JPS5934603Y2

JPS5934603Y2 - 砂杭用網袋への砂供給装置

Info

Publication number: JPS5934603Y2
Application number: JP18358080U
Authority: JP
Inventors: 薫皿澤; 誠小村
Original assignee: 東洋建設株式会社
Priority date: 1980-12-20
Filing date: 1980-12-20
Publication date: 1984-09-25
Also published as: JPS57105329U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、水面下の軟弱地盤に袋詰砂杭を造成する場合
に使用するための砂杭用網袋への砂供給装置に関する。

水面下の軟弱地盤を一定の深さに亙って袋詰砂杭を用い
て地盤改良を行う場合、従来は、袋詰砂杭用打設装置の
ケーシングとして、通常、軟弱地盤中における造成杭の
深さに水深と水面上での操作化とを加えた高さの全長を
もつものを使用し、ケーシングの上端にバイブロハンマ
ーを取付けた打設装置を用いて砂杭造成を行っていた。

しかし、上記袋詰砂杭打設装置を用いる袋詰砂杭造成の
工法では、ケーシングの上部が常に水上に出ているため
に、ケーシングの長さが砂杭の造成に真に必要な長さ、
すなわち砂杭の長さより少なくとも水深分だけ長くなり
、それに伴って砂杭用の網袋も砂杭の長さよりそれだけ
長尺のものを使用しなければならないという欠点があっ
た。

本考案は、上記問題を解決し、少なくとも水深分の長さ
を短くした砂杭用網袋を用いることを可能とした砂杭用
網袋への砂供給装置を提供することを目的とする。

次に、本考案の一実施例を図に従って説明する。

第１図は、本考案に係る砂供給装置を用いた袋詰砂杭打
設装置を示す。

袋詰砂杭打設装置を構成する管状のケーシング１は、軟
弱地盤中における造成杭の深さに、水深と水面上での操
作化とを加えた高さより、幾分長めの全長をもつもので
ある。

ケーシング１は下部に頭部を尖端とし、かつ開閉可能に
形成した蓋２と、該蓋２の下部にはケーシング１内部と
連通し、そこから垂直に立上ってケーシング１打込み時
に水面上に位置するように形成した排水管３とを有して
いる。

ケーシング１上部には下枠４ａと上枠４ｂとを支持棒４
Ｃにより連結して形成された枠体４が設けられ、該下枠
４ａにはケーシング１の上部開口１ａの開閉用蓋５が蝶
着されている。

下枠４ａ、上枠４ｂの形状は四角形または円形でもよく
、また支持棒も枠体を形成するに適当な数であればよい
。

上枠４ｂには砂投入ホッパー６が取り付けられており、
砂投入ホッパー６の落下口６ａには、上部開口部に止め
管６ｂにより固定され、下端開口部にシュート１２を装
着してなる砂供給導管７が固定されている。

砂供給管７には、不使用時は、第２図に示すように蛇腹
体７ａに折りたたまれて砂投入ホッパー６の落下口６ａ
の下部に保持され、これを使用するときは、砂の適当量
を入れた網袋８を上記下端開口部のシュート１２と係合
させてケーシング１内に垂下して保持するようになって
いる。

砂供給導管７は、少なくとも目的の地盤上の水深分と同
じ長さを有する長尺の布またはビニールシート製の袋体
から成り、そして、その側壁に沿わせて上下方向に一定
間隔を隔てた複数のリング１０．１０・・・・・・が取
り付けられ、その各々のリング１０にはワイヤ１１が挿
通されている。

ワイヤ１１は、その下端を砂供給導管７の下端開口部の
前記シュート１２の縁部の止環に締結し、上枠４ｂに取
り付けた小型ウィンチ１３によって巻上げ自在として、
砂供給導管７を昇降させるようになっている。

また、前記シュート１２の下部外周壁は、アールをもつ
環状の突出部１２ａに形成されていて、この突出部１
２ａの上部外周壁には、ゴムなどの弾性素材からなる
環状部材１２ｂが嵌着されている。

この環状部材１２ｂの外周壁には、環状で半割り可能な
装着部材１４が着脱自在に嵌装されている。

装着部材１４は、空の砂杭用網袋８の開口部をシュート
１２の下方から嵌め突出部１２ａおよび環状部材１２ｂ
の外周壁に沿わせて嵌装し、その上に装着部材１４をあ
てがって砂杭用網袋８の開口部附近を環状部材１２ｂの
外周壁に固定し、また、シュート１２をワイヤ１１によ
り引上げるときは、内部に砂を充填した砂杭用網袋８が
その自重によって、シュート１２より離脱させるための
ものである。

なお、図示例ではシュート１２の上部外周面に筒状の防
護体１５を嵌めた態様が示されているが、この防護体１
５は必ずしも必要なものではなく、その外径が突出部１
２ａの最大外径より大なるものであればよく、ウレタ
ン系のゴムなどの軟質弾性素材で作られることが望まし
い。

この防護体１５を使用すれば、シュート１２をケーシン
グ１内に装入する場合に、シュート１２に係止された砂
杭用網袋８の突出部１２ａを被う部分とケーシング１
内周壁との接触を防止でき、接触に伴う砂杭用網袋８の
破損の防止を図ることが可能である。

また、装着部材の他の態様として、第３図に示すように
、シュート１２の下部外周壁面を下方に向けて末広がり
のテーパ状に形成し、この下部外周壁面１２ｂと係合
するテーパ状の内面を有する環状の装着部材１４′をも
って、砂杭用網袋８の開口部を係脱可能に支持するもの
としてもよい。

更に、第４図に示すように、シュート１２の下部外周面
の周縁に沿って一定間隔を隔てた複数個の鉤状の装着部
材１４″を取り付けた態様としたものでもよい。

この装着部材１４″を用いれば、上記化の装着部材１４
．１４’に比べて砂杭用網袋８の開口部の係止が容易に
行えるという効果がある。

更に、また他の装着部材として、第４図に示す鉤状の装
着部材１４″を、単に蛇腹体７ａの下部外周壁面に、円
周に沿って一定間隔を隔てて複数個設けたものでもよい
。

なお、上記装着部材１４’、１４″等を用いた場合でも
、防護体１５を用いることは何ら差し支えはない。

砂投入ホッパー６の上部取付板６Ｃには、垂直振動を発
生させるバイブロハンマー１６が取り付けられ、バイブ
ロハンマー１６から垂直に上方に伸ひ゛るワイヤ１７を
もって、ケーシング１は、図示を省略したパックドレー
ン船の船べり側のクレーンに垂直に移動可能に支持され
ている。

図中、１８は圧縮空気をケーシング１内に送り込むため
の圧縮空気供給口である。

つぎに、本考案の作用を水面下の軟弱地盤に袋詰砂杭を
造成する施工順序に従って説明する。

まず、砂供給導管７を折り畳んで第２図に示すような蛇
腹体７ａとした状態でのケーシング１を、その下部の蓋
２を閉鎖して垂直に保持した状態で、枠体４が水面りに
近接するまでバイブロハンマー１６によって第５図イに
示すように、水面り下の軟弱地盤Ｅ中に打ち込む。

そして、打ち込み中に蓋２とケーシング１の隙間からケ
ーシング１内に侵入した水を、ケーシング１内を圧縮空
気供給口１８から圧入した圧縮空気で排水管３を通じて
排水する。

ついで、造成杭の必要な長さを有し先端部に少量の砂（
図中、複数の点で示す）を入れた砂杭用網袋８を、その
開口部をシュート１２の開口部の外周壁に嵌め、その周
りを装着部材１４で挟持させて、係止する。

そして、開閉用蓋５を開放して、第５図口に示すように
、先端部の砂を重りとして砂杭用網袋８をケーシング１
内に投入垂下する。

そして、その後に小型ウィンチ１３を作動させ、ワイヤ
１１を巻き下げ方向に繰り出し、蛇腹体７ａを下方に軟
弱地盤Ｅの高さまで伸長してケーシング１内に降下し、
砂杭用網袋８の先端部を第５図へに示すようにケーシン
グ１の底に着床させる。

この状態で砂量を調整しながら砂投入ホッパー６から砂
（図中、点で示す）を投入し、砂供給導管７を通じて砂
杭用網袋８に砂を充填していく。

そして、第５図二に示すように、砂杭用網袋８の全長に
わたって均一に砂を充填する。

砂充填作業完了後、再び小型ウィンチ１３を作動させて
、砂供給導管７の外側にはわしたワイヤ１１を多少巻き
上げ、シュート１２の装着部材１４から砂杭用網袋８の
開口部を離脱する。

そして、更にワイヤ１１を巻き上げて、第５図ホに示す
ように、砂供給導管７を蛇腹体７ａとなるように完全に
折りたたみ、しかる後にケーシング１上部の開閉用蓋５
を閉じるとともに、下部の蓋２を開放して、砂を充填し
た砂杭用網袋８の下端を軟弱地盤Ｅに着床させ、圧縮空
気供給口１８を通してケーシング１内部を圧気しつつ、
ケーシング１を第５図へに示すように引揚げる。

以上のようにして、軟弱地盤Ｅ中に砂杭用網袋８に砂を
充填してなる袋詰砂杭が遺戒される。

そして、上記施工順序を繰り返すことによって、水面り
下の軟弱地盤Ｅ中には複数本の袋詰砂杭が遺戒されるこ
ととなる。

本考案は以上述べたような構成であり、ケーシング上部
の砂投入ホッパーに接続し、少なくとも水深分の長さを
有する伸縮自在な砂供給導管を設けであるので、造成杭
の深さに水深を加えた長さを有する従来のケーシングに
対応して用いていた砂杭用網袋の長さを、従来に比し少
なくとも水深分だけ短くして節約を図れるという効果を
有する。

そして、砂供給導管と砂杭用網袋の開口とは装着部材に
よって密接に連結されるので、砂投入ホッパーから砂杭
用網袋の先端までは一体的な筒体となれるから、砂投入
時のケーシング内部への砂漏れを極力抑えることができ
、砂杭用網袋への砂投入作業を効率よく行うことができ
る。

しかも、内部に砂を充填した砂杭用網袋と装着部材との
離脱は、砂供給導管を蛇腹体に折りたたむことに伴う装
着部材の引揚げによって容易に行われ、その離脱作業の
簡便さをもたらすという顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の使用時における砂供給網袋
への砂供給導管を用いたケーシングを示す縦断正面図、
第２図は本考案における砂供給導管の不使用時における
状態を示す縦断正面図、第３図は第１図の装着部材の他
の実施例を示す縦断正面図、第４図は第１図または第３
図とは異った装着部材の他の実施例を示す縦断正面図、
第５図は本考案に係る砂杭用網袋への砂供給装置の経時
的使用順序を示す説明図。１・・・・・・ケーシング、２・・・・・・蓋、４・・
・・・・枠体、６・・・・・・砂投入ホッパー、６ａ・
・・・・・落下口、７・・・・・・砂供給導管、７ａ・
・・・・・蛇腹体、１０・・・・・・リング、１１・・
・・・・ワイヤ、１２・・・・・・シュート、１４・・
・・・・装着部材。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

頭部を尖端とし、かつ開閉可能に形成した蓋を下端にも
つ管状のケーシングとその上部に設けた砂投入用ホッパ
ーの落下口に上部が固定され、不使用時には折り畳まれ
て該落下口下部に保持され、また、使用時には該ケーシ
ング内部に垂下伸張されて少なくとも軟弱地盤の深さに
まで水中に没するようにした砂供給導管と該砂供給導管
の下端に装着されたシュートと開口端部において係合し
て該ケーシング内の先端まで垂下し、該砂供給導管が巻
き上げられるときは該シュートより離脱するように装備
した砂杭用網袋を有することを特徴とする砂杭用網袋へ
の砂供給装置。