JPH05253823A - 球体の供給装置 - Google Patents

球体の供給装置

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JPH05253823A
JPH05253823A JP6552691A JP6552691A JPH05253823A JP H05253823 A JPH05253823 A JP H05253823A JP 6552691 A JP6552691 A JP 6552691A JP 6552691 A JP6552691 A JP 6552691A JP H05253823 A JPH05253823 A JP H05253823A
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Abstract

(57)【要約】 (目的)各種の球体処理装置の内部に形成された複数の
球体回動溝の溝長さに対応した個数の球体を該球体回動
溝に供給でき、これによって球体処理の生産性向上を図
る。 (構成)複数の球体ガイド溝を介して複数の球体を供給
する装置において、前記球体ガイド溝の傾斜角度を、前
記球体を供給すべき球体処理装置内部の複数の球体回動
溝の溝長さに対応して異なる傾斜角度とし、例えば溝長
さの長い球体回動溝に対しては前記傾斜角度を急勾配と
して球体の転落速度を大とし、球体の個数を長さの短い
球体回動溝よりも多くした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の球体を加工装
置,洗浄装置あるいは検査装置等の球体処理装置へ供給
する球体の供給装置、特に、ころがり軸受等に使用され
る鋼球をラップ円板の間に挟んで回転しつつ研磨処理を
行う球体研磨機の球体供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】球体研磨機として、2体の対向したラッ
プ板で多数の球体を挟み、ラップ板の一方を回転させて
研磨する形式のものがある。このような研磨機におい
て、球体の研磨加工中に連続的に球体をラップ板間に供
給するには、固定側のラップ板の一部を切除して供給口
を形成し、この供給口に連接して複数のガイド溝をもつ
ガイド板を設け、円形のマガジンから送り出される球体
を前記ガイド溝に沿って前記供給口へ供給する。図9,
図10はラップ板1の回転軸線が水平となった横軸型の
球体研磨機20の例であり、回転する球体マガジン3が
固定側ラップ板2の球体供給口4の近くに略水平に配置
され、マガジン3内の球体収容部の回動に伴なって複数
の球体がガイド板5上の複数のガイド溝6を通して供給
口4からラップ板1,2間に送り込まれる。これに対し
て図11の例は固定側ラップ板2の軸線が垂直となった
縦軸型の研磨機20の例であり、球体マガジン3は水平
な固定側ラップ板2の外周を囲むように略水平に配置さ
れ、ガイド板5はマガジン3の球体収容部からラップ板
2の球体供給口4にまたがるようにわん曲して形成され
ている。ガイド板5には供給口4に近接して長さの短い
直線状の球体ガイド溝6が形成されている。マガジン3
の球体収容部を回動する球体はわん曲したガイド板5で
供給口4側へ偏倚されてガイド溝6から供給口4に入
る。なお前述の図9の例でマガジン3側の各ガイド溝6
の球体入側部分C,Dからラップ板2の供給口4に連接
した各ガイド溝6の球体出側先端部分A,Bに至る傾斜
角度θは図10に示す如く各ガイド溝について同じ角度
となっており、これは図11の縦軸型研磨機のガイド溝
6の場合も同じである。なおラップ板2の内面にも球体
の回動溝が同芯状に形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
球体供給装置は、球体処理装置の供給口につながる複数
の球体ガイド溝の傾斜角が内側〜外側のガイド溝ともす
べて等しいために、各ガイド溝を転動して前記供給口に
入る球体の速度がすべて同じとなる。しかし上述した球
体研磨機においては、一対のラップ板の内面に形成され
る同芯状の球体回動溝は外周側が長く、内周側ほど周長
が短いので、外周側,内周側とも同じ速度で球体を供給
するとラップ板内の球体の量は内周側の溝長さで規制さ
れ、外周側では球体どおしの間隔が大きくなり、全体と
して処理能率が悪いという問題がある。またラップ板の
摩耗も球体間隔の小さい内周側が早く摩耗し、球体の研
磨精度にばらつきが出易いという欠点があった。球体洗
浄装置や検査装置についても装置内の球体の回動溝は内
周側と外周側で球体間隔が異なるので、処理能率上問題
が生じる。
【0004】本発明は球体研磨機や球体洗浄装置,検査
装置等の球体処理装置の球体供給口に、処理装置内部の
複数の球体回動溝の溝長さに応じて異なる速度で、ある
いは異なる個数の球体を供給でき、これによって球体処
理の生産性を向上させた球体の供給装置を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、球体処
理装置内に形成された複数の球体回動溝に、複数の球体
ガイド溝を介して複数の球体を供給する装置において、
前記球体ガイド溝の傾斜角度を前記球体処理装置内の球
体回動溝に対応して互いに異なる傾斜角度とした球体供
給装置が提供される。
【0006】また本発明によれば、球体供給口につなが
る複数の球体ガイド溝の入側に、該球体ガイド溝に対し
て直角に横置された回転円錐体部材を設け、球体が前記
回転円錐体部材の回転により該回転円錐体部材の周面上
を通って前記球体ガイド溝に入るようにした球体供給装
置が提供される。
【0007】さらに本発明によれば、球体供給口につな
がる複数の球体ガイド溝の入側に、球体処理装置内部の
複数の球体回動溝内の球体間隔が等しくなるように、球
体を前記球体ガイド溝毎に異なった所定間隔に配列する
定配装置を設けた球体供給装置が提供される。
【0008】
【作用】球体は供給装置の回転送込み部から複数の球体
ガイド溝を転落して処理装置例えば研磨装置側の供給口
に入るが、本発明においては前記複数の球体ガイド溝は
前記供給口の球体流入位置に対応して、つまり処理装置
内部の球体回動溝の長さに応じて傾斜角度が異なってい
る。この場合、前記処理装置の球体回動溝が長い方に対
しては前記球体ガイド溝の傾斜角度が急勾配となるよう
にし、前記球体回動溝の長さが短い方に対してはガイド
溝の勾配が緩く、したがってこの上を転落する球体は急
勾配側の球体ガイド溝にいく程速度が速く、それだけ多
数の球体が供給され、前記処理装置内では球体回動溝の
溝長が異なっても球体どおしの間隔がすべての球体回動
溝に対して平均化され、処理量が増加する。
【0009】球体ガイド溝の前方(入側)に定配装置を
設けた球体供給装置においては、前記定配装置は回転す
る円筒体の周部に球体保持凹部を有しており、前記処理
装置の球体回動溝の長い方に多くの球体を分配できるよ
うに前記球体保持凹部の数を増加させてある。
【0010】
【実施例】次に、本発明を実施例について図面を参照し
て説明する。図1,図2の実施例において、球体研磨機
20は水平軸線のまわりに回転する回転側ラップ板1
と、この回転側ラップ板1に対面する固定側ラップ板2
とを有し、固定側ラップ板2の一部に水平方向にのびる
球体供給口4が形成されている。なお、この実施例で供
給口4は球体の排出口ともなっており、供給口4の球体
取込縁(下縁)4aからラップ板1,2内に入った球体
がラップ板2内面の同芯状の球体回動溝に沿って一周
し、前記排出口(供給口)の球体排出縁(上縁)4bか
ら排出される。球体取込縁4aはラップ板2の内周側の
B点から外周側のA点まで同じ高さとなっている。
【0011】ラップ板1,2の側方に配置される球体供
給装置は、多数の球体を収容して球体を一方向に回動送
りする略水平な回転マガジン3を有している。回転マガ
ジン3は固定側の外周壁7と回転する底板および内周壁
8を有し、この外周壁7と内周壁8の間に多数の球体1
4が収容される。外周壁7の一部に球体出口9が形成さ
れ、この球体出口に接して外周壁7,内周壁8間の球体
収容部10を遮蔽するように仕切板11が設けられてい
る。さらに図1に示すように平面視で略90゜にわん曲
した球体ガイド板12が球体出口9から研磨機20の供
給口4まで延在して設けられている。球体ガイド板12
には該ガイド板のわん曲形状に沿うように複数本の球体
ガイド溝13が形成され、これらの各ガイド溝13の先
端が研磨機20の前述したラップ板内面の各球体回動溝
(図示省略)に連通している。
【0012】回転マガジン3の球体出口9は研磨機20
の供給口4より若干位置が高く(図2参照)、したがっ
て球体ガイド板12は正面視で球体出口9の近傍(図示
のC位置)から供給口4まで傾斜している。球体ガイド
板12上に形成される複数本の球体ガイド溝13もした
がって前記C位置から供給口4に至る球体送り方向に傾
斜しているが、これらの球体ガイド溝13の長さは、前
述したガイド板12のわん曲形状により、わん曲の外径
側が内径側よりも長く、しかも前述の如く供給口4の球
体取込縁4aは外周側のA点から内周側のB点まで同じ
高さであるため、図2に示すように外径側の球体ガイド
溝は球体送り方向に緩い勾配となり、内径側に向うにつ
れて連続的に勾配は急勾配となる。回転マガジン3内で
は球体14は矢印D1,D2,D3のように回動してく
るので、球体14は球体出口9の前縁9a側よりも仕切
板11側、つまりわん曲した球体ガイド板12の内径側
の仕切板11近くに多く集まる傾向にある。そして内
径,外径側の球体ガイド溝13の勾配の差により、各ガ
イド溝13を転走落下する球体の速度は供給口4のA側
で速く、B側では遅くなり、供給口4に入る球体の個数
はB側よりA側で多くなる。したがって供給口4に続く
ラップ板1,2内の同芯状の球体回動溝には溝長さの長
い外周側ほど球体が多く入り、全体として球体回動溝内
の球体間隔が平均化され、球体研磨処理の生産性が向上
する。
【0013】上述の実施例では球体ガイド板12のわん
曲形状を略90゜としたが、本発明はこれに限定される
ものでなく、30゜その他適当な角度でわん曲してもよ
く、場合によっては以下に述べる実施例のように直線状
のガイド板としてもよい。
【0014】図3,図4はそれぞれ本発明の第2の実施
例の平面図および正面図である。この実施例では球体ガ
イド板12は平面視でわん曲しておらず、回転マガジン
3の球体出口9から研磨機20の供給口4まで平面視直
線状に伸長している。ガイド板12は球体出口9からラ
ップ板2に向って中途位置まで水平にのびるが、この水
平部分は供給口4の位置におけるラップ板2の外周側
(A側)で長く、内周側(B側)に向うにつれて連続的
に短くなっている。そして水平部分の先端から供給口4
へ向って傾斜し、この傾斜面上に複数本の球体ガイド溝
13が形成されている。球体ガイド板12の傾斜面の長
さは図3の如く前記A側が前記B側より短く、したがっ
て傾斜面の球体転走方向の傾斜角度は、A位置,B位置
どおしの高さおよびC位置,D位置どおしの高さがそれ
ぞれ等しいことから、A側で急勾配,B側で緩い勾配と
なり、A側からB側へかけて連続的に変化した角度とな
っている。したがって球体ガイド溝13に沿って転走落
下する球体14の速度はA側で速く、B側にいく程遅く
なり、回転マガジン3内から球体ガイド板12の水平部
分にかけては図1,図2の実施例と同様に仕切板11
側、つまりA側に多く集まることと相乗して供給口4に
供給される球体14の数はA側で多く、B側に向うにつ
れて徐々に少なくなる。なお図4でθ1はAC間の前記
球体ガイド溝の傾斜角度、θ2はBD間の前記球体ガイ
ド溝の傾斜角度である。このように球体ガイド板12お
よびガイド溝13は球体の速度可変機構部を構成してい
る。
【0015】図5,図6は本発明の球体供給装置におけ
る球体の速度可変機構部の他の例を示した斜視図および
平面図である。研磨機の前記供給口に連結される球体ガ
イド板12の中途部あるいは球体ガイド板12の入側、
即ち球体ガイド板12と回転マガジン3の球体出口9と
の間に、回転動作する円錐体部材16が球体ガイド板1
2を横切るように配置され、球体出口9から流出した球
体がこの円錐体部材16の周面の一部を通って送り出さ
れるようになっている。この場合、円錐体部材16の大
径側(底面側)が前記研磨機の供給口の外周側(前述の
A側)に、小径側(頂点側)が前記供給口の内周側(前
述のB側)に向くように配置される。円錐体部材16の
回転駆動により該円錐体部材16の大径側は小径側より
周速が大となるため、この周面上を運ばれる球体は前記
大径側で速く、前記供給口のA側にはそれだけ多くの球
体が供給される。前記供給口のA側とB側における球体
の速度差は円錐体部材16の頂角により定められ得る。
なお円錐体部材16の周面には球体ガイド板上のガイド
溝13に対応したガイド溝を形成してもよい。また円錐
体部材16には球体のスリップを防ぐための適当な摩擦
材による表面処理が施されてもよい。
【0016】図7,図8は本発明の球体供給装置におけ
る定配装置の各種例を示した斜視図である。図7を参照
すれば、球体ガイド板12の入側に、周面に複数個のポ
ケット18を有する円筒体キャリア17が球体転走方向
を横切るように配置されている。円筒体キャリア17の
ポケット18はそれぞれ周方向に沿って等間隔に形成さ
れるが、その間隔は円筒体の片側から他方の片側(軸方
向)へかけて順次広くなっている。ポケット間隔の狭い
側、つまりポケット18の周方向の個数の多い側の円筒
体キャリア端部17aが研磨機の前記供給口の外周側
に、ポケット18の周方向個数の少ない側17bが前記
供給口の内周側に向くように円筒体キャリア17が配置
され、図示しない駆動装置による該キャリア17の回転
で回転マガジンの球体出口から送り出された球体はポケ
ット18に保持されて球体ガイド板12の対応するガイ
ド溝13に渡される。これによって前記研磨機における
ラップ板内の球体回動溝の溝長さに対応した個数の球体
が前記供給口に供給される。図8の実施例は定配装置と
して円錐体キャリア19を用いた例であり、円錐体の周
面に、球体ガイド溝13の本数に対応した各々等間隔の
ポケット18が周方向に形成されている。円錐体の周方
向に整列されているポケット18の個数は円錐体の大径
側に向うにつれて多く、したがって円錐体の大径側を研
磨機の供給口の外周側に対応するように配置することに
より、ラップ板内の球体回動溝の溝長さに対応した個数
の球体を供給でき、これによって研磨機のラップ板内の
外周側球体回動溝の球体間隔を内周側の球体回動溝と同
じ間隔にすることができる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数の球体ガイド溝を転送する球体の速度あるいは球体の
個数を前記球体ガイド溝の位置に応じて変化させること
ができ、これによって研磨機等球体処理装置の内部の球
体回動溝の溝長さに差があっても、その溝長さに応じて
球体を増減でき、球体処理の生産性を上げることができ
る。円板状のラップ板を有する球体研磨機を例にとれ
ば、ラップ板内の球体回動溝に内周側と外周側で約2倍
の溝長さの差があるが、本発明によれば内周側,外周側
とも略同じ球体間隔で球体を供給でき、これによって従
来の約1.5倍以上の生産性向上を達成できる。ラップ
板内の球体間隔が均等化されることから、ラップ板の片
摩耗が少なくなり、球体の研磨精度,品質の向上を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る球体供給装置の概
略的な平面図である。
【図2】図1に示す実施例の図1矢視F方向からみた正
面図である。
【図3】本発明の第2の実施例に係る球体供給装置の概
略的な平面図である。
【図4】図3に示す実施例の正面図である。
【図5】本発明の球体供給装置における球体速度可変機
構部の他の例を示す斜視図である。
【図6】図5に示す実施例の平面図である。
【図7】本発明の球体供給装置における定配装置の一例
を示す斜視図である。
【図8】本発明の球体供給装置における定配装置の他の
例を示す斜視図である。
【図9】従来の球体供給装置を有する球体研磨機の平面
図である。
【図10】図9に示す球体供給装置の正面図である。
【図11】従来の球体供給装置を有する球体研磨機の他
の例を示す平面図である。
【符号の説明】
2 ラップ板 3 回転マガジン 4 供給口 9 球体出口 10 球体収容部 11 仕切板 12 球体ガイド板 13 球体ガイド溝 14 球体 16 円錐体部材 17 円筒体キャリア 18 ポケット 19 円錐体キャリア 20 球体研磨機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】球体処理装置内に形成された複数の球体回
    動溝に、複数の球体ガイド溝を介して複数の球体を供給
    する装置において、前記球体ガイド溝の傾斜角度を前記
    球体処理装置内の球体回動溝に対応して互いに異なる傾
    斜角度としたことを特徴とする球体の供給装置。
  2. 【請求項2】複数の球体ガイド溝を介して球体供給口に
    複数の球体を供給する装置において、前記球体ガイド溝
    の入側に、該球体ガイド溝に対して直角に横置された回
    転円錐体部材を設け、前記球体が前記回転円錐体部材の
    回転により該回転円錐体部材の周面上を通って前記球体
    ガイド溝に入るようにしたことを特徴とする球体の供給
    装置。
  3. 【請求項3】複数の球体ガイド溝を介して球体供給口に
    複数の球体を供給する装置において、前記球体ガイド溝
    の入側に、球体を前記球体ガイド溝毎に異なった所定間
    隔に配列する定配装置を設けたことを特徴とする球体の
    供給装置。
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