JPS5935971Y2 - 分割形平面実装コネクタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフラットパック形の容器にＬＳＩやＩＣを収容
したものや、プリント板等のように、一般に長く突出し
たリードをもたない回路体、特に四角板状の回路体、の
全体を平面的に受は入れ保持するためのコネクタ（ソケ
ットとも呼ばれる）の構造に関する。

この種のコネクタは、四角枠型でかつ枠内部に段部を設
けたハウジングを含んでおり、このハウジングの段部に
回路体の周辺部分を受は入れ、かつその際にハウジング
に組込まれているコンタクトに回路体の接続用パッドが
接触するようになっている。

このとき、回路体の接続パッドをハウジングのコンタク
トに正確に接触させるには、回路体をハウジング内に正
確に位置決めすることが必要とされる。

従来より、一体成形のハウジングと、４個の細長いブロ
ックを四角枠型に組合わせた分割形のハウジングとが知
られている。

前者のハウジングは成型時の寸法誤差のみを考慮するだ
けで回路体を正確に位置決めできるという利点があるが
、金型が大きくかつ複雑になってしまうため高価につく
という問題がある。

また後者のハウジングは金型を安価にできるが、回路体
を正確に位置決めするのがむずかしいという問題がある
。

即ち従来の分割形のハウジングでは、互いに対向したブ
ロックの協働作用によって回路体の位置を定めるように
なっているので、ブロック間の距離に変化があると回路
体の位置決めが不正確になってしまうし、かといって各
ブロックを正確に組合わせるのは困難なため製品価格の
高騰の原因になってしまう。

したがって本考案の目的は、回路体に正確に適合しかつ
安価な回路体平面実装用コネクタを提供することにある
。

以下図面を参照しながら説明する。

第１図は従来の分割形平面実装コネクタ１に平板状回路
体２を接続する場合を示している。

コネクタ１は４個の細長いブロック３を枠型に組合せて
なるハウジング４を含み、このハウジング４に四角形の
平板状回路体２を受は入れ、そして夫々のブロック３に
設けた溝５にロック部材６を挿入しかつスライドさせる
ことにより、ロック部材６の爪７を溝５内の係合部８に
引掛け、こうしてハウジング４の段部９とロック部材６
の折曲部１１との間に平板状回路体２を挾み込み固定す
る。

さらにハウジング４には、第２図に断面図で示したよう
に、多数のコンタクト１２を組込み、これらのコンタク
Ｉ・１２の接触部１２ａを段部９の上面に露出させると
ともにコンタクトチイル１２ｂを下面に突出させである
。

一方、平板状回路体２はフラットパック形の容器にＬＳ
ＩやＩＣを収容したものやプリント板等であって、下面
の周辺部分には多数の接続用パッド（図示せず）が設け
られたものである。

こうして、コネクタ１に受は入れ固定された平板状回路
体２は、その接続パッドがコンタクト１２の接触部１２
ａに押圧接触することにより、コンタクト１２に接続さ
れ、長く突出したリードを有した状態となるため、コン
タクトチイル１２ｂを用いて例えば第２図に示したよう
に他のプリント板１３等に搭載接続できる。

しかし実際には、プリント板１３のスルーホール１３ａ
の径および位置や、夫々のブロック３のコンタクト穴の
位置や、コンタクトチイル１２ｂの断面形状および寸法
等の製造誤差を見込み、スルーホール１３ａとコンタク
トチイル１２ｂとの間に隙間を設けなければならず、そ
うした場合には夫々のブロック３に位置ずれが生じてし
まう。

また夫々のブロック３に突起を設けるとともに、プリン
ト板１３にその突起を受は入れる基準穴を設け、それに
よりブロック３の位置ずれを防止せんとする方法もある
が、これとて突起や基準穴の位置の誤差が累積されてし
まう。

こうして夫々のブロック３に位置ずれが生じると、得ら
れたハウジング４の形状や寸法が狂うため、そこに受は
入れられた平板状回路体２のがたが大きくなり、したが
ってその接続パッドがコンタクト１２の接触部１２ａに
正確に対応せずにずれが生じてしまう危険がある。

さて第３図は本考案によるコネクタに用いられるハウジ
ング２１の一実施例の概略構成を示している。

このハウジング２１も４個の細長いブロック２２を組合
わせて作られている。

夫々のブロック２２は、第４図や第５図にも示したよう
に、細長い枠部２３の長手方向−側面にコンタクト装着
板２４を一体に設けてなるものである。

さらに夫々のブロック２２の枠部２３の長手方向一端に
は、長手方向に延長した棒部延長部２５と、この延長部
２５の延長端から直角に曲ってコンタクト装着板２４の
長手方向に間隔をもって対向した枠部折曲部２６とを一
体に設ける。

また夫々のブロック２２のコンタクト装着板２４の長手
方向一端には枠部折曲部２６に向って突出した突起２７
を設ける。

一方、夫々のブロック２３のコンタクト装着板２４の他
端には長手方向に延長した装着板延長部２８を設けると
ともに、この装着板延長部２８に切込み２９を入れるこ
とによって斜面３１を形成する。

ハウジング２１を組立てるときには、第５図に示すよう
に相隣合う二つのブロック２２．２２’のうち、一方の
ブロック２２の一端の上方に他方のブロック２２′の他
端を位置づけ、そしてその他方のブロック２２′ を下
降させて一方のブロック２２に押しつけつつ、一方のブ
ロック２２の枠部延長部２５．棒部折曲部２６およびコ
ンタクト装着板２４にて規定された空間部３２に、他方
のブロック２２′の装着板延長部２８′ を第６図に
示すように嵌合させる。

このとき第７図に示すように、突起２７の先端角部３３
が斜面３１′ に少し喰い込むような寸法関係をもつよ
うに作る。

こうすると、突起２７から装着板延長部２８′に加わる
反力Ｐのうち一方の分力Ｐｘが装着板延長部２８′ を
棒部延長部２５に押しつけ、また他方の分力ｐｙが装着
板延長部２８′ を枠部折曲部２６に押しつけること
になる。

その結果、二つのブロック２２゜２２′ は互いにしっ
かりと組合わされ、ハウジング２１の四隅のうちの一隅
が槽底される。

同様に他の三隅についても他のブロックを用いても槽底
される。

かくして第３図に示すように、４個のブロック２２をコ
ンタクト装着板２４がいずれも内側に在るように枠型に
組立ててなるハウジング２１が得られる。

このように４個のブロック２２を枠型に組合わせて槽底
した第３図に示すハウジング２１にも、前述の従来のコ
ネクタのハウジングと同様に四角形の平板状回路体を嵌
め込むことができる。

平板状回路体はハウジング２１に嵌め込まれたとき、夫
々のブロック２２の棒部延長部２５と棒部折曲部２６の
それぞれの内側両（以下位置決め面と呼ぶ）２５ａ、２
６によって各隔部分を位置決めされる。

このとき位置決め面２５ａ、 ２６ａ以外の内側面（第
７図に記号２３ａ、２３’ａで示した）は少し外側に後
退した位置に形成すると、製造後に反り等の多少の形状
相違があっても平板状回路体の挿入に支障を来す心配は
ない。

また設計に際しては相対向する位置決め面２５ａ、 ２
６ａの相互間隔を、使用する四角形の平板状回路体の夫
々の縁の長さ寸法りと一致、もしくは許容しうる範囲で
それよりほんの少し大きくする。

なお・上述では突起２７の角部３３が装着延長部２８の
斜面３１に係合する例について説明したが、第８図に示
すように、突起２７に斜面３１′ を設けるとともに
、装着板延長部２８に角部３３′ を設けても、全く同
じ作用効果が得られる。

またこのコネクタにおいて、ハウジング２１に嵌め込ん
だ平板状回路体を固定するのには、第１図を用いて説明
したような構造によってもよいし、また他の構造によっ
てもよいことはもちろんである。

以上実施例を用いて説明したように、本考案によるコネ
クタは、４個の細長いブロックを枠型に組合せてなるハ
ウジングに四角形の平板状回路体を受は入れ固定するタ
イプなので、安価に提供でき、また組立てが簡単である
上に、寸法誤差を少なくして平板状回路体を正確に位置
決めできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の分割形平面実装コネクタに平板状回路体
を接続する場合を示した斜視図、第２図は第１図の断面
拡大図、第３図は本考案による分割形平面実装コネクタ
の一実施例に用いられるハウジングの平面概略図、第４
図は第３図のハウジングを横取するブロックの１つを示
し、ａは平面図、ｂは正面図、第５図は同じくブロック
の組合せ前の要部斜視図、第６図は同じく組合せ後の要
部斜視図、第７図は同じく組合せ後の要部拡大平面図、
第８図は他の実施例の組合せ後の要部拡大図である。 ２・・・・・・平板状回路体、２１・・・・・・ハウジ
ング、２２゜２２′・・・・・・ブロック、２３・・・
・・・枠部、２４・・・・・・コンタクト装着板、２５
・・・・・・棒部延長部、２６・・・・・・棒部折曲部
、２７・・・・・・突起、２８．２８’・・・・・・コ
ンタクト装着板延長部、３２・・・・・・空間部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 細長い枠部の長手方向−側面にコンタクト装着板を一体
   に設けてなる４個のブロックを、該コンタクＩ・装着板
   が内側になるように枠型に組合わせて四角形のハウジン
   グを作り、該ハウジングの少なくとも角部で規定された
   領域に四角形の平板状回路体を受は入れ固定するコネク
   タにおいて、相隣合う二つのブロックのうち一方のブロ
   ックの枠部の長手方向一端には、長平方向に延長した棒
   部延長部と該棒部延長部の延長端から直角に曲って該一
   方のブロックのコンタクト装着板の長手方向一端に間隔
   をもって対向した棒部折曲部とを設けかつ該一方のブロ
   ックのコンタクト装着板の長手方向一端には突起を設け
   、さらに他方のブロックのコンタクト装着板には長手方
   向一端から長手方向に延長した装着板延長部を設け、上
   記一方のブロックの棒部延長部、棒部折曲部お・よびコ
   ンタクト装着板にて規定された空間部に上記他方のブロ
   ックの装着板延長部を嵌合させ、かつ該装着板延長部と
   上記突起とを、該装着板延長部に上記枠部延長部および
   上記棒部折曲部への押しつけ力が加わるように係合させ
   たことを特徴とする分割形平面実装コネクタ。