JPS5929524Y2 - スナツププロング - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスナップボタンに関するものであり、特に小型
のスナップボタンを構成する小型のスナッププロングの
改良に関するものである。

従来、衣服その他の物品の二つの部分を一時的に結合す
るための手段として種々のスナップボタンが使用されて
いる。

該スナップボタンは使用に際して極めて便利なものであ
るが、該ボタンを衣服地等に取付ける作業が極めて困難
であり、特にスナップソケットをスナッププロングによ
って衣服地等に固着するに当っては多大の注意を払うこ
とを必要とした。

従来のスナップボタンのソケットを生地に取付ける場合
、スナッププロングが取付は時にソケットを破壊したり
、又ソケットを破壊しないまで゛も、スナッププロング
がソケット内部へと深く嵌合せず、従って衣服への装着
時保持力が小さく長時間の使用に耐えられず脱落すると
いう欠陥を有していた。

従来のスナップソケット及びその取付態様を第１図及び
第２図を参照して簡単に説明する。

当業者には第１図及び第２図を参照すれば容易に理解さ
れるように、スナップボタンのソケツ） １０は、通常
５本の爪２を有したスナッププロング１により生地２０
に取付けられる。

つまり、スナッププロング１の爪２は衣服等の生地２０
を刺通し、ソケット１０の開口１１へと適合して挿入さ
れ、爪２の先端２ａはソケット１０の取付凹所の傾斜面
１２に当接する（第１図の想像線１′で図示される）。

更にプロング１をソケット１０の方へと押圧すると、プ
ロングの爪２はその先端２ａがソケットの取付凹所領斜
面１２に沿って、第２図に図示すように曲げられる。

このようにしてソケット１０はスナッププロング１によ
り衣服地に固着される。

所が、第１図にて分るように、従来のスナッププロング
１の爪２の先端２ａは、該プロング自体が板材をプレス
加工して作られるために、切断されたままの形状となっ
ている。

即ち、第３図に図示されるように、先端２ａの内側面３
と底面とにより構成される縁部５はほぼ直角をなし、例
えスナッププロング１が最終工程にて深絞り加工される
ため多少縁部５が圧潰されることがあっても、実質的に
該縁部は直角形状となる。

従って、このような先端２ａを有したスナッププロング
１が上述のようにしてソケットに適合されそして押圧さ
れたならば、プロングの爪２はソケット凹所の傾斜面１
２に沿って曲げられるときその直角縁部５が該傾斜面１
２を極めて強く摺擦することとなり、このことはスナッ
ププロングとスナップソケットとの加締圧力を極めて大
きなものとすると同時に、爪２の先端２ａがソケット凹
所の奥深くまで進入することを阻止することとなる。

又このような摺擦作用によりストップソケットの外観は
損なわれ商品的価値も著しく減少することとなる。

又特に、超小型のスナップにおいては爪２の長さは極め
て短かく、従って厚手の生地に小型のスナッププロング
を適用した場合には爪２のスナップソケットへの挿入量
が少なくなり、強度的に問題があった。

これを解決するために板厚を厚くし、スナッププロング
の爪の強度を増大することが考えられたが、板厚を増大
させるとスナッププロングとスナップソケットとの取付
時の心合せが極めて注意深く行なわれることが必要とな
り、心合せがずれると、プロング先端２ａの縁部５がソ
ケットの上側辺に衝接し、ソケットを変形又は破壊する
こととなる。

本考案は上記従来のスナッププロングが有した欠点に鑑
みて、加締圧力が少なく、且つソケットとの保持力を一
層増大させるために、プロングの爪の先端に面取りを施
した新規な改良されたスナッププロングを提供すること
である。

本考案の目的は、スナップ、ソケットの外観を傷つける
ことのないスナッププロングを提供することである。

本考案の他の目的はソケットへの固着作業を比較的容易
に行なうことのできるスナッププロングを提供すること
である。

次に本考案に係る小型のスナッププロングを第４図〜第
６図を参照して詳細に説明する 本考案に係るスナッププロング１は、第４図及び第５図
に図示されるように、前記従来の第１図及び第３図に図
示されるスナッププロングと概略同一構造とされるが、
ただスナッププロング１の爪２の先端２ａの縁部５が除
去されている点において相違する。

鉄面取り５′の程度はプロング及びソケットの形状・構
造に依存して種々に行なうことができるが、例えば爪２
の板厚がＱ、５ｍｍとすれば、底面４の幅はＱ、２ｍｍ
とされ、面取角度Ａは４５°以上とされるのが好ましい
。

上記の如きスナッププロング２を使用すると、スナップ
ソケットへの取付は時には該スナッププロング１の爪２
の先端の内径が面取り分だけ大きくされているために又
鉄面取り部が案内作用を行なうために、従来のものに比
ベソケットとの心合せは容易になる。

又第５図から分るように、爪先端の面取り部５′はソケ
ツ）１０の凹所の傾斜面１２と適合し、スナッププロン
グ１がソケット１０へと押入されるときの案内を行ない
、従来のスナッププロングの縁部５が行なったような極
めて大きな摺擦作用を行なうことはない。

従って又、本考案に係るスナッププロング１はソケット
の傾斜面１２にはほとんど傷を付けず、ソケットの外観
を損なわない。

又第６図にて分るように、本考案に係るスナッププロン
グにあっては爪の先端２ａが面取りにより細くされてい
るので、スナップソケット凹所の奥深くまで曲げ込まれ
て挿入することができ、スナップソケットを従来に比し
極めて強く衣服地等に固着することができ且つスナップ
プロング自体も板厚を厚くすることによって爪自体の強
度を増大せしめることができる。

即ち、固着径長時間にわたってスナップボタンを使用し
ても衣服等より脱落するといったことが完全に防止され
る。

本考案に係るスナッププロングを製造する方法は種々に
考え得るものであるが、スナッププロングのプレス加工
の最初の工程で、プロング爪部の先端を圧潰することに
よって行なうのが好ましい。

本考案に係るスナッププロングは以上の如くに構威しそ
の作用するので、スナップソケットへの取付を容易に且
つ加締圧力を減少し、又スナップソケットを衣服等にし
っかりと固定する保持能力が増大し更にソケットの外観
を損なうような傷を生ぜしめないという実用上極めて秀
れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のスナップボタンの組付前及び組付途中の
態様を表わす概略断面図である。 第２図は第１図のスナップボタンの組付後の態様を表わ
す概略断面図である。 第３図は従来のスナッププロングの爪の一部拡大断面図
である。 第４図は本考案に係るスナッププロングの爪の一部拡大
断面図である。 第５図は本考案に係んスタッププロングを使用したスナ
ップボタンの組付前及び組付途中の態様を表わす概略断
面図である。 第６図は第５図のスナップボタンの組付後の態様を表わ
す概略断面図である。 １ニスナツププロング、２：爪、２ａ：爪の先端、５′
：面取り、１０：ソケット。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）環状に配列され且つ軸線方向に突出した複数個の
   爪２を有し、該爪の板厚は０．５ｍｍとされ又該爪の少
   なくとも内側先端部は面取角度Ａが４５゜以上にて且つ
   爪の先端面４の板厚方向の幅が爪の板厚の士以下となる
   ように面取り５′を施して成る小型のスナッププロング
   。
2. （２）爪２の先端面４の幅は９．２ｍｍとされ、面取角
   度Ａは４５°以上にされた実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の小型のスナッププロング。