JPH07291569A - 乗客コンベアの安全設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】乗客コンベア１の外側を形成するデッキカバー
４Ｂの上方に、欄干パネル４Ａと共に固定され外側デッ
キカバー４Ｂの方向に延設される支柱７と、支柱７に固
定される直立するフェンス８を設け、さらに、フェンス
８を欄干パネル４Ａと併設される形でハンドレール３の
上面よりも高い位置まで延長した。 【効果】乗降中の高所恐怖感を軽減するための安全装置
を低コスト，省スペースで提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、エスカレータあるいは
電動道路等の乗客コンベアの安全設備に係り、特に、欄
干の外側に備えられた乗客コンベア用の安全設備に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の乗客コンベアにおいて、欄干の外
側にフェンスを配設する例は、意匠登録第801133号公報
に開示された図３のような構成のものが知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来例は、図３に
示すように、乗客コンベアの全幅を構成するデッキカバ
ーＡの外側に、幅Ｂだけ付加してデッキカバーＣ，外装
板Ｄを設け、幅Ｂの範囲に支柱Ｅ，フェンスＦを配置し
たものであるが、この構成では付加分の部品が必要で不
経済であること、乗客コンベアの設置面積を増大させる
こと、組立作業工数が増加することなどの問題があっ
た。

【０００４】本発明の目的は、乗降中の高所恐怖感を軽
減するための安全設備を低コスト，省スペース及び作業
工数減の構成をもって提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、無端状に連結されて移動する踏段，前記
踏段と同期移動するハンドレール，前記ハンドレールを
案内するために設けられ、欄干パネル及びデッキカバー
などからなる欄干，前記欄干パネルと前記欄干パネルの
継ぎ部に適宜間隔で設けられた複数の支柱，前記支柱に
固定されるフェンスからなる安全設備を前記踏段の進行
方向に沿って設けたものにおいて、前記支柱を前記欄干
パネルと前記欄干パネルの継ぎ部に前記欄干パネルの基
部と共に前記デッキカバー内部の構造物に前記欄干パネ
ルと共に固定されて直立する固定部と、前記デッキカバ
ーの外側方向に延設される延設部と、前記ハンドレール
の上面部に向けて直立する直立部で構成し、前記直立部
に、前記欄干と並設されるフェンスを配設し、さらに前
記フェンスの上端部を前記ハンドレールの上面よりも高
い位置まで延設して設けた。

【０００６】

【作用】乗降用の踏段の外側を被う側壁が、ハンドレー
ルの上面よりも高い位置のフェンスで構成されるため、
特に乗客コンベアの外側が吹抜けになっている場合に、
このフェンスが乗客の視界をさえぎる形となって高所恐
怖感を軽減することができる。また、支柱及びフェンス
は欄干パネルと同時に組立てられるため、従来例（図
３）に比べて低コスト化，省スペース化及び作業省力化
を図ることができるほか、支柱の固定部が欄干パネルと
欄干パネルの継ぎ部に配設されるので、欄干に大型の支
柱が不要となり美観がよくなる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１と図２により
説明する。

【０００８】図１は、建物（図示せず）の吹抜けＺ側の
欄干断面を示したもので、この乗客コンベア１は、無端
状に連結されて移動する踏段２がハンドレール３と共に
移動する仕組みであり、ハンドレール３の案内路と踏段
２の側壁を形成するものとして欄干パネル４Ａ，デッキ
カバー４Ｂなどで構成される欄干４，欄干４の基部４Ｃ
の支持台４Ｄを支持する本体枠５や外装板６を備えて構
成されている。ここで、欄干パネル４Ａの継ぎ部には図
２に示すように支柱７が適宜間隔をもって踏段２の進行
方向に配置され、支柱７にフェンス８がビス７ａで固定
される。そして支柱７は、欄干パネル４Ａの組立と同時
にその基部の固定部７Ａが本体枠５に固設されている。
さらに、支柱７はハンドレール３の外縁３ａからＬだけ
離れた位置まで延設する延設される７Ｂと直立部７Ｃを
備えている。さらに、支柱７の直立部７Ｃに固定される
フェンス８の上端部８ａはハンドレール３の上面よりも
Ｈだけ高い所に位置している。また、フェンス８の下端
部８ｂは、ハンドレール３の下面よりもｈだけ低いスペ
ースが確保され、例えば、照明灯Ｆなどが装備された時
の保守用スペースを確保している。

【０００９】この場合、間隔Ｌはハンドレール３の外縁
３ａとフェンス８との間に頭などの人体を挟まぬよう配
慮したもので、さらに高さＨを設けた理由は、乗客の視
界をさえぎって吹抜けの下方（下階床面）を見えにくく
し、高所恐怖感を排除するためである。なお、支柱７と
フェンス８で成る安全設備は、欄干パネル４Ａと一緒に
組付けされ、寸法的にはデッキカバー４Ｂの範囲に取け
付けられるので組立作業性が良く、スペース増の問題も
ない構成であり、エスカレータ本体も欄干パネル４Ａの
変更のみであるためコストメリットもある。

【００１０】

【発明の効果】本発明によれば、乗降中の高所恐怖感を
軽減するための安全設備を低コスト，省スペース及び作
業工数減の構成をもって提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す欄干要部の部分断面
図。

【図２】図１の要部を示す部分斜視図。

【図３】従来例を示す欄干要部の部分断面図。

【符号の説明】

１…乗客コンベア、２…踏段、３…ハンドレール、４…
欄干、４Ａ…欄干パネル、４Ｂ…デッキカバー、４Ｃ…
欄干基部、６…外装板、７…支柱、７ａ…ビス、７Ａ…
固定部、７Ｂ…延設部、７Ｃ…直立部、８…フェンス、
８ａ…フェンス上端部。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 哲也 茨城県水戸市城東３丁目５番49号 株式会 社ハイソフテック内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】無端状に連結されて移動する踏段，前記踏
   段と同期移動するハンドレール，前記ハンドレールを案
   内支持するために設けられ、欄干パネルやデッキカバー
   を備えた欄干，前記欄干の外側に適宜間隔で設けられた
   複数の支柱，前記支柱に固定されるフェンスからなる安
   全設備を、前記踏段の進行方向に沿って設けたものにお
   いて、前記支柱を前記欄干パネルと前記欄干パネルの継
   ぎ部に前記欄干パネルの基部と共に固定されて直立する
   固定部と、前記デッキカバーの外側方向に延設される延
   設部と、前記ハンドレールの上面部に向けて直立する直
   立部と、前記直立部に、前記欄干に並設される前記フェ
   ンスとを含み、前記フェンスの上端部を前記ハンドレー
   ルの上面より高い位置まで延設して設けたことを特徴と
   する乗客コンベアの安全設備。