JPS592962Y2 - 自動二輪車におけるエアセンサ−の取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動二輪車に装着され、パンク時等におけるタ
イヤ空気圧の異常を遠隔表示するためのエアセンサーの
取付装置に関する。

更に詳しくは、ホイール側に取り付けた発信手段と車体
側に取り付けた受信手段とからなるエアセンサーにおい
て、ホイール中心部近傍に形成したブレーキデスクの孔
に挿入して発信手段をブレーキデスクに取り付け、ブレ
ーキデスクに予め形成されているデザイン性、軽量化の
ための孔を発信手段の取り付けに利用するとともに、遠
心力によるホイールの回転バランスへの影響を可及的に
少くシ、且つ泥、小石等の外的要因に対して有利どなる
ようにした自動二輪車におけるエアセンサーの取付装置
に関する。

自動二輪車に装着され、パンク等でタイヤ空気圧が規定
値よりも低下した場合タイヤ空気圧の異常を遠隔表示し
て運転者に感得せしめるようにしたエアセンサーは知ら
れている。

エアセンサーはタイヤ空気圧を内部に導入すべく回転す
るホイール側に取り付けられた発信手段と、この発信手
段からのタイヤ空気圧低下信号を受ける車体側に取り付
けられた受信手段とからなる。

エアセンサーを自動二輪車に取り付ける場合、タイヤ空
気圧を確実に検出できればその取付位置は特定の場所に
限定されるものではないが、自動二輪車は多数の機器、
部品を組み合せて構成されていることを考慮すると、こ
れらの機器、部品を阻害することなく、むしろこれとは
逆に移極的にこれらを利用するようにすれば、既存部品
の活用でエアセンサーの取り付けを簡便化し得、このよ
うな取付構造が望まれる。

又、エアセンサー、特にホイール側に取り付けられる発
信手段はタイヤ空気圧の変化に応動して前後進する例え
ばマグネットが内部に組み込まれ、このマグネットの他
に発信手段のハウジング自身の重量等も加わるためある
程度の重さを有し、これを回転するホイールの外周側に
寄せて取り付けると、大きな遠心力の発生でホイールの
回転バランスが大きく壊れてしまう問題が生ずる。

更に発信手段の取付位置をホイール外周部近傍とすると
、路面に近くなり、自動二輪車の走行時に路面から跳ね
上げられる泥、小石等で損傷することが考えられ、泥水
の浸水もあり得、外部要因の影響を受は易くなる。

本考案者はエアセンサーを自動二輪車に取り付けるさい
に以上の点を配慮して本考案を威したものである。

本考案の目的は、ホイール側に取り付けた発信手段と、
これと対向して車体側に取り付けた受信手段とからなる
エアセンサーにおいて、ホイールに同軸的に結合され、
且つホイール中心部近傍に孔を備えるブレーキテ゛スク
の該孔に発信手段を挿入してブレーキテ゛スクに取り付
け、デザイン性向上、重量軽減化のためにブレーキテ゛
スクに形成されている孔を発信手段の取り付は用として
利用し、既存部品の活用を図るようにした自動二輪車に
おけるエアセンサーの取付装置を提供する。

又本考案の目的は、以上の如くホイール中心近くに形成
されているブレーキデスクの孔に発信手段を挿入して取
り付けることにより、発信手段の取付位置をホイール中
心に近づけることができ、発信手段の重量による遠心力
を小さくしてホイールの回転バランスへの影響を可及的
に抑制し、且つ路面から離れたホイール中心に近いため
、泥、小石、泥水等の外的要因から離間させることがで
き、外部悪影響に対し７て有利となるようにした自動二
輪車におけるエアセンサーの取付装置を提供する。

以下に本考案の好適一実施例を添付図面に従って詳述す
る。

第１図、第２図は本考案を適用する自動二輪車１を示す
。

車体フレームのヘッドパイプにフロントフォーク２の上
端が回動操作可能に結合支持され、フロントフォーク２
の下部側を構成するボトムケース３の下端部でフロント
ホイール４の車軸５が支承されている。

フロントホイール４の側面にはフロントホイール４と同
軸的に円盤状のブレーキデスク６が設けられ、このブレ
ーキデスク６は第４図の如くホフイール４の車軸側を構
成する／’％ブ７にボルト、ナツト８で螺着一体化され
ている。

ブレーキテ゛スク６は第１図の如くフロントフォーク２
に結合されたブレーキキャリパ９とともにホイール４の
制動装置を構成し、キャリパ９への油圧の供給でパッド
がブレーキデスク６を挟着し、ホイール４を制動する。

キャリパ９のパッドが挟着するデスク部６ａはブレーキ
デスク６の最外周部に位置し、ボルト、ナツト８でバブ
７に結合される取付部６ｂはブレーキテ゛スク６の最内
周部に位置する。

このデスク部６ａとバブ取付部６ｂとの間の中間部６Ｃ
は前記取付部６ｂの外周から外側へ新曲して車軸方向に
所定の幅をもつとともに、この中間部６Ｃには第３図の
如く窓孔１０・・・・・・がブレーキテ゛スク６の円周
方向に等角度で複数形成され、この窓孔１０・・・・・
・はブレーキテ゛スク６のデザイン性向上、或は重量軽
減化のために設けられているものであり、フロントホイ
ール４の中心部近傍に形成されている。

受信手段１３とともにエアセンサー１１を構成する発信
手段１２を任意な窓孔１０ ａに挿入し、これ１２のハ
ウジングの両側延出部１２ ａ 、１２ ｂを窓孔１０
ａよりも長く延ばしてブレーキテ゛スク６の表面にビ
ス１４で螺締し、発信手段１２をホイール４と一体化さ
れたブレーキデスク６にビス１４止めする。

これによりエアセンサー１１の発信手段１２は回転する
ホイール４側に取り付けられ、この取付位置はブレーキ
テ゛スク６に形成されているホイール中心部近傍の窓孔
１０ ａを利用しているためホイール中心に近くなり、
例えばホイール４のバブ７とリム１５とを結合するスポ
ークプレート１６に発信手段を取り付け、取付位置をホ
イール４の外周側とした場合と比較し、発信手段１２の
重量による遠心力を小さくすることができ、この遠心力
に起因するホイール４の回転バランスのアンバランス量
を可及的に小さく抑えることができ、ホイール４に装備
するバランスウェイトの重さを軽くすることが可能であ
る。

又、フロントホイール４の中心部に近づけて発信手段１
２を取り付けたため、発信手段１２は路面から離れた位
置となり自動二輪車の走行時に路面から跳ね上げられる
泥、小石等の発信手段１２が損傷することはなく、且つ
泥水も浸水することはなく、種々の外的要因から防衛で
きる。

発信手段１２の内部は第３図で示すパイプ部材１７を介
してタイヤ１８の内室と連通し、タイヤ空気圧が導入さ
れている。

又内部にはダロヤフラムや板バネによるフローティング
プレートに支持されてマグネットが組み込まれ、タイヤ
空気圧の正常時にはこの空気圧に押されてマグネットは
後退位置にある。

パンク等でタイヤ空気圧が低下すると空気圧に打ち勝っ
たスプリングの弾発力でマグネットが前進移動し、前記
受信手段１３に近づく。

発信手段１２とともにエアセンサー１１を構成する受信
手段１３はリードスイッチを備え、前進したマグネット
の磁気作用でリードスイッチの閉成が威され、ランプ等
の警報手段を作動させて運転者にタイヤ空気圧の異常を
感得せしめる。

この受信手段１３は第４図の如く例えばフロントフォー
ク２に取り付けるものとし、発信手段１２と適正間隔を
保つ取付位置であるならばフロントフォークに限らず車
体の任意の場所に取り付けることができる。

以上の実施例ではデスク式制動装置をフロントホイール
４側に設けた自動二輪車について説明したため、発信手
段１２と受信手段１３とからなるエアセンサー１１をフ
ロントホイール４側に装着したが、リヤホイール１９の
制動装置をデ゛スク式とすれば、本号、案のエアセンサ
ー取付装置をリヤホイール１９側に適用してもよい。

以上の説明で明らかな如く本考案によれば、デザイン性
向上、重量軽減化のためにブレーキデスクに予め形成さ
れる孔にエアセンサーの発信手段を挿入してブレーキデ
スクに取り付けたため、自動二輪車の一部品となってい
るブレーキデスク、及びこれの孔を利用して発信手段の
取り付けを行うことができ、既存部品の活用で取り付け
の簡単化を達威し、且つ上記孔はホイール中心部近傍に
形成されているため、発信手段の取付位置はホイール中
心に近く、従って発信手段の重量による遠心力が小さく
なってホイールの回転バランスへの影響を可及的に抑制
できる。

また、発信手段はブレーキデスクのうち車軸方向に所定
の幅をもつ中間部に形成した孔に取り付けたため発信手
段は路面からの離間距離の確保と相俟って、特にデスク
部により泥、小石、泥水等の外的要因から保護すること
ができるとともに、発信手段とタイヤを連結する空気路
であるパイプ部材もブレーキデスクとスポークプレー）
Ｕ方にて囲まれる格好になり、当該パイプ部材を上記外
的要因から十分保護することができる等の実用的価値の
大きい自動二輪車におけるエアセンサーの取付装置とし
て提供できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は自動二
輪車の側面図、第２図は同正面図、第３図は発信手段の
取付状態を示す第１図の要部拡大図、第４図は第３図の
縦断面図である。 尚図面中、１は自動二輪車、４．１９はホイール、６は
ブレーキデスク、１０は孔、１１はエアセンサー、１２
は発信手段、１３は受信手段である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ホイールに取り付けた発信手段と、これと対向するよう
   に車体側に取り付けた発信手段とからなるエアセンサー
   を備え、且つ前記ホイールと同軸的に結合するバブ取付
   部６ｂと、この取付部６ｂの外周に一体で外側方へ折曲
   して車軸方向に所定の幅を有するとともに複数の孔１０
   を形成した中間部６Ｃと、この中間部６Ｃの外周に一体
   でブレーキキャリパに挾持されるテ゛スク部６ａにて形
   成され、フォークに取り付けられたブレーキキャリパの
   作用により制動を行うブレーキデスクを備える自動二輪
   車において、前記発信手段を、前記孔１０に挿入してブ
   レーキデスク６の車軸方向の幅内に取り付けたことを特
   徴とする自動二輪車におけるエアセンサーの取付装置。