬
   送力を作用させることを特徴とする搬送磨き装置。