JPH04112887U - ジブ付クレーンのジブ回動装置 - Google Patents

ジブ付クレーンのジブ回動装置

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JPH04112887U
JPH04112887U JP1564091U JP1564091U JPH04112887U JP H04112887 U JPH04112887 U JP H04112887U JP 1564091 U JP1564091 U JP 1564091U JP 1564091 U JP1564091 U JP 1564091U JP H04112887 U JPH04112887 U JP H04112887U
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秀樹 世俵
一人 吉田
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株式会社タダノ
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ジブ3を伸縮ブーム2に対して折り畳み位置
と張り出し位置との間で回動させるための複動式シリン
ダとして伸縮ストロークの短いものを使用でき、さらに
ジブを張り出し位置において使用するときに、ジブ回動
操作用の複動式シリンダを装着したままでクレーン作業
が行えるようにする。 【構成】 ジブ3を伸縮ブーム2の先端部において折り
畳み位置と張り出し位置との間で回動し得るようにした
ものにおいて、先端ブーム13の先端部13bとジブ3
の基端部3aとの間に、該ジブ3を、その回動許容範囲
を分担して回動せしめる第1の複動式シリンダ6と第2
の複動式シリンダ7とを介設した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本願考案は、ジブ付クレーンにおいて、ジブを伸縮ブームの一側面に沿って折 り畳んだ折り畳み位置と伸縮ブームの先端部の前方に張り出させた張り出し位置 との間で回動せしめるためのジブ回動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ジブ付クレーンにおいては、ジブは、不使用時には伸縮ブームの一側面に沿っ て折り畳んで格納され、使用時には折り畳み位置から伸縮ブーム先端部の前方に 張り出させて用いられる。ジブを伸縮ブームの側面に沿う折り畳み位置から前方 張り出し位置に張り出し操作する場合、あるいは前方張り出し位置から折り畳み 位置まで操作する場合などには、ジブ基端部の一側部と伸縮ブーム先端部の一側 部とを連結軸で連結した状態で、該ジブを伸縮ブームに対して角度約180°だ け回動させることによって行なわれる。
【0003】 ところで、ジブの張り出し又は折り畳み操作は、従来では、人力によって行う 方法、伸縮ブームの伸縮によって行う方法、複動式シリンダの伸縮によって行う 方法などがある。
【0004】 人力によってジブを回動させる場合は、ジブ基端部の一側部と伸縮ブーム先端 部の一側部を連結軸で連結し、伸縮ブームを水平姿勢に維持させた状態でジブを 人手によって水平回動させる。
【0005】 伸縮ブームの伸縮によってジブを回動操作するものとして、図12及び図13 に示すようなものが知られている(特公昭45−34306号公報)。この図12 及び図13に示す公知のジブ回動装置は、一端部をそれぞれ単一の軸180で枢 着した合計3本のリンク材181,182,183の各他端部をそれぞれ基端ブー ム(又は中間ブーム)111の先端部、先端ブーム113の先端部、ジブ103の 基端部に軸支してセットし、伸縮ブーム102の先端ブーム113を実線図示す る縮小状態から鎖線113′で示すように所定長さLだけ伸長せしめることによ り、ジブ103を伸縮ブーム102の一側部に沿った折り畳み位置(実線図示位 置)から先端ブーム113′の先端部前方に張り出させた張り出し位置(鎖線10 3′で示す位置)まで横旋回させることができるようになっている。
【0006】 又、複動式シリンダの伸縮によってジブを回動操作するものとして、図14に 示すようなものが知られている(特公昭48−24866号公報)。この図14に 示す公知のジブ回動装置は、ジブ203を伸縮ブーム202の下面側を回動させ て張り出し又は折り畳みし得るようにしたものであるが、そのジブ回動操作は伸 縮ブーム202の基端ブーム211とジブ203の基端部寄り位置との間に介設 された1本の複動式シリンダ206の伸縮によって行なわれる。このジブ回動装 置の場合は、ジブ203の回動操作時に複動式シリンダ206の先端部とジブ基 端部に設けたリンク材208とを連結し、該回動操作後に該連結部分を分離させ る必要がある(伸縮ブームを伸縮させるため)。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、ジブの回動操作を人力によって行う場合は、大きな労力が必要とな るとともに、ジブの自走などによる危険作業を伴うという問題がある。
【0008】 又、図12及び図13に示すように伸縮ブーム102の伸縮によってジブ10 3を回動操作するようにしたものでは、ジブ回動時の必要空間が、図12に示す ようにジブ103を定位置で回動させる場合に比して、符号Mで示す範囲だけ大 きくなるとともに、ジブ103の張り出し操作又は折り畳み操作の度にブームに のぼって各リンク材181〜183を着脱操作しなければならず(各リンク材の 装着状態では伸縮ブーム102を伸縮できないため)、その作業が面倒であると いう問題があった。しかも、各リンク材181〜183の着脱操作は、伸縮ブー ム102の長さが限定された状態でしか行うことができず、各リンク材側の軸穴 と、基端ブーム、先端ブーム並びにジブ側の各軸穴との位置合せが非常に面倒で あるという問題もあった。
【0009】 さらに、図14に示すように1本の複動式シリンダ206によってジブ203 を回動操作するようにしたものでは、比較的ストロークの長い複動式シリンダ2 06を使用する必要があって、該複動式シリンダ206のコストが高くつくとと もに、複動式シリンダ206が基端ブーム211側に連結されているために図1 2の場合と同様にジブの張り出し操作又は折り畳み操作の度に、複動式シリンダ 206の先端部とリンク材208(ジブ側に設けられている)とを着脱操作しなけ ればならず、その作業が面倒であるという問題があった。
【0010】 本願考案は、ジブ回動操作の際の、上記した諸問題を解決することを目的とす るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1の考案のジブ回動装置は、伸縮ブームの先端ブームの先端部の 一側部にジブの基端部の一側部を連結軸で枢支し、前記ジブが前記伸縮ブームの 一側面に沿って折り畳んだ折り畳み位置と前記先端ブームの先端部から前方に張 り出させた張り出し位置との角度約180°の範囲内で回動できるようにしたジ ブ付クレーンにおいて、前記先端ブームの先端部と前記ジブの基端部との間に、 前記ジブを該ジブの回動許容範囲内における所定中間位置と前記折り畳み位置と の間で回動せしめる第1の複動式シリンダと、該ジブを前記所定中間位置と前記 張り出し位置との間で回動せしめる第2の複動式シリンダとをそれぞれ介設し、 さらに、前記第2の複動式シリンダは、前記ジブが前記折り畳み位置と前記所定 中間位置との間で回動される際に該第2の複動式シリンダの軸中心線がジブ回動 中心上を経過するように位置設定したことを特徴としている。
【0012】 又、本願の請求項2の考案のジブ回動装置は、伸縮ブームの先端ブームの先端 部の一側部にジブの基端部の一側部を連結軸で枢支し、前記ジブが前記伸縮ブー ムの一側面に沿って折り畳んだ折り畳み位置と前記先端ブームの先端部から前方 に張り出させた張り出し位置との角度約180°の範囲内で回動できるようにし たジブ付クレーンにおいて、前記先端ブームの先端部に、リンク材の基端部を該 リンク材が揺動自在なる如く軸で枢支し、前記先端ブームの先端部と前記リンク 材の先端部との間、及び前記ジブの基端部と前記リンク材の先端部との間に、前 記ジブの回動許容範囲を分担して回動せしめ得る第1の複動式シリンダと第2の 複動式シリンダとを介設したことを特徴としている。
【0013】 さらに、本願の請求項3の考案のジブ回動装置は、伸縮ブームの先端ブームの 先端部の一側部にジブの基端部の一側部を連結軸で枢支し、前記ジブが前記伸縮 ブームの一側面に沿って折り畳んだ折り畳み位置と前記先端ブームの先端部から 前方に張り出させた張り出し位置との角度約180°の範囲内で回動できるよう にしたジブ付クレーンにおいて、前記ジブの基端部に、リンク材の基端部を該リ ンク材が揺動自在なる如く軸で枢支し、前記先端ブームの先端部と前記リンク材 の先端部との間、及び前記ジブの基端部と前記リンク材の先端部との間に、前記 ジブの回動許容範囲を分担して回動せしめ得る第1の複動式シリンダと第2の複 動式シリンダとを介設したことを特徴としている。
【0014】
【作用】
本願請求項1の考案のジブ回動装置によれば、先端ブームの先端部とジブの基 端部との間に、第1の複動式シリンダと第2の複動式シリンダとを介設し、該第 1の複動式シリンダによりジブを全回動範囲内の所定中間位置と折り畳み位置と の間で回動せしめ、又該第2の複動式シリンダにより上記所定中間位置と張り出 し位置との間で回動せしめ得るようにしている。従って、ジブを張り出し操作又 は折り畳み操作する際に、前記第1の複動式シリンダと第2の複動式シリンダと が分担してジブを角度約180°の範囲で回動せしめるようになる。このように 2本の複動式シリンダで分担してジブを角度約180°の範囲で回動せしめるよ うにすると、第1の複動式シリンダ及び第2の複動式シリンダとしてそれぞれ伸 縮ストロークの短いものを採用することができる。又、ジブ回動操作用の各複動 式シリンダは、それぞれ先端ブームの先端部とジブの基端部間に介設されている ので、伸縮ブームの伸縮状態に関係なく、いずれの伸縮位置ででもジブ回動操作 が行え、しかも、ジブはその回動中心が定位置のままで回動せしめられる。又、 ジブを各複動式シリンダで張り出し位置まで回動させて該ジブをセット(ジブ基 端部のもう一方の側部と先端ブーム先端部の他側部とを別の連結軸で連結する) すれば、各複動式シリンダを装着したままで伸縮ブームの伸縮操作を含むクレー ン作業を行うことができる。
【0015】 又、本願の請求項2及び請求項3の各考案のジブ回動装置では、リンク材を先 端ブームの先端部(請求項2の場合)又はジブの基端部(請求項3の場合)に枢支し 、各複動式シリンダの伸縮動を該リンク材を介してジブに作用させるようにして おり、このように構成することにより、請求項1の考案における、第1の複動式 シリンダ作動時において第2の複動式シリンダの軸中心線がジブ回動中心上を経 過するようにするという構成は必須の要件でなくなり、各複動式シリンダの設置 場所の自由度が拡大される。尚、請求項2及び請求項3の各ジブ回動装置でも、 上記したような請求項1のジブ回動装置と同様な作用が得られる。
【0016】
【考案の効果】
本願請求項1の考案のジブ回動装置は次のような効果がある。
【0017】 (1) ジブを折り畳み位置と張り出し位置との間で回動させる際に、第1の複 動式シリンダと第2の複動式シリンダの2つの複動式シリンダで分担して行うよ うにしているので、それぞれの複動式シリンダとして伸縮ストロークの短いもの (安価である)を採用することができ、コストダウンを図れるとともに設置したと きの出幅を小さくできる。
【0018】 (2) 各複動式シリンダがそれぞれ先端ブームの先端部とジブの基端部との間 に介設されているので、伸縮ブームの伸縮状態に関係なく、いずれの伸縮位置に おいてもジブを回動操作することができ、周囲の障害物の状況に応じてジブの回 動操作位置を伸縮ブームの伸縮範囲内で自由に設定できる。
【0019】 (3) ジブはその回動中心が定位置のままで回動操作することができるので、 例えば図12に示すように伸縮ブームの伸縮によってジブを回動させる場合のよ うにジブ回動時の占有スペースが大きくなることがない。
【0020】 (4) 各複動式シリンダにより、ジブを張り出し位置まで回動させた後、該各 複動式シリンダを先端ブームとジブ間に介設したままで伸縮ブームの伸縮操作を 含む各種のクレーン操作を行うことができ、従来(図12及び図13、又は図1 4のもの)のジブ回動装置のようにジブ張り出し操作後にリンク材又は複動式シ リンダの連結部を外すという作業が不要となる。
【0021】 又、請求項2及び請求項3の各考案のジブ回動装置では、上記請求項1のジブ 回動装置の効果に加えて、各複動式シリンダの設置場所の自由度が拡大され、他 の機材とのスペース取り合いが容易となるという効果がある。
【0022】
【実施例】
図1ないし図5には本願請求項1の考案に対応する実施例(第1実施例)が、又 図6ないし図8には本願請求項2の考案に対応する実施例(第2実施例)が、さら に図9ないし図11には本願請求項3の考案に対応する実施例(第3実施例)がそ れぞれ示されている。これらの実施例のジブ回動装置は、移動式のジブ付クレー ンに採用されている。
【0023】 図1ないし図5に示す第1実施例のジブ付クレーンは、車両1上に設けた旋回 台20上に伸縮ブーム2を起伏自在に取付け、該伸縮ブーム2の先端部(先端ブ ーム13の先端部13b)にジブ3を着脱自在に取付け得るように構成されている 。
【0024】 伸縮ブーム2は、図1の例では、基端ブーム11と2本の中間ブーム12,1 2と先端ブーム13とをもつ4段伸縮式のものが採用されている。
【0025】 先端ブーム13の先端部13bには、その左右両側面にそれぞれ上下2つのブ ラケット14,14(15,15)が設けられている。この各ブラケット14,14( 15,15)にはそれぞれ軸穴16が形成されている。
【0026】 ジブ3は、その基部側に位置する枠体31と該枠体31に連結された長尺のジ ブ本体30とを有している。又、ジブ本体30の基端部30aは、図3に示すよ うに枠体31に対して軸32で枢支し、該ジブ本体30が実線図示する横向き位 置から鎖線30′で示す下向き位置の範囲で上下に揺動し得るようにしている。 尚、ジブ本体30は、従来から採用されている適宜のジブ本体起伏手段(図示省 略)によって上下に揺動せしめ得るようになっている。
【0027】 枠体31の基端面には、その左右両側部にそれぞれ上下一対のブラケット34 ,34(35,35)が突出形成されている。この各ブラケット34,35の先端部 にはそれぞれ軸穴36が形成されている。
【0028】 ジブ3の不使用時には、該ジブ3全体が基端ブーム11の一側面に沿って該基 端ブーム11側に保持されるが、ジブ3を使用するときには、図2に示すように 枠体31の一側部に設けた上下ブラケット34,34の各軸穴36を、先端ブー ム先端部13bの一側部に設けた上下ブラケット14,14の各軸穴16に合致さ せ、その各側の軸穴36,16にそれぞれ連結軸10を差し込んで連結する。こ の状態では、ジブ3は先端ブーム13の先端部13bに対して、伸縮ブーム2の 一側面に沿う折り畳み位置(図1における実線図示位置)と先端ブーム13の先端 部前方に張り出した張り出し位置(図1における鎖線3′で示す位置)との間の角 度約180°の範囲内で横向きに回動し得るようになっている。尚、このジブ3 の回動操作は、ジブ本体30を水平姿勢のままで行ったり、あるいは該ジブ本体 30を一旦下方に振り下げた状態(図3における鎖線30′で示す状態)で枠体3 1を角度180°だけ回動させた後、該ジブ本体30を立起こすようにしてもよ い。
【0029】 先端ブーム13の先端部13bとジブ3の基端部3a(枠体31)との間には、ジ ブ回動装置が設けられている。
【0030】 図1ないし図5に示す第1実施例のジブ回動装置は、ジブ3を折り畳み位置( 図2の位置)とジブ回動許容範囲(角度180°)内における所定中間位置(図4の 位置)の間で回動させるための第1の複動式シリンダ6と、該ジブ3を上記所定 中間位置(図4の位置)と張り出し位置(図5の位置)の間で回動させるための第2 の複動式シリンダ7とを備えて構成されている。この第1の複動式シリンダ6及 び第2の複動式シリンダ7はそれぞれ油圧作動式のものが採用されている。
【0031】 第1の複動式シリンダ6は、そのシリンダチューブ61の先端部を先端ブーム 先端部13bにおける先端面より適宜基端部側によつた位置の上面に軸63で枢 支するとともに、そのシリンダロッド62の先端部をジブ枠体31におけるジブ 回動中心Rより適宜距離だけ離間した位置の上面に軸64で枢支して設置されて いる。
【0032】 第2の複動式シリンダ7は、そのシリンダチューブ71の先端部を先端ブーム 先端部13bにおける先端面近接位置の上面に軸73で枢支するとともに、その シリンダロッド72の先端部を上記第1の複動式シリンダ6のシリンダロッド6 2を枢支している軸64を共用してジブ枠体31上面に枢支している。尚、第2 の複動式シリンダ7のシリンダロッド72枢支用の軸64は、第1の複動式シリ ンダ6のシリンダロッド62枢支用とは別に設けてもよい。
【0033】 又、第1の複動式シリンダ6と第2の複動式シリンダ7とは、それぞれ次のよ うな位置関係をもって設置されている。まず、図2に示すようにジブ3が伸縮ブ ーム2の一側面に沿う折り畳み位置にあるときには、第1の複動式シリンダ6お よび第2の複動式シリンダ7の各軸中心線P,Qがそれぞれジブ回動中心Rより ブーム後方側にあってしかも第1の複動式シリンダ6は縮小状態で第2の複動式 シリンダ7は適宜伸長状態にある。この図2の状態から、第1の複動式シリンダ 6が伸長動作すると、図4に示すように該第1の複動式シリンダ6の軸中心線P がジブ回動中心Rに近接するまでジブ3を張り出し位置側に向けて回動させるこ とができ(この第1実施例ではジブ3を折り畳み位置から角度約120°程度回 動させた所定中間位置まで回動させる)、このとき、第2の複動式シリンダ7の 軸中心線Qがジブ回動中心R上を経過して該ジブ回動中心Rよりブーム前方側に 位置するようになる。従って、図4に示すようにジブ3が所定中間位置にあると きには、第1の複動式シリンダ6の軸中心線Pと第2の複動式シリンダ7の軸中 心線Qがジブ回動中心Rを前後から挟むように位置する。又、ジブ3が図4に示 す所定中間位置にある状態から、第2の複動式シリンダ7が縮小動作すると、ジ ブ3を図5に示す張り出し位置まで回動せしめるようになり、そのとき、第1の 複動式シリンダ6の軸中心線Pがジブ回動中心R上を経過して該ジブ回動中心R よりブーム前方側(ジブ回動中心Rとブーム軸中心線との間)に位置し、且つジブ 枠体31の他端側(旋回側)のブラケット35の軸穴36が先端ブーム先端部13 bの他端側のブラケット15の軸穴16に合致するようになる。尚、該両軸穴(3 6と16)に連結軸(図5の符号10′)を差し込めば、ジブ3を張り出し位置で セット・固定できる。又、図5に示す張り出し位置にあるジブ3を図2に示す折 り畳み位置まで回動させる場合には、第1の複動式シリンダ6及び第2の複動式 シリンダ7を上記とは逆順序で作動させればよい。尚、この第1実施例では、ジ ブ3が図2に示す折り畳み位置と図5に示す張り出し位置との範囲内で回動する 際に、第1の複動式シリンダ6の軸中心線Pがジブ回動中心R上を経過するよう になっているが、例えば先端ブーム13の先端部13bに横向き外方に突出する ブラケットを設けてそのブラケットに第1の複動式シリンダ6を枢支し、又該第 1の複動式シリンダ6におけるジブ側の枢支部も図2においてブームに近接する 位置に設けるようにすれば、該第1の複動式シリンダ6の軸中心線Pがジブ回動 中心Rを経過しないようにすることも可能である。
【0034】 尚、第1の複動式シリンダ6および第2の複動式シリンダ7への各油圧供給は 、それぞれ個別に制御できる切換弁(四方向三位置弁)を介して行うようにすれば よい。又、ジブ3を折り畳み位置から張り出し位置へ回動させる場合、あるいは その逆の場合に、各複動式シリンダ6,7は次のように伸長又は縮小操作する。 即ち、ジブ3を折り畳み位置から張り出し位置側へ回動させる場合に、第1の複 動式シリンダ6は、その軸中心線Pがジブ回動中心R上に合致するまでは伸長操 作され且つ該軸中心線Pがジブ回動中心R上を越えると縮小操作されるように当 該切換弁を操作し、又第2の複動式シリンダ7も、同じくその軸中心線Qがジブ 回動中心R上に合致するまでは伸長操作されるがそれを越えると縮小操作される ように当該切換弁を操作する。又、ジブ3を張り出し位置から折り畳み位置側へ 回動させる場合には、各複動式シリンダ6,7の軸中心線P,Qがジブ回動中心R 上を通過する時点を境にして、各複動式シリンダ6,7を上記とは逆方向に伸長 又は縮小操作するように各切換弁を操作する。尚、この各切換弁の切換操作は、 各複動式シリンダ6,7の軸中心線P,Qがジブ回動中心R上を通過する位置を適 宜の検出手段で検出し、その検出手段からの信号でそれぞれの切換弁を操作する ようにすればよい。
【0035】 この第1実施例のジブ回動装置では、上記のようにジブ3を折り畳み位置(図 2)と張り出し位置(図5)との間で回動させるのに、第1の複動式シリンダ6と 第2の複動式シリンダ7との2つの複動式シリンダに分担させて行えるようにし ているので、該各複動式シリンダ6,7として比較的伸縮ストロークの短いもの を使用することができる。又、該各複動式シリンダ6,7は、それぞれ先端ブー ム先端部13bとジブ基端部3a(枠体31)間に介設されているので、ジブ3を回 動させる際に伸縮ブーム2の伸縮状態にかかわらず、いずれの伸縮位置ででも回 動操作させることができる。しかもジブ回動操作時にジブ回動中心Rが定位置の ままで行え、ジブ旋回時のジブ占有スペースが、従来の伸縮ブーム伸縮操作によ って行う場合(図12)に比して小さくなる。特に、ジブ3を回動させる際に、ジ ブ本体30を図3において鎖線30′で示すように下方に折り曲げた状態で行う と、ジブをきわめて小さいスペースで回動させることができるようになる。又、 各複動式シリンダ6,7は、それぞれ先端ブーム13の先端部13bとジブ枠体3 1との間に介設しているので、該各複動式シリンダ6,7をセットした状態で、 伸縮ブーム2の伸縮操作を含むクレーン操作を行うことができ、従来のようにジ ブを張り出し位置にセットした後に、ジブ回動装置の連結を解除させるという必 要がなくなる。尚、伸縮ブーム2のみでブーム伸縮を含むクレーン作業を行う場 合には、各複動式シリンダ6,7のシリンダロッド62,72とジブ枠体31とを 枢支している軸64、及びジブ回動中心Rに位置する連結軸10をそれぞれ抜き 外し、ジブ全体を基端ブーム11の一側面に支持させておけばよい。又、このと き各複動式シリンダ6,7への油圧接続部も分離させる。
【0036】 図6ないし図8に示す第2実施例のジブ回動装置では、先端ブーム13の先端 部13bにおけるジブ回動中心Rの近傍位置に、適宜の腕長さを有するリンク材 8の基端部8aを軸81で枢支し、該リンク材8を介して2つの複動式シリンダ 6,7を連結している。
【0037】 即ち、第1の複動式シリンダ6は、そのシリンダチューブ61の基端部を先端 ブーム13の先端部13b寄り上面に軸63で枢支し、そのシリンダロッド62 の先端部をリンク材8の先端部8bに軸64で枢支している。又、第2の複動式 シリンダ7は、そのシリンダチューブ71の先端部をジブ枠体31の基端部寄り 上面に軸73で枢支し、そのシリンダロッド72の先端部をリンク材8の先端部 8bに軸74で枢支している。
【0038】 この第2実施例のジブ回動装置では、両複動式シリンダ6,7がそれぞれ縮小 状態にあるときは、図6で示すようにジブ3を折り畳み状態に位置させ、この図 6の状態から例えば第1の複動式シリンダ6を伸長させると、図7に示すように 該ジブ3がリンク材8とともに回動許容範囲内の所定中間位置(図示例では角度 90°だけ変位した位置)まで回動せしめられ、続いて図7の状態から第2の複 動式シリンダ7を伸長させると、図9に示すように該ジブ3が張り出し位置まで 回動せしめられるようになる。尚、ジブ3を折り畳み位置から張り出し位置まで 回動させる際に、2つの複動式シリンダ6,7のうちのいずれの複動式シリンダ が先に伸長してもよく、又は該両複動式シリンダ6,7が同時に伸長してもよい 。又、ジブ3を張り出し位置から折り畳み位置まで回動させるには、それぞれ伸 長状態にある各複動式シリンダ6,7を縮小操作させればよい。その場合、各複 動式シリンダ6,7を時間差をもって縮小させてもあるいは同時に縮小させても よい。
【0039】 この第2実施例のジブ回動装置では、ジブ3を先端ブーム13から分離させる には、図6の状態においてジブ回動中心Rに位置する連結軸10と、第2の複動 式シリンダ7のシリンダロッド72先端部とリンク材8の先端部8bとの枢支軸 74とを抜き外せばよい。又、この第2実施例のジブ回動装置では、上記第1実 施例の場合のように各複動式シリンダ6,7の軸中心線が、ジブ回動中心R上を 経過するように変位させる必要がないので、該各複動式シリンダ6,7の設置場 所の自由度が拡大できる。
【0040】 図9ないし図11に示す第3実施例のジブ回動装置は、第2実施例のリンク材 の取付位置を変更したもので、この第3実施例では、該リンク材9をジブ3側に 設けている。
【0041】 即ち、ジブ枠体31の先端部寄り上面に適宜腕長さをもつリンク材9の基端部 9aを軸91で枢支し、該リンク材9の先端部9bに、先端ブーム13の先端部1 3bの上面に軸63で枢支された第1の複動式シリンダ6のシリンダロッド62 先端部と、ジブ枠体31の基端寄り上面に軸73で枢支された第2の複動式シリ ンダ7のシリンダロッド72先端部とを、1本の軸64で枢着している。
【0042】 この第3実施例の場合も、第2実施例の場合と同様に、各複動式シリンダ6, 7が伸長するとジブ3を折り畳み位置(図9)側から所定中間位置(図10)を経て 張り出し位置(図11)側へ回動させ、逆に各複動式シリンダ6,7が縮小すると 該ジブ3を張り出し位置側から折り畳み位置側へ回動させるようになっている。 尚、この第3実施例の場合、ジブ3を先端ブーム13の先端部から分離させる場 合には、ジブ回動中心Rに位置する連結軸10と、第1の複動式シリンダ6のシ リンダロッド62をリンク材9の先端部に枢支している軸64をそれぞれ抜き外 せばよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願第1実施例のジブ回動装置を備えたジブ付
クレーンの平面図である。
【図2】図1の一部拡大図である。
【図3】図2の側面図である。
【図4】図2の第1作動変化図である。
【図5】図2の第2作動変化図である。
【図6】本願第2実施例のジブ回動装置の一部平面図で
ある。
【図7】図6の第1作動変化図である。
【図8】図6の第2作動変化図である。
【図9】本願第3実施例のジブ回動装置の一部平面図で
ある。
【図10】図9の第1作動変化図である。
【図11】図9の第2作動変化図である。
【図12】従来のジブ回動装置を備えたジブ付クレーン
の平面図である。
【図13】図12の一部拡大図である。
【図14】別の従来例を示すジブ付クレーンの側面図で
ある。
【符号の説明】
2は伸縮ブーム、3はジブ、3aは基端部、6は第1の
複動式シリンダ、7は第2の複動式シリンダ、8はリン
ク材、8aは基端部、8bは先端部、9はリンク材、9a
は基端部、9bは先端部、10は連結軸、11は基端ブ
ーム、13は先端ブーム、13bは先端部、30はジブ
本体、31は枠体、P及びQは軸中心線、Rはジブ回動
中心である。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸縮ブーム(2)の先端ブーム(13)の先
    端部(13b)の一側部にジブ(3)の基端部(3a)の一側部
    を連結軸(10)で枢支し、前記ジブ(3)が前記伸縮ブー
    ム(2)の一側面に沿って折り畳んだ折り畳み位置と前記
    先端ブーム(13)の先端部(13b)から前方に張り出さ
    せた張り出し位置との角度約180°の範囲内で回動で
    きるようにしたジブ付クレーンにおいて、前記先端ブー
    ム(13)の先端部(13b)と前記ジブ(3)の基端部(3a)
    との間に、前記ジブ(3)を該ジブの回動許容範囲内にお
    ける所定中間位置と前記折り畳み位置との間で回動せし
    める第1の複動式シリンダ(6)と、該ジブ(3)を前記所
    定中間位置と前記張り出し位置との間で回動せしめる第
    2の複動式シリンダ(7)とをそれぞれ介設し、さらに、
    前記第2の複動式シリンダ(7)は、前記ジブ(3)が前記
    折り畳み位置と前記所定中間位置との間で回動される際
    に該第2の複動式シリンダ(7)の軸中心線(Q)がジブ回
    動中心(R)上を経過するように位置設定した、ことを特
    徴とするジブ付クレーンのジブ回動装置。
  2. 【請求項2】 伸縮ブーム(2)の先端ブーム(13)の先
    端部(13b)の一側部にジブ(3)の基端部(3a)の一側部
    を連結軸(10)で枢支し、前記ジブ(3)が前記伸縮ブー
    ム(2)の一側面に沿って折り畳んだ折り畳み位置と前記
    先端ブーム(13)の先端部(13b)から前方に張り出さ
    せた張り出し位置との角度約180°の範囲内で回動で
    きるようにしたジブ付クレーンにおいて、前記先端ブー
    ム(13)の先端部(13b)に、リンク材(8)の基端部(8
    a)を該リンク材(8)が揺動自在なる如く軸(81)で枢支
    し、前記先端ブーム(13)の先端部(13b)と前記リン
    ク材(8)の先端部(8b)との間、及び前記ジブ(3)の基
    端部(3a)と前記リンク材(8)の先端部(8b)との間に、
    前記ジブ(3)の回動許容範囲を分担して回動せしめ得る
    第1の複動式シリンダ(6)と第2の複動式シリンダ(7)
    とを介設した、ことを特徴とするジブ付クレーンのジブ
    回動装置。
  3. 【請求項3】 伸縮ブーム(2)の先端ブーム(13)の先
    端部(13b)の一側部にジブ(3)の基端部(3a)の一側部
    を連結軸(10)で枢支し、前記ジブ(3)が前記伸縮ブー
    ム(2)の一側面に沿って折り畳んだ折り畳み位置と前記
    先端ブーム(13)の先端部(13b)から前方に張り出さ
    せた張り出し位置との角度約180°の範囲内で回動で
    きるようにしたジブ付クレーンにおいて、前記ジブ(3)
    の基端部(3a)に、リンク材(9)の基端部(9a)を該リン
    ク材(9)が揺動自在なる如く軸(91)で枢支し、前記先
    端ブーム(13)の先端部(13b)と前記リンク材(9)の
    先端部(9b)との間、及び前記ジブ(3)の基端部(3a)と
    前記リンク材(9)の先端部(9b)との間に、前記ジブ
    (3)の回動許容範囲を分担して回動せしめ得る第1の複
    動式シリンダ(6)と第2の複動式シリンダ(7)とを介設
    した、ことを特徴とするジブ付クレーンのジブ回動装
    置。
JP1564091U 1991-03-18 1991-03-18 ジブ付クレーンのジブ回動装置 Pending JPH04112887U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0649481U (ja) * 1992-12-17 1994-07-08 小松メック株式会社 移動式クレーン車の折曲ブーム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0649481U (ja) * 1992-12-17 1994-07-08 小松メック株式会社 移動式クレーン車の折曲ブーム

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