JPS5934819Y2 - 空気調和機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案は、空気調和機の露受装置に係り、特に蒸発器が
室内側に、凝縮器が室外側にある一体形空気調和機に好
適な空気調和機の露受装置に関するものである。

〔考案の背景〕

まず、従来のウィンド形の一体形空気調和機の露受装置
を第１図および第２図を参照して説明する。

第１図は、従来のウィンド形空気調和機の略示平面図、
第２図は、第１図のＡ−Ａ断面図である。

図において、１は圧縮機、２は凝縮器、３は蒸発器であ
り、凝縮器２は吐出パイプ４により圧縮機１に接続され
、蒸発器３は吸込パイプ５により圧縮機１に接続されて
いる。

蒸発器３は接続バイブロおよび減圧パイプＴにより、凝
縮器２に接続されている。

吸込パイプ５、接続バイブロ、および減圧パイプ７０表
面には、断熱材８が巻かれている。

空気調和機の内部は、仕切板９により室内側と室外側と
に仕切られ、室外側には、圧縮機１、凝縮機２および室
外側送風装置１１が配置され、室内側には、蒸発器３お
よび室内側送風装置に係るシロンコツアン１０が配設さ
れている。

蒸発器３の下側には、空気調和機を冷房運転させた場合
に蒸発器３０表面に付着する露を受けるためのＸ受皿１
５があり、７０ンコフアン１０の周囲には、当該シロン
コアアン１０の通風路を形成するケーシング１２がある
。

露受皿１５とケーシング１２との間には、両者を仕切る
ように、マウスリング１３が設けられている。

このような構成の空気調和機によれば、冷房運転中には
蒸発器３による冷却空気が直接マウスリング１３に当た
るので、特に室内が高湿時には、マウスリング１３０表
面には霜付現象が生じやすい。

この露は成長とともにマウスリング１３０表面に沿って
滴下し、マウスリング１３と露受皿１１との隙間および
マウスリング１３とケーシング１２との隙間に入り込み
、これが電気部品収納部（図示せず）に流れ込んでしま
ったり、ひどい場合は室内に漏出するという欠点があっ
た。

この霜付防止のため、マウスリング１３０表裏面にはそ
れぞれ断熱材１４ａ 、 １４ｂが貼られていたが、こ
れは断熱材１４ａ、１４ｂを使用することによる原価ア
ンプばかりでなく、断熱材自体の寿命が十分に長くない
ので、永年の使用の間には断熱材１４ａ、１４ｂが老化
してしまい、初期の断熱特性を得られないという欠点が
あった。

また、老化した断熱材１４ａ、１４ｂの粉塵はシロンコ
ツアン１０に吸込まれて室内に送り出されるので、室内
空気が汚れてしまうという欠点や、断熱材１４ａ 、
１４ｂが塊状や断片になってマウスリング１３からはが
れた場合には、その断熱材がシロンコツアン１０に吸込
まれ、異音を発生するという欠点があった。

さらに、断熱材８が老化等により断熱特性が悪くなった
場合には、空気調和機の冷房運転中に吸込パイプ５、機
続バイブロ、減圧パイプ７等の表面に多量の露が付着し
、その露が滴下してそれらのパイプの下部に設置されて
いるスイッチ等の電気品（図示せず）を濡らしてしまい
、これにより電気品の絶縁抵抗が低下してしまうという
危険性があった。

〔考案の目的〕 本考案は、前述の問題点を解決するためになされたもの
で、蒸発器、冷凍サイクルの配管、送風装置まわりのケ
ーシング、マウスリング等の霜付現象に対し、付着水分
を流れやすくして蒸発器とケーシングとの下に広く設け
た露受皿に導びき、空気調和機内にある電気品への露の
滴下や、室内への露の漏出を完全に防止する空気調和機
の露受装置を提供することを、その目的としている。

〔考案の概要〕

本考案に係る空気調和機の露受装置の構成は、空気調和
機内を仕切板２２で室外側、室内側に仕切り、室外側に
圧縮機１、凝縮器２および室外側送風装置１１を配設し
、室内側に蒸発器１６、室内側送風装置１０、その室内
側送風装置１００通風路を形成するケーシング２１およ
びマウスリング２０を配設し、前記圧縮機１、凝縮器２
、蒸発器１６を接続する冷凍サイクルの配管を備えた空
気調和機内に、前記蒸発器１６の下側から前記ケーシン
グ２１の下側までの範囲で、周囲に土手２３ａを備えた
露受皿２３ａを設けるようにしたものである。

〔考案の実施例〕

以下、本考案の一実施例を第３図および第４図を参照し
て説明する。

第３図は、本考案の一実施例を適用したウィンド形空気
調和機の暗示平面図、第４図は、第３図のＢ−Ｂ断面図
である。

第３．第４図中、第１゜第２図と同一符号のものは従来
技術と同等部分であるから、その説明を省略する。

図において、１６は蒸発器であり、１７は減圧パイプ、
１８は、蒸発器と減圧パイプ１７とをつなぐ接続パイプ
である。

１９は、蒸発器１６と圧縮機１とを接続する吸込パイプ
である。

圧縮機１と凝縮器２とを接続する吐出パイプ４、吸込パ
イプ１９、減圧パイプ１７および接続パイプ１８の各パ
イプで冷凍サイクルの配管を構成している。

２０はマウスリング、２１はケーシングで、これらは７
０７１７７７１００通風路を形成している。

２２は仕切板である。空気調和機の内部は、仕切板２２
により室外側と室内側とに仕切られ、室外側には、圧縮
機１、凝縮機２および室外側送風装置１１が配設され、
室内側には、蒸発器１６、室内側送風装置に係るシロン
コツアン１０、その７０７３７７７１００通風路を形成
するケーシング２１およびマウスリング２０が配設され
ている。

前記の減圧パイプ１７、接続パイプ１８、吸込パイプ１
９は蒸発器１６の右側（空気調和機正面からみて右側）
に接続され、マウスリング２０、ケーシング２１および
仕切板２２を貫通して室外側に導びかれている。

２３は露受皿で、その露受皿２３は蒸発器１６の下側の
みでなく、マウスリング２０およびケーシング２１の下
側まで広がっており、その周囲には水分が外に流出しな
いよう土手２３ａが設けられている。

ケーシング２１は、樹脂の発泡材で成形されており、仕
切板２２に対向する側には背面板２１ａが設けられてい
る。

また、ケーシング２１が形成する通風路の下部表面には
、マウスリング２０側に傾斜した傾斜部２１ｂが設けら
れている。

減圧パイプ１７、接続パイプ１８、吸込パイプ１９等の
冷凍サイクルの配管がケーシング２１を通過する部分は
、その干渉部を切欠いてパイプ通過路を形成しており、
その切欠き部の底面には、マウスリング２０側に傾斜し
た傾斜部２１ｃが設けられ、その傾斜部２１ｃに接続す
る導水路２１ｄを、マウスリング２０に対接するケーシ
ング２１の表面に形成している。

２４はシール材で、減圧パイプ１７、接続パイプ１８、
吸込パイプ１９等の冷凍サイクルの配管が仕切板２２を
貫通する部分に設けられたものである。

このよう構構成された空気調和機の露受装置の作用と効
果を説明する。

空気調和機を、室内が高湿時に冷房運転させた場合には
、マウスリング２０の表裏面には霜付現象が生じるが、
本実施例では周囲に土手２３ａを備えた露受皿２３を、
蒸発器１６、マウスリング２０およびケーシング２１の
下側全域に設けであるので、マウスリング２０の表裏面
に成長した露はそのまま滴下して露受皿２３内に溜まる
。

マウスリング２００表面に成長した露は、すべてその下
側にある露受皿２３内に溜まるので、マウスリング２０
の表裏面には断熱材を貼付ける必要は全くない。

従って、本実施例の空気調和機では、この断熱材弁の原
価低減を図ることができるばかりでなく、マウスリング
の表裏面の断熱材の老化による室内空気の汚れや、断熱
材のはがれた断片を吸込むことによるシロンコツアン１
０の異音発生をなくすことができる。

なお、本実施例によれば、減圧パイプ１７、接続パイプ
１８、吸込パイプ１９は蒸発器１６の右側に接続されて
おり、これら冷凍サイクルの配管の下部のケーシング２
１には、傾斜部２１ｃおよびこれにつながる導水路２１
ｄが設まられているので、空気調和機を冷房運転した場
合に、これり冷凍サイクルの配管の表面に付着する水分
は、成長後に滴下して、すべてが傾斜部２１ｃおよび導
水路２１ｄを通って露受皿２３内に流れ込む。

従って、減圧パイプ１７、接続パイプ１８、吸込パイプ
１９の室内側部分には断熱材を用いる必要はないので、
当該断熱相分の原価低減を図ることができる。

さらに、従来の空気調和機が有していた、通風路の断熱
材８の老化によるパイプ表面から電気品への露の滴下と
いう欠点も完全に除去することができる。

さらにまた、ケーシング２１が形成する通風路の下部に
は、傾斜部２１ｂが設けられているので、空気調和機の
吹出グリルのエアフィルター（図示せず）カコミで詰ま
り、シロンコツアン１０の風圧により蒸発器１６の表面
の露がケーシング２１０通風路に飛ばされるような場合
でも、その露はケーシング２１の傾斜部２１ｂを伝わら
せて、安全に露受皿２３内に流し込ませることができる
。

なお、前記の実施例では、ウィンド形の空気調和機の露
受装置の例を説明したが、本考案は、ウィンド形の空気
調和機のみに限らず、同等の効果が期待できる空気調和
機の露受装置の範囲で汎用的なものである。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案によれば、蒸発器。

冷凍サイクルの配管、送風装置まわりのケーシング、マ
ウスリング等の霜付現象に対し、付着水分を流れやすく
して蒸発器とケーシングとの下に広く設けた露受皿に導
びき、空気調和機内にある電気品への露の滴下や、室内
への露の漏出を完全に防止する空気調和機の露受装置を
提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のウィンド形空気調和機の暗示平面図、
第２図は、第１図のＡ−Ａ断面図、第３図は、本考案の
一実施例を適用したウィンド形空気調和機の暗示平面図
、第４図は、第３図のＢ−Ｂ断面図である。 １・・・・・・圧縮機、２・・・・・・凝縮機、４・・
・・・・吐出パイプ、１０・・・・・・シロンコツアン
、１１・・・・・・室外側送風装置、１６・・・・・・
蒸発器、１７・・・・・・減圧パイプ、１８・・・・・
・接続パイプ、１９・・・・・・吸込パイプ、２０・・
・・・・マウスリング、２１・・・・・・ケーシング、
２１ａ・・・・・・背面板、２１ｂ、２１ｃ・・・・・
・傾斜部、２１ｄ・・・・・・導水路、２２・・・・・
・仕切板、２３・・・・・・露受皿、２３ａ・・・・・
・土手。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 空気調和機内を仕切板２２で室外側、室内側に仕切り、
   室外側に圧縮機１、凝縮器２および室外側送風装置１１
   を配設し、室内側に蒸発器１６、室内側送風装置１０、
   その室内側送風装置１００通風路を形成するケーシング
   ２１および゛マウスリング２０を配設し、前記圧縮機１
   、凝縮器２、蒸発器１６を接続する冷凍サイクルの配管
   を備えた空気調和機内に、前記蒸発器１６の下側から前
   記ケーシング２１の下側までの範囲で、周囲に土手２３
   ａを備えた露受皿２３ａを設け、前記ケーシング２１を
   樹脂の発泡材で形成し、そのケーシング２１が仕切板２
   ２に対向する側に背面板２１ａを設け、前記ケーシング
   が形成する通風路の下部表面に、マウスリング２０側に
   傾斜した傾斜部２１ｂを設け、さらにケーシング２１に
   冷凍サイクルの配管が通り５る通過路を形成し、その通
   風路の底部に、マウスリング２０側に傾斜した傾斜部２
   １ｃを設け、その傾斜部２１ｃに接続する導水路２１ｄ
   を、マウスリング２０に対接するケーシング２１に設け
   たことを特徴とする空気調和機の露受装置。