JPS5934346Y2 - キヤスタ−付かばんの曳行用ベルト取付金具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はキャスター付かばんの曳行用ベルト取付金具に
関するものである。

従来キャスター付かばんの引き手として、かばんの提手
に環状のベルトを取付けるようになしたものや、かばん
本体内に設けた引き込み装置に引き手の一部を結合して
抽挿自在になしたもの等多くのものが提案されている。

しかし、前者のものは提手の揺動に伴って動くので、曳
行時の方向性が悪く、また提手に取付ける部分に過大の
力が加わるので、長期間使用中に傷んできて、時に切れ
ることがある。

また、後者のものは機構が複雑で高価につくばかりか、
壊れやすい等の欠点がある。

本考案はこれに鑑みてなしたもので、構造簡単で、片手
でもって簡単かつ確実に着脱で冬ると共に、曳行方向の
自在性を備えると共に堅牢性を有する曳行用ベルトの取
付金具を提供せんとするものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図に於てＡはキャスター付かばんのフレーム凹溝内の適
当位置（例えば上面端部或いは側面上部等）に取付けて
ベルト金具Ｂと着脱自在に係合するようになしたる受金
具で、この受金具Ａは所要の厚みと幅を有する基台１と
フック部２とから戊る。

即ち、上記基台１は上面−側部に所要の幅と奥行きを有
する断面略Ｕ字形（凹状）の嵌挿部１ａを形成し、かつ
他側部にこの嵌挿部１ａを形成する壁の頂面と同じ高さ
の段部１ｂを形成したもので、この段部に続いて断面略
逆り字形のフック部２を上記基台１の上方に間隔を有し
て一体に設けて、基台の嵌挿部１ａ及び段部１ｂの上面
とフック部２の内面間に遊動部３を構成するようになし
て受金具Ａを形成する。

尚、この受金具Ａは基台１とフック部２とを第１０図に
示す如く別々に製作した後一体に結合することもある。

ところで、上記フック部２は先端の下方に垂下する係合
片２ａが基台１の段部１ｂより前方に隙間ａをあけ、か
つこの保合片の下端が段部１ｂより下方に位置し嵌挿部
１ａと隙間すをあけるように一体になしたものである。

上記隙間ａ、ｌ）はそれぞれ後述のベルト金具Ｂの嵌挿
環４の厚みＣ１幅ｄよりや・大にする。

即ち、ｂ＞ｄ＞ａ＞ｃの関係にする。

また、この係合片２ａはその先端面を基台の嵌挿部１ａ
の内面傾斜面と略一致する傾斜面を有する形状とするも
のである。

次に、上述のベルト金具Ｂは略８字形の環状体で、その
一端にベルトを取着する孔を設け、他端に嵌挿環４を形
成したもので、この嵌挿環４は所要の厚みＣと幅ｄを有
する略角形の枠体で、その外形及び内形（孔形）は一定
の角度θに傾けた時その枠の隣り合う二辺が前記受金具
Ａの嵌挿部１ａに嵌挿でき、かつ枠内に保合片２ａがす
っぽり嵌まる形状になすものである。

ところで、上記実施例ではベルト金具の嵌挿環４を左、
右いずれの方向に角度θを傾けても嵌挿可能になしたが
、時に第６図に示す如く左、又は右のいずれか一方に傾
けた時のみ嵌挿可能になすこともある。

尚図中５はかばん取付用の嵌合突起、６は螺合孔である
。

ところで、第７図、第８図、第９図は異なりたる実施例
を示すものである。

即ち、第７図は受金具Ａの係合片２ａの端面２ｂを略円
形になすと共に、ベルト金具Ｂの嵌挿環４の外形を四角
形で、内形（孔形）を円形になしたものである。

第８図は受金具Ａの係合片２ａの端面２ｂを略三角形に
なすと共に、ベルト金具Ｂの嵌挿環４σ外形及び内形（
孔形）を略三角形になしたものである。

上記いずれの場合も受金具Ａの嵌挿部１ａの凹状と係合
片２ａの先端面は、ベルト金具Ｂを一定角度θに傾むけ
た時合致する形状になすものである。

次に、第９図に示すものは、受金具Ａは嵌挿部１ａを略
凸状に形成すると共に、係合片２ａを二股状で、かつそ
の先端面を上記嵌挿部１ａの略凸状の内面傾斜面と一致
する傾斜面を有するようになし、また、ベルト金具Ｂは
その嵌挿環４を逆凸状の外形に内形（孔形）を有するよ
うになしたもので、このベルト金具Ｂを一定角度に傾け
た時 受金具Ａに嵌挿可能になしたものである。

次に、本考案に係るベルト取付金具の着脱及び使用につ
いて説明する。

まず、かばんに取りつけた受金具Ａにベルト金具Ｂを持
って嵌挿環４を一定角度θに傾けて受金具Ａの嵌挿部１
ａ、係合片２ａに合わせ（第４図イ９口）、ベルト金具
Ｂをこの状態で嵌挿部１ａ内奥へ移動しく同図ハ）、段
部１ｂの壁面に当接したとき一定角度θを０に戻すと（
同図二）、ベルト金具Ｂの嵌挿環４は遊動部３内に入っ
て段部１ｂ上に引上げられ（同図ホ）、移動転回自在に
取付けられる。

そして、ベルト金具Ｂを水平状態にするとかばんの曳行
方向に対しては前後左右に自由に転回できるが、起立し
た状態での左、右方向への傾動は段部１ｂにより規制さ
れるので安定して曳行できる（第５図イ）。

また、かばんの斜め前方に曳行する時には、ベルト金具
の嵌挿環４を隙間ａ上方に移動すると左。

右に傾動できる（第５図口、ハ）。

この状態になるとベルト金具は外れやすいが、通常曳行
時は外側に引張られているため、嵌挿環４が係合片２ａ
の先端内面、段部１ｂの壁面、嵌挿部１ａの内奥面に当
接係止して容易に外れることはない。

なお、ベルト金具Ｂを受金具Ａより取外す時は上述の順
序と逆にすれば簡単に外れる。

従って本考案による時は、構造簡単で安価に大量生産で
きると共に、必要に応じて片手で以て一定角度に合せ簡
単にベルト金具を受金具より着脱でき、またベルト金具
と受金具とを遊動部内において、左右９前後に回転自在
になし、かつ傾動自在になしたので、かばんの曳行方向
の自在性を有すると共に、堅牢性を有し、重量大なるか
ばんを曳行しても長期間の使用に十分耐えることができ
る。

更に、ベルト金具の不使用時（例えば、預り所や飛行機
に預けた時）において外しておいても、受金具がかばん
のフレームの凹溝内にほぼ埋設する状態に固着している
ので、何ら邪魔にならない等多くの利点を有するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るベルト取付金具を示す。 第１図はかば゛んに取付けた状態の斜視図、第２図は取
付状態の受金具の断面図、第３図ａは受金具の斜視図す
はベルト金具の斜視図、第４図イ９口、ハ。 二、ホは着脱順序を示す斜視図、第５図イ９口、ハは使
用状態を示す斜視図、第６図、第７図、第８図、第９図
及び第１０図はそれぞれ異なる実施例を示す斜視図であ
る。 Ａ・・・・・・受金具、Ｂ・・・・・・ベルト金具、１
・・・・・・基台、１ａ・・・・・・嵌挿部、１ｂ・・
・・・・段部、２・・・・・・フック部、２ａ・・・・
・・係合片、２ｂ・・・・・・係合片の端面、３・・・
・・・遊動部、４・・・・・・嵌挿環。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面一側部に断面略Ｕ字形の嵌挿部１ａを、かつ他側部
   に上記嵌挿部の壁頂面と同一高さの段部１ｂを設けた基
   台１に、断面略逆り字形で、その下方に垂下する先端を
   上記嵌挿部の内面と略一致する傾斜面とした保合片２ａ
   を一部に有するフック部２を、係合片と段部との間に隙
   間ａ、保合片の下端を段部より下方で、嵌挿部との間に
   隙間すを有して基台上面とフック部の内面間に遊動部３
   を構成するように一体に成形すると共に、底部にかばん
   取付用の嵌合突起５及び螺合孔６を設けた受金具Ａと、
   上記遊動部内で移動転回自在な厚みＣ１幅ｄを有する枠
   状で、かつこの枠の隣り合う二辺を上記受金具Ａの嵌挿
   部と係合片とに所定角度でのみ嵌挿可能な形状になした
   嵌挿環４を一端に設けると共に、他端にベルトを取付け
   るようになしたベルト金具Ｂとから成り、上記間隙ａ、
   ｂ、厚みＣ及び幅ｄをｂ＞ｄ＞ａ＞Ｃの関係にしたこと
   を特徴とするキャスター付かばんの曳行用ベルト取付金
   具。