JPS5930233Y2 - 自動アンロ−ダ式空気圧縮機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動アンローダ式空気圧縮機に関する。

この種空気圧縮機では、アンロード時（無負荷時）に吸
込弁を開放するため、ピストンリングから洩れたピスト
ン潤滑のためのオイルが吸込弁より吹き上げて吸入室に
入り、この吸入室の空気吸込口に設けた吸込フィルタに
付着し、フィルタを詰捷らせてしすう。

第１図に基づいて詳述すると、アンローダ装置は、空気
圧縮機のシリンダヘッド１に組み込１れるものであり、
その先端が空気弁座２の内側に取り付けた吸込弁３に当
接してこれを押し下げるように形成されたアンローダピ
ストン４と、このアンローダピストン４を上方へ押し上
げるバネ５と、シール用のＯリング６と、アンローダピ
ストン４が上方へ一定以上動くのを阻止するプラグＩと
を備え、プラグ７に作動圧力を導くためのパイプ８を接
続して構成されている。

このような構成において、シリンダ９内部でピストン１
０が往復運動すると、吸込ポート１１より吸込捷れた空
気は、圧縮室１２で圧縮され、空気弁座２に設けた吐出
弁（図示してない）を経て系外のタンクへ送られる。

このタンク内の圧力が圧力調整弁の作動圧力昔で高する
と、圧力調整弁が働き、この結果、パイプ８に圧力が付
加され、アンローダピストン４はバネ５の力に抗して押
し下げられる。

これによって吸込弁３が強制的に開かれ、その後はピス
トン１０が往復動しても圧縮運動は起らない。

このような、いわゆるアンロード状態では、ピストン１
０とシリンダ９との接触面の潤滑と気密を保つためのオ
イルが吸込ポート１１から吸入室１３へ吹き上げ、吸込
フィルタ１４に溜１つて、これを詰筐らせる。

本考案は前記諸点に鑑みなされたものであり、その目的
とするところは、シリンダ内のオイルの吸入室への吸き
上げを所望に防止し得、オイルの消耗と吸込フィルタの
目詰りとを十分少なくし得る自動アンローダ式空気圧縮
機を提供することにある。

本考案によれば前記目的は、弁座に圧縮室と吸入室とを
連通ずる吸込ポートを設け、この吸込ポートを開閉する
吸込弁を前記弁座に設け、この吸込弁を上方から強制的
に作動させて前記吸込ポートを開放状態にし得る作動ロ
ッドを有するアンローダ装置を設けてなる空気圧縮機に
むいて、前記ロッドによる吸込弁の吸込ポートの強制的
開放時に吸込ポートを介して圧縮室から吸入室へのオイ
ルの吹上げを防止する邪魔部材を前記作動ロッドに取り
付け、前記作動ロッドによる吸込弁の吸込ポートの強制
的開放時に邪魔部材との間に前記圧縮室と吸入室とを連
通ずるわずかな間隙を形成すべく前記弁座に前記邪魔部
材を囲むように囲い壁を突設してなる自動アンローダ式
空気圧縮機によって達成される。

次に本考案を、図面に示す一具体例により、更に詳述す
る。

本考案では、第２図に示すように、作動ロッドとしての
アンローダピストン４の下方部で空気弁座２よりも上方
位置に邪魔部材１５を取り付けるとともに、囲い壁１６
を空気弁座２から上方へ突設してあり、図示のアンロー
ド時に、邪魔部材１５が囲い壁１６の中にわずかに入り
、邪魔部材１５の外周面と囲い壁１６の内側面との間に
わずかな間隙が形成できるように、邪魔部材１５と囲い
壁１６とを取り付けである。

すなわちこのように本考案は、弁座２に圧縮室１２と吸
入室１３とを連通する吸込ポート１１を設け、との吸込
ポート１１を開閉する吸込弁３を弁座２に設け、との吸
込弁３を上方から強制的に作動させて吸込ポート１１を
開放状態にし得る作動ロッドとしてのピストン４を有す
るアンローダ装置を設けてなる空気圧縮機において、作
動ロッドとしてのピストン４による吸込弁３の吸込ポー
ト１１の強制的開放時に吸込ポート１１を介して圧縮室
１２から吸入室１３へのオイルの吹上げを防止する邪魔
部材１５を作動ロッドとしてのピストン４に取り付け、
作動ロッドとしてのピストン４による吸込弁３の吸込ポ
ート１１の強制的開放時に邪魔部材１５との間に圧縮室
１２と吸入室１３とを連通ずるわずかな間隙を形成すべ
く弁座２に邪魔部材１５を囲むように囲い壁１６を突設
しである。

尚、囲い壁１６の内側で空気弁座２の上側面には吸込ポ
ート１１に向けて下りこう配の傾斜１７を、一方邪魔部
材１５の下側面には全面にわたる凹み１８をそれぞれ設
けることが好ましい。

前記横取になる本考案によれば、アンロード時にシリン
ダ内部から吸込ポート１１を通して吹き上げられるオイ
ルは邪魔部材１５に突き当たってここで除かれ、吸入室
１３内部へはほとんど浸入せず、再びシリンダ内へ回収
される。

この際、シリンダ内部への空気の吸込みは、邪魔部材１
５と囲い壁１６との間の間隙から行われるので、アンロ
ード作用に何ら支障はない。

捷た、図示のごとく邪魔部材１５に凹み１８を設け、一
方空気弁座２に傾斜１７を形成すると、吹き上げられた
オイルをより一層有効にシリンダ内部へ回収できる。

本考案によれば、従来のごとき問題は生じ難いので、吸
込フィルタの寿命が延び、またオイルを有効に回収し、
再利用できるので、オイルの消費が少なくなるものであ
る。

すなわち、本考案の自動アンローダ式空気圧縮機では、
圧縮室から吸入室へのオイルの吹上げを防止する邪魔部
材が、アンローダ装置の作動ロッドに取り付けられてい
るため、ロード時には邪魔部材を吸込ポートの開口端か
ら離反し得る一方、アンロード時には邪魔部材を吸込ポ
ートの開口端に近接し得る結果、吸込ポートをロード時
及びアンロード時の両方にむける空気の流通路として共
用しても、ロード時にはほとんど抵抗なく吸込ポートを
介して吸入室から圧縮室に空気を導入し得、アンロード
時には、はぼ確実に圧縮室から吸入室へのオイルの吹上
げを防止し得る。

その上、本考案の圧縮機においては、アンロード時邪魔
部材と協働して圧縮室と吸入室とを連通ずるわずかな間
隙を形成するべく囲い壁が邪魔部材を囲むように弁座に
突設されているため、邪魔部材でもって吹上げが防止さ
れたオイルを横方向、すなわち水平方向に飛散させるこ
となく、囲い壁で囲捷れる弁座上にとどすらせることが
できるのみならず、この囲い壁で四重れる弁座上にとど
１って溜ったオイルを、困難なく次のピストンの下降時
に吸込ポートを介して圧縮室へもどすことができ、オイ
ルの消耗とフィルタの目詰との両方を一挙になくし得る
。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のアンローダ装置を含む空気圧縮機の要部
の断面図、第２図は本考案に従うオイル吹上げ防止装置
を含む空気圧縮機の要部の断面図である。 ３・・・・・・吸込弁、４・・・・・・アンローダピス
トン、１１・・・・・・吹込ポート、 １２・・・・・・圧縮室、 １３・・・・・・ 吸入室、 １５・・・・・・邪魔部材、 １６・・・・・・囲い壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 弁座に圧縮室と吸入室とを連通ずる吸込ポートを設け、
   との吸込ポートを開閉する吸込弁を前記弁座に設け、と
   の吸込弁を上方から強制的に作動させて前記吸込ポート
   を開放状態にし得る作動ロッドを有するアンローダ装置
   を設けてなる空気圧縮機に訃いて、前記作動ロッドによ
   る吸込弁の吸込ポートの強制的開放時に吸込ポートを介
   して圧縮室から吸入室へのオイルの吸上げを防止する邪
   魔部材を前記作動ロッドに取り付け、前記作動ロッドに
   よる吸込弁の吸込ポートの強制的開放時に邪魔部材との
   間に前記圧縮室と吸入室とを連通ずるわずかな間隙を形
   成すべく前記弁座に前記邪魔部材を囲むように囲い壁を
   突設してなる自動アンローダ式空気圧縮機。