JPS5933155Y2 - 偏向ヨ−ク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカラーテレビジョン受像機等のブラウン管上に
装着固定される偏向ヨークに関する。

近来、ブラウン管上に装着固定される偏向ヨークとして
、ブラウン管及び偏向ヨーク自体の精度の向上等に伴い
、偏向ヨークをブラウン管上に装着し、管軸に対して前
後方向に微少範囲内で移動調整スるのみで、コンバージ
ェンスヨークを用いることなく最適なコンバージェンス
特性を得ることができ、また、最適なピユリティ特性を
得ることができる、いわゆる、首振りレス・セルフコン
バージェンス型のものが開発されてきている。

そして、この場合、偏向ヨークの移動調整後の固定が、
ボビンの熱変形等の影響を何等受けることなく、常に完
全強固に威されることが、良好な偏向特性（コンバージ
ェンス・ピユリティ等）を維持する上で強く望まれるも
のである。

本考案は上記事項に鑑み成された偏向ヨークに関し、特
に、偏向ヨークのブラウン管上での固定が強固に成され
る構成を備えた偏向ヨークに関するものである。

以下本考案の一実施例を図面を用いて詳細に説明する。

第１図において、１は偏向ヨークであり、コア２と、コ
ア２の外周面上にトロイダル状に巻回された垂直偏向コ
イル３と、コア２の内面に沿って装着された絶縁材料よ
り成るボビン４と、ボビン４の内面に沿ってくら型に巻
回装着された水平偏向コイル５と、ボビン４の尾部側に
形成された複数枚ゑ締付舌片６とから戊り、締付舌片６
に取着された締付バンド７を用いてブラウン管８上に装
着固定される。

偏向ヨーク１のうち、内面に水平偏向コイル５が巻回さ
れたボビン４は、第２図に示す如く、前部及び後部にそ
れぞれ水平偏向コイル５の頭部渡り線部５１、尾部渡り
線部５２を収納する拡大部４１，４２を有する。

そして、水平偏向コイル５の尾部渡り線部５２を収納す
るボビン４の後部拡大部４２内の後面４２Ａの全面には
、尾部渡り線部５２方向に延びる肉厚状の補強部９が、
後面４２Ａに連続して一体に、或は、接着剤等を介して
固定されて、表面が尾部渡り線部５２に接触する如く設
けられるものである。

斯かる構成の偏向ヨークにおいて、ボビン４の内面に水
平偏向コイル５が巻回装着され、ボビン４の後部拡大部
４２内に水平偏向コイル５の尾部渡り線部５２が収納さ
れた偏向ヨーク１をブラウン管８上に装着し、管軸に対
して微少範囲内で前後方向に移動調整し、最適な位置（
良好なコンバージェンス特性・ピユリティ特性等が得ら
れる位置）に至った時点で、締付バンド７を用いてブラ
ウン管８上に固定する。

この際、ボビン４の後部拡大部４２内の後面４２Ａ全面
には肉厚状の補強部９が設けられているもので、水平偏
向コイル５の尾部渡り線部５２は全体が補強部９の表面
に接触し位置的に固定（規制）され、また、ボビン４の
後部拡大部４２は補強部９により後面４２Ａ全面の厚み
が増して強度的に補強されるもので、偏向ヨーク１は強
度が著しく増したボビン４の後部拡大部４２を備えた状
態でブラウン管上に固定されるものである。

尚、本考案偏向ヨークの一実施例においては、図面上、
ボビン４を前部拡大部４１から後部拡大部４２まで一体
に形成し、更に、締付舌片６を後部拡大部４２に一体に
形成するものを示したが、後部拡大部４２、締付舌片６
をボビン４と別体に蓋状に形成し、ボビン４に嵌合固定
して構成しても良く、水平偏向コイル５の尾部渡り線部
５２を収納でき、かつ、内部後面４２Ａに肉厚状の補強
部９を有するものであれば、ボビン４の形状は実施例に
何等限定されるものではない。

また、垂直偏向コイル３の巻回形状も実施例に限定され
ることはなく、水平偏向コイル５と同様必要に応じてく
ら型に巻回しても良いものである。

更に、説明上、セルフコンバージェンス型の偏向ヨーク
について述べたが、一般の偏向ヨークに適用できること
は勿論である。

以上述べた如く、本考案の偏向ヨークによれば、くら型
に巻回された水平偏向コイルの尾部渡り線部を収納する
ボビンの後部拡大部内の後面全面に、尾部渡り線部方向
に延び尾部渡り線部に接触する肉厚状の補強部を設けた
ものであり、水平偏向コイルは尾部渡り線部がボビンの
後部拡大部内で補強部により位置的に固定（規制）され
ることで、全体の位置固定が確実・強固に威される他、
ボビンの後部拡大部内の後面全面が肉厚状の補強部によ
り厚みが増して補強され強度が著しく増すもので、従来
、後部拡大部内の後面に補強部が設けられていない偏向
ヨークにおいて生じた、温度変化に伴うボビンの後部拡
大部における変形（第１図の点線Ａで示す）を完全に防
止することができ、従って、ボビンの熱変形によって生
ずる偏向ヨークの管軸に対する上下・左右方向の変位（
首振り現象）の懸念は全くなく、偏向ヨークは位置的に
変化せず、初期位置（位置調整後の固定位置）でブラウ
ン管上に確実・強固に固定されるもので、常に良好な偏
向特性を得ることができ、特に、位置調整後の固定が強
固に成されることが望まれる、首振りレス・セルフコン
バージェンス型の偏向ヨークに適用すれば実用上の効果
は大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における偏向ヨークの一部断
面側面図、第２図は同じくボビンの斜視図である。 １・・・・・・偏向ヨーク、４・・・・・・ボビン、４
２・・・・・・ボビン後部拡大部、４２Ａ・・・・・・
後部拡大部内面、５・・・・・・水平偏向コイル、５２
・・・・・・水平偏向コイル尾部渡り線部、９・・・・
・・補強部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. くら型に巻回された水平偏向コイルの尾部渡り線部を収
   納するボビンの後部拡大部内の後面全面に、前記尾部渡
   り線部方向に延び尾部渡り線部に接触する肉厚状の補強
   部を設けたことを特徴とする偏向ヨーク。