JPS5930334Y2 - 空冷式ヒ−トポンプ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、空冷式ヒートポンプ装置、とくに冬季の低
外気時の降雨時などにおける室外側熱交換器用送風機の
ファンガイドへの氷結防止装置に関するものである。

まず、一般の空冷式ヒートポンプ装置について説明する
。

第１図において、１は圧縮機、２は四方切換弁、３は室
外に設置されると共に送風機３ａを有し、冷媒サイクル
時は凝縮器、暖房サイクル時は蒸発器として作用する熱
源側熱交換器、４は絞り装置、５は利用側熱交換器で、
冷媒時は蒸発器、暖房時は凝縮器として作用するように
上記機器１〜４と連通し通常のヒートポンプサイクルを
形成している。

従って、冷媒サイクル時は図中実線矢印で示すように冷
媒が循環し、暖房サイクル時は四方切換弁２によって切
換えられ点線矢印に示すように冷媒を循環する。

一方、このヒートポンプサイクルを熱源機として組立て
る場合は第２図に示すように構成される。

すなわち、本体６の下部には機械室７が形成され、この
機械室７内には圧縮機１、四方切換弁２、絞り装置４、
および利用側熱交換器５が収納されている。

また上部には空気吸込口８ａおよび空気吹出口８ｂを有
する熱交換室９が形成され、この熱交換室９の空気吸込
口８ａ部分には熱源側熱交換器３が、また空気吹出口８
ｂ部分には送風機３ａが配置されると共に頂部には空気
吹出口８ｂを形成するファンガイド１０が設けられてい
る。

第３図はヒートポンプ装置の電気回路図であり、同図に
おいて、１１は圧縮機１用電動機、１２は送風機３ａ用
電動機、１３はヒユーズ、１４は運転スイッチ、１５は
チリングユニットの場合、利用側熱交換器５の水温を感
知して開閉する温度調節器、１６は熱源側熱交換器３に
着霜が一定量以上生じた時、開放し、除霜運転し着霜が
なくなった時、閉成するデアイサー、１７は圧縮機１用
電磁接触器、１７ａはそのａ接点、１８は送風機３ａ用
電磁接触器、１８ａはそのａ接点、１９は通電時、暖房
サイクル側に、非通電時、冷房サイクル側に冷媒流路を
接続する四方切換弁コイル、２０は冷暖切換スイッチを
示す。

このような構成において、冬季には冷媒切換スイッチ２
０を閉成しておき、運転スイッチ１４を閉成すると、圧
縮機用電動機１１．送風機用電動機１２及び四方切換弁
コイル１９に通電され、第１図に点線矢印で示すように
暖房運転をする。

また、熱源側熱交換器３に一定量着霜が生じるとデアイ
サー１６が開放して送風機用電磁接触器１８の励磁が解
け、その接点１８ａが開放するので、送風機用電動機１
２が停止するとともに、四方切換弁コイル１８の励磁が
解け、冷房サイクル側に切り換わり、ホットガスデフロ
スト運転が開始する。

しかる後、熱源側熱交換器３の霜が解け、一定の温度ま
で上昇すると、デアイサ−１６が閉威し、四方切換弁コ
イル１９及び送風機用電磁接触器１８に通電され四方切
換弁２は元の暖房サイクルに切換わるとともに、送風機
用電動機１２も運転し暖房運転に復帰することになる。

ところが、この暖房運転中、熱源側熱交換器３を通過し
、ファンガイド１０を通って排風される空気は熱源側熱
交換器３によって冷却されているため、この空気と接触
するファンガイドも、より冷たく冷却されている。

この種の冷暖装置は、通常屋外に据付けられるため直接
、雨水が送風機３ａの羽根に当たり、雨水は円周方向に
飛ばされ、ファンガイド１０の内面に雨水が付着するこ
とになる。

また、暖房運転時の外気温度が０℃付近であるとファン
ガイド１０は排風する冷風により外気温度より、通常４
〜５℃低い温度まで冷却されており、ファンガイド１０
の内面に付着した雨水が氷結し、第４図に示すように氷
の固まり３０となって、ファンガイド１０内面に固着す
る。

この状態で暖房運転を続行すると、吹矢と送風機３ａの
羽根により飛ばされた雨水でファンガイド１０内面の氷
の固まり３０は大きくなり、ついには、送風機３ａの羽
根に当たるまで戒長し、送風機３ａの回転を阻害すると
ともに、送風機３ａの羽根が氷の固まり３０に接触し、
異常音を発することに至るなどの欠点があった。

この考案は、上記のような従来のものの欠点を除去する
ためになされたもので、以下、この考案の一実施例につ
いて説明する。

第５図において、３１は、デアイサー１６と直列接続さ
れた遅延タイマーコイル、３２はデアイサ−１６と並列
接続された遅延タイマーのコイルであり、３１ ａは遅
延タイマ３１の励磁５分後に閉じる遅延接点、３２は遅
延タイマー３２の励磁６分後に開く遅延接点であり、遅
延接点３２ａと並列回路を形成すると共にこの並列回路
は冷暖切換スイッチ２０と四方切換弁コイル１９間に接
続されている。

その他の構成については従来のものと同様である。

このような構成において、冷暖切換スイッチ２０を閉成
した状態で、運転スイッチ１４を閉成すると、従来のも
のと同様、圧縮機用電磁接触器１７が励磁され、その接
点１７ａが閉成し、圧縮機用電動機１１が運転するとと
もに、送風機用電磁接触器１８も励磁され、その接点１
８ａが閉威し、送風機用電動機１２が運転し、かつ四方
切換弁１９も励磁され、暖房運転を開始する。

また、運転スイッチ１４の閉成に伴って遅延タイマー３
１．３２は励磁され、５分後、遅延タイマー３１の接点
３１ａは閉威し、６分後、遅延タイマー３２の接点３２
ｂが開放するが四方切換弁コイル１９は励磁されたまま
である。

次に、熱源側熱交換器３に着霜が生じ、デアイサー１６
が開放すると送風機用電磁接触器１８の励磁が解け、そ
の接点１８ａが開放し、送風機用電動機１２が止まると
ともに、四方切換弁コイル１９の励磁も解け、冷媒サイ
クルに切り換わり、除霜運転を行う。

この時、同時に遅延タイマー３１の励磁も解け、その遅
延接点３１ａが開放の状態となる。

やがて、熱源側熱交換器３の霜がとけ、デアイサー１６
が閉成すると送風機用電磁接触器１８が励磁され、その
接点１８ａが閉威し、送風機用電動機１２が運転する。

これと同時に遅延タイマー３１も励磁されるが、その遅
延接点３１ａはすぐには閉成しないため四方切換弁コイ
ル１９は無励磁の状態にあり、冷媒運転を行うことにな
る。

この状態では、ヒートポンプ装置の運転としては、室内
から熱を取り、熱源側熱交換器３で放熱するいわゆる冷
房運転を行うため熱源側熱交換器３に吸込まれた空気は
熱源側熱交換器３で加熱され、外気温度より高い温度の
空気となって空気吹出口８ｂから送風機３ａにより排風
される。

従って、暖房運転中、ファンガイド１０の内面に生じた
氷の固まり３０を外気温度より高い温度の空気が通過す
ることにより加熱し解かすことができる。

遅延タイマー３１のセット時間（５分間）が経過すれば
遅延接点３１ａは閉威し、四方切換弁コイル１９が励磁
されてもとの暖房運転にもどる。

なお、上記実施例では、遅延タイマーのセット値を６分
及び５分としたが、ファンガイド１０の氷結を解かすに
足りうる最少限の時間に自由に変更することができる。

以上のようにこの考案によれば容易にして従来の欠点で
あるファンガイドへの氷結を除去できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は空冷式ヒートポンプ装置のサイクル図、第２図
は従来の空冷式ヒートポンプ装置の構成図、第３図は同
じく電気回路図、第４図は同じく作動説明図、第５図は
この考案の一実施例を示す電気回路図である。 なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。 図中、１は圧縮機、２は四方切換弁、３は熱源側熱交換
器、３ａは送風機、４は絞り装置、５は利用側熱交換器
、１６はデアイサー、３１，３２は遅延タイマー ３１
ａ 、３２ ｂは遅延接点である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧縮機と室外に設置されると共に送風機を有し、冷媒サ
   イクル時は凝縮器、暖房サイクル時は蒸発器として作用
   する熱源側熱交換器と絞り装置と上記冷媒サイクル時は
   蒸発器、上記暖房サイクル時は凝縮器として作用する利
   用側熱交換器と上記熱源側熱交換器の除霜時には、上記
   暖房サイクルから冷媒サイクルへ切換えてホットガス除
   霜を行わせる四方切換弁とからなるヒートポンプサイク
   ル、上記熱源側熱交換器の除霜終了を検出して作動し、
   上記送風機を運転させるデアイサー、及び上記デアイサ
   ーの作動に伴って作動し、上記デアイサの作動から一定
   時間だけは上記四方切換弁を上記冷媒サイクル側（こ維
   持すると共に上記一定時間経過後は上記四方切換弁を上
   記冷媒サイクル側から暖房サイクル側へ切換える時限装
   置を備えた空冷ヒートポンプ装置。