JPS5931654Y2 - マンコンベアの欄干 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案はエスカレータあるいは電動道路等のマンコンベ
アの欄干に係り、特に据付現場における欄干組立時の省
力化など金図るに好適な鼾構成に関する。

〔考案の背景〕

マンコンベアは、ビル内の輸送設備として広く定着して
きているが、特に最近では都市構造の立体高架化と地下
鉄網の急速な進展などに伴い、マンコンベア自体が都市
交追機関として大きな期待金集めていることは周知の通
りである。

このためマンコンベアは、従来のような単なるビル内で
の輸送機能のほかに、地上と比べて人間の動作効率が大
きく制限される地下の深層階における据付作業にも適し
た全体構成とすること、また、地下の多湿な環境下にお
いても機器が腐蝕しないような配慮が必要であるなど多
様な研究課題が提起されはじめている。

従来ノマンコンベアは、第１図および第２図に示したよ
うに、マンコンベアの終端部音形成するマシンルーム１
内で折り返して運転される無端状のステップ２と、駆動
プーリ３に巻きつけられて摩擦駆動される無端状の・・
ノドレール４金もって乗客金運ぶ仕組みになっている。

そして、このステップ２の近傍にはスカートガード５お
よび押縁６が設けられて乗客の足元金保護し、さらにハ
ントレール４の周囲には内側デツキ７、ノ・ンドレール
ガイド８、中央デクキ９、主デツキ１０、外側テッキ１
１、端部に剛性４増すための折曲部１２ａ金有する内側
パネル１２および外装パネル１３など多数の欄干部品金
組合わせてマンコンベアの外観を構成しているのが最も
一般的である。

なお、この欄干の内部には、スカートガード５金支える
ブラケット１４、内側パネル１２と一体的に接合される
パネル補強体１５および１６、ノ・ンドレール４の復路
金保持するローラ１７．欄干上部金支えるブラケット１
８と支柱１９、外装パネル１３金支えるブラケット２０
などがありこれら全ての部品金頑丈な本体枠２１で支持
する仕組みになっている。

ここで、欄干の上辺部音形成する内側デツサ７、中央デ
ツキ９、主デツキ１０および外側デシキ１１などは、一
般にアルミ合金の押出成形材によって構威すれ、各々固
定ビス２２，２３゜２４．２５および２６で締付けられ
て最終的には支柱１９で強度保持されている。

一方、以上のような欄干構成のほか、最近では第３図に
示したような方法も一部で採用されている。

この方法は、中央デツキ２７と、ふたつに分割された主
デツキ２８および２９金もって鼾の上辺部音形成し、新
たに補強体３０金設けたことに特徴があるものの固定ビ
ス３１，３２および３３で支柱３４に固設している点は
第２図で説明した方法と同様である。

以上説明した従来の鼾構成のうち、第２図の方法では、
その上辺部金内駒デツキ７、中央デツキ９、主デツキ１
０および外側デツキ１１など多数の部材金使用している
ために各々の突き合せ部Ａ、ＢおよびＣ部に見苦しい段
差や大きなすき間が生じ、これ金防止するために入念に
仕上げて体裁をよく組立てる必要があること、オた多数
の固定ビス４用いることから長時間の組立時間金髪する
という欠点がある。

このことは第３図の方法でもほぼ同様であり突き合せ部
りおよびＥや固定ビス３１．３２および３３などに多大
な組立時間４費しているものである。

このため、マンコンベアは製造工場における部品の製作
は一般に正味１０〜２０日程度と比較的短時間で終える
ものの据付現場での組立作業には技術者が２〜３人で３
０〜６０日、地下の深層階に設置されるものでは釦おむ
ね１００日程度の長時日を要する結果となっている。

一般に、需要先ごとにその都度受注生産される物品は固
有の性能やコスト面での優位性のほかに短納期の要求に
も対応できることが一方セールスポイントになっている
現在では、部品製作から据付完了１での時日金短縮する
ことは極めて重要であり、マンコンベアの場合、特に長
時日金要する据付作業の効率アップを図ることが急務と
なっている。

ここで、と〈最近ではマンコンベア金地下の深層階や歩
道橋、あるいは歩道からビル内へ装架するなど従来にな
い新しい分野に適用する事例が多くなり、マンコンベア
自体が雨水や地下水金浴びるような過酷な環境下での運
転音余儀なくされている。

このこと４第２図および第３図によって説明すれば、雨
水や地下水などの水滴は図に二点鎖線で示したように内
駒デツキ７と中央デツキ９の間、中央デンキ９と主デツ
キ１０の間、主デツキ１０と外測デツキの間およびステ
シブ２の近傍などから、また、中央デツキ２７や主デツ
キ２８および主デツキ２９などの間から欄干内部に浸入
している実情である。

このため、復路で上向きに開口しているハンドレール４
に入って、これ金摩擦駆動できなくなったり、さらには
ステシブ２の連結機器４発錆させたりしてマンコンベア
全体の寿命４著しく減じるためにマンコンベアの設備上
実に深刻な問題として指摘されている。

このような水滴の影響は、究極的にハンドレール４のス
リップ現象金誘発して乗客の転倒事故金柑いたり、ステ
ップ２が不意に停止したりする事故４招いて乗客の安全
金も脅かす結果となっている。

なお、この水滴の欄干内への浸入金防止する手段として
は従来、第４図に示したような方法が試みられたことも
ある。

この方法は、中央デツキ２７と主デツキ２８の突き合せ
部にコーキング剤３５乞充填してそのすき間得封じたも
のであるが、コーキング剤３５自体が極めて短時間に劣
化してし１うことや充填作業に手間どることから実際的
な効果音速し得ず、広く採用されるに至っていない。

以上のような従来の欄干構成における欠点、すなわち据
付作業の不能率さと水滴の浸入金改善することはマンコ
ンベア設備において刻下の急務となっていることは容易
に理解されよう。

曾た、従来のものは、主デツキが分割されていることに
より、その支持が３点支持となり、それ丈は作業性が阻
害されるという欠点があった。

更に、ハンドレールガイド８金支える中央デツキは、上
方、下方に開口部余有するという複雑な形状となってお
り、型製作に多大の費用がかかるばかりか、鋼板等の薄
鋼板により曲げ底形することはできなかった。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、支持の容易な、しかも薄鋼板の採用金
も可能とした主デツキ４得るものである。

〔考案の概要〕

本考案は、無端状に配列されたステップ、このステップ
と同期的に回動するハンドレール、このステップとハン
ドレールの間に設けられる欄干、この欄干の上辺部金構
成する主デツキ、この主デツキの下方に位置する内側パ
ネルおよび外装パネル、欄干の強度金保持する支柱など
金備えたマンコンベアの環子において、前記主デツキ金
、その一端は内側パネルの上端部捷で延出し、他端は外
装パネル測にのびる如く成形した単一体の水平部材と、
前記ハンドレール金案内するノ・ンドレールガイド金支
持するＵ字形の補助デツキで構成し、かつ前記支柱の上
部に取付部４設けると共に、前記主デツキの前記外装パ
ネル測と前記補助デツキ設置位置の二点で前記支柱上部
の取付部に前記主デツキ金固定したものである。

〔考案の実施例〕

以下、第５図にもとづき本考案の一実施例金説明する。

第５図において、回動するハンドレール４、このハンド
レール４の走行音案内するハンドレールガイド８、内側
パネル１２、外装パネル１３、補強体３０および支柱３
４などは従来と同一であるが、本考案では、主デツキ金
、内側パネル１２から外装パネル１３にかけて一体品と
した水平部材３６と、ハンドレールガイド８、ヲ支えろ
Ｕ字形の補助デツキ４０とより構成したものである。

ここで、水平部材３６について詳述すれば、その内側に
は垂片３６ａこれと対向して内側パネル１２乞支える支
授片３６ｂ、従来の主デツキに和尚する平面部３６ｃ、
外装パネル１３金支える外側の垂片３６ｄなどのほか、
支柱３４の上部に設けた取付部３４ｓに固定するため固
定ビス３７金ねじ込む凸部３６ｅが全て一部材で出来て
おり、この水平部材３６金固定ビス３８と前記固定ビス
３７金もって取付部３４ｓに固く締付けである。

この場合、水平部材３６は精密な形状に仕上がるアルミ
押出成形材が最適であり、この表面には通称アルマイト
といわれる化学処理が施されて美麗な光沢金星するよう
になっている。

そして、水平部材３６の製作に際しては若干工夫した弓
状（マンコンベアの平曲線部および上回線部）専用加工
機音用いれば従来品の細分されたデツキ類と同じく立派
に成形加工されるものである。

このように、主デツキ金水平部材３６と補助デツキの組
合せ部材としたことにより、従来より固定ビスが大幅に
減ること、昔だ、部材の突合わせ部（第２図Ａ、Ｂ、Ｃ
部や第３図のり、Ｅ部）が皆無になることから組立時の
すき間や段差金なくすための調整作業が全く不要となる
ほか、従来のように水滴などが欄干内に浸入することも
絶対になくなることは明白である。

しかも、主デツキと補助デツキとを分割構成としたため
、デツキの形状が単純なものとなり、製作が容易となる
。

又、上記の一実施例では欄干の上部４全て成形アルミ材
で構成したが、主デツキ金水平部材とＵ字形補助デツキ
の組合せ部材としたため薄鋼板全所定の形状に成形して
主デツキ金製作することが可能になった。

〔考案の効果〕

以上説明した本考案によれば、従来大きな欠点とされて
いた据付作業の不能率さ金水滴の浸入による短寿命要因
金解決した全く新規な欄干構成乞実現でき、しかも組立
精度の高いマンコンベア設備金提供できる。

又、主デツキ乞ノ・ンドレール直下と外装パネル測の二
点で支柱に固定したため、最少限の支持点で安定した支
持定行なうことができる。

更に、主デツキ４水平部材とＵ字形の補助デツキで構成
したため、鋼板による成形が可能となる等数多くの顕著
な効果音速威し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のマンコンベアの下部乗降口付近の側断面
図、第２図は第１図のＩ−Ｉ線に沿う断面図、第３図は
従来例のひとつで第２図に相当する部分の断面図、第４
図も従来例のひとつで第３図に相当する部分の局部断面
図、第５図は本考案の一実施例になる第２図相当の断面
図である。 ２・・・・・・ステップ、４・・・・・・ハンドレール
、１２・・・・・・内側パネル、１３・・・・・・外装
パネル、３４・・・・・・支柱、３６・・・・・・水平
部材、４０・・・・・・補助デツキ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 無端状に配列されたステップ、このステップと同期的に
   回動するハンドレール、このステップとハンドレールの
   間に設けられる欄干、この欄干の上辺部金構成する主デ
   ツキ、この主デツキの下方に位置する内側パネルおよび
   外装パネル、欄干の強度金保持する支柱など金備えたマ
   ンコンベアの欄干において、前記主デツキ金、その一端
   は内側パネルの上端部まで延出し、他端は外装パネル測
   にのびる如く成形した単一体の水平部材と、前記ハンド
   レール金案内するハンドレールガイドを支持するＵ字形
   の補助デツキで構成し、かつ前記支柱の上部に取付部定
   設けると共に、前記主デツキの水平部材裏面の前記外装
   パネル側と前記補助デツキの設置位置との二点で前記取
   付部に前記主デツキ金固定したこと金特徴とするマンコ
   ンベアの欄干。