JPS5810287Y2 - 偏向ヨ−ク装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はテレビジョン受像機等に用いられる偏向ヨーク
装置に関し、特に、偏向ヨークをブラウン管上に装着す
る際に、偏向ヨークの取り付は及び位置調整を簡単に威
し得る頭部固定装置を備えた偏向ヨーク装置に関するも
のである。

近来、ブラウン管上に装着される偏向ヨーク装置として
、ブラウン管及び偏向ヨーク自体の精度の向上に伴い、
偏向ヨークを管軸に対して前後方向に微少移動（ヨーク
プルバック）させるのみで、コンバージェンスヨークを
用いるこトナく最適ナコンバージエンス特性を得ること
ができ、また、最適なピユリティ特性を得ることができ
るものが開発されてきている。

そして、この場合、偏向ヨークの移動調整が簡単に威さ
れる機構を備えること、ブラウン管上への装着固定後は
その固定が強固に威され偏向ヨークが移動しないこと、
等が要求されるものである。

従来の偏向ヨーク装置においては、上記要求を満たすた
めに、例えば、偏向ヨークの内表面とブラウン管表面間
に数個のクサビを挿入するものであった。

しかしながら、斯かる構成においては、クサビの挿入具
合が個々バラバラとなる虞れがあり、作業に熟練を要し
、また、クサビを挿入した際のコンバージェンス、ヨー
クプルバック等の調整に時間がかかり、作業性が劣化す
る、等の欠点を有するものであった。

本考案は上記欠点を除去することを目的とした偏向ヨー
ク装置に関し、装着が簡単で作業性が良く、シかも、緒
特性の調整を短時間かつ容易に得ることができる頭部固
定装置を備えた偏向ヨーク装置に関するものである。

以下本考案の一実施例を図面を用いて詳細に説明する。

第１図において、ボビン１には、内周面に水平偏向コイ
ル（図示せず）、外周面にコア（図示せず）を介して巻
回された垂直偏向コイル（図示せず）が装着され偏向ヨ
ークを構成する。

ボビン１は、一対の半環状ボビンｌａ、ｉｂより成り、
ボビン本体２と、頭部開口端に形成された円周部３を有
するフランジ部６と、尾部開口端に形成された裏蓋部４
とで構成され、締付バンド１０を介してブラウン管Ｂ上
に装着固定される。

また、ボビン１は、第２図・第３図に示す如く、内周面
には、尾部から頭部の円周部３まで、管軸方向に直線状
のリブ５，５′が設けられ、フランジ部６の外周面には
、所定間隔Ｃをおいて２個の小突起７．７′が平行して
、対角状に２箇所設けらへ小突起７，７′の中央部に位
置的に対応して、ボビン本体２には突起片８がフランジ
部６と隙間ｄを存して略平行に立設される。

ボビン１の頭部開口端のフランジ部６には、小突起７，
７′突起片８を介して頭部固定装置１１がフランジ部６
に対して着脱自在に装着される。

頭部固定装置１１は、第４図乃至第９図に示す如く、ポ
リプロピレン等の樹脂成形品から戒る断面略コ字状の本
体Ｈと、本体Ｈに固定されたゴム等から成る弾性片２５
゜２５′とから構成される。

頭部固定装置１１のうち、本体Ｈは、ボビン１の頭部開
口端に位置する円周部３に沿った曲率をもつ側壁１３と
、側壁１３を挾んで平行に設けられた前壁１２、後壁１
４とによって構成され、前壁１２の外面両端には頭部固
定装置１１を構成する弾性片２５．２５’を収納固定す
る弾性片嵌合部１５．１５’が設けられ、前壁１２の外
面中央には、操作片１６がスリット１７．１７’に挾ま
れて設けられる。

ここで、本体Ｈの弾性嵌合部１５，１５’に固定される
弾性片２５．２５’は、第９図に示す如く、ブラウン管
Ｂの拡大部表面と接触する接触面２ｂがブラウン管Ｂの
拡大部表面の曲率に合致して傾斜して形成され、また、
あらかじめ偏向ヨークをブラウン管Ｂ上の適正位置に装
着する寸法（厚み）を有するものである。

一方、頭部固定装置１１の本体Ｈには、操作片１６の裏
側で側壁１３に近接する位置に２個の爪１８が設けられ
、前壁１２内面の両端には各々２本の線状突起１９．１
９’が設けられており、側壁１３の操作片１６部分には
孔２０が、後壁１４の中央には後壁１４と一体に嵌合片
２１が突設されている。

嵌合片２１は、ボビン１のフランジ部６に設けた小突起
７，７′の間隔Ｃと略等しい幅を有し、また、ボビン本
体２に設けた突起片８とフランジ部６間の隙間ｄと略等
しい厚みを有するもので、嵌合片２１は小突起Ｉ、７′
間でフランジ部６と突起片８によって挾持されるもので
ある。

斯かる構成の偏向ヨーク装置において、本体Ｈと弾性片
２５．２５’とから成る頭部固定装置１１のボビン１の
フランジ部６（頭部開口端）への嵌合（装着）について
以下に述べる。

まず、ボビン１の円周部３と頭部固定装置１１の本体Ｈ
の側壁１３を平行に位置させ、本体Ｈを円周部３に押圧
嵌合する。

これにより、円周部３は本体Ｈの前壁１２と後壁１４と
によって挾持さむ、同時に、本体Ｈに設けた嵌合片２１
もボビン１の突起片８とフランジ部６によって挾持さへ
かつ、操作片１６の裏側に設けられた爪１８が円周部３
の縁に引っ掛かり、頭部固定装置１１はボビン１のフラ
ンジ部６に強固に嵌合固定される。

そして、頭部固定装置１１をボビン１のフランジ部６の
対角状の２箇所に嵌合固定した偏向ヨークを、第１図の
如く、ブラウン管Ｂ上に抑圧挿入し、ラスクーの直交性
のみを調整した後、偏向ヨークの尾部側に設けられた締
付バンド１０を用いて尾部側を固定する。

この際、偏向ヨークの頭部側は、頭部固定装置１１の弾
性片２５．２５’の表面がブラウン管Ｂの拡大部表面に
密着することにより、位置的に変化することなく最適位
置に保持固定が成されるものである。

ここで、偏向ヨークの調整（コンバージェンス、ヨーク
プルバック等）上、頭部固定装置１１を偏向ヨークから
取り外す場合は、操作片１６を第１図の矢印方向に曲げ
れば良く、操作片１６を曲げることにより、爪１８が操
作片１６と共動し、ボビン１の円周部３との引っ掛かり
が外れて、頭部固定装置１１の取り外しが成されるもの
である。

尚、本考案偏向ヨーク装置の一実施例においては、頭部
固定装置をボビンの頭部開口端に対角状に２箇所設ける
ものについて述べたが、従来知られているクサビ等を組
合せて１箇所のみに設けても、或は、１２００．９０°
間隔に３箇所、４箇所に設けても良いもので、頭部固定
装置の設置数・設置位置は実施例に限定されることはな
く、調整量、偏向ヨークの形状・重量等に応じて適宜に
増減できるものである。

以上述べた如く、本考案の偏向ヨーク装置によれば、ボ
ビンの頭部開口端に嵌合する断面コ字状の樹脂成形品か
ら戊る本体と、本体に一表面がブラウン管拡大部表面に
接触して固定された弾性片とから成る少なくとも１個の
頭部固定装置をボビンの頭部開口端に対して着脱自在に
装着したものであり、偏向ヨークのボビンと頭部固定装
置とは別部品を構成し、偏向ヨークのブラウン管上への
装着工程での時間的ロスが少なくて済み、また、ブラウ
ン管表面との接触に、頭部固定装置に設けたブラウン管
表面に一致した傾斜表面を有する弾性片を用いるので、
偏向ヨークをブラウン管上に押圧挿入するのみで最適位
置に装着され、その際ブラウン管表面との密着性が良好
となって、偏向ヨークの頭部における位置的変化が生じ
ることはなく、最適位置における保持固定が確実となり
、更に、頭部固定装置をボビンに対して着脱自在に装着
するもので、必要に応じて適宜に取り外すことができ、
種々の機種に対して応用できる等、セルフコンバージエ
ンス型の偏向ヨーク装置として実用上の効果は犬なるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における偏向ヨーク装置の要
部側面図、第２図は同じくボビンの正面図、第３図は同
斜視図、第４図は同じく頭部固定装置の斜視図、第５図
は同平面図、第６図は同底面図、第７図は同正面図、第
８図は同側面図、第９図は弾性片の斜視図である。 １・・・・・・ボビン、６・・・・・・フランジ部（頭
部開口端）、１１・・・・・・頭部固定装置、Ｈ・・・
・・・頭部固定装置本体、２５．２５’・・・・・・頭
部固定装置弾性片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボビンの頭部開口端に嵌合する断面略コ字状の樹脂成形
   品から成る本体と、該本体に一表面がブラウン管の拡大
   部表面に接触して固定された弾性片とから戒る少なくと
   も１個の頭部固定装置をボビンの頭部開口端に対して着
   脱自在に装着したことを特徴とする偏向ヨーク装置。