JPS5930775B2 - 焼結原料の事前処理方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は焼結原料の事前処理方法に関するものである。

粉状および微粉状鉱石を焼結する場合、その焼結原料を
ミキサーを用いて混合調湿粒状化する工程に於いて、粉
状および微粉状鉱石、石灰石などの副原料、固形素素、
例えば粉コークス、返し鉱からなる焼結原料にバインダ
ー例えば生石灰、焼成ドロマイト等を添加すると焼結原
料の粒状化が促進され、その結果、焼結原料を焼結する
場合の通気性が改善され、焼結原料中の固形炭素のが促
進されて焼結工場の成品である焼結鉱の生産能率が向上
することが知られている。

ここで、通気性の改善をより一層促進し、固形炭素の燃
焼性を高める方法として本発明者らは先に焼結原料の事
前処理に際し、焼結原料をミキサーを用いて混合調湿粒
状化する工程に於いて、バインダーを１次ミキサーのみ
ならず、１次ミキサーと２次ミキサーに分割して添加す
ることを特徴とする方法を提案している。

これらの工程を図によって説明すると、第１図に示す様
に焼結原料として通常、原料１および粉コークス３、お
よびバインダー２がミキサー６に投入され、混合調湿粒
状化され、しかる後、焼結機８に至る。

また、粉コークスおよびバインダーの分割添加を行う場
合は原料１に対して粉コークスは３及び５に分割され、
またバインダーは２及び４に分割されて１次ミキサー６
および２次ミキサー７にそれぞれ分割して投入される。

これらの処理を行う主目的は、第２図■□に示す様に焼
結原料粒子９ならびに微粉状の焼結原料９′の外面に一
様にバインダー１０が付着し、互いに付着し合って焼結
原料９の粒状化を促進し、同時に固形炭素１１を焼結原
料９の表面に均一にコーティングせしめることを期待す
る点にある。

しかしながら、実際の操業に於いて供給される粉コーク
スの粒度分布は粗粒から微粒までの広い範囲にわたって
いるため、個々の粉コークス粒子の燃焼速度に差異があ
り、酸素の供給状態が一定であれば比表面積の大きな微
粉コークスは粗粒コークスに比べ燃焼速度が速い。

従って本発明者らが先に提案した粉コークスと生石灰の
分割添加方法を行うことによって所望の原料予備処理を
遂行しても第２図■に示す様に造粒された焼結原料９の
表面にコーティングされた粉コークスの粒度の差異によ
り、均一な粉コークスの燃焼反応が進行しているとは言
い難い。

また、第２図■に示す様に粗成の粉コークス１１′はミ
キサー内で混合調湿粒状化を行ったさいに、核粒子とな
って微粉原料９′の内部に埋没されやすいため、酸素の
拡散が律速となり、その結果粉コークスの燃焼速度が低
下する。

これらの欠点を改良するには、供給する粉コークスの粉
度分布を焼結操業に最適とされる１〜３闘に縮小して使
用し、粉コークスの燃焼によって供される熱量を固体粒
子へ均一に伝熱せしめることが理想的な方法であるが、
実際に設備化するには多くの破砕設備と整粒設備が必要
であり、また発生した微粉コークスの造粒設備も必要で
あるためコストが高い。

本発明者らは以上の様な技術的な問題点とコスト上の問
題点を背景として、粉コークスの理想的な燃焼状態を確
立するため種々研究した結果、１次ミキサーに供給する
粉コークスに１ｍｍ以下の微粒コークスを使用し、２次
ミキサーに供給する粉コークスに５〜１ｍｍの粗粒およ
び中粒の粉コークスを使用することにより、上記の問題
点を克服できることを見い出した。

すなわち、本発明は１次ミキサーに微粉コークスとバイ
ンダーを供給することによって、第２図■に示される様
に、焼結原料９および９′の造粒化をはかると同時に燃
焼速度の速い微粉コークス１１“を微粉原料９′で適度
にコーティングせしめることによって、燃結速度を粗粒
並びに中粒程度に低下させ、さらに２次ミキサーにおい
て粗粒、中粒コークスとバインダーを供給することによ
って１次ミキサーで粒状化の進行した焼結原料９および
９′の表面に粗、中粒コークスをコーティングせしめ供
給した粉コークスを、粒度の差異に関係なく均一な速度
で燃焼せしめんとするものである。

以下に本発明の詳細を述べる。

第３図の工程図に示す如く、通常、バインダーは焼結工
場の貯鉱槽２および４に貯蔵され１次ミキサー６および
２次ミキサー７に分割して供給される。

一方粉コークスは塊コークス貯鉱槽１２から供給された
塊コークスを１３で破砕整粒し、５ｍｍ以下にしたもの
を焼結工場の貯鉱槽３および５に貯蔵し、１次ミキサー
６および、２次ミキサー７に供給している。

本発明によれば、第４図に示す様に整粒工程１４に於い
て１３で５ＴＩＬＴＩＬ以下に破砕した粉コークスを１
ｍｒＩＬ未満の粒子と１ｔｎｍ以上の粒子に篩分け、１
ｍｍ未満の細粒コークスを貯鉱槽３から１次ミキサー６
に供給し、また１〜５ｍｒｎの粗粒および中粒コークス
を貯鉱槽５から２次ミキサー７に供給する。

ここで本発明に於いて使用されるバインダーとしては焼
結原料が互いに付着して粒状化が促進される様な機能を
もつものがあげられ生石灰の様に焼結原料の一部で代替
えしても良い。

バインダーの物理的、化学的性質については親水性であ
るものに限られ形態については通常、固体粉末状のもの
に適用される。

次に本発明の実施例を示す。

第１表に示す焼結原料により本発明法で操業した場合と
従来法で操業した場合の操業結果を第２表に示した。

バインダーは生石灰を焼結原料中２％使用し、１次ミキ
サー６に全生石灰量の５０％を、２次ミキサー７に残り
の５０％を添加した。

また粉コークスについては、配合原料中３．２％使用し
、１次ミキサー６に全コークス量の２０％を１ｍｍ未満
に整粒して添加し、２次ミキサー７に全コークス量の８
０％を１〜５ｍｍに整粒して添加する粉コークスの分割
添加法を実施した。

本発明法を実施することにより、従来法に比ベバインダ
ー、および粉コークスの同一添加量でもより大きな焼結
鉱の生産性向上と品質改善を常時安定して行うことがで
き、また本発明者らが先に提案したバインダー添加によ
るＮＯｘ低減の効果も顕著に表われた。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の焼結原料の事前処理工程図、第２図■は
粉コークスおよびバインダーの分割添加による理想的な
疑似粒化状態図、第２図■は従来法での原料の疑似粒化
状態図、第２図■は本発明法による原料の疑似粒化状態
図、第３図は従来の粉コークス破砕工程および焼結原料
の事前処理工程図、第４図は本発明法による粉コークス
破砕系統および焼結原料の事前処理工程図である。 １・・・・・・通常原料、２，４・・・・・・バインダ
ー、３゜５・・・・・・粉コークス、６・・・・・・１
次ミキサー、７・・・・・・２次ミキサー、８・・・・
・・焼結機、９〜９′・・・・・・原料粒子、１０・・
・・・・バインダー粒子、１１〜１１“・・・・・・粉
コークス粒子、１２・・・・・・塊コークス、１３・・
・・・・塊コークス破砕設備、１４・・・・・・粉コー
クス篩分は装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 焼結原料単味および焼結原料に配合すべき固形炭素
   、バインダーを１次ミキサーおよび２次ミキサーに分割
   して添加し、混合調湿粒状化する工程を有する焼結原料
   の事前処理法において、前記１次ミキサーに１朋未満に
   破砕整粒した微粉コークスを添加し、さらに２次ミキサ
   ーに５〜１闘に整粒した中粒および粗粒コークスを添加
   することを特徴とする焼結原料の事前処理方法。