JPS5832190Y2 - 偏向ヨ−クの取付機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はテレビジョン受像機等のブラウン管上に装着さ
れる偏向ヨークの取付機構に関する。

近来、ブラウン管上に装着される偏向ヨークとして、ブ
ラウン管及び偏向ヨークの精度の向上に伴い、偏向ヨー
クを管軸に対して前後方向に微少移動させるのみで、コ
ンバージェンスヨークラ用いることなく最適なコンバー
ジェンス特性を得ることができ、また、最適などユリテ
ィ特性を得ることができるものが開発されてきている。

そして、この場合、偏向ヨークの微少範囲内での管軸前
後方向における移動調整が簡単に成される機構を備える
こと、装着固定後はその固定が強固に成されること、等
が要求されるものである。

本考案は上記事項に鑑み威された偏向ヨークの取付機構
に関し、特に、管軸に対して前後方向に微少移動させる
のみで最適なコンバージェンス特性、ピユリティ特性を
得ることができる偏向ヨークの取付機構に関するもので
ある。

以下本考案の一実施例を図面を用いて詳細に説明する。

第１図において、１はブラウン管の漏斗状部、２はブラ
ウン管のネック部、３はくら型に巻回された水平偏向コ
イル、４は同じくくら型の垂直偏向コイル、５は水平偏
向コイル３と垂直偏向コイル４の間を電気的に遮蔽する
絶縁枠、６は絶縁枠５の漏斗状部、７は絶縁枠５の漏斗
状部６に配設された水平コイル３の窓部、８は垂直偏向
コイル４の外周上に配置されたコア、９はコア８の締付
具、１０は偏向ヨークの裏蓋、１１は偏向ヨーク固定用
の締付リングである。

次に、本考案の偏向ヨークの取付機構の実施例について
、第１図乃至第３図を用いて説明する。

絶縁枠５の前端（ブラウン管の漏斗状部１側）には円筒
部２０が形成され、円筒部２０の前部には周方向におい
て略等間隔に４個の切欠部２２が穿設され、切欠部２２
の位置で円筒部２０の表面にＬ字状の凹溝２１が形成さ
れる。

絶縁枠５の円筒部２０には押圧リング３０が回動自在に
挿嵌して配設される。

押圧リング３０のリング部３１の下面（裏面）には、円
筒部２０の凹溝２１に対応し凹溝２１と係合する突起３
２が周方向において略等間隔に４個設けられ、また、リ
ング部３１の前端には突起３２に位置的に一致して抑圧
片３３が４個一端（先端）がブラウン管の漏斗状部１表
面に接触する如く円周方向の中心に向って突設される。

ここで、抑圧片３３は円筒部２０の当接部２３方向に復
帰するスプリング性を有するもので、押圧片３３は常に
当接部２３に当接するものである。

斯かる構成の偏向ヨークの取付機構において、押圧リン
グ３０を円筒部２０上で回動する。

これに伴い、押圧片３３は当接部２３に当接するように
当接部２３側に変位し、押圧片３３のブラウン管の漏斗
状部１表面に対する角度が増減（図面実線矢印方向の回
動に伴い角度が直角に近づき、図中点線矢印方向の回動
に伴い角度が減る）し、換言すると、抑圧片３３の各先
端を結ぶ内接円の径が変化し、その結果、偏向ヨークの
ブラウン管上における管軸方向前後の位置調整を行なう
ものである。

具体的に述べれば、押圧片３３の漏斗状部１表面に対す
る角度が増すことによう（抑圧片３３が起立した状態）
内接円の径が小さくなり、偏向ヨークは後部方向に移動
し、逆に、押圧片３３の漏斗状部１表面に対する角度が
減ることにより（押圧片３３がねた状態）内接円の径が
大きくなり、偏向ヨークは前部方向に移動するものであ
る。

この際、偏向ヨークが最適位置になった時点で、抑圧リ
ング３０と円筒部２０をネジ等を用いて固定しても良い
。

次に、押圧リング３０を絶縁枠５の円筒部２０に嵌合す
る場合の他の実施例について第４図を用いて説明する。

第４図において、絶縁枠５の円筒部２０には、周方向に
おいて略凹等分された位置にそれぞれＬ字状の切欠溝２
５を穿設し、切欠溝２５の終端に当接部２３が突設され
ている。

そして、絶縁枠５の円筒部２０に挿嵌される押圧リング
３０には、リング部３１の先端（端縁）部分に、円筒部
２０の切欠溝２５に位置的に対応して当接部２３方向に
スプリング性を有する４個の抑圧片３３が円周方向の中
心に向って突設されるものである。

尚、本考案偏向ヨークの取付機構の一実施例においては
、絶縁枠の円筒部に挿嵌される押圧リングに４個の押圧
片を設けるものについて述べたが、偏向ヨークの形状等
に応じて、押圧片の設置数を適宜に増減できるものであ
る。

以上述べた如く、本考案の偏向ヨークの取付機構によれ
ば絶縁枠の前端に形成された円筒部に押圧リングを挿嵌
して配設し、抑圧リングに一端がブラウン管の漏斗状部
表面に接触するスプリング性を有する押圧片を突設する
と共に、絶縁枠の円筒部に抑圧片が当接する当接部を設
けて成るものであり、抑圧リングの押圧片は自動的に偏
向ヨークとブラウン管の軸心を一致させる作用（調心）
を成すもので改めて調心を行なう必要はなく、その分機
構的に簡略化できる。

また、押圧リングを回動するのみで偏向ヨークの管軸前
後方向の微少距離移動調整が成されるもので、作業が極
めて簡単であり、その上、偏向ヨークを常に最適位置に
保持固定でき、更に、押圧リングの押圧片がスプリング
性を有するので、衝撃等によって偏向ヨークの取付けが
ゆるむこともなく、安定した保持が成されるものである
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における偏向ヨークの取付機
構の断面側面図、第２図は同じく要部正面図、第３図は
同じく円筒部と押圧リングの係合状態を示す分解斜視図
、第４図は他の実施例における円筒部と押圧リングの係
合状態を示す分解斜視図である。 ５・・・絶縁枠、２０・・・円筒部、２３・・・当接部
、３０・・・押圧リング、３３・・・押圧片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 絶縁枠の前端に形成された円筒部に抑圧リングを挿嵌し
   て配設し、該抑圧リングに一端がブラウン管の漏斗状部
   表面に接触するスプリング性を有する抑圧片を突設する
   と共に、前記絶縁枠の円筒部に前記抑圧片が当接する当
   接部を設けたことを特徴とする偏向ヨークの取付機構。