JPS5934618Y2 - 伸縮可能な掘削機用ブ−ム - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は伸縮可能な掘削機用ブームに関するものである
。

従来、掘削機一台にて掘削する溝、穴等の深さを深くす
るために、ブームの長さを油圧シリンダー等を用いて長
くするようにした伸縮可能なブームが種々提案されてい
るけれども、いずれも製作費がかさむとともに、ブーム
伸縮調節用油圧系の故障の際には伸縮調節ができなくな
るという欠点があった。

本考案は、ブーム伸縮調節用油圧系によることなく、伸
縮調節操作が容易にできる掘削機用ブームを安価に提供
することを目的とし、その目的を達成するために前記伸
縮調節用油圧系に代えて、ラックと該ラックに噛合する
手動小歯車とによってブームの長さを伸縮するようにし
たものである。

すなわち本考案は、（Ａ）基端部を掘削機に取付けるよ
うになした伸縮ブーム本体と、基端部を該伸縮ブーム本
体の先端部の外側に摺動可能に嵌合した伸縮ブームとに
よって掘削機用ブームを構成し、（Ｂ）前記伸縮ブーム
本体の長手方向に沿ってラックを設け、該ラックに噛合
する小歯車を前記伸縮ブームに回転可能に支持した手動
回転軸に装着し、（Ｃ）前記伸縮ブームの先端部に平行
リンク機構にて回動可能に取付けたパケットを該伸縮ブ
ームの基端部に枢着軸にて揺動可能に取付けたパケット
操作用油圧シリンダのピストンロッドにて回動操作する
ようになし、（Ｄ）前記小歯車の回転によって前記掘削
機用ブームの長さを段階的に調整した位置において伸縮
ブーム本体と伸縮ブームとをセットピンにて結合するよ
うになしたことを特徴とする伸縮可能な掘削機用ブーム
である。

以下、本考案を図示の実施例によって詳細に説明する。

図において、１は伸縮可能な掘削機用ブームであって、
伸縮ブーム本体２と伸縮ブーム３とによって構成されて
いる。

前記伸縮ブーム本体２の基部には該伸縮ブーム本体２を
枢着軸にて図外の掘削機に取付けるための取付は用孔１
８．１９が設けである。

前記伸縮ブーム３の基端部は伸縮ブーム本体２の先端部
の外側に摺動可能に嵌合している。

前記掘削機用ブーム１を伸縮させるために、伸縮ブーム
本体２の下面に長手方向に沿ってラック４が設けてあり
、該ラックに噛合する小歯車７が伸縮ブーム３の下面の
適所に形成した歯車筐５内において、該歯車筐５に回動
可能に支持した手動回転軸６に装着しである。

１１はパケットであり、該パケット１１は伸縮ブーム３
の先端部に回動可能に軸着した平行リンク１６．１７と
該平行リンク１６゜１７を平行状に連結する連結ロッド
１５とよりなる平行リンク機構にて伸縮ブーム３の先端
部に回動可能に取付けである。

前記パケット１１を回動操作するために、前記伸縮ブー
ム３の基端部の取付は部に枢着軸１３にて揺動可能に取
付けたパケット操作用油圧シリンダ１２のピストンロッ
ド１４の先端部が前記平行リンク１６に連結しである。

前記小歯車７の手動回転によって前記掘削機用ブームの
長さを段階的に調節した位置において伸縮ブーム本体２
と伸縮ブーム３とを結合するために、伸縮ブーム本体２
の両側面に一対のピン挿入用孔８，８が設けてあり、伸
縮ブーム３の両側面に長手方向に沿って複数対の調節用
孔９，９と９，９・・・・・・が設けである。

各対における調節用孔９と９の間隔は一対のピン挿入用
孔８と８の間隔と同じであり、一対のピン挿入用孔８，
８と、いずれか一対の調節用孔９，９とを一致させ、こ
れにセットピン１０．１０を挿入して伸縮ブーム本体２
と伸縮ブーム３と結合するようになっている。

なお、前記ラック４と歯車筐５は、図示の配置位置に代
えて、それぞれ伸縮ブーム本体２の側面と伸縮ブーム３
の側面に設けてもよい。

本考案の伸縮可能な掘削機用ブーム１は以上のように構
成されていて、取付用孔１８を枢着軸にて図外の掘削機
の旋回主ブームの先端部に取付け、取付用孔１９を枢着
軸にて国外のブーム操作用油圧シリンダのピストンロッ
ドの先端部に取付けて使用するものである。

通常の掘削時には第１図に示すようにブーム１は最も短
い状態になっている。

パケット操作用油圧シリンダ１２と、ピストンロッド１
４と、連結ロッド１５と、平行リンク１６．１７と、パ
ケット１１とによって掘削作業を行うことは従来の掘削
機の作用と同じである。

ブーム１の長さを長くするには、パケット操作用油圧シ
リンダ１２への油圧の供給を停止し、セットピン１０．
１０を取外し、次いで、手動回転軸６の端部に国外のハ
ンドル等を取付け、該ハンドル等の操作によって手動回
転軸６を反時計方向に回動すると、小歯車７がラック４
に噛合して回転することによって、第３図に示すように
、伸縮ブーム３が伸縮ブーム本体２から抜出す方向に移
動し、ブーム１の長さが長くなる。

ブーム１の長さを段階的に長く調節した位置において、
ピン挿入用孔８，８と該孔８，８と一致する調節用孔９
，９とにセットピン１０．１０を挿入して、伸縮ブーム
本体２と伸縮ブーム３とを結合するのである。

前記したラック４と小歯車７とを配置する位置をそれぞ
れ伸縮ブーム本体２と伸縮ブーム３との側面に移したも
のにあっても、ブーム１の長さを前記と同様に調節する
ことができる。

長く調節したブーム１を短かくするときは前記と逆に伸
縮ブーム３を伸縮ブーム本体２内に押込むようにするの
である。

以上の説明によって明らかであるように、本考案は基端
部を掘削機に取付けるようになした伸縮ブーム本体と、
基端部を該伸縮ブーム本体の先端部の外側に摺動可能に
嵌合した伸縮ブームとによって掘削機用ブームを構成し
、前記伸縮ブーム本体の長手方向に沿ってラックを設け
、該ラックに噛合する小歯車を前記伸縮ブームに回転可
能に支持した手動回転軸に装着したものであるので、該
手動回転軸を介して前記小歯車を回転することによって
、掘削機用ブームの長さを容易に調節することができる
のである。

本考案は前記伸縮ブームの先端部に平行リンク機構にて
回動可能に取付けたパケットを該伸縮ブームの基端部に
枢着軸にて揺動可能に取付けたパケット操作用油圧シリ
ンダのピストンロッドにて回動操作するようになしたも
のであるので、パケットとパケット操作用油圧シリンダ
のピストンロッドとを連結する平行リンク機構を分離す
ることなく、ブームの長さの調節を行うことができるの
である。

本考案は掘削機用ブームの長さを段階的に調節した位置
において伸縮ブーム本体と伸縮ブームとをセットピンに
て結合するようになしたものであるので、掘削作業中に
ブームの長さが不測に変化することなく、ラックと小歯
車との噛合部分を損傷することがない。

さらに、本考案はブーム伸縮調節用油圧系に代えて、ラ
ックと該ラックに噛合する手動小歯車とによってブーム
の長さを伸縮するようになしたものであるので、構造が
簡単で製作が容易であるから、伸縮可能な掘削機用ブー
ムを安価に提供できるという実用的な効果を奏すること
ができるのである。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案の実施例を示すものであって、第１図は最
も短い状態を示す一部切断側面図、第２図は第１図のＡ
−Ａ線に沿う拡大断面図、第３図は長く調節した状態を
示す一部切断側面図である。 １：伸縮可能な掘削機用ブーム、２：伸縮ブーム本体、
３：伸縮ブーム、４ニラツク、５：歯車筐、６：手動回
転軸、７：小歯車、８：ピン挿入用孔、９：調節用孔、
１０：セットピン、１１：パケット、１２：パケット操
作用油圧シリンダ、１３：枢着軸、１４：ピストンロッ
ド、１５：連結ロッド、１６，１７ ：平行リンク、１
８゜１９：取付用孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基端部を掘削機に取付けるようになした伸縮ブーム本体
   と、基端部を該伸縮ブーム本体の先端部の外側に摺動可
   能に嵌合した伸縮ブームとによって掘削機用ブームを構
   成し、前記伸縮ブーム本体の長手方向に沿ってラックを
   設け、該ラックに噛合する小歯車を前記伸縮ブームに回
   転可能に支持した手動回転軸に装着し、前記伸縮ブーム
   の先端部に平行リンク機構にて回動可能に取付けたパケ
   ットを該伸縮ブームの基端部に枢着軸にて揺動可能に取
   付けたパケット操作用油圧シリンダのピストンロッドに
   て回動操作するようになし、前記小歯車の回転によって
   前記掘削機用ブームの長さを段階的に調節した位置にお
   いて伸縮ブーム本体と伸縮ブームとをセットピンにて結
   合するようになしたことを特徴とする伸縮可能な掘削機
   用ブーム。