JPS5931874Y2 - ロツクの遠隔操作装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車用開閉体のロックの遠隔操作装置に関
するもので、特に運転席等からの遠隔操作によりトラン
クリッドやテールデートのロックを解除し得るようにし
たロックの遠隔操作装置に関する。

従来のこの種の装置として、第１図及び第２図に示すよ
うな装置がある。

この装置は、自動車のテールゲートのロックを遠隔操作
し得るようにしたもので、閉扉時に、運転席等に設けら
れた遠隔操作ハンドル（図示時）により、索条ａを牽引
することにより、ストライカｂのベースプレートＣに枢
着されたオープンレバーｄを、第１図における時計方向
に回動させ、このオープンレバーｄの一端で、テールゲ
ート側に設けられたロック本体ｅより突出するロッキン
グプレートｇの突出部ｆを、第１図において右方に移動
させ、これによって、ロッキングプレートｇを、第１図
における反時計方向に回動させ、ロック本体ｅ内に設け
られたラッチｈとストライカｂとの保合を解除して、テ
ールゲートを開くことができるようになっている。

このような従来技術として実公昭４６−２２３３１号公
報がある。

しかし、このような従来の装置においては、第２図に示
すように、誤操作又は故障等により、オープンレバーｄ
が索条ａにより牽引された状態で、テールゲートを閉じ
た場合、テールデート側に設けられたロック本体ｅより
突出するロッキングプレートｇの突出部ｆがオープンレ
バーｄの遊端に衝突し、オープンレバーｄ１又はロッキ
ングプレートｇが折損する恐れがあった。

本考案は、このような誤操作や故障等によるオープンレ
バーやロッキングプレートの折損の恐れを解消し、安全
に、かつ確実に操作し得るようにしたロックの遠隔操作
装置を提供することを目的とするもので、以下第３図乃
至第６図に示す実施例に基づいて説明する。

Ａは、自動車のテールゲート側に設けられたロック本体
、Ｂは、車体側に設けられたストライカである。

ロック本体Ａは、ストライカＢの進入口１を穿設された
カバープレート２を備えている。

このカバープレート２内には、ストライカＢが進入口１
内に進入したとき、ストライカＢと係合する２叉状のラ
ッチ３と、このラッチがストライカＢと係合した状態で
、ラッチ３を係止するためのロッキングプレート４とが
、軸５，６をもってそれぞれ枢着されている。

ラッチ３の後端とロッキングプレート４の後端とには、
左右方向をなす引張りコイルばねγの各端部がそれぞれ
併重され、このばねγの付勢力により、ラッチ３は、ス
トライカＢが進入口１より抜は出す方向、すなわち第３
図における反時計方向に付勢され、かつロッキングプレ
ート４は、ラッチ３を係止する方向、すなわち第３図に
おける時計方向に付勢されている。

また、ロッキングプレート４は、適宜のロッド（図示時
）を介して、テールゲートに設けられた操作ハンドル（
図示時：に連係され、この操作ハンドルにより、ロッキ
ングプレート４を第３図における反時計方向に回動させ
て、ラッチ３の係止を解除することができる。

ロッキングプレート４の一端には、カバープレート２に
穿設された窓孔８を通って、カバープレート２の外方に
突出する突出部９が連設されている。

この突出部９は、ロッキングプレート４が、ラッチ３を
ストライカＢとの係合状態で係止する第３図に示すよう
な係止位置と、ラッチ３の係止を解除し得る第５図に示
すような解除位置とに移動可能である。

ストライカＢは、車体に固着されたベースプレート１０
上に、左方に向けて上向き段状に延びるブラケット１１
を連設し、このブラケット１１の上部水平片１１ａの下
方には、軸１２が突設されている。

この軸１２には、オープンレバー１３に穿設された長孔
１４が嵌合され、オープンレバー１３はこの軸１２まわ
りに回動し得るとともに、軸１２が長孔１４内を相対的
に摺動することにより、テールゲートの開閉方向に摺動
することもできるようになっている。

軸１２の拡径部１２ａとオープンレバー１３との間にお
ける軸１２まわりには、巻きばね１５が巻設されている
。

この巻きばね１５の一方の延出端部は、ブラケット１１
の上部水平片１１ａの後縁より垂下する垂下片１１ｂに
、かつ他方の延出端部は、オープンレバー１３の前部左
側縁にそれぞれ係止され、この巻きばね１５により、オ
ープンレバー１３は第３図における反時計方向に付勢さ
れている。

ブラケット１１における上部水平片１１ａの前縁に上向
き折曲された突片１１ｃと、オープンレバー１３の前端
右側縁に上向き折曲された突片１３ａとには、引張りコ
イルばね１６の各端部が係止され、このばね１６により
、オープンレバー１３は常時扉の開方向に向けて付勢さ
れている。

オープンレバー１３の前端左側縁には、はぼ１字状の下
向き突片１３ｂが連設され、この下向き突片１３ｂには
、運転席等に設けられた遠隔操作ハンドル（図示時）に
一端を連係された索条１１の他端が止着されている。

しかして、オープンレバー１３は、常時は、ばね１６の
付勢力により扉の開方向へ押圧されて、長孔１４の一端
が軸１２に当接し、かつ巻きばね１５の付勢力により、
オープンレバー１３のほぼ中央部の右側縁に上向き突設
されたストッパ１３Ｃがブラケット１１における上部水
平片の前縁に当接した、第３図に示すような不作動位置
で停止している。

このとき、オープンレバー１３の後端より若干右方に延
出させた当接部１３ｄの遊端は、閉扉時にあるロッキン
グプレート４の突出部９の左側面に当接し得るようにし
である。

また、オープンレバー１３は、遠隔操作ハンドルにより
、索条１１を牽引することにより、巻きばね１５の付勢
力に抗して第３図における時計方向に回動し、当接部１
３ｄの遊端でロッキングプレート４を第３図において反
時計方向に回動させ、ロッキングプレート４を解除位置
とする、第５図に示すような解除位置に回動可能としで
ある。

さらに、開閉時に、オープンレバー１３が解除位置にあ
り、この状態で□を閉じたとき、突出部９の前面がオー
プンレバー１３の後端に当接するようにしてあり、これ
によって、オープンレバー１３は、ばね１６の付勢力に
抗して、扉の閉止動作に伴う突出部９の移動により扉の
閉方向に押し動かされる。

このときのオープンレバー１３の移動は、長孔１４に対
して軸１２が相対的に摺動することによって許容される
。

本考案は、上述のような構成としたオープンレバーを設
けたことにより、正常時には、遠隔操作ハンドルにより
、オープンレバーを解除位置に回動させ、オープンレバ
ーの一端をもって、ロッキングプレートを解除位置まで
回動させることにより、ラッチとストライカとの保合を
解いて、ドアを遠隔位置より開かせることができるとと
もに、開扉時に、誤操作により、又は故障により、オー
プンレバーが解除位置にあるままの状態で扉を閉じたと
しても、ロッキングプレートがオープンレバーに当接す
ると同時にオープンレバーが扉の閉方向に移動するので
、ロッキングプレートとオープンレバーとの衝突時の衝
撃は緩和され、両部材の折損等を防止することができ、
従来の欠点を解消することができる。

なお、上述の実施例においては、オープンレバーを摺動
自在に支持させる構成として、長孔をオープンレバーの
枢軸部に穿設し、この長孔に枢軸を嵌合させるようにし
であるが、本考案はこのような構成だけに限定されるも
のではない。

例えば長孔をブラケット側に穿設してもよく、この場合
においても、前記と同様な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の遠隔操作装置を備えるロックの一例の
閉扉時の状態を示す一部破断乎函図、第２図は、同じく
オープンレバーを索条をもって牽引した状態で、扉を閉
止したときの状態を示す要部の横断平面図、第３図は、
本考案の一実施例の閉扉時の状態を示す一部破断乎面図
、第４図は、同じく側面図、第５図は、同じく遠隔操作
により開扉するときの状態を示す要部の横断平面図、第
６図は、同じく、オープンレバーを作動位置とした状態
で扉を閉止したときの状態を示す要部の横断平面図であ
る。 Ａ・・・・・・ロック本体、Ｂ・・・・・・ストライカ
、３・・・・・・ラッチ、４・・・・・・ロッキングプ
レート、９・・曲突出部、１０・・・・・・ベースプレ
ート、１１・・・・・・ブラケット、１２・・・・・・
軸、１３・・・・・・オープンレバー、１４・・・・・
・長孔、１５・・・・・・巻きばね、１６・・・・・・
ばね、１γ・・・・・・索東

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扉側或いは車体側のいずれか一方に固定されたストライ
   カのベースプレートに枢着され、かつ車体の適所に設け
   られた遠隔操作ハンドルにより回動させられるようにし
   たオープンレバーにより、前記のいずれか他方に固定さ
   れたロック本体より突出するロッキングプレートの突出
   部を回動操作し得るようにするとともに、該ロッキング
   プレートの回動により、前記ロック本体内に設けられた
   ラッチと前記ストライカとの係合を解除し得るようにし
   たロックの遠隔操作装置において、前記オープンレバー
   を、ストライカのベースプレートに対して、扉の開閉方
   向に摺動自在に支持させるとともに、該オープンレバー
   を常時扉の開方向に向けてばね付勢することにより、扉
   の閉止時に、前記ロッキングプレートがオープンレバー
   に当接した際、オープンレバーが扉の閉方向に移動し得
   るようにしたことを特徴とするロックの遠隔操作装置。